まず、いろはの目隠しから取ることにした。アイマスクの紐に指を掛けて、するりと上に持ち上げて外す。
「…………」
目隠しを取ることで久しぶりに目が合ったところで、息を呑んだ。
いろはの目は、雑談を挟んでいながらも今なおはっきりと発情の火を灯していて、平常時に見たとしても一気に興奮状態に陥るであろう程の魔力を秘めている。まして高揚しきっている今なら、その効力は尚更だ。
「せん……ぱい? あ、やぁん……っ」
いろはの声ではっとする。いろはの瞳に魅入られながら、気が付けば紅潮した乳房に手を伸ばして、指の腹で味わうように指を這わせていた。
「あ、やっ、せんぱい、腕、ほどいてぇ……っ、んはぁ……っ」
身体をもじもじとくねらせるいろはの声から、徐々に色香が漂い始める。いろはの柔肉は汗で程良く指に吸い付き、熱っぽさと弾力を兼ね備えている。ついさっきまで弄っていたというのに、まるで飽きることが無い。それどころか、際限なく味わいたくなる。
そっと、いろはの腰の上に馬乗りになる。軽く体重を掛けると、
「んはぁぁぁ……っ」
と、いろはが悩ましげな息を吐きだした。拒絶の意なんて欠片も見当たらない、服従の吐息。いろはのお腹に当たっている肉棒が、多幸感にびくんと跳ねた。
再び手を伸ばして、柔肉を下から持ち上げるように揉んで、10本の指で乳房全体をこねくり回す。乳房の先端の可愛らしい桃色をした突起を指で弾き、押し込み、こねくり回し、しごき上げる。
「あぁぁぁ……っ、ぁぁああぁぁぁ……っ」
俺がのしかかって体重を掛けているその下で、いろはが快楽で身体をくねらせる。表情はとろけきっていて、目はうっとりと半目になり、口も半開きになっている。
「……?」
ふと。
喘ぎながらも、いろはが必死に顔を起こしているのが見えた。いろは自身の胸に顔を近付けているような、そんな動作。
「いろは、どうし――」
尋ねながら手を伸ばすと、
「あむっ」
「うく……っ!?」
不意に、いろはが右手中指にしゃぶりついてきた。
「んむっ、ちゅるっ、んむふぅっ、あふぁっ、んちゅるっ、じゅぞ、ずちゅるるるる……っ」
「あっ……ぅあ……っ」
まるで肉棒に食らいつくかのようにいろはが凄まじい勢いで中指を舐り回す。手の指を咥えられているだけの筈なのに、焦れったい快感に腰ががくがくと震えた。
「……んぷぁっ、はぁっ、はぁっ、……んむっ、ちゅぽっ、あむっ、ちゅぱっ、んふぅっ、んっ、んっ、んっ……」
固まっている俺に対して、今度はピストン運動を咥えて中指を咥え込む。アイスだったらとっくに何本も溶け落ちているであろう程舐られ続けて、へたり込むようにいろはに身体を重ねた。
「……ちゅっ、ちゅっ、……んはぁっ。えへへ……せんぱい、おサルさんモードになっちゃってて先に進まなそうだったので、止めるついでにサービスしてみました」
「……すまん。……しかし、これは……やばいな……」
ぼーっと呆けて言うと、いろはが頬を俺の頬にすり寄せてきた。多分、手が自由だったらいろはは俺の頭を撫でていたんだろう。
「んふふー、良かったです。気に入ってくれたなら……どうです、毎日してあげましょうか」
頗る幸せそうな表情で、いろはが悪戯っぽくにこっと笑う。
「なんかすごい性感帯を開発する流れだよなこれ。やってほしいけど、大丈夫かな俺……」
「やるのはオッケーなんですね、流石おサルさんです」
「おサルさん言うな」
「さっきのは?」
「……すいません」
ぐうの音も出ない。
「よろしい。毎日指を舐めたら……そのうち、指だけでイケるようになるんじゃないですか?」
「それレベル高すぎるだろ」
