取り出した7つのローターを見て、留美がごくりと息を呑む。仰向けになった留美がまじまじと見つめる中、映画を見に行った時と同様にローターを身体に取り付けていく。それぞれの乳頭を挟んだ4つと、クリトリスを挟んだ2つ、それと、膣内に挿入した1つ。薄暗がりの中で体験した苛烈なまでの快感を思い出しているのか、まだ1つも動かしていないのに留美の息は荒く、細い手は不安げにベッドのシーツを掴んでいる。
「もの凄く疲れるだろうから、ゴールを決めとこうと思う」
俺の言葉に、留美はぼんやりとした表情で首を傾げる。
「ゴール……?」
「そうだ」
言って、残りの衣服を全て脱ぎ捨てて、留美の横に膝を付く。幼くも美しい顔の目の前に猛った肉竿を突き出すと、留美は微かに目を見開いた。
「俺のことを1回イカせてくれたら、動かすのをやめる。どうだ?」
「……ん、わかった。……はぷ……っ」
「うお……っ」
横笛に口を付けるかのように、留美が肉竿の裏筋に薄い唇を這わせる。ぼうっとした表情のまま、小さい舌でゆっくりと舐ってきた。焦れったくも甘やかな快感に酔いしれながら、ローターのリモコンのスイッチを次々と入れる。
「んうぅぅん……っ!」
留美が肉竿から口を離し、おとがいを上げて身体を波打たせる。艶めかしい肢体からじわりと汗が浮かび、ベッドの上に牝の匂いが充満する。ゆっくりやっている余裕は無いと判断したのか、留美は顔を横に向けて肉竿を亀頭からぱくりと咥え込んだ。
「ふっ、うっく……ふぅんっ!? ……んむぅ……ちゅぴっ、ちゅろっ、ちゅぷ、ちゅぷ……っ」
「……っ」
7ヶ所を責める無機質な快感に喘ぎながら、頬を薄桜色に染めた留美が一生懸命肉竿をしゃぶる。時折乳頭やクリトリスのローターを中や強にすると、留美は涙目になってくぐもった嬌声を上げた。それでも口は離さず、頬をすぼませて青筋立った肉棒を必死で舐り続ける。白い肌にはじっとりと汗が浮かび、艶やかな黒髪は額に張り付いていた。
あまりにも健気で、あまりにも色っぽい留美の動きに、胸の内で嗜虐心が野火の如く燃え広がる。
「……ちゅっ、ふむ……ん……っ? ……え……っ?」
肉竿を小さな口から引き抜くと、留美は疑問と名残惜しさが同居した表情を浮かべた。黒髪をくしゃりと撫でると、留美の両肩を挟む様に膝をついて腰を沈め、小さな口に肉槍の切っ先をずいと近付けた。事態がもっと苛烈なことになっていると気付いた留美が、恐る恐る口を開けて紅い舌をちろりと覗かせる。不安と、諦念と、期待が混じった瞳の光はひどく歪で、同時にとても美しく見えた。
腰を進めて、留美の口に肉槍を侵入させながら四つん這いの体勢を取る。両手にはリモコンをそれぞれ4つと3つずつ持っている。
留美の顔がベッドから浮いて、目の前にある赤々と膨れた亀頭の先を咥え込んだ。淫靡な様にごくりと息を呑んで――ローターのスイッチを全て「中」にして、留美の口腔に肉竿を一気に挿入した。
「んむぅぅぅ……っ!」
小さな身体ががくがくと波打ち、熱く湿った口がきゅむきゅむと締め付けられる。留美は綺麗な双眸に涙の粒を浮かべながらも、決して抵抗はしてこない。
留美の身体の震えが、温かな口腔を通してびりびりと伝わる。呼吸さえままならない状況にも関わらず、留美は快感に喘ぎながら必死で肉竿に舌を這わせ、きゅむきゅむと締め付けてくる。喉奥を小突いて引くまでの動作で、容易く射精に達してしまいそうなほど強い吸引を受ける。
留美の表情を見て、あまり余裕は無いと考えた。
「……留美、頑張ったな。……一気に行くぞ」
俺の言葉に、小さな双眸が震える。肉竿を咥えながらこくりと頷くのを確認して、ローターのスイッチを全て強にした。
「うんんんん……っ!!」
まるで通電の拷問にかけられたかのように、留美の身体が激しく跳ねまわる。振り落とされそうになるが、留美の口は身体の動きとは裏腹に決して肉竿を離そうとしない。舌を這わせる余裕は無いようだが、一生懸命に頬をすぼませて吸い付いている。
「う……お……っ」
腰を自ら動かさずとも、留美の痙攣によって互いの位置がずれ、喉奥に亀頭が、内頬に雁首がこすれる。7つのローターの強い振動が、留美の艶を帯びた肢体を通して伝わってくるようだ。知らず知らずの内に、歯を強く食いしばっていた。
「留美、出るぞ、もう、出る……っ!!」
「んむぐ……んぐ……んんん……っ!」
留美がこくこくと頷くと、こちらの腰に手を回してぎゅっと頬をすぼめた。身体の奥底から欲求を引きずり出すような吸引に、下半身が決壊した。
「う……あ……っ!!」
――ごびゅっ、ぶびゅるるっ、ぶびゅっ、どぶりゅっ、びゅぶぶぶ……っ。
「おぐ……ん……んふぅぅ……ごくっ、んぐっ、んっく、んくぅぅ……っ」
尿道を伝う感覚がはっきりと分かる程粘度の高い白濁を、小さな口内に溢れんばかりに噴き出した。肉竿が大きく脈打つ度に、細い喉がごくりと鳴る。留美は快感が身体がよじれるのを必死で抑えて、白濁を飲み込み続けた。
魂が抜けそうな脈動が収まると、すぐさまローターのスイッチを全て切った。小さな口から肉竿を抜くと、唇と亀頭の間に幾筋もの唾液の糸が伸びた。放心状態の留美の髪を撫でながらも、ローターを全て外す。汗と愛液をたっぷりと纏ったローターは、思わず目を疑うほどいやらしい光を帯びていた。
「……八、幡……っ」
ベッドの上でくたっと身体を投げ出して、留美が力のない声を上げる。俺は留美の横に座ると、火照りがほとんど収まって薄桜色に染まった頬をそっと撫でた。緊張が解けたのか、子猫のように目を細める様はとても愛らしい。
「私、頑張った?」
「……ああ、すげえ頑張ってくれた。ありがとな」
「……うん。……私……八幡のこと、今度はちゃんと受け入れられる……?」
「……っ、ああ。きっと、いや、絶対に大丈夫だ」
留美の健気な言葉と表情に、胸が締め付けられる。
初めて繋がろうとして、繋がれなかった時の悲しさ、もどかしさは今でもはっきりと覚えている。
けれどそれは、留美だって同じなのだ。
だから、今度は。
今度こそは。
「……するか」
「……うん、きて」
留美が、笑った。
疲れ混じりでどこか艶のある、それでいて純真さと愛情も混ざった、今の彼女にしか浮かべることが出来ないであろう笑みだった。
続く。
ルミルミでした。前回本番に至れなかったのが8月22日更新の59話で、3ヶ月越しにやっと再チャレンジです。
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