1.
卓球の真剣勝負の結果。
1ゲーム目 11-0の惨敗。
2ゲーム目 11-2の惨敗。
3ゲーム目 11-1の惨敗。
…………。
悲惨にも程があるだろう。惨って漢字を使い過ぎた。
体力切れを狙ってたんだけど、基本的に1ポイントにつき一撃で決められると言うダサっぷり。
雪ノ下さん、スマッシュ鋭すぎません? フォームが鮮やかすぎて見惚れてるうちに玉が後ろの壁にぶつかってたんですけど。
3ゲームやって俺が勝ち取ったのはたった3ポイントっていう悲しい結果に終わったけど、その3ポイントも闇雲に振り抜いたらたまたま当たったってだけだし……。
あと、そんなまぐれでも俺が点を取ったとき、一回一回鬼のような目で睨まないでくださいますか。死んじゃうよ!
「はぁ、はぁ……これで、私の勝ちね」
微かに息切れしながら、雪ノ下がふふんと笑う。
「もう、何の文句もねえ程の敗北だよ。わーかったよ。帰りに何か買ってやるよ」
頭をがしがしと掻きながら、敗北宣言をする。
雪ノ下を見ると、頬を赤らめて目をむいていた。
「そ、そう……じゃあ、後で、その……」
もじもじとしながら、しきりに外に目を向ける。どうやらお目当てのものがあるようだ。パンさんグッズでも見付けたのかな?
「おう、じゃ、後で行くか」
なんなら今からでも、と言おうとすると。
雪ノ下が少し俯いた。長い睫毛が強調されて、一瞬ながらそれに見惚れてしまう。
「そうしたいのはやまやまなのだけど……」
ああ、そういうことか。
雪ノ下がまだ息切れをしていることに気付く。
そして、それを見ていた小町が、目をヤマピカリャーのごとく光らせる。ヤマピカリャー。
「よーっし! じゃあお兄ちゃんはそこの壁際のベンチ、ちがう、そこだと外から見えちゃう。そう、そこ。そこで雪乃さんを休ませてあげて! 小町は飲み物を買ってくるから!」
すごい元気よく俺に指示を出したかと思うと、俺に小声で、
「小町、20分くらいぶらついとくから。今他に誰もいないし、あのベンチなら角度的に外から見えないし、それに人が来てもすぐに音で分かるから、お好きにどうぞ!」
と言い、右目をぱちっとウインクさせた。何この子、超可愛いんですけど。
って言うか。
おい。
何言ってんだこいつ?
「じゃ、そゆことでー」
俺が何か言うよりも早く、小町はぴゅーんと出て行ってしまった。有無を言わさぬその姿勢、感嘆に値します!
しかし雪ノ下を休ませなければならない状況には変わりないので、彼女の肩を抱いて、よたよたと壁際の――外からは絶妙に見えない場所にあるベンチに、二人で向かった。
2.
「大丈夫か?」
右側に座っている雪ノ下に声を掛ける。
雪ノ下の具合を見守る間、つい触りたくなって、間違えた、心配になってずっと彼女の肩を抱いていた。
「ええ、もう大体大丈夫よ。ありがとう」
俺に身を寄せるように体重を預けてふっと微笑んだかと思うと、不意に俺と目が合った。
雪ノ下の頬が、心なしか少し赤い気がする。
肩を抱いてる分、もう顔は目の前にあった。
…………わー。
外からの死角になっているというこの状況が、当たり前すぎるくらいに身についている筈の倫理観を容易く揺るがす。
ちょっと見えづらいって言っても、ここ、街中だよ? 数メートル先では何百人何千人って人が行き交ってんだよ? さっき家でした時とは、似ても似つかぬ状況なんだよ?
