※この作品はR-18です。

俺ガイル 日常の何気ないエロス。   作:高橋徹

677 / 700
(19)

 灼熱の陽気の中ではしゃぎすぎたのは否めなかった。

 

 俺も静さんもかなりへばっていたため、ビーチテントで休むことにした。静さんはエロいいたずらを仕掛ける元気もないようで、ぴったりと俺にくっついて寝息を立てていた。

 

 しばらく休んでからテントを片付け、シャワーを浴びて更衣室で着替えた。

 車の鍵を受け取り、トランクにテントを積んで待つことしばし。

 

「……ん?」

 

 戻ってきた静さんの様子がおかしい。行きと変わらないTシャツとショートパンツ姿だが、なぜか顔を赤らめて胸を隠している。

 

「し、下着を忘れた……」

「小学生じゃないんですから……」

 

 呆れつつも静さんが隠している部位に目が行ってしまう。

 

「ちなみに上下とも忘れた……」

「…………」

 

 視線がショートパンツのほうまですべった。言われてみれば、ショートパンツに包まれた下半身が行きで見たときよりも生々しい気がする。

 

「……まあ、車ですし、人に見られることはないんじゃないですかね?」

「そ、それもそうだな……」

 

 静さんが恐る恐る胸を晒す。Tシャツを盛り上げている豊乳の頂がぽっちりと浮いていた。

 

「…………まあ、うん、大丈夫です」

「……君は本当にわかりやすいな」

 

 膨らみをきゅっと握られた。

 

 車が発進する。来たときよりも人がまばらになったビーチを眺めていると、来たときの浮かれ具合とは違う、いくばくかの寂しさが胸をよぎった。

 

「何度も遊びに来れるほどタフではないからな、君も私も」

 

 俺の心情を読んだかのように静さんが笑う。

 

「そうですね……遊びに行くのは一回で充分で……」

 

 ちらりと横を見てぎょっとする。シートベルトが食い込み、より膨らみが強調された胸と浮き上がった頂に。

 

「……私が言うのもなんだが、君はもう少し性欲を抑える術を身につけたほうがいいな。家でなら歓迎するが、今は運転があるのでな」

「うぐ……す、すいません……」

 

 あんたが言いますかね……とは思いつつも、静さんの顔を見てふと思う。

 

「……静さん、めちゃくちゃツヤツヤしてませんか?」

「おお、わかるか?」

 

 静さんの肌の張りが尋常でないほどに良い。静さんは左手で頬をさすり、嬉しそうに笑った。

 

「やはり君と存分にするのは健康に良いな。タバコも減ったし」

「ああ……たしかに最近吸ってるとこ見ないですね」

 

 以前はごりごりのヘビースモーカーだったことを思い出す。少し前に「君のを口にしていればタバコも減るかも……」などと冗談めかして言っていたが、案外本当なのかもしれない。

 

「職場にいるとクセで吸ってしまうことはあるんだがね。それでも同僚にタバコを吸わなくなりましたねと言われることが増えた。君のおかげだ」

 

 鼻唄混じりに笑い、俺の肩を撫で、ついでに股間を揉んでくる。

 

 信号で車を止めると、静さんが切なげに唇を引き結んだ。太ももをきゅっと寄せたのが視界の端に映った。

 

「どうしました?」

「……締めておかないと、君のが垂れてしまいそうでな」

 

 囁く静さんの顔が、運転があるのだからとたしなめてきた先ほどとは明らかに違う。前は向いたまま目を細める仕草がぞくりとするほど色っぽい。

 

「チャックを開けていてくれないか」

「……いや、大丈夫ですか?」

「心配ない、信号待ちのときだけだから」

 

 抵抗しても無意味なことは知っているので、おとなしくチャックを開ける。

 

 次の信号で止まると、静さんがためらうことなくチャックの中に指をすべり込ませた。並ぶ車も対向車線で止まる車もいない。ボクサーパンツの上から肉茎をきゅっきゅっと握ってくる。

 

「うーん……参ったな、もうしたくなってしまった」

「さっきへろへろになってたじゃないですか……」

「あのあと休んだおかげですこぶる元気だぞ」

「子ども並みの回復力ですね……」

 

 静さんの耳にそっと触れる。

 

「んっ」

 

 静さんが唇を引き結ぶ。こちらをちらりと見て、耳に触れる手を掴んで自分の胸に導いた。

 

 指をすべらせ、ぷっくりと膨らんだ頂をかりかりとこする。

 

「あっ、はぁぁ……っ」

 

 湯気が幻視されるほど色っぽい吐息をついた直後、信号が青に変わる。

 

