陽乃さんを抱えたまま寝室に入る。数多くある部屋の1つとは思えない程広々としていて驚いたが、まだ引っ越したばかりの為かほとんど家具が置かれていない。しかしベッドだけはしっかりと準備されていて、一流ホテルのスタッフがベッドメイキングしたような完璧な出来……ではなく、そこから一歩崩したような、適度に生活感のある皺や乱れ方があった。この人なら「生活感がある方が興奮するでしょ?」と言って意図的にやりかねない。
「……ん?」
寝室を見渡していると、2つのものが目に入った。
1つは、ベッドの脇の小さな台にたっぷりと重ねられたシーツ。
……これ、3日間で使い切るつもりだろうか。
「ベッドはだめにしたくないしね。……あむっ」
俺の心をさらりと読んで陽乃さんが言う。何でその台詞のついでに俺の耳たぶを咥えたんでしょうか。咥えたままむぐむぐ言うのはやめてほしい。死ぬ程可愛い。
目に入ったもう1つのものは、大きな大きなスーツケース。
「……? 陽乃さん、あれは一体……」
荷ほどきは終えたと聞いていたのに、何故かこのスーツケースだけがベッドの横に堂々と鎮座している。まるでこれから旅行に行こうとしているかのようだ。
陽乃さんに顔を向けると、悪戯っぽい笑みを浮かべて、ついでとばかりに俺の唇の割れ目を舌でなぞった。この人やっぱり淫魔だと思う。
陽乃さんが「下ろしていいよ、ありがと」と言ったので下ろす。肉感的な身体をしているが、陽乃さんの身体は冗談かと思うくらいに軽かった。
「説明する前に、先にお互い脱ごっか。比企谷くんもつらいでしょ? ……ここが」
陽乃さんが俺の耳に唇を寄せ、吐息混じりの声で囁く。俺の腰に手を添えて股間を焦らすように撫で回すと、為す術もなく腰ががくがくと震えた。たまらず吐き出した息が恐ろしい程荒いことに気付く。
「ふふ……やろうと思えばわたしのこと一方的に壊せるのに……比企谷くんは責めるのも、責められるのも大好きなんだね」
「……そんな、こと……っ」
甘い快楽に脳を犯され、言葉が続かない。陽乃さんは俺の身体に絡み付くように抱き付くと、俺の耳に唇をぴたりと付けた。
「大丈夫だよ。……わたしもだから。いっぱいいじめてね?」
「……ぅ……ぁ……っ」
この人を今すぐ犯したい。全身くまなく真っ白に汚して、だらしなく緩んだ口に肉棒をねじ込みたい。涙を流してもうやめてと懇願される中ぐちょぐちょにしてやりたい。
欲望に塗れた妄想が現実の光景を容易く追い抜いて、夢よりもはっきりとした質感で陽乃さんを脳内でめちゃくちゃにする。
陽乃さんは俺が微かに歯を鳴らすのを見て嬉しそうに微笑むと、俺の上着のボタンを手にかけた。俺の顔をじっと見ながらボタンを外し、袖から腕を抜く時はわざと俺に豊満な肉体を押し当てる。一挙手一投足が牡を狂わせる、蠱惑的な仕草。Tシャツは裾を掴んで脱がしてくれた。
上半身裸になった俺の身体を舐めるように見ると、
「……ん、ちょっと逞しくなったね」
「……そう、なんですか? 普段運動なんてろくにしてないですけど」
「やだなぁ、とっても激しいのをしてるじゃん」
「……それもそうですね」
なんていう恥ずかしい会話をする。陽乃さんは結構無茶な体位を要求することも多いので、腕力は付いたかもしれない。だからさっき抱っこしても軽かったのだろうか。
「……男の子が成長する姿を見ると、嬉しくなっちゃうな」
青春ど真ん中のラブコメのようなことを言われて、心臓が容易く射抜かれる。「自分が何を言えば男が喜ぶ」ということを陽乃さんは十二分に分かっている。それでも、この好意は俺だけに向けられている。それがたまらなく嬉しい。
「……ちゅっ」
「うぁ……っ?」
陽乃さんが乳首に吸い付いて、ちゅうちゅうと音を立てて吸い始めた。舌先でつつき、れろれろといやらしく舐め、唾液でいやらしい水音を立てる。唾液は温度を失いながら胸と腹を下り、下腹部の恥毛を濡らした。
陽乃さんは乳首を舐めながら上目遣いで見つめ、そのままジーンズのベルトを緩めてチャックを下ろす。人より明らかに長い舌をいやらしく見せつけながら、俺の下半身を丸出しにした。
外気に晒された肉槍はその切っ先をぴんと上に向けて、鈴口から先走りの汁を噴きこぼしていた。早く何とかしてくれと言わんばかりに、ひくひくと震えている。
「……うわぁ……っ、すっごく美味しそう」
腰を屈めて蹲踞の姿勢になった陽乃さんが、俺の腰に手を添えて亀頭の匂いを嗅いでうっとりする。上品な笑みなのにその瞳はどこまでも淫猥に輝いていて、陽乃さんの瞳を見つめて、陽乃さんに見つめられるだけでどんどん射精に近付いていく。
「どうする? 一回食べちゃおっか?」
