1.
明くる日。
「……」
朝、起きたらもうテント状態だった。
夢の中で欲求を吐き出すことも無く、ただただテント状態になっている。
……やばい、これは、非常にやばい。
頭をがしがしと掻いて、慣れ親しんだ家だと言うのに妙にどきどきしながらリビングに向かった。
「おはよ」
「おう」
朝食の準備をしていた小町と、いつも通りの挨拶を交わす。
いつも通り、とは言っても。
小町の声音が少し違う。
機嫌が悪いとか、そう言った類ではない。
なんて言うか、こう、中学生くらいの二人がつい昨日付き合う事になって、それで翌日学校で顔を合わせた時の気恥ずかしい感じ、のような。
……言ってて死にたくなった。
「はい、今日は目玉焼き!」
挨拶に比べたら、だいぶいつもの調子に戻ったような声で話しかけて来る。
「お、おう……!?」
不意に、肩に手を置かれた。
「……」
「……」
無言。
無言だ。
この後小町がどう言う行動に出るのかと、尋常でないくらいの緊張を覚える。
「……」
……そのまま、よく分からない間を置いて手を離された。
何これ、どきどきさせて俺の寿命を削る作戦なのん?
その後はいつも通り向かい合ってご飯を食べた。
会話も至っていつも通り。
しかし、時折ちらちらとこちらを見て来る時の目が、流し目だったり上目遣いだったりと、明らかに質の違ったもので。
「ごちそうさま」
「あはは、お兄ちゃん、声裏返ってるよ」
……超死にたくなった。
2.
放課後、部室でいつも通り本を読む。
部活で、「いつも通り」本を読むってどうなのって今もたまに思うけれど。
まあ、もう一年近くやっている事だし、そこはもう良いだろう。
「ねえ、ヒッキー」
「んー」
由比ヶ浜が少し心配そうな声音で、俺に声を掛けてきた。
今のこの落ち着かなさを表に出したくない一心で、本に目を落としたまま返事をする。
「昨日からさ、なんか様子おかしいよね? 学校で何かある程、ヒッキーが誰かと話した所も見てないし……って言うかいつも通り一人だし……何か、家であった?」
……お前は小町か。
「心配がてら俺のぼっちを強調すんのをやめろ。慣れてるけどちょっと傷付いちゃうだろ。別に、何もねえよ」
少しだけ視線を上げて答えると、雪ノ下がぱたんと本を閉じた。
「あら、ではその時折見せるにやけ顔の説明がつかないわよ? 変に落ち込んでいるのも気持ち悪いけれど、そんなあからさまに思い出し笑いのようににやにやされるのは中々に腹立たしいわ」
……すげえ淡々と言われた。
あと、俺にやけてたんだ。ちょっとって言うかかなり死にてえ。
由比ヶ浜をちらりと見ると、たははと苦笑いしている。さっきはすげえオブラートに包んでくれてたんですね……。
「……あー、まあ、その、なんだ、今小町とちょっと、アレで、な……」
どもりどもりそう答えると、二人の頭からハテナマークが飛び出た。
ごまかすようににひっと笑ってみると、雪ノ下が「何こいつ?」と言う侮蔑の視線を飛ばして来た。このやろう……。
3.
夜、家に帰る。
よく分からない緊張で身が持ちそうになかったので、小町にはラーメンを食って帰ると連絡しておいた。
そのため、一人で夕食を済ませて勉強をしている小町とは、昨日と同じある程度深い時間になるまで会うことが無かった。
「……」
身体が変に火照って、炬燵に入るのが暑苦しく思えてソファに座る。
……俺は何を心待ちにしてるのん?