「それで、デートの時さりげなーくわたしが先輩の手を握って……えへへ」
「ちょっと待て、変なとこで止めるな」
すげぇ恐ろしくてエロい想像が膨らんじゃうっての。
「それでわたしのおいたに対して先輩が結構怒って、トイレに連れ込んでわたしに無理やりお掃除させるとか」
「お前そういう流れ好きすぎるだろ」
「何か問題でも?」
「いっそ清々しいな……」
「で、どうですか。先輩、こんな流れ楽しそうじゃないですか」
「……多分、ていうか絶対興奮するな」
「うわぁ……先輩、変態だぁ……」
「お前が言ったんだろ」
「何のことでしたっけ」
「なんでだよ」
とぼけるタイミングが下手すぎるだろ。
「お前な……じゃあアレだ、掃除させるときは便座にお前が座って、俺が立った状態で咥えさせるからな」
「え、やだ、先輩、それでわたしの頭を押さえ込んで、喉奥でしごいちゃうんですか? 変態だー!」
「自分で勝手に膨らませておいて!?」
まぁ、結構そんなシチュエーションをイメージしてたけど。以心伝心すぎて怖い。
……なんだろう、こんな猥談を気兼ねなくするような関係になってるんだな、俺達……という、気恥ずかしい気付きを得た。本当に恥ずかしい。
「それじゃ先輩、そろそろこれほどいてください。いっぱいしてあげますから」
「……おう」
さっき指を咥えられた時の感覚を思い出して、楽しみすぎて逆に素っ気無い返事になってしまった。口を使った技の上達度が半端無いんだよな、こいつ。もちろん他もだけど、口を使った行為は特にだ。
いろはは俺の返事から内心を読み取ったのか、にんまりと笑って耳元に口を寄せた。くすぐったい吐息に甘い熱が篭もり、甘美な囁き声が息に乗って耳朶に流れ込む。
「……先輩が満足するまで、いっぱい舐めてあげますからね?」
「……っ、……お、おう……っ」
ごくりと喉を鳴らした音があまりに大きくて、いろはがくすりと笑った。うぅ、恥ずかしい……。
「……じゃ、外すぞ」
「はーい」
ここからは、お互いに責め合う。
言いようのない高揚感に包まれながら、いろはを拘束するTシャツに手を伸ばした。
× × ×
Tシャツによる拘束を解いてやると、いろはが何やらそれを名残惜しそうに見ている。
「どうしたんだ」
「うーん……もっと先輩の匂いを堪能しながらするにはどうしたら良いかなーって……」
「真面目な顔して何悩んでんだお前は……」
いちいち下半身をざわつかせる発言をするな、こいつ。
いろはは俺の呆れた顔を見て、ぷりぷりと怒るフリをした。フリって言っちゃった。
「大事なことなんですよー! ほら、先輩も考えてください」
すげぇやな注文が来た。えー、そんなの考えたくもねぇよ……逆の立場ならまだしも。……逆の立場だったら、それはそれで言うこと成すこと全部ドン引きされそうだけど。
「……鼻だけ覆うってのは厳しいし……アレだ、俺の布団に包まってやれば良いんじゃねえか? まだ寒いからほとんど汗かいてないし、俺としてもそれくらいが限度というか程良いラインだと思うんだが」
言うと、いろはが顎に手を当ててむむむと唸った。
「……うーん、よし、採用で!」
採用されちゃったよ。いいんだそれで。
疑念が声音に乗ってしまって、
「……ありがとうございます……?」
初めて、お礼の言葉で語尾を釣り上げてしまった。
いろはは悩み事が解決したからか、胸の前で両手でガッツポーズをしてふんすっと息を吐いた。思わず髪をくしゃりと撫でると「あぅ……」と恥ずかしそうに唸った。ああもう押し倒したい。
「それじゃ、それは今度やるとして」
「? 今日は良いのか」
聞くと、いろはがふっふっふと変な調子で不敵な声を上げて、人差し指を立ててちっちっちと左右に振った。なんだお前。
