※この作品はR-18です。

俺ガイル 日常の何気ないエロス。   作:高橋徹

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「あ……っ?」

 

 川崎の肩を掴むと、驚いたような、戸惑ったような声が漏れた。

 唇を近付けると、川崎もそれに応じて再び唇が触れ合う。

 

「ふっ、んん……っ、ふぅっ、んんん……っ」

 

 川崎の声の熱っぽさが増す。細く長い足がもじもじと動いてとてもしおらしい。愛おしさが溢れて止まらなくなり、唇の割れ目を舌でなぞった。川崎は目を見開いて驚いたが、舌を何往復もさせると徐々に瞼が下りてきて――やがて、こちらの舌を受け入れた。

 ずぬり、と舌が川崎の口内へ侵入すると、とても熱くて湿っぽい空間が待ち受けていた。

 

「んふぅぅぅ……っ」

 

 川崎のくぐもった声が、口内を伝って頭蓋に染み渡る。甘露のような声は何物にも代えがたい麻薬のように思えた。じっくりと内頬を舐め、歯列をなぞっていると、川崎の舌が迎え出てきた。勝手の分からない牡と牝の舌が、不器用ながらも懸命に愛情を与え合って混ぜ合う。俺も川崎も夢見心地で、互いに目はほとんど閉じかけていた。

 

「ふぅっ、んっ、ちゅくっ、ちゅるっ、ふぅんっ、んふぁぁ……っ」

 

 川崎の声がどんどん艶を帯びて、身体に染み渡る度に官能が高まってゆく。背中に回していた腕を離して川崎の両手を握ると、寄る辺を求めるかのように指を絡めてきた。気付けば互いに身体をこすり合わせて密着していて、互いの熱を移し合っている。

 口を離すと、川崎の紅い舌がてろりと口から垂れていた。極上のご馳走を目の前にして、反射的にその舌を咥え込み、いやらしい音を立てて啜る。

 

「んん……っ!? んっ、ふぅん、んんん……っ!」

 

 川崎が目を白黒させながら、俺の腕を掴んだ。掴んできた腕にさして力が入っていないことを確認すると、徐々に徐々に後ろに押し倒してゆく。ベッドの縁に横並びで座っているので、押し倒しながら川崎の身体に跨り、覆いかぶさる。片手をベッドに付いて、片手で川崎の首の後ろを押さえながら、ゆっくり、ゆっくりと倒れて行く。

 

「ん……っ、ふぅっ、んふぅぅ……っ」

 

 唇の交わる角度を変えると、紅い肉がむにゅむにゅと柔らかくうねる。川崎は目をうっとりと細めては時折見開いていて、せわしなく感情が揺れ動いているのが分かる。

 川崎の背中がベッドに付く直前、不意に両頬に手を添えられ口が離れた。何事かと思っていると、川崎は恥じらいながら頭の後ろにまとめたポニーテールを解いた。そのまま川崎が寝転がると、青みがかった黒髪が白いシーツの上にはらりと広がり、幻想的な美しさを醸し出している。川崎の女性らしさがぐっと増して、益々気持ちが昂ぶった。

 再び口付けをして唾液を川崎の口内に垂らすと、川崎はたっぷりと舌で味わった後にこくりと飲み込んだ。流し込む度に細く白い喉がごくりと鳴り、淫靡な仕草と音が官能を掻き立てる。

 

「んっ、んんっ、ごく……んふぅぅ……ぷはっ、はぁっ、はぁっ、はぁ……っ」

 

 どれだけの時間口付けを交わしていただろうか。口を離した頃にはもはや身体のだるさなど完全に忘れてしまっていて、目の前の川崎をもっと愛することしか考えられなくなっていた。