いやらしい言い方をして、陽乃さんが舌をちらつかせる。舌先がぐりぐりと尿道の入口を舐る光景が目に浮かんで、ごくりと息を呑んだ。
「……っ、いや、今はまだ我慢しときます」
「……いいの? 多分わたし、この後何回も気絶しちゃって、それから舐めようとしてもあんまりしっかりと出来ないかもよ?」
「大丈夫ですよ、もちろん元気な時の方がすげえテクで気持ち良くしてくれますけど、半分気を失ってるような状態でしゃぶってくれる時も死ぬ程気持ち良いんで」
答えると、陽乃さんは顔を逸らし、流し目を送って「……変態」と言った。
実際弱り切った状態で陽乃さんに咥えさせると、虚ろな目でゆっくりと竿全体を舐め回してくれるのだ。以前それで一体どれくらい舐めてくれるのかと思い、仰向けで惚けている陽乃さんの淫裂を指で嬲りながらひたすらしゃぶってもらうと、一度も口を離すことなく1時間以上舐めてくれた。途中で何度射精してもごくごくと美味しそうに呑み込んで、またすぐに舌を這いずり回らせるのだ。内頬を窄めながらひたすら肉竿を舐めしゃぶる陽乃さんの横顔は、その次に陽乃さんを抱くまで頭の中から片時も離れなかった。
陽乃さんは「ま、そういうことならいっか」と言って後ろ手を組み、にっこりと笑った。
「じゃあ、わたしの服も脱がしてもらおうっかな」
陽乃さんの言葉にごくりと息を呑む。胸元のぱっくりと開いたノースリーブは強烈な魅力を放っていて、脱がすのも脱がさないのも惜しい。数秒の逡巡の末に「……はい」と短く答えて、陽乃さんの服の裾を掴んだ。陽乃さんが楽し気に万歳をすると、綺麗に手入れがされた腋が目に入った。
「…………」
陽乃さんの腋をじっと見つめる俺を、陽乃さんがじっと見つめてくる。物凄く視線が刺さる。ジト目の究極系とも言えるかもしれない。見えないけど。これだけ見られていても、俺の視線は揺るがない。
「比企谷くん。わたし、早く脱がしてもらいたいなー」
視線を腋から外さない。
「そうですね、参院選の結果を細かく分析すると色々と見えてくるものがありますね」
「話が噛み合ってないよ? お姉さんの服、早く脱がせてほしいなー」
白い。それに何だか良い匂いがする。顔が近付いて行く。
「そうですね。何だか甘い匂いがします」
「比企谷くん」
「何でしょう」
「肘、振り下ろすよ?」
「ごめんなさい死にたくないです」
生きてても入院まっしぐらだろう。陽乃さんがにっこり笑顔で肘を振り下ろす様を想像すると、死神が鎌を振り下ろす様に綺麗に重なった。
それでも懲りずに、すんすんと鼻を鳴らす。
「ちょ、ちょっと、匂い嗅がないで……っ」
恐いことを言いながらも、陽乃さんは腕を下ろさない。万歳をしたまま肘を曲げて、頭の上で腕を重ねる。モデルのようなポーズでもじもじとしたことで、可愛さと色っぽさが綺麗に混ざり合った。
滑らかな腋のラインを見て、ぽつりと欲求を漏らす。
「……すいません、舐めさせてください」
ちらりと陽乃さんの顔を見ると、ぷいと逸らされた。耳が仄かに赤い。
「……変態」
「嫌ではないんですね? じゃあ行きますよ」
言うと、一度だけこちらをちらりと見て、口をもにゅもにゅさせてまた逸らす。耳がさっきよりも赤い。
「変態」
「……マジで良い匂いしかしない……」
追い打ちをかけると、陽乃さんは顔を逸らしたまま、自分の肩に顔をうずめた。
「変態……っ」
鼻が腋にくっつく寸前まで近付けると、陽乃さんが身体を震わせた。ボディソープと汗の入り混じった甘い匂いが鼻腔をくすぐり、頭がくらくらする。普段あれだけ性にオープンな陽乃さんがこれだけ恥ずかしがるというのは珍しい。見ていて何だか得した気分にさえなった。
後でどんな仕返しをされても良いや……と思い、陽乃さんのすべすべの腋に舌を伸ばした。
続く。
はるのんでした。
書きたいことが増えてエロシーンがぐんぐん長くなるという現象が久しぶりに起きています(いつもの焦らしはもはや平常運転で意図的)。楽しい……。
ちなみに今日の一押しは笑顔で肘を振り下ろすはるのんです。実際やってないけど想像出来ちゃう。
この後のめくるめく変態プレイをお楽しみ下さい。
活動報告でコミケについてアンケートを取っています。行けないけど欲しいという方がいましたらぜひ意思表示をお願いします!今後の動き方が変わりますので(^^)!
<お知らせ>
明日も更新する予定でしたが、急遽更新出来なくなりました。申し訳ありません。明後日もしくはその次の日に更新します!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!