 それからも信号で止まるたびに静さんは俺の肉茎をまさぐり、俺は静さんの耳や乳房、下腹部を撫でた。もどかしいし焦れったいのに、それがたまらなく楽しい。人通りが多くなると目の前を横断する人も現れ、ちょっとしたいじりあいもできなくなる。俺も焦れったかったが、静さんは俺以上にそわそわしていた。

 

 静さんのマンションの地下駐車場に停まる。静さんの口数は明らかに減っていた。俺は俺でビーチテントを手早く抱え、ふたりで足早にエレベーターに向かう。

 

 エレベーターのボタンを押してドアが閉まるなり、日常のあいさつのような自然さで唇を重ねた。

 

「んん……っ、ふっ、んふぅぅ……っ」

 

 静さんの口の中はたっぷりと唾液で潤んでいた。興奮に興奮を塗り重ねたように肌が熱い。もどかしげに俺の髪の毛に指を挿し入れ、耳をさすり、うなじから喉に指をすべらせる。

 

 エレベーターが開いた。静さんが俺の手をつかみ、ずんずんと進んでいく。後ろ姿だけでも発情していることがわかる。誰もいないことを確認して、せわしなく鍵を開ける静さんの尻をそっと撫でた。静さんの背中がひくりと波打った。

 

 部屋に入ってドアを閉め、ビーチテントを立てかける。

 

 靴を脱いだとたんに静さんの両腕がするりと首に巻きつき、傾けた顔が近付き、唇が密着した。

 

「れるっ、ちゅぴっ、んっ、んむふぅぅ……っ」

 

 エレベーターのときよりも明らかに積極的で、切羽詰まった口づけ。少しでも俺の身体を貪ろうとするように舌を絡め、唾液を啜る。

 

 静さんの手がせわしなく俺のベルトを外し、パンツをずり下ろして肉竿を握った。十本指が竿に絡みついて我慢汁が溢れる。

 

「はぁっ、ひきが、やぁ……っ」

 

 熱い吐息が鼻腔を撫でる。俺の喉に吸い付いて汗を啜るさまは淫魔のようにも吸血鬼のようにも見えた。

 

 静さんのショートパンツのチャックを開け、前後から同時に手を突っ込む。割れ目はすでにおもらしをしたかのように濡れていた。肉尻の谷間まで伝っていた愛液をアナルに塗りたくり、濡れそぼった膣口に指をねじ込む。

 

「あはぁうぅ……っ、はっ、はぁぁ……っ」

 

 俺の肩に両手を添え、腰をがくがくと揺らす。切なさと期待の滲んだ顔があまりにも色っぽい。膣ヒダの中でことさら柔らかい部分を押し込むと静さんのひざが笑った。

 

「ひきがやぁ……っ」

 

 静さんがちらりとベッドのあるリビングに目を向ける。俺は膣洞から指を引き抜き、肉尻を掴みながらリビングに向かった。

 

 リビングのドアを閉め、互いに焦りながら服を脱ぐ。肌の露出が増えていく中でもできるだけ口づけをしていた。法で強制されているかのように、できる限り、できる限り。

 

 ベッドに上がってひざ立ちになると、静さんがよつんばいになって肉幹を咥え込んだ。

 

「んふぅぅ……ぢゅるっ、ぢゅろろっ、ぇうっ、んむふぅぅ……っ」

 

 頬をすぼめ、鼻の下を伸ばした卑猥な咥え顔。溢れていた先走りが残らず吸い取られ、温かな口内で新たにカウパーが噴き出す。帰り道から積み上げた興奮で頭が爆発しそうだ。たぷんと下に伸びた豊乳を支え持ち、乳を搾るように頂をこする。

 

「ふぅぅぅ……ふぅぅぅぅ……っ」

 

 静さんの目が虚ろになる。背中にじわりと汗がにじむ。

 

 最後に亀頭を一周するように舐ると、静さんがころりと仰向けになり、ぱっくりと脚を開いた。焦らす余裕はなかった。おねだりをさせて羞恥心を煽るゆとりもなかった。

 

 開いた足のひざ裏を押さえ、ひくついた膣口にためらいなく肉槍を突き入れる。

 

「あおぉぉ……っ」

 

 動物じみた声が耳朶を叩く。シーツをかきむしり、唇をひくつかせるさまに嗜虐心が加速する。膣奥を亀頭でぐりぐりとこすり、ゆっくりと腰を引く。弓を引き絞った狩人のような目で、泣きそうになっている静さんを見つめた。

 

