1.
「はい、ヒッキー、どうぞ!」
由比ヶ浜が凄く楽しそうに言った。急に何に目覚めたのん?あなた……。
どうやらあごの下ナデナデをもう一度やれと言うことらしい。
「ちょ、先輩、さっきので先輩の色欲は十分に満たされましたよね?大丈夫ですよね?先輩はそこまで変態じゃないですよね?」
一色が必死で逃れようとする。この状況でまだ俺を罵倒するか……。それにしても、こんなに慌ててる一色は本当に珍しい、と言うより初めて見る。超楽しいんですけど。
雪ノ下の方を見ると、先程よりも一色を押さえる力を強めて、俺に無言で『ほら、行きなさい』オーラを出している。なんか勢い余って一色の腕の関節極めちゃいそう。どんだけノリノリなのん?さっきの一色の言葉がよっぽど恥ずかしかったんですかね……。
どうするか迷った末に、出来るだけ優しい声色で一色に話しかける。
「一色」
俺の表情と声に、一色が安堵の表情を浮かべる。
「せ、先輩……分かってくれたんですね……?」
俺は一色の言葉に対して、笑顔でかぶりを振った。
「一対二だから、ごめんな」
「……変態ぃぃ!」
一色が悲しげに叫んだ。しかし声量は抑え気味。何か色んな複雑な心情が絡まってるんですかね……。この状況を他の人に見られたらそれはそれで地獄ですもんね……。
涙を堪えるフリだけしながら、一色のあごの下に手を伸ばす。
ぴとっ、と指が一色の柔肌に触れる。
「ひんっ、せ、先輩、だめですったら……あふあっ、くすぐったいんですから、いくら撫でたって、んんっ、笑っちゃうだけですよっ?んあっ、ひぐっ、だ、だから、ひあっ、先輩、んんっ、だめ、んんっ、本当に……だめ……あうぅぅぅ……」
一色の声がどんどん上ずって、色気を帯びて来る。マジでやばい。
「あうっ、も、もう、結衣先輩も、ひんっ、雪ノ下先輩もっ、あうぁっ、そろそろ放してくれたって、ひあぁぁっ……、い、良いじゃない、ですっ!かぁ……」
目はとろんとして、唇はほんの僅かに開いている。頬は朱に染まっている。くすぐったいだけだったら絶対こんな表情にならんだろ。今までとのギャップがありすぎて、やっぱりこの子を襲いたくなる。そして雪ノ下に社会的に消される。消されちゃうのかよ。
にしても、由比ヶ浜も雪ノ下も微動だにしないな。鬼だな。百合トリオの絵面の破壊力やばし。
「あうぅっ、も、ほんとに、先輩、やめっ、やめてくださっ…、あうぅ…、何でも、ひんっ、なんでもしますっ、ふあっ、からぁ……」
「何だって?」
何だって?
その魅惑的なフレーズに驚いて、思わず手を放してしまった。
「ヒッキー、うわぁ……」
「比企谷くん……」
由比ヶ浜と雪ノ下にそれはそれは蔑んだ目で見られた。そして、二人は自然に一色を押さえていた手を放す。
ようやく解放された一色が、大きく息を一つつき、俺に向き直る。
「……ふふふ……よくもやってくれましてね先輩!あんなのはウソに決まってます!」
な、なにぃ!?大げさにリアクションをとる。あくまで心の中でだけど。心の中でだけならいつでもノリノリだぞ、俺は。
「よくもやってくれましたね……さて、お返しに何をしてあげま……!?」
一色が変な所で言葉を切った。何をしてアゲマン?
