※この作品はR-18です。

俺ガイル 日常の何気ないエロス。   作:高橋徹

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(5)

「それじゃヒッキーくん、お願いね~」

「は、はい」

 由比ケ浜家のソファに由比ケ浜マ――彼女と座って、彼女の肩を揉む。それだけなら多少のどきどきで済むのだけれど、いかんせんさっきまでの流れがあんまりにもあんまりで――心臓のばくばくが一向に収まらない。

「…………」

 それに、今のこの体勢。

 彼女が俺の股座に座り込んで背中を預けて、大胆な切れ込みの入ったニットから覗く胸の谷間と、首を前に傾けることで顕になるほんのり色づいたうなじとが、強烈な魅力を持って目に焼き付く。身体を密着しているために女性特有の甘美な匂い……結衣とはまた違う、年齢を重ねたことによる蠱惑的な香りがして、目の前のうなじにかぶりつかないのが精一杯という程に、理性がぎりぎりの状態に追い込まれていた。

「どうしたの~? 早く早く~」

「うぐ……っ」

 ちらりとこちらを見やり、婀娜っぽい流し目を送って目を細めて、がちがちに屹立している肉茎を欲しがるかのように尻をぐりぐりと押し付けてくる。その動きでスカートがめくれてきて、もう少しでショーツが見えてしまいそうになっている。

「わ、分かりました……やります、やりますから」

 スカートの中なんて見た日にはもう理性が終わるのではという危機感から、首をぐいと逸らしてあらぬ方向を見ながら、彼女の肩へとそろりと手を伸ばす。

 むにゅっ……という、肩の肉とは思えない程柔らかい感触に驚いた。そして、

「んふぁぁ……っ」

「……っ」

 手が肩に着地するなり、彼女は耳朶に染み込む耽美な声を上げて、肩を揉む俺の手に首をこてんと傾けた。

「だ、大丈夫ですか? 痛くないですか?」

 聞くと、彼女が振り返ってにっこり微笑んだ。

「ん、大丈夫。上手よ、ヒッキーくん……」

「……っ」

 彼女に言われる「上手よ」という言葉に喉をごくりと鳴らしながら、

「分かりました……じゃ、行きます」

 背を逸らして上体は彼女に密着しないようにしながら、肩揉みを再開した。

 

       ×  ×  ×

 

「んっ、ふぅんっ、くふぅ……っ」

「あふぅっ、ひっ、んはぁぁ……っ」

「あっ、あっ、そこっ、んっ、くひぃんっ、あっ、あっ、あっ……」

 あかん。

 肩揉みを始めて数分ほどで、極めてはっきりと、心から、心の底から抱いた感想だった。

 なんでこの人、肩揉みでこんなエロい声出すの? ウソでしょ? これ飲み会とかで軽いノリで始めたら絶対変な空気になるやつだよ? 周りの野郎共の目の色が変わるやつだよ?

 そしてここで気付いたことが一つ。

 彼女が喘ぎ声を上げるとき、声のトーンが一段階上がると……一瞬、目の前のこの人の背中が結衣と重なる。母娘なんだからそれはそうだろうと言えばそれまでなんだけど、喘ぎ声が結衣と重なると……正直、恐ろしい程に欲情してしまって、ただの肩揉みじゃ済まなくなりそうになってしまう。

「あっ、あんっ、ひ、ヒッキーくん、ほんと上手ね。なんだか身体がとろけちゃいそ……あっ、あんっ、そ、そこ、もっと強く、んっ、ひぁぁっ、ぎゅって、ぎゅって押して? そう、そうそう、あっ、これほんとに……んんんんん……っ」

「……………………」

 待て待て待て待て。

 あれ、これ肩揉みだよね? あれ? おかしくない?

 いかんぞ。ここに来て、うちでお袋と小町の肩を揉んだ際の経験を存分に生かしてしまっている。いやでもそれでも、普通だったら「あ~、気持ち良いわ~、ヒッキーくんお上手ね~」「ありがとうございます」くらいの会話で終わるでしょ? 何これ?