やたらとそわそわとしていると、リビングのドアが開く音がした。
「あ……」
音に反応して、思わず立ち上がってしまう。
小町は俺のそんな反応に一瞬驚いた後、ぽしょりと呟いた。
「あ、勉強……ちょっと、疲れたからさ……」
そう言って、とことことこちらに歩いて来る。
「そうか、お疲れ。じゃあコーヒー飲むか」
いつも通りの流れで提案したのだが、
「あ、やー、その……」
やけに歯切れの悪い返事をされた。
どう返したら良いかと迷っていると、小町がドアから真っ直ぐ、ソファに居る俺の左隣に腰を下ろした。
「お……」
距離が、近い。
ちょっといきなりすぎやしませんかね……なんて思いつつ小町を見ると、既に息が荒くなり、熱を帯びていた。
「ね、お兄ちゃん……」
それが、確認を求めるための言葉だったのかどうかは分からないけれど。
小町はその言葉を皮切りに、ゆっくりと唇を重ねて来た。
「んっ、んちゅるっ、れろっ、むぐっ、えぅっ、んむっ……」
昨日のキスは何だったのだろうかと思う程、濃厚な口付け。
何も分からないなりに、互いに必死で舌を絡ませ、互いの口内を貪り合う。
小町は目を閉じて、俺の左肩を両手で掴んで支えにして懸命に身体を密着させようとする。
その姿があまりにいじらしくて、思わずそのままソファの上に小町を優しく押し倒した。
「んんっ? ……あむっ、えるっ、れるっ、んちゅっ、はぁっ……」
押し倒されたことに一瞬驚いて目を見開いたが、それもすぐに受け入れ、また懸命に舌を絡ませて来る。
今度は俺が上になっていることもあり、こちらから大量の唾液を送り込んでやると、小町が余すことなくそれを受け入れて、幾度となく喉をごくりと鳴らした。
あまりにどきどきしていて気付かなかったが、小町の服装は寝巻用と思われる薄手のキャミソールとショートパンツ姿で、昨日よりも更に薄い格好になっていた。
そのため、密着した時に伝わる肉感が更に増していて、恐らく下着を上下とも着ていない事も分かった。
……やばい。何がやばいってマジでやばい。
「……ぷはっ」
10分程互いの唇を貪り合った後、名残惜しそうにしながら唇を離した。
互いに舌をぎりぎりまで伸ばして、その間に長い糸が引かれる。
小町の顔は、もはや10分前までとは別人になっていた。
……いや、こんな色っぽい子知らないんですけど。本当に誰? って勢い。
昼は清涼感溢れる元気っ娘で、夜はこんな顔を見せる……だと……?
「あー、お兄ちゃん……その、小町、勉強で身体が固まっちゃってさ。だから、ちょっとマッサージしてくんない?」
小町は少しだけ目を逸らすと、更に深みに入り込んでしまいそうなお願いをして来た。
4.
ソファの上で、うつ伏せになる小町。
手はビーチで寝そべっている時のような組み方をしている。
「じゃ、お兄ちゃん……お好きにどうぞ」
ぽしょりと言った。
……雑すぎるだろ、指示。
思ったが、可愛い妹の頼みとあっては致し方ない。そう、もうめっちゃ致し方ない。
自分に言い聞かせながら、背中に親指を押し当ててゆっくりと体重をかけた。
――と。
「あ……おぉぉぉ……」
……わぁ……。
それ、マッサージの第一声で出すには色っぽすぎません?
でも、続けるしかない。
ある程度体重をかけながら、徐々に揉む場所を変えて行く。
「あっ、そこっ、気持ちいっ、んくっ、ひんっ、あぅぅっ、そこ、気持ち良い……気持ち、良いよぉ……ひぐっ、あっ、あっ、あっ……」
…………。
…………いやいやいや。
死ぬ。これは、まずい。
何で懇切丁寧に愛撫してるみたいな声を上げちゃってるの小町ちゃん? 愛撫って言っちゃった。
自分の下の方に目をやると、案の定ギンギンだった。ギンギン。
ここまで来るとどんどん色々とやってみたくなってしまい、揉む場所を腰の方に下ろして行って、ギンギンのなった部分を小町の足の付け根に押し当てるようにしてみる。
俺は俺で薄手のジャージを着ているので、互いの生の肌との間には、小町のショートパンツと俺のジャージ・パンツの3枚が存在しているだけの状態になっている。
しかも、どれも薄手だ。実際は3枚もある様には感じない。
ぎゅっと、腰に当てた手に力を入れて、股間を強烈に押し当ててみる。
「んあぅぅぅ…………」
小町はぶるぶると震えて、足をばたつかせた。
顔は、見えない。
