陽乃さんのマンションにあるエレベーターに乗り込むと、陽乃さんの雰囲気が一変した。
階層指定のボタンの前でエレベーターガールのように佇んで、半歩後ろにいる俺に何も話しかけてこない。なのに、背中から発する空気が確かに変わっている。ふと陽乃さんが後ろ髪をかき上げると、美しさの象徴であるかのような真っ白なうなじが覗く。俺が陽乃さんに襲いかかる映像と、陽乃さんが俺の肉竿を貪る映像――矛盾した2つの光景が、頭の中を同時に過ぎった。
エレベーターが動いていないことに気付く。よく見ると、陽乃さんは階層を指定していなかった。声を掛けようとすると、陽乃さんがゆっくり振り向いた。体中の毛がちりちりと逆立つような興奮と同時に、得も言われぬ恐怖が湧く。まぐわっている時のこの人の瞳は時折、俺の性を絞り尽くして殺そうとしているのではないか――とさえ思ってしまう程妖しく光るのだ。この人の艶姿を目の当たりにする度に、本当に同じ人間なのかと疑うと同時に、狂おしい程に官能が高まってしまう。
「どうする、ちょっとここでしてく?」
「……ちょっと、って言うのは、どれくらいの時間ですか」
「うーん、10分もあれば床がぐっしょぐしょになるかな。それくらい」
事も無げに言う陽乃さんの表情に目を瞠る。この人は別に話を誇張したりしていない。やろうと思えば、俺と陽乃さんの体液でこのエレベーターはあっという間にぐしょぐしょになってしまうだろう。
「……やめときましょう。公共の場ですから」
「そっか、ざーんねん」
ふっと息を吐いた陽乃さんが、顔を前に向けて最上階のボタンを押す。これだけ高級そうなマンションの最上階に……と改めて驚いていると、不意に股間を掴まれた。
「……っ」
陽乃さんは何も言わず、振り返りもしない。けれど、ジーンズの上からでも的確に敏感な所を揉みしだいて、抵抗しなければ簡単に射精させられそうになる。
負けじと陽乃さんの尻に手を伸ばす。タイトスカートの上から尻を揉むと、極上の柔らかい媚肉ががくがくと震えた。
「……ぅ……ぁ……っ」
消え入りそうな声を上げて、エレベーターのドアに両手を付いて内股でがくがくと全身を痙攣させる。この人は超が付く敏感体質なのに、人を散々弄ってその分強烈な仕返しを望むのだ。このやりとりで、陽乃さんとの性行為は何倍にも興奮が跳ね上がる。毎回理性の皮を剥かれ本能の化身となって陽乃さんを蹂躙する度に、俺はこのままでは人生を台無しにしてしまうのではないかと思ってしまう。根拠は無いが、この人との交わりは常に背徳性を伴うのだ。
「……ぅぁ……っ、ふふ、この中……見てみる?」
陽乃さんがこちらに張りのある尻を突き出し、緩慢な動作で尻を揺らしながら僅かにスカートを捲る。ほんの数センチ捲っただけの行為が獣欲を爆発的に高めて、今すぐこの肢体を犯したくなる。
「……今見たら確実にここで襲っちまうんで、やめときます」
「ん、ざーんねん。流石比企谷くん。ガードが硬……っ!?」
陽乃さんの尻を両手で揉みしだくと、陽乃さんの声が思い切り上ずり、俺の股間から手を離して膝から崩れ落ちそうになった。右手で尻を揉んだまま左手を陽乃さんの腹に回して抱きしめると、陽乃さんは俺の腕を支点にしてがくんと身体を折り曲げた。
「……あはは、やばいなぁ……。久しぶりだし、これから3日間楽しめるって思うと……いつも以上に感じちゃう。……わたし、イキすぎて死んじゃうかもよ?」
「大丈夫ですよ。きちんと生かしたまま壊しますから」
最近覚えたSっ気たっぷりの言葉を囁くと、陽乃さんがゆっくりと振り向き、ひどく歪な笑みを浮かべた。
エレベーターのドアがうん……と静かな音を立てて開くと、陽乃さんの肩を抱いて廊下に出た。陽乃さんの顔は高熱にやられたかのように上気していて、視線はおぼろげに俺を捉えていた。
× × ×
陽乃さんの部屋は最上階の角部屋だった。重厚なドアを開けて中に入ると、豪奢な作りに目が行く前に、突然振り向いた陽乃さんに口を塞がれた。
「んむ……ふぅっ、んっ、ちゅるっ、くちゅちゅ……っ、んふぅぅ……んふぅぅ……っ」