 彼女は気が付けば息を荒げて声を上擦らせていて、じっとり汗ばんだうなじと谷間が雌の匂いをたまらない程漂わせていて……ん?

 ……あれ?

 俺、今、なんで谷間が見えてんだ? 肩を揉み始めた時、なるべく上体を離してたのに……。

「うふふ……な~に、ヒッキーくん、そんなにくっついちゃって~」

「あ……」

 言われて気が付く。

 いつの間にか、本当にいつの間にか、俺は、彼女に自分の身体をこすりつけるかの如く密着していた。

「すいません、すぐ離れますんで」

 言って上体を離そうとすると……俺の腿に、彼女の両の手がそっと置かれた。固まっていると、彼女がゆっくり振り返る。唇が触れてしまいそうな程の距離で、彼女の魅惑的な甘い香りのする吐息がかかって理性が熱で擦り切れる。

「良いのよ……ちゃんとくっついてて? ね?」

 言って、俺の手を掴んでぐいと引っ張り、上体を密着させた。背中とは言え程好い肉付きをしていてとても柔らかく、安心すると同時に劣情を催す。

「…………っ、は、はい……っ」

 何の抵抗も出来ぬまま、身体を密着させた危険な状態のままで肩揉みを再開した。

 

       ×  ×  ×

 

 上体を密着させた状態で肩揉みをしばらく続ける。

「あっ、あんっ……も、もっと下も揉んでくれるかしら。そう、その辺り……親指でぎゅーっして? お願い……」

「……はい……」

 …………。

 や、この人。

 肩揉みのリクエスト1つすんのに、どれだけエロくなるんだよ。完全にこれ本番中に甘えてるようにしかごめんなさい何でもないです。

 しかし、この人は一体……どこまでする気なんだろう? 単に俺をからかってるだけにしては、その……行き過ぎているし。あ、親指で揉まなきゃ。

 えーっと、親指で押しやすいように……。

 ぎゅっ。

「んはぁっ!」

「っ!?」

 突然彼女が背筋を弓なりに反り返らせて、一際甲高い甘美な声を上げた。

 手元に目をやると――俺の手の指は、2本の親指が彼女の背中を押して、その他の8本の指は親指で押すのを手助けする為に、自然と彼女の脇の下に添えられていた。どうやら、親指同様他の指にも力を込めて握りこんでしまったようだ。

「あ、す、すいません」

 慌てて謝ると、彼女がゆっくりと振り向く。息を荒げて目を細める姿はあまりにも艶っぽくて、ジーンズの中で張り詰めた肉茎の先に、ぷっくりとカウパーが滲んだのが分かった。

「大丈夫……よ。くすぐったいのも……気持ち良くて、好きなの」

「……っ」

 劣情を煽る彼女の言葉に、全身の産毛がちりちりと逆立つ。

「ああ……も、もっと、もっとしてちょうだい?」

「え、でも……大丈夫ですか?」

 聞くと、耳にそっと手を添えられた。やけに熱っぽいその手のひらに、安らぎと劣情が湧く。

「うふふ……大丈夫よ。お願い……続けて、ほしいの」

「……っ、は、はい……っ」

 彼女の懇願に容易く屈して――もう一度、手を伸ばした。

 

       ×  ×  ×

 

「そう、そこ、そこ、ぎゅーってして? あ、あふぁぁっ、も、もっと、力を込めて良いから……んくぁぁぁ……っ、そう、そう、すごく良い、すごく良いわぁ……っ、ぐりぐりして、そう、そう、あぁぁぁぁ……っ、」

「短く何回も押してみて、そっ、そうっ、あんっ、あんっ、あふぁぁぁ……っ」

「あんっ、やぁっ、脇腹そんなに、あんっ、ふぁぁっ、だっ、だめ、そんなっ、いじめない……っ、でぇ……っ、ひぃん……っ」

 …………………………………………。

 一歩間違えると、流血沙汰になりそう。

 俺が。

 鼻血で。

 まずいことに、俺自身が結構楽しくなってきて、若干この人をいじめ始めていた。良い反応をする場所・刺激の方法を探って、そこを集中的に責めると……彼女は面白い程に反応した。

