留美の小ぶりで、瑞々しい唇。歳や身体の大きさのこともあってか肉感は少々足りない部分はあるが、その分柔らかみを求めようと唇を深く重ねるので、身体を交わらせる充足感とみっともない支配欲まで満たされる。
――そんな、留美の唇が。
目の前の滾りきった男の欲望の先端に迫っている。
四つん這いの、まるで犬のような姿勢で美しい顔を肉棒に近付けていく様は、目を逸らせない程卑猥で魅力的だ。
「……っ」
あと1センチあるかないかというすれすれで、留美の顔が動きを止めた。
どうした、と視線で投げかけると、上目遣いでこちらを見つめ、ゆっくりと視線を下ろして鈴口を見つめた。噴きこぼれた粘液は、目の前の留美の顔を今にも汚してしまいそうだ。
留美が目を細めて、髪をかき上げる。
普段キスをする時は目をぎりぎり開けている程度だが、今はキスの時より少しばかり大きく開けている。
いつもよりも、目の前のものを凝視しようとしているんだな――と、妙に呑気なことを考えていた次の瞬間。
「――んっ」
「あぐ……っ!?」
雷のような衝撃が走った。
柔らかいものと、柔らかいものが触れる。
たったそれだけの行為の筈なのに。
留美の唇が鈴口に押し当てられた瞬間、生まれてから今までおおよそ体験したことのない衝撃に貫かれ、身体の芯まで焼け焦げてしまった。
「…………」
留美は唇を押し当てたまま動かない。ふるふると震える肉竿の反応をじっと眺めている。
唇を離すと、艶を増した唇と鈴口との間に糸が引いていた。その光景一つで雄竿の硬度が更に増してしまう。
どうするのかと固唾を呑んで見守っていると、留美はこともなげにぺろりと舐め取ってしまった。細い喉がこくんと鳴ると、釣られるようにこちらも喉を鳴らした。
「……大丈夫か?」
「……ん、大丈夫」
そう答えると、留美はまだ何かを言葉にしようとしているようで、眉根を微かに寄せて考え込んでいる。
多分、だけど――と、独り言のように呟いて、留美が俺を見つめる。続く言葉の衝撃に備えたが、
「私、八幡のものだったら、何でも癖になっちゃうのかも。……これも、美味しいって思っちゃった」
「……っ」
――安っぽい防御など、まるで紙を貫くようにあっさり突破されてしまった。
「る、留美、な、何言って……っ」
動揺して声を震えさせていると、留美が首を傾げる。留美の言葉をすぐには理解出来ない俺が理解出来ないかのような表情だ。
「……ほんとなのに。……ちゅっ」
「うぁ……っ」
一度経験しただけで、一気に躊躇の壁が無くなったんだろうか。留美は事もなげに二度目の口付けをした。今度は短い時間で離したが、やはり唇と鈴口の間には粘液の糸が引いている。
「……八幡、これは気持ち良いから出てくるの?」
「ああ……そうだ。……留美と一緒だな」
どこか涼し気だった留美の顔が、一瞬で茹だる。
「……ばか。おしおき」
「え……うぉっ!?」
留美は両手で竿の根元を押さえると、亀頭の先端に吸い付いた。そしてそのまま口をすぼめて、先走りの汁を吸い立てはじめた。
「ちゅっ、ちゅるる、ちゅぴっ、ずずず……ちゅっ、ちゅぷ、ちゅぴっ、ちゅぴ……っ」
「んぐぅぅ……っ!? や、やばい、それ、やばいって……っ」
興奮と快感から溢れ出す汁なのだから、こんな魅惑的なことをされて収まる訳が無い。泉のごとく溢れ出す粘液を絶え間なく吸い取って、留美の表情はどんどん蠱惑的になっていく。麻薬のごとき甘露を味わうかのように、うっとりとした顔で、もっともっととせがむように舌先でぐりぐりと鈴口をほじる。
――この子は、本当に、俺の知っている鶴見留美なのか――?