でも、たまらない。
もっと、もっとと思って、今度は尻を鷲掴みにする。
予想以上の弾力に、思わず何度も揉みしだいてしまう。
小町はその度に「あうっ、うぅっ、あぅっ」と可愛らしい声を上げる。
抵抗は全くしてこない。
と、言うよりも、もはや完全に受け入れている。
「……あ」
ふと、あることに気付いて、小さな声を上げてしまった。
小町は一瞬不思議そうにこちらを見たが、尻を揉んだらまたすぐ顔の向きが戻った。
小町のショートパンツに、明らかな染みが広がっている。
顔をぐっと小町の耳元に近付け、
「小町……染み、出来てるぞ?」
と囁いた。
「え、あ、やっ……!」
小町は顔を真っ赤にして何か言おう、動こうとしたのだが、俺に上から完全に押さえ込まれて、身動き一つ取れないでいる。
「……」
一度身体を起こし、俺はゆっくりとズボンをパンツを一緒にずり下げた。
そして、小町の染みが出来た部分に、ぱんぱんに張った亀頭を押し当てる。
「えっ……?」
さっきとは明らかに違う感触に、小町が戸惑いの声を上げる。
それも当然だろう。3枚あった隔たりが、今や小町のショートパンツ1枚になっているのだから。
「……」
俺は何も言わないまま、再び小町の上にのしかかり、ゆっくりと亀頭を押し込んだ。
「んあぁぁぁぁぁぁっ…………!?」
ショートパンツ越しとは言え、秘部にめり込む感触がはっきりとする。
小町はうつ伏せのままぶるぶると震えている。
染みが、広がった。
俺は一度腰を引くと、もう一度腰を左右に振りながら亀頭をねじ込む。
「あぇっ……かはっ、うぁっ、それっ、あぐっ、おに、お兄ちゃ……んぐぅぅっ……」
一度目よりも声に色が混じる。
腰を引いて押し当てる速さを一切変えることなく、尻をがっちり掴みながら、ねちっこくねちっこく何度も繰り返しめり込ませる。
20回程押し当てると、
「お、お兄ちゃ、も、だめ、小町、だめ、い、あがっ、い、イクっ、イクっ、イっちゃう……よぉぉぉ……っ――――――」
小町は一際大きく痙攣して、背筋を弓なりに反り返らせ、ショートパンツの染みがもはや染みと認識出来ない程の大量の温かい液を噴き出した。
「……はっ、はっ、はひっ、うぅっ、うぅぅっ、はひっ、あくっ、あぅっ、あぅぅっ……」
息を切らしながら、俺のすぐ下で小町は断続的に痙攣しながら甘い声を上げている。
「……」
小町の背中から離れてパンツとズボンを上げ、小町の肩を掴んで仰向けにさせて、頭をくしゃくしゃと撫でる。
ちらり、と小町がこちらを見た時の視線に心がざわつき、唇を重ねて少しだけ舌を絡ませる。
「えぅっ、れろっ、んむぅっ……」
さっきよりも脱力した声で、小町は舌の絡み合いに身を委ねた。
口付けを終えると、ソファで小町を膝枕してやり、おでこをしばらく撫でていた。
「……そろそろ、勉強に戻れるか?」
「……ん」
気持ち良さそうにしながら、小町が短く返事をする。なんかすげえ猫みたいだなぁ、こいつ……。
むくりと起き上がると、小町はとてとてとリビングのドアに向かう。
ドアの前で、ぴたりと止まった。
「お兄ちゃん」
こちらに背を向けたまま、声を掛けてきた。
「ん?」
「明日は、晩ご飯からちゃんと一緒だからね?」
……逃げてたのばれてたー。
まあ、それもそうか。
「……あいよ」
言うと、小町がくるりと振り向いた。
「……よーし、小町との約束だかんね! おやすみー!」
にひっと笑って、リビングから出て行った。
「……ったく……」
最後の最後まで、いちいち可愛いなぁ、あいつは。
頭をがしがしと掻いて、ソファにどかっともたれかかる。
……まだ勃ってた……。
続く。
リビングがどんどんエロチックな空間になって行く……。
気付けばUAが20万を越えていました!!皆さん、本当にいつもありがとうございます。
字数も何気に20万を越えました。良いペース。
平塚先生のエピソードをもう1話書くことにしたため、ガハマさんエピソードのスタートが遅れそうです。
GWは
①平塚先生のエピソードを完結
②ガハマさんスタート
③ゆきのん・小町のエピソードを継続
④いろはす・はるのんのエピソード構想をざっくりまとめる
と言うスケジュールになりそうです。
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!