「先輩、このお布団、洗濯したばかりですよね? 匂いで分かります」
「あ、そういえば」
そうだな――と言おうとすると、いろはがきゅっと抱きついてきた。柔らかな温もりに包まれて、心音が優しくとくんと鳴る。
「実は、前から気付いてました。先輩、わたしが予め来ると分かってる日っていつもばっちりお布団やらシーツやらを洗濯してくれてますよね? 元々きちんとやってるんでしょうけど、わたしが突発的に来る日と比べていつもほんのり洗剤の匂いがしてるから分かるんです」
言われて、頬をぽりぽりと掻く。どうにもお見通しのようだ。
「……ん、まぁな。わざわざ言うことでもないと思ってた。これくらいの配慮は当たり前だと思ってるし」
視線を泳がせながら答えると、いろはが俺を見てにまーっと目を細めて、抱きついたまま倒れ込んできた。おふぉ……と変な声を出しながら仰向けに倒れると、いろはが猫のようにすり寄って甘えてくる。
「ああ……もう、先輩はそういうところが……あうぅ……」
「…………」
いろはさん、言葉を最後まで言わんとすんごいすりすりしてきなさる。アニメとかマンガだったら絶対いろはの身体からハートマークがぽんぽん出てるぞ。
まぁ、そういう状況なので――といろはが俺の胸に顔をすりすりしながら上機嫌な声で続ける。
「もうちょっと……5日くらいですかね、それくらい経ったら二人で布団に包まっていっぱいしましょう」
「すげぇ具体的な提案だな……」
この子、匂いフェチなのかしらん。
俺の訝しげな表情に気付いて、いろはがこれまたぷりぷりと怒る。たまらなくなって、尻の谷間を指でつつとなぞると、
「あっ、ひぃぁ……んっ、ふあぁ……っ」
と甘い声を上げて、一気に発情する様を見せながら、俺の首に吸い付いた。
「んふぅっ、くちゅっ……くちゅりっ、んんっ……わたし、そんなに匂いフェチじゃないと思いますよ? 先輩の匂いじゃないとこんなにならないですし」
俺の心を読んだようなことを言って、少々ふてくされた表情を見せた。いろはの桃のような尻を両手でぎゅっと揉みながら、
「……それ、十分フェチって言えると思うけど……」
言いながら、陰唇と菊穴を広げるように尻を引き伸ばし、押し縮め、互いに逆回りでぐにぐにと回してやると、いろははびくんと跳ねて、目が虚ろなものに変わった。
「あっ、やっ、それっ、あっ、ぁあ……っ」
俺の両肩に手を置いて、反り返った肉棒の裏筋に柔らかなお腹を押し付けてくる。いろはが震えながら背を丸めて身体を縮めると、楚々とした恥毛が陰嚢にこすれて、カウパーがくぷっと鈴口から溢れ出た。
「せん、ぱい……っ、せんぱぃ……舐め合いっこする前に、キス、したいです。いっぱいしたいです……っ」
切実に訴えかけながら、いろはがおでこをこつんと当てて、潤んだ瞳で見つめてくる。ごくりと喉を鳴らすと、いろはもそれに応えるようにこきゅっと小さく喉を鳴らした。
「……ああ、いくらでも」
短く答えると、いろはが幸せそうに目を細めた。
続く。
いろはすでした。
クオリティを上げる作業(具体的なやり方があり、既にちょこちょこやっていたこと)をもっと地道に丁寧にこなして、クオリティを上げたいなと思っています。ちょこちょこ書いてはいますが、最近官能小説を多めに読んでいて切実にクオリティを上げねばと思いました。それ以外の日常描写も磨きますが、今はエロシーンの描写の練磨をより頑張ろうと思います。
それでは、また明日ここでお会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!