 歯を食いしばり、全力で腰を振る。

 

「あぐっ、ぉあっ、はぁうっ、いぅっ、んっく、んくぅぅ……ふっ、んはぁぁぁ……っ」

 

 どすどすどすどす、と斜めに打ち下ろす容赦ない抽送。静さんが顔をぶんぶんと左右に振り、獣じみた嬌声と塊のような息を吐きちらかす。首に筋を浮かべ、汗ばんだ裸身をくねらせる。

 

 気持ち良い。呼吸が苦しい。疲れきっている身体が興奮でごまかされ、もっと動けもっと動けと急かされる。

 

「はっ、ひぅっ、ひきがやっ、ひきがっ、やぁ……っ」

 

 壊れそうなほど軋むベッドの音に紛れ、静さんのか細い声が聞こえる。手を離し、覆いかぶさって抽送を続ける。すらりと伸びた両脚が腰に巻きついた。細い腕が俺の背中を切なげに撫でまわす。

 

「静さんっ、もうっ、出ます……っ、思いきり出しますからね……っ」

「あぐっ、はっ、ひぅっ、だ、して……いっぱい……ぅあぅぅぅぅ……っ」

 

 めちゃくちゃに腰を振る。静さんの中はどこを突いても柔らかく、どこを突いても壊れたように喘いでくれた。

 

 射精欲求が込み上げる。ここにきて、静さんが顔をくしゃくしゃにして喘ぐ顔がもっと見たくなった。歯を食いしばって限界を先延ばしにする。けれどほんの一瞬だけ先送りにされた限界がまたすぐ迫ってくる。静さんの四肢に力が込められ、膣ヒダがうねうねと収縮した。

 

「ぐ……うぅぅぅ……っ」

 

 気持ち良すぎて、最後は何も言葉にすることができなかった。膣奥でぴたりと止まり、尿道を伝う感覚がはっきりとわかるほど濃厚な白濁を遠慮なく注ぎ込む。

 

「あぐっ、はっ、はぁうぅ……はぁうぅぅ……っ」

 

 静さんの全身に痙攣のさざ波が幾度も走る。汗だくの身体を互いに夢中で撫でまわす。耳元で聞こえる静さんの声は苦しそうで、けれどその何倍も幸せそうだった。

 絶頂の波が去る。点けっぱなしにしていたエアコンがごぅん……と冷気を吐き出す音が響いた。

 

「……比企谷、獣のようだったな」

「……すいません」

「いつも言っているだろう? 大歓迎だよ。はぁぁ……とてつもなく気持ち良かった……」

 

 静さんが俺の背中をぽんぽんと撫でる。全身全霊で攻めたというのに、静さんを攻めきれた感覚が湧かない。

 

「やはり外でするときよりも積極的になってくれるな」

「そりゃまあ、人目につかないですし……。外でするのはするので良さはあると思うんですけど」

「ふむ、それなら今後もちょくちょく外でするとしようか」

「えぇ……」

 

 静さんが楽しげに笑った。

 ついばむような口づけをしながら、のらりくらりと会話は続く。

 

 

「海に行きはしましたけど……なんか爽やかに楽しんだ記憶がほとんどないんですけど。失われた青春の1ページってこんなんでいいんですか?」

 

 俺の質問に静さんは目をぱちくりとさせ、それからにひっと、見惚れてしまうほど綺麗な笑みを浮かべた。

 

「いいんだよ。君と過ごせたんだから、立派な1ページであることに変わりはない」

「……そうですか」

 

 静さんから逸らした顔が熱い。

 

「比企谷はどうだ? 楽しかったか?」

「あー、まー、あー……そう、ですね。楽しかったといえば楽しかったです」

「君は面倒だなぁ」

 

 静さんがくすくすと笑い、俺の頭をぽふぽふと撫でた。どうにもこの人に勝てる気がしない。

 

 ふたりで過ごす夏が、ゆっくりと過ぎていく。

 

 

 

 続く。

 

 

 




<コミケ本について>
①C98(春コミ)で出す予定だったはるのん本を現在DLsiteで頒布しているんですが、印刷は8~9月を予定しています。
 ※ご購入いただいた方、本当にありがとうございます! Twitterなどでご感想お待ちしています!!
②C96~97に出したいろは本から色々試してるんですが、WEB版から独立&2冊が続きものになっているという形式がちょっと気に入ったので、冬コミもはるのん本で行こうかと思います。C98で出したはるのん本の続きという形で、より甘さと爛れ成分を足そうかなと。

 それでは、今回もお読みいただきありがとうございました(^^)!!


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。