「陽乃さん。次はこっちで行ってみましょう」
「……え……っ」
2人でしばらくだらけた後。
枕を抱いてごろごろ寝転がる陽乃さんをよそに、俺は次に何をするかをひたすらに考えていた。その中で一つの道具に目が行き、今これを使えば今後の行為の幅が大いに広がるということ思い、陽乃さんに提案してみた。
陽乃さんは俺が手に持った道具を見るなり、顔を引き攣らせてぎこちない笑みを浮かべた。
「……陽乃さんが用意したんですよね?」
「……そうだけど……あの時はテンション上がってて、勢いで色々用意しちゃったから……今見ても『何でこんなのを入れたんだろう』って言うのが混ざってて……」
陽乃さんは気まずげに顔を逸らし、苦笑いを浮かべている。
俺はそんな陽乃さんに、にこりと爽やかな笑みを浮かべた。
「せっかくあるんですし、やりましょうよ。楽しいですよきっと」
「比企谷くん、笑顔が気持ち悪い……」
ベッドに突っ伏して、泣くのを堪えた。
× × ×
「ひ、比企谷くん、これ、恥ずかしい……っ」
陽乃さんの震えた声が聞こえる。
肉感溢れる身体は四つん這いになりこちらに尻を突き出していて、羞恥に染まった陽乃さんは顔を枕にうずめていた。楚々として煙った恥毛は溢れ出した愛液でぺったりと貼り付いており、その上ではアナルが物欲しそうにひくついている。ご馳走を前にして、心は躍っていた。
「大丈夫ですよ陽乃さん、リラックスしといてください。えーと、なになに……?」
俺は陽乃さんの豊満な尻の前で膝立ちになり、スマホでとあるサイトを見ていた。
タイトルは「浣腸の方法」
――陽乃さんと、アナルセックスというものをしてみたい。
幾度となく陽乃さんのひくつく尻穴を見ながらも、指を入れる程度のことしかしていなかったことから、ずっとこの願望を胸の内に燻らせていた。今回のチャンスは渡りに船と言える状況だった。
一時のテンションに身を任せていたとはいえ、必要な道具は陽乃さんが全て用意してくれていた。これを活かさない手は無い。きちんと順序を踏んで、陽乃さんのアナルを開発せんと息巻いている。調べているサイトの情報を基に、洗面器にぬるま湯をたっぷりと入れて、100ml入る注射器の中に入れた。
「それじゃ入れますね。注射器が痛いかもしれないんで、ちょっとローションを……」
「ひゃあんっ!? あっ、うっ、あぁ……っ」
ローションの冷たさと指の異物感に、中指を挿れられた陽乃さんが可愛らしい声を上げる。
「それじゃ、行きますよ」
丸い注射器の先端をアナルに宛がうと、艶めかしい肢体がぶるりと震えた。
ゆっくりと、ぬるま湯を押し込んでいく。
「お……おぉぉぉ……っ」
獣じみた声が漏れて、白い肌にじんわりと脂汗が浮かんでくる。いつにない汗の匂いはいやらしさを倍増させて、空気にしか触れていない肉棒がぎちぎちとそそり立った。
「100mlだと大体30秒かけるのが目安か……ゆっくりやんないとな」
独り言を呟くと、陽乃さんの身体がびくりと震えた。
「え、そ、そんなに時間……うぁぁ……か、かけるの……っ? うぅぅ……っ」
「動かないでください危ないから。……そうですね、浣腸だけで3分かかる計算ですもんね」
「んあぁ……え、ちょ、600mlも入れる気なの……っ!?」
陽乃さんが振り返り、驚きで目を見開く。汗で前髪が額に貼り付いていて何とも生々しい。この状況でよくさらりと計算出来たな……と思いつつも、やっと1回目の注射が終わる。
「それじゃ抜きますよ」
「あ……うあぅぅぅ……っ!?」
注射器を引き抜くと内壁が食いついてきて、尻穴がいやらしく伸びた。ごくりと喉を鳴らして淫靡な光景を凝視しつつ、何とか引っこ抜く。先端が綺麗なままの注射器に再びぬるま湯を入れて、陽乃さんのアナルに宛がう。何も言わずとも陽乃さんは枕に顔をうずめて覚悟を決めていたので、躊躇うことなく注射器を挿入する。
「お、おぉぉぉ……っ」
本人の声なのかと疑ってしまう程の獣じみた声に興奮しながら、ゆっくり、ゆっくりと液体を注入する。腸壁を傷付けるのを避ける為、俺も陽乃さんも他の行動を一切起こさない。浣腸する側とされる側。互いに緊張で息を呑みながら、長いようで長い時間を共に味わう。
「あぁ……っ、うあぁ……っ」
3本目。
「うぐ……く、苦し……っ」
4本目。
「んぎ……ひ、比企谷くん、比企谷くん……っ」
5本目。
「死ぬ、死んじゃうぅ……っ」
……6本目。