彼女は何かに目を向けたと思ったら急にぎょっとした顔になり、頬に手を当ててあわあわと両脇の二人に目をやったかと思うと、目を閉じて胸に手を当てて、大きく息を一つついて俯き、ほんの少しの間を空けたかと思うと、顔を上げてにやーっと笑った。
「……先輩」
「な、なに?」
笑い方が怖いよ。雪ノ下とはまた違った怖さだよ。
一色は左手を口に当て、右手の人差し指で俺の身体の下の方を指差した。
「……それ、どうしたんですか?」
ふふふと笑いながら一色が指差した場所を、雪ノ下と由比ヶ浜が見た。すると、
「……あ……」
「!?はわわ……」
二人とも頬を朱に染めた。
何かもう確定事項な気もするけど、一応確認の為恐る恐る視線を下に落とす。
……これ以上無い程勃って、今にもズボンを突き破らんとする勢いで反り返ってました☆
……死にたい……。
え、どうすんの、この状況?
完全に固まっていると、不意に一色の手が俺の股間に伸び、細い指がぴとっとズボンに触れた。――と。
「ひゃうんっ!?」
……超絶情けない声を出して、手で股間を押さえながら内股で後ずさりしちゃったよ。
一色、『へぇ……ふむふむ……』みたいな妙な納得を示してにやっとしないで。
由比ヶ浜、引かないで。いつもの25倍くらいの勢いで引かないで。
雪ノ下、そうだよね、路傍の石を見た時にわざわざ冷たい目なんてしないよね。俺を見てる様で見てない目が辛い。その目は何を見据えてるの?
そして、3人がそれぞれ顔を見合わせたかと思うと、三者三様ににやりと笑った。由比ヶ浜と一色は女子高生っぽいにやり顔なんだけど、雪ノ下だけやっぱり超怖いよ……魔王感半端ないよ……。
「先輩、今度は結衣先輩と雪ノ下先輩を撫でる番ですよー?」
「ほら、ヒッキー、早く!」
「比企谷くん、契約した以上、きちんと働かないとだめよ?」
いや、契約した覚えなんかねぇよ。どさくさ紛れで何言ってんの?何このブラック会社?
……でも……この3人が束になってかかって来たら逆らえません……。
2.
そこからは、状況がまた更に異常な物になった。
「おぁ……うっ……うぁっ……」
「わぁ……先輩にしては可愛い顔になるんですね」
雪ノ下と由比ヶ浜の頭を撫でながら、正面に居る一色に股間をズボン越しにまさぐられる。
いや、おかしいでしょこの状況。何これ?
「比企谷くん、手つきが疎かになってるわよ。しっかりしてちょうだい」
「ヒッキー、もっとちゃんと撫でてよー」
両サイドが鬼。
「ほれほれー、これが気持ち良いんだろー?」
いや、一色さん楽しそうにも程があるでしょ。……顔が真っ赤になってて声が震えてるのは気のせいだろうか。
ズボン越しとは言え、押し寄せる快感は尋常なレベルではない。
目を閉じながらぶるぶると震えていると、不意に由比ヶ浜の声がした。
「いろはちゃん、こっち……」
由比ヶ浜の言葉に反応して、一色が『あ、はい、オッケーです!』と言うのが聞こえた。何事かと思った瞬間に、一色の手によりズボンのチャックを下ろされる。
「は、はぁ!?」
いや、本当に、はあ!?
先程よりも更に情けない声を上げてしまった。
ボクサーパンツに包まれ俺のモノが、開いたチャックからずるりと姿を現す。
「わぁ……すご、い……」
「ヒッキーの、こんなになるんだ……すご……」
いや、由比ヶ浜さんに一色さん、何かうっとりとした表情にならないで?ちょっとぞわりとするから。二人同時に触らないで!
雪ノ下さん、無言で興味深げに見つめるのやめて?あなたもさり気なく触るのやめなさい!
続く。
字数少な目な所で切れました。
金曜夜と言う事で、もう眠気がピーク!なもので。
いろはすは今後頑張って、今の80倍くらいは可愛くエロく書ける様に頑張ります。ぬおお。
くおぉ……眠気で頭がくわんくわんしますわ……。
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!