 川崎の背中に腕を回してぎゅっと抱きしめる。身体を密着させると、抱き締めた強さに応じるかのように豊満な肢体から甘い匂いが溢れた。

 身体を離して、川崎の上に馬乗りになる。豊かな2つの山をじっと見つめると、川崎は顔を真っ赤にして、手の甲で口を押さえた。

 本当に良いんだな――? と言う意思を込めて川崎の瞳を見ると、川崎は恥ずかしそうにぷいと顔を逸らし、空いた手でシーツを握りしめた。肯定のサインと捉えて覚悟を決める。

 

「……っ」

 

 無言でもう一度喉を鳴らし、川崎の胸に手を置いた。

 

「んん……っ」

 

 川崎がきつく目を瞑り、声を抑える。豊満な乳房は服と下着を挟んでいても十二分に柔らかさが伝わり、一度触っただけで虜になってしまった。

 赤ん坊を抱くように、優しく優しく力を入れて揉んでいく。

 

「ふっ、んんっ、んっく……んんん……っ」

 

 首まで真っ赤にして、川崎が身体を捩る。スカートを履いた足が内ももを擦り合わせてもじもじと動いていて、少なくとも痛くは無いのだと安心する。

 優しく下から掬うように揉み、外側から内側へ、そしてまた外側へと繰り返し動いていく。川崎の熱っぽい喘ぎ声は益々艶を増して、明らかに快感を覚えているのが分かった。

 乳房の中心部、恐らく乳頭があるであろうところを親指でぐっと押し込むと――

 

「んはぁんっ!」

「え……っ」

 

 川崎が思わず手を離して、今日初めて、いや、出会ってから初めてではないかと思える程、抑制から解放された大きな声――それも、喘ぎ声が漏れた。声の響きには鮮やかに快感の火が乗っていて、俺と目が合うなり涙目になり、シーツを掴んでいた手の甲で目を覆った。

 あまりにも可愛らしい仕草に、愛おしさとは別に嗜虐心がむくむくと湧き上がり、今さっき川崎が大きく反応した部分を、痛くないように意識しながら親指で押し込む。

 

「んっ、んんん……んふぅぅっ! ……ふっ、ふっ、くふぅん……んんんん……っ!」

 

手の甲で口を押さえていても、徐々に声が大きく漏れ出してきた。湧き上がる快感の奔流が、川崎を確実に蝕んでいる。

 

 ぎゅっ、むにゅっ、ぐっ、くにゅ……っ。

 

 敢えてリズミカルに一定の間隔で押すことで、「あと何秒もすればまた快感を与えられる」という感覚を植え付ける。何度も何度も繰り返して、川崎が刺激に慣れてきた頃に唐突に手を止めた。

 

「……っ? んあぁんっ!?」

 

 川崎が油断してそろりと手を外して俺を見つめた瞬間、今までで一番の強さで乳頭を押し込んだ。再び大きな喘ぎ声が漏れて、川崎が涙目になって顔を隠す。そんな顔をしたって、余計にいじめたくなるだけだと言うのに。

 川崎の身体から離れると、ふとスカートに目が行った。

 この中に、川崎の……っ。

 底知れぬ期待に身体をぶるりと震わせて手を伸ばすと――川崎がこれまでとは打って変わって物凄い勢いで身体を起こし、俺の腕を掴んだ。

 

「……だめか?」

 

 自分で思っていたよりもしゅんとした声が出てしまった。俺の声を聞いた川崎があわあわと慌てて困り果てた後、人差し指を立てて俺の唇にぴとりと当てた。

 

「……そ、その、あんたはまだ風邪引いてるし、……そ、それに、あんたの妹もいるんだから……その、今は、これ以上は……っ」

 

 俺から何度も顔を逸らしながら、精一杯言葉を紡ぐ川崎の優しさと恥じらいに、どうしようも無い程頬が緩んだ。

 

「……そうか、それもそうだな。……ちなみに今の言い方だと、俺の風邪が治って小町も近くにいなかったらこれ以上のことをしても良いってことになるけど……いいのか?」

 