目標の量を全て注入し終えると、目の前で息も絶え絶えな極上の牝が心細そうに震えていた。
「…………」
徐に――中指の第一関節までを、たっぷりのぬるま湯を泳がせているアナルにずぬりと挿入する。
「ひぐぅっ!? やっ、今そんなことしたら……っ!」
「トイレに行くまで耐えられるか分かりませんからね。念の為栓をしてるんです」
「やあぁ……っ」
尻穴に中指を挿入したまま、陽乃さんに立ち上がるよう促す。
陽乃さんは初めは震えながら首を振るばかりだったが、やがてよろめきながら上体を起こして膝立ちになり、両腕をだらりと下げた。中指をくにくにと曲げると、「あっ、うぁっ、あぁ……っ」と力無く声を上げて、極上の肢体がひくひくと震える。
陽乃さんが、背中を見せたまま首だけ振り向いた。
「……っ」
びっしょりとかいた汗で毛先が波打った黒髪。
中指の動きに合わせて揺れる、虚ろな目。
半開きになって、常人よりも明らかに長い舌をちらつかせる口。
誰もが振り向く美人のあられもない痴態を、目の前で見続けても耐えていた心が、常識はずれの艶姿を前にしてぐらぐらと心許なく揺らいだ。
「……中指の代わりに、これ突っ込んだら……抵抗しますか?」
乾いた声で自嘲気味に言って、みっともない程先走りの汁を滴らせた肉槍を摘まんで揺らす。
虚ろな瞳で俺の言葉を聞いていた陽乃さんは、にへっと力無く笑った。
「……あー、挿れられても良いかも。その代わり、人格ごと壊れちゃいそうだけどね」
歪な笑みを浮かべたまま、自らの尻肉を両手で広げる。その拍子に中指が第二関節までずぶずぶと沈み込んで呆気に取られていると、陽乃さんは淫靡な笑みを浮かべて艶めいた流し目を送った。
「どうする? たっぷたぷのお腹に白くてゼリーみたいなのをいっぱい注ぎ込んじゃう? 良いんだよ? 将来養ってくれるなら、今ここで私の頭の中ごと壊しちゃっても」
「……ぉ……ぁ……っ」
あまりにも甘美で、破壊的な誘惑。
陽乃さんの手で更に広げられ、中指がほとんど根本まで入った尻穴を凝視して、もし今すぐ獣欲のままに陽乃さんのアナルを掻き回したらどうなるだろうかと想像する。それは想像するだけで射精してしまいそうな程魅力的で、暴力的で、破滅的な光景だった。
陽乃さんと目が合ったまま、数秒固まる。
ふっ、と息を吐いて、ゆっくりとかぶりを振った。
「……陽乃さんとの知的なやりとりは結構気に入ってるんで、やっぱり止めておきます
」
言うと、陽乃さんの目に良識ある光が戻った。
「……そっかー、これはこれでありだと思ったんだけどね。2人ともなーんにも考えないで、犯して犯されることしか考えなくなって、馬鹿みたいにセックスに溺れるの。……すっごく反応してくれたね」
陽乃さんが目を細めて楽しそうに笑う。
「いや……今のは耐えられる訳無いです……っ」
陽乃さんが喋るごとに興奮で肉竿がひくつき、それがものの見事にバレてしまっていた。
「さて、何気に今のやりとりの内にかなりやばくなってきたから……そろそろ行こっか」
「あ……はい」
俺が中指を挿入している為陽乃さんはひどく動きづらそうで、体勢を次々と変えてやっとのことでベッドから降りた。中指を奥まで挿れすぎだと文句を言われたが、あんたが促したんでしょうとしか返しようが無かった。
僅かに背を屈めながら、陽乃さんがよろよろと歩を進める。
「あー……今度こんな感じで、痴漢プレイしてみよっか。電車に乗って」
「え、マジですか」
「うん、マジマジ。途中で比企谷くんが他の人に捕まったら負けね。その時はわたしは白を切って泣き真似するから」
「過酷すぎる……」
しかし、別にバレなきゃ良いんだよな……と真剣に考え込んでいる内に、陽乃さんがトイレの扉を開けた。
続く。
はるのんでした。
元々お尻での行為はずっと前から書きたかったんですが、「これを最初に書くのははるのんか由比ヶ浜マ!」と思っていまして。そのどちらも本編の時は他のプレイをたっぷりと書いている内に、「これ以上書くとダレる……」と判断して書けずにいました。なので今回のはるのん編アフターは正に渡りに船と言った状況でした。道具を使うと言うお話ではありますが、この部分がメインかもしれません。
今さらながらに「この素晴らしい世界に祝福を!」を読み進めています。この平和な世界観は何気に書くのが難しいなと思いました。ダンまちも順調に読み進めています。
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!