そんな当たり前のことの確認を心の内でするも、湧き上がってくる衝動は抑えられない。
「……あ……」
俺が顔を近付けると、雪ノ下は小さな小さな声を漏らしたが、抵抗はしなかった。
ゆっくりと唇と重ねると、柔らかい感触と共に、もっと色々したいという欲求が更に高まる。
正直、この状態になってから歯止めをかける自信は無い。
彼女の右肩に回していた手を後頭部に回すと、ゆっくりと彼女の口内に舌を侵入させた。
「んんっ……あっ、んんっ……」
抵抗しないどころか、あっさりと舌の侵入を受け入れ、歓迎さえしてくる。
入念に彼女の口内を隅々まで舐めつくして、舌を吸い上げ、唾液を流し込む。
雪ノ下の瞳は、気付けばとろんとした虚ろなものになっていた。
もっと、もっとと求め始めて、今度は左手を彼女の胸に伸ばす。
「んんっ!?」
とろんとした彼女の瞳が、一瞬大きく見開き、やがてゆっくり細められ、身体をふるふると震わせる。
彼女の手は、気付けばそれぞれ俺の腰と腿に添えられていた。
「んんっ……あっ、んちゅっ、れるっ、んちゅるっ、れろっ、んむっ、んむぅぅ……」
甘い声を漏らしながら、悩ましげな表情を見せる。
胸を揉む手に力を込め、ぎゅむっと握ると、雪ノ下は途端に口を離した。
「あぅっ……! あっ、かはっ、ひ、比企谷く……ん……そんな強く……あうぅっ……」
ぎゅむっ、ぎゅむっと、まるで乳搾りでもするかのようにリズム良く揉みしだくと、それに合わせて彼女は面白い程背筋を仰け反らせて声を漏らす。
気付けば雪ノ下は汗をかいていて、上気した顔はより一層の色気を帯びている。
彼女の頭に回していた手を離し、そのままショーツの中に滑り込ませる。
「ひあぁっ!? や、うそ、そんなとこ今したら、やっ、あうぅっ……!」
ささやかな抵抗を見せるが、もはや身体に力が入らないのか、声で抗うのが精一杯になっている。
中にぷっくりと膨れた突起の感触があるのを確認すると、それを強く摘まむと同時に胸を揉んでいる左手に一際強い力を入れた。
――と。
「んあぁぁぁぁぁぁんむっっ!?」
流石に外にバレてしまいそうな程の喘ぎ声を上げたので、途中で口を塞いだ。危ない危ない……。
「えぶっ、あっ、えぁっ、あむっ、かはっ、あっ、あっ、あっ……」
絶頂に達してぶるぶると身体を戦慄かせている彼女の口内に、更にねちっこく舌を絡ませながら、右手の中指と薬指を膣内に入れて、好き放題に肉襞をかき回す。
指を折り曲げて肉襞をえぐる度に、ぐっぷぐっぷと淫猥な音が聞こえ、その度に雪ノ下は目をしばたたく。
口を離したかと思うと、懇願するような目でこちらを見つめてきた。
「ぷはっ、も、もう、お願い、イってるから……」
何回もイってるから、という声を聞き流して、膣内の指を激しく出し入れする。
すると、彼女の目が大きく見開かれた。
「ひぐぅっ……!もう、や……あ~~~……っ、あ~~~……っ――――――――――」
長い長い鳴き声を断続的に上げて、涙をぽろぽろと零しながら、俺の肩にあごを乗せて、雪ノ下は一際大きな絶頂に達した。
気付けば、彼女の下のベンチはびしょびしょに濡れていた。
なんて迷惑な客なんだ。
……200%俺のせいだけど。
名残惜しむように、彼女の膣内に入れた2本の指を数回折り曲げると、耳元で「あっ……やっ……」という子どもっぽい嬌声が漏れた。
3.