「あぁぁ……っ、あっ、あんっ……も、もう……ヒッキーくんったら、自分が何してるか分かってる……?」

 いたずらっぽく微笑んで振り返り、太ももを愛おしげに撫でられる。

「すいません、反応が可愛いもんでつい」

 長い時間この状況に身を置いていたからか、言うことややることに自制が利かなくなっていた。そう、言わざるを得ない。

 そんな状態で何気なく言った言葉ではあったが、彼女はぴくんと反応して――

「うぐっ?」

 突然、後ろに体重を掛けて、俺をソファの背もたれに追い込んだ。今さっきまでは俺が身体をほとんどまっすぐ立てていたが、今は2人とも後傾になっている。彼女は俺にすっかり体重を預けていた。心地良い柔らかさと重さとが俺の前面を包む。

「もう……ヒッキーくんったら。結衣が好きになるのも分かるわ。可愛いだなんて言われたの……いつぶりかしら」

 言って、彼女は頬に手を当ててほぅっと嬉しそうなため息を吐く。

 ――その言葉を聞いて、単純な疑問が浮かんだ。

「え、ほんとですか? 何ででしょうね、こんなに可愛いのに」

 結衣と接することで身に付けた、クサいことをさらりと言う能力と。

 この異様な状況下で作り上げられた、「今なら思ったことをそのまま言って良い」という、根拠の無い認識。

 そんな組み合わせから発せられた言葉に、彼女はぽっと頬を赤らめた。

「……ヒッキーくんはタラシねぇ」

 む。

「そんな訳ないですっ……て……っ」

 反論しようとした矢先、彼女があごを逸らして俺の耳元に口を寄せる。温い吐息に心臓が跳ね上がって言葉を止めると、彼女が唇を耳に押し当てる程近付けた。

「……でも、そういうところ、好きよ」

「……っ!?」

 な、は、えぇっ!?

 あまりの混乱に意味もなく手をばたばたさせる。それを見て、彼女がくすりと笑った。

「うふふ、ヒッキーくんは可愛いわねぇ。……それじゃ、続き、お願いしようかしら」

「……は、はい……っ」

 ソファの背もたれに背中を支えられて、前には彼女の柔らかい背中がある。両方からの圧迫感が、彼女との密着感を更に強く感じさせる。

 そんな状況の中、この濃密な時間はまだまだ続くことが分かって、俺は本当にこの後どうなるんだろうという不安と、妖しい期待とが胸を満たした。

 

 

 

 続く。




由比ヶ浜マでした。彼女の年代的に、書いていて一番官能小説っぽい気がしています。どうなんでしょう。

<ルミルミ>
朝起きてまどろんでいる時にルミルミ編の大まかな流れを考えて、起きるなりすぐさまメモしました。後はもう一度千葉村とクリスマスイベントのくだりを読んでキャラクターを把握すれば書ける状態になってます。……と言っても、今投稿を始めると5作品同時進行になって進みがかなり遅くなってしまうので、由比ヶ浜マorいろはす編が書き終わったらくらいかな……と考えています。

<はるのん>
ゲームのくだりなんですが、このくだりはちょっとその場その場で書いて投稿すると後々カオスになりそうなので、何話分か書いてから連投などしようと思います。

<UA>
UAが160万を突破していました。超ありがとうございます。こんな沢山の方に読んで頂いていることにピンと来ていないままに、日々書いています。フードコートで、ミスドで、家で(家で最近ほとんど書いてないです。推敲は家ですることが多いですが)!
これからもよろしくお願い致します(^^)!

平日も終わりですね。皆さんお疲れ様でした。こちらは夜はもはや手袋が必要なレベルになっています。超寒い。もうじき雪が降るなぁ……。ハロゲンヒーターと灯油ストーブがお友達です。

それでは、また明日ここでお会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!


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