そんなことを疑ってしまうくらい、目の前の少女は美しくていやらしい。守ってやりたいという意思のすぐ横で、この子を身体の芯、心の芯から汚してしまいたいという欲望が鎌首をもたげる。
「る、留美、そろそろやばいから……っ」
まだ亀頭の先端にしか留美の唇は触れていないのに、この時点で射精してしまいそうだった。留美の顔をほんの数センチだけ引き離すと、留美は息を荒げながらねっとりとした上目遣いでこちらを見つめ、そして肉槍に視線を下ろした。
「……れろっ」
「っ!? お、おい、こら……っ」
小さく紅い舌をぺろりと出して、犬が水を飲むかのように鈴口を舐める。
「れろっ、れろっ、……ちゅっ、ちゅぴっ、ちゅるる……っ」
俺の手の力が抜けたのを良いことに、再び口付けを始めてしまう。腰ががくがくと震えても、留美は両手でしっかりと肉竿を掴んでいるため、ペースをまるで乱すことなく舐め続けている。
「ま、待て、本当に、やばい、から……っ」
「んふぅぅ……っ?」
留美の耳の中に中指をねじ込んで、無理やりに顔を引き離す。留美は口を半開きにしたまま、四つん這いで目の前の肉棒を恋い焦がれるように求めている。
「はぁっ、はぁっ、お前なぁ……あんまりやりすぎると、喉奥まで一気に突っ込んじまうぞ」
身体を起こした留美は、俺の言葉に目をぱちくりとさせた。そして天使のような笑みを浮かべて首を傾げる。
「ん、大丈夫……私、八幡になら何をされても良いから」
どくん、と心臓が強く脈打つ。
留美の肩を力強く掴んだ。
「お前な、そんなこと言ってると本当に……って、あれ? ……今日は最後まではしないんだよな?」
「うん、そう」
「何をされても良いっていう言葉と矛盾しないか?」
「最終的には何をされても良いっていう意味」
「紛らわしい……」
げんなりとする俺に、留美が抱き付く。下着の魅惑的な感触が脳を心地良く蝕んだ。
「……だから、今日は、私の口をいっぱい使って?」
「……っ」
身体ががちがちに硬直してしまう。
瞬間的に、頭の中に映像が浮かんだ。
――留美の頭を思い切り掴んで、小さな口を犯すように何度も肉棒を突き立てる。留美がやめてやめてと涙目で訴えかけてきても止めずに、喉奥に白濁をぶちまける。げほげほと咳き込みながら泣きじゃくる留美の口に、勃起したままの肉槍を休む間もなく突き入れる。留美の唾液と白濁が混じった口内からいやらしい水音が絶えず響いて、留美の目は虚ろに蕩けていく。その表情を見て俺は更に興奮して腰を突き立てて――。
――そんな画を思い浮かべて、ぶんぶんと頭を振った。
「……俺がやると、正直やばい。絶対やばい。だから、留美がやってくれ」
ふうとため息を吐きながら言うと、留美はきょとんとした顔をした後、ふっと頬を緩ませた。
「……多分、八幡が想像してることをそのままやっても私は大丈夫なんだけど……」
「やめてやめて、マジでやめて、想像しないようにしてんだから」
柔らかな笑みを浮かべて言う台詞じゃない。本当に。
頭をがしがしと掻いて蹂躙の映像を脳から振り払うと、代わりに留美の頭をくしゃりと撫でた。留美は気持ち良さそうに目を細めて俺の胸板に顔をうずめた。くしくしとおでこをこすり付けて甘える姿は年相応の可愛らしいもので、つい今しがたとのギャップが破壊的なまでの魅力を醸し出していた。
「八幡、私、まだ先っぽしかキスしてない」
「ああ、そうだな」
「だけど、八幡……すごく気持ち良さそうだった」
「……ああ、そうだな」
「……最後までしたら、どうなっちゃうんだろ」
「……最後までしたいのか?」
「ん、いずれ。……私、じっくりしたいの。そうした方が、きっと気持ち良いから」
「……ねちっこいんだな」
「そんなこと言いながら、私を押し倒さずに我慢してくれる八幡が好き」
「うぐ……」
カウンターを食らう。留美は留美で相変わらず耳まで真っ赤にしている。腹にダイナマイトを巻いて特攻するみたいなその姿勢、身を削るばかりだと思うんですが……。可愛いけどね。
留美が顔を上げて微笑む。年相応の可愛らしさと、大人びた艶っぽい表情が混じり合った表情になっている。
「八幡、全部脱いで仰向けになって」
「……おう」
留美が今しがた口にした「じっくりしたい」という言葉が頭の中で反芻される。
きっと留美は、俺が想像しているよりも遥かにねっとりとした行為をしたがっているんだろう。
期待で滾る肉竿の先からは、先程あれだけ吸われたにも関わらず、まるでそのことを忘れたかのように粘液が新たに噴き出していた。
続く。
ルミルミでした。
草凪優先生の官能小説を読んで影響をばりばり受けながら書いてます。
昨日はマンガ「いきのこれ! 社畜ちゃん」を買って読みました。うーむ、沁みる……。
もう夏ですね。
これから1週間、頑張りましょう。
それでは、また明日ここでお会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!