俺の首に腕を回して、まるで喉が乾ききった人が必死で水を呑むかのように俺の口内を舐り、じゅるじゅると唾液を啜る。まだ俺は何もしていないのに、陽乃さんは自分から責めておきながらその快感に身を焼かれていた。足ががくがくと震え、玄関にぼたぼたと淫靡な雫が滴る。上等であろうハイヒールはあっという間に淫液に塗れて、卑猥さをかき立てるアイテムと化していた。
俺が背中と尻に手を回して舌を絡めると、陽乃さんは目を白黒させて快感に喘いだ。まともに息も出来ず苦しんでいるのに、それでも必死で口付けを求める。どこまでもみっともなくて、どこまでも卑猥で……堕天した天使を見ているような、そんな気がした。
「あっ……うぁ……っ」
唇を離すとねっとりとした糸が引いた。目尻にうっすらと涙を浮かべて、顔を真っ赤にした陽乃さんを目の前でじっくり観察する。既に溢れ出した先走りの汁が下着をぐっしょりと濡らしているのが、見ていなくとも水音で分かった。
「わ、わたしたち、まだ、靴、脱いでさえ、ないのに……っ」
陽乃さんがいやらしい笑みを浮かべる。陽乃さんの腰を押さえてゆっくり下ろすと、廊下の床に弾力のある尻を着地させた。
陽乃さんの両膝に手を添えると、陽乃さんはびくりとしながらも仰向けになって俺の行動を見守る。
ゆっくりと焦らすように美しい足を開くと、タイトスカートの中からむわっと濃厚な牝の匂いが立ち込めた。
「……っ」
陽乃さんの履いていた下着に息を呑む。
艶かしい黒のレースの下着だが、下着本来の役目を全く果たしていない。
楚々として生えた恥毛の中で妖しく蠢く淫裂も、更なる快感を求めてひくつくアナルも、全く隠せていない。秘部を隠す下着本来の役割ではなく、絵画を飾り立てる額縁のような機能を果たしていた。
「……この、変態が……っ」
ぞわぞわと嗜虐心が溢れ出し、陽乃さんの後頭部に左手を添え、右手は中指をアナルに、親指を淫裂にねじ込んだ。
「ぅ……あぁぁあぁぁあぁあぁぁぁぁっ!!」
陽乃さんは我慢の栓が弾け飛んだかのように背筋を弓なりに反らせて、大量の潮を俺の腕に撒き散らした。シャワーを浴びたのかと見紛う程大量に快楽の証をぶちまけて、2つの牝穴が指を食いちぎらんばかりに締め付けてくる。
「……ここだと危ないですね。頭打つとこでしたよ」
陽乃さんの後頭部をかばっていた左手は、陽乃さんの絶頂の際にその甲をしこたま床にぶつけていた。
「……そう、だね……っ、比企谷くんも濡れちゃったし、部屋、行こっか……んあぁんっ!」
指を引き抜くと、陽乃さんはそれだけで再び愛液を溢れ出して痙攣した。
後で拭き取らなきゃな……と思いながら、陽乃さんの身体をお姫様だっこで持ち上げる。脱力したままにへらっと笑う陽乃さんの顔は、いつもは感じない幼さがあってどきりとする。
「……この3日間で、玄関含めて全部の場所に比企谷くんとわたしの匂いを染み込ませるの……っ」
陽乃さんが虚ろな瞳で発した言葉にぶるりと震える。背中を抱えていた右手で陽乃さんの胸を乱暴に揉むと、「ひぐ……っ」と小さな声を漏らして、おとがいを上げて極上の女体が絶頂に達した。左腕の肘周辺が噴き出した愛液で濡れて、また興奮が跳ね上がる。
「まずは……寝室に行こう? 必要な道具はそこに置いてるから……あー、楽しみ……っ」
限界寸前の顔でよく言う……と思いながら、頷いて寝室のドアを開けた。
続く。
はるのんでした。
書いてて「え、これ大丈夫?」と心配になるくらいのエロさを発揮するのははるのん、由比ヶ浜マ辺りです。今平塚先生を書いたら同じくらいやばいことになりそうです。今回だと八幡の鬼畜さも中々だなと思いました。もっと愛情たっぷりな鬼畜に仕立て上げます。
エレベーターのシーンは平塚先生の時も書いたなと思いー、この後書きを書く途中で読み返してみたんですが、16ヶ月でだいぶ成長したなーと思いました。ボタンを押さないというアイディアがかぶっていて笑いました。
たっっっくさんの誕生日コメントありがとうございます!!褒められると阿呆みたいに元気が出るので、おめでとうコメント以外にもぜひ褒めちぎってください(正直)!
それでは、また明日ここでお会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!