 言うと、川崎が目を見開いて顔を真っ赤にして、目の端に涙をためて俺の胸に額を付けた。ぽすん、と言うよりはどすん、と言う音がしそうな、ほぼほぼ頭突きと定義して差し支えの無いものだった。「ぐぇっ」とみっともない声を漏らして後ろに倒れると、いつもベッドで寝ている時と同じ体勢になった。

 

「……ば、ばか……わざわざそんなこと言うな……っ」

 

 ここで「今俺を押し倒してんの気付いてる?」と言ったらキャパオーバーしそうだな……と思いながら、青みがかった黒髪を梳くように撫でる。すると今度は川崎が上になって口付けをして唾液を流し込んできた。甘ったるい唾液は飲み込む度にこちらを陶酔させて、気が付けば温もりに溢れた肢体をきゅっと抱きしめて、流し込まれる唾液をずっと味わっていた。

 

 

 ぼうっとした表情の川崎が口を離すと、2人の間に透明な糸が伸びた。俺がひょいと糸を咥えて飲み込むと、川崎は我に返ったのかまた赤面した。夢中になると恥ずかしさも忘れるらしい。

 時計を見ると、1時間近く経っていた。

 

「……あ……もうこんな時間。……そろそろ帰んないと、大志とけーちゃんを心配させちゃう……」

「ん、そっか。ならそろそろ帰った方が良いな」

「…………」

 

 俺の言葉に、川崎はどこか納得のいっていないような、それでいて子供が拗ねたような顔をする。

 もしかして、名残惜しんでいるんだろうか。引き止めて欲しいんだろうか。

 だとしたら、どうしようも無い程に嬉しい。

 

「どうした。これ以上居るとマジで襲うぞ。今度は止めても無駄だぞ」

 

 からかうように言うと、川崎は「な……っ」と声にならない声を漏らしてたじろいだ。

 

「……ば、ばかっ。もう帰るから。お大事に……っ」

 

 ぷんすかと怒っていても労わる気持ちは忘れない、この子の優しさがいじらしい。

 せめて玄関まで見送りに行くと言って一緒にベッドから立ち上がり、川崎が先に部屋を出ようとした瞬間――細腕を掴んで振り向かせ、有無を言わせず唇を奪った。

 

「んむぅっ!? んっ、ふぅんっ、ちゅっ、くちゅっ、んふぅんっ……はっ、んんんっ、ふむぅぅん……っ」

 

 抱きしめ返してきた川崎の身体ががくがくと震えて、瞼が徐々に下りてくる。耳の中に指を入れて中を撫でると、豊満な肢体が愛らしく跳ねた。

 唇を離すと、川崎は惚けた表情で首を傾げた。真っ白な首にどきりとして、吸い込まれるように口付けをする。

 

「んぁっ!? あっ、やっ、そん……な……うぁ……ぅ……っ」

 

 唇を離すと、所有権を示す証がはっきりと残っていた。川崎は涙目で可愛らしく俺を睨む。

 

「……その、なんだ、一時の気の迷いじゃないって証拠をだな、うん……」

 

 我ながら面倒くさい言い回しを……とは思ったが、口にしたのは紛れもない本音だ。俺の言葉に、川崎は困ったように、それでいて恥ずかしそうに眉を八の字にして、上目遣いで俺を見つめた。

 

「……他にやり方あるでしょ、ばか……っ」

「……そうだな、わりい」

「……ばか……っ」

 

 そこからは何も話さずに、ひたすら抱きしめ合った。妙なタイミングで緊張してしまい、「……ちょっと痛い」と何度か言われた。川崎の言葉に別のシーンを想像してしまって顔をぶんぶん振ると、物凄く訝し気な目で見られた。

 

 

 川崎が帰った後――ベッドに寝転んだ俺が、恥ずかしさと川崎の可愛さに小一時間悶え続けたのは言うまでもない。

 

 

 

 続く。

 

 

 

 




 サキサキでした。ここからは、今までとは別の意味で書くのが楽しくなります。

 それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!
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