ぴろりーん♪
と。
聞き覚えがあるというか、ほんの数時間前にも聞いたような電子音が聞こえる。
既に意識が朦朧としている雪ノ下を抱き寄せながら前を向くと、携帯のカメラレンズをこちらに向けているアホ毛が角から覗いていた。
「ねえねえ小町ちゃん」
まるで小学校の女友達のごとくちゃん付けをして小町の名を呼び、左手でちょいちょいと手招きをする。
「んー、なにー?」
罪の意識などひとかけらも無いのか、小町がのうのうと近寄ってくる。
間合いに入ったところで、小町の頬をつねった。
「いひゃいいひゃいいひゃい(痛い痛い痛い)! はんあおは、はんあおは(なんなのさ、なんなのさ)!?」
右頬をみょーんと伸ばされながら、小町が手をぶんぶんと振って可愛く抗議する。やっていた行為が可愛くなさすぎるので帳消しにはならない。
「お前、いつから居た? っていうかなんで撮ってるのー?」
言って、つねっていた手をぱっと放す。
「はぁ……痛かった。んー、20分くらい前からかな? 実際二人が何か始めて夢中になっちゃったら、他の人が来るとまずいかなーと思って、飲み物は2~3分くらいでぱぱっと買って来て、後はここと外の間で見張ってたの。そしたら雪乃さ……お義姉ちゃんのすんごい甘い声が聞こえたから……つい」
てへっと、握り拳で自分の頭をこつんと叩きながら小町がウインクをする。
超可愛いけど超むかつく……。
あと、まだお義姉ちゃんって言うか。死ぬ程恥ずかしいからやめてほしいんだけど。
それにしても、と小町は続ける。
「お兄ちゃん、鬼畜だよねー。お義姉ちゃんがイってからも、全然ペースを落とさないどころかむしろペースを上げて嬲るんだもん。そりゃお義姉ちゃんもメロメロのドロドロになっちゃうよ」
言うと、小町は両手を頬に当てて、涎でも垂らしそうなほど恍惚とした表情で、雪ノ下を見た。
あんまり目をキラキラさせんなよ。話題が話題だから純情さの欠片もねえぞ。
雪ノ下は疲れたのか、俺に肩を寄せてくうくうと寝息を立てていた。何この子。超守りたいんですけど。
「いや、それが撮って良い理由にはならないだろう……」
「小町の提案に乗るお兄ちゃんが悪い!」
「ぐっ……」
ビシッと俺を指差し、正論っぽいけど暴論極まりない言葉を突き付けられた。
これ以上の抵抗は無駄かと思い、はぁっとため息を吐く。
「……雪ノ下にはバレないようにしろよ? ……比企谷家の子供が全滅するぞ」
言うと、小町は肩を抱いて身体をぶるっと震わせて、
「ふおぉ……本当にありそうだから超怖い……!」
と、まるで怖い話でも聞いているかのような、戦慄した表情を浮かべた。
…………。
……んー。
っていうか。
なんだこれ。
なんで俺、卓球場で雪ノ下を嬲ってんの?
冷静になろうと思い、試しにもう一度小町の頬をつねったら、流石に怒ったのかつねり返された。
右肩では雪ノ下が寝息を立てていて、正面にいる小町とは頬のつねり合いをしているという、何ともカオスな光景が出来上がっていた。
4.
10分程経った頃、雪ノ下が目を覚ましたため、3人は外に出た。
彼女が起きたとき、「何か、妙な電子音が聞こえたような……」と言ったため、瞬間的に俺と小町は震え上がり、必死で誤魔化す羽目になった。本気で慌てた。現代の千葉に雪女伝説とか作りたくない。
割と良い時間だったので、そろそろ夕食の買い出しと行こうかという話になり、大型スーパーに向かうことになった。
「…………」
楽しそうに並んで歩く小町と雪ノ下の数歩後ろを歩きながら、二人の後ろ姿を見守る。
んー、小町と雪ノ下と買い物ってのは前も行ったことはあるけど、なんか夕食の買い出しって妙に安心するような、妙にむずがゆいような気持がしてならないなー。
なんだか身体が温かくなってきましたよ!
……早いとこ家に帰らないと落ち着かない……。
続く。
まあ微エロくらいですかね(遠い目)ちょっとどこまで書くか迷いました。
このゆきのんエピソードはひたすらのんべんだらりと続きます。あと3~4話ってところでしょうか。
他のヒロインのエピソードと比べて、より行き当たりばったり感があります。のんびり書きます。
最後のエロはだいぶ濃厚な感じにする予定です。エロだけで2~3話書く力量が欲しい……。
明日はガハマさんを書こうと思います。微エロに差し掛かるかどうかってとこです。
今進行している4つのエピソードは、「次話は本番だぜ!」みたいな展開になるところがまだ無いんですよね。小町編もじっくり書くので、すぐには本番には行きませんし。
焦れったいけどやたらエロいシーンは大量に書くつもりなので、そこも楽しんで頂ければと思います!
アニメのいろはすが可愛くてぐおぉって悶えてました。ルミルミも良い表情しますね。良い刺激を受けました。色々な意味で。
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!