よぉ。昨日の朝、催眠とかいうチートみたいな能力を手に入れて妹の小町で試してみた比企谷八幡だ。
そんな力を手に入れたならそりゃもう好き勝手したんだろって? んなわけねぇだろ。
確かに俺は小町を愛してはいるが、それは妹としてだ。どこぞの高坂さんとは違うんだよ。
あ? じゃあ外に出て試さなかったのかって? なんで日曜日に外に出なきゃならないんだ。日曜日はプリティでキュアキュアする日と決まってるだろ。
それに俺なんかが目を合わせようとしたら速攻で目を逸らされた上に通報されるまである。……通報されちゃうのかよ。
……まぁ、何が言いたいかというと俺はリスクマネジメントに長けているんでな。危ない橋は渡らないんだよ。
「……俺は誰に何を説明しているんだ」
……まぁいい。つまり何が言いたかったかというとだ。
催眠というチート染みた能力を得た俺は、未だに妹以外に催眠を掛けてはいなかった。
「だが問題はない。催眠を掛ける相手は既に決めてある」
……くくく、放課後が楽しみだな。雪ノ下雪乃っ!
キーンコーンカーンコーン
そして気が付いたら放課後だった。はっきり言って授業内容なんて頭には入ってきていない。
俺だって健全な男子だからな。そういうことに興味がないわけじゃないし。
……よし、行くぞっ!
「あ、ヒッキー ちょっと待ってっ」
と、俺にしては珍しく意気込んで部室に突撃するつもりだったのだが。
教室を出る前に頭の弱そうなお団子頭で茶髪の女子…由比ヶ浜結衣に呼び止められてしまった。
「な、なんだよ由比ヶ浜」
「あのね。今日、優美子達とカラオケに行くから奉仕部に行けないんだ。だからゆきのんに伝えておいてほしいの」
「お、おう。わかった」
……ちっ、出鼻を挫きやがって。このビッチめ。
「……ねぇ、ヒッキー。今なんか失礼なこと考えなかった?」
……なんで俺の考えてることが分かるんだよ。
「……ま、いいやっ。それじゃよろしくねヒッキー!」
タッタッタッタッタッ
「……少し時間を取られたが気を取り直して、行くか。 つか廊下を走るんじゃねぇよ由比ヶ浜……」
ガラガラッ
「……うーっす」
「あら、こんにちは。……それにしてもあなたはまともに挨拶も出来ないのかしら。人間ならもっとまともな挨拶の仕方があるはずよ。いえ、あなたを人間の枠に当てはめたら私達人間に失礼ね。そうは思わないかしら?」
……本から目線を外さずにナチュラルに俺をディスってきてるこいつの名は雪ノ下雪乃。
この奉仕部の部長様だ。
「……おい、俺を勝手に人間の枠から外すんじゃねぇよ」
「あら、あなたはそんな目なのを気付かずに人間のつもりでいたのね。ごめんなさい人外谷君」
「それは俺の目が腐っているってことを言いたいのか? それは元からだと何度も言ってるだろうが」
ったく、この文武両道で容姿端麗な才色兼備の美少女様は……。
……こいつ。性格を除けばガチで美少女なんだよな。
触ればさらさらとした感触を与えてくれるであろう長い黒髪。
努力の賜物であろう完璧なプロポーション。
……いやまぁ、完璧と言うには胸が足りな――
「……比企谷君?」
――ひぃっ……雪ノ下から怒りのオーラが見える気がするぞ……。
「な、なんだよ」
「あなた今、なにか失礼なことを考えなかったかしら?」
「いや、考えてねぇよ」
「そう。まぁいいわ」
……全然まぁいいって雰囲気じゃねぇよ。
「ところで由比ヶ浜さんはどうしたのかしら」
そう言うと雪ノ下は本から目線を外し、こっちを見た。
……目を合わせたな?
「……ああ、由比ヶ浜は三浦達と一緒にカラオケに行くそうだ」
「そう。それなら今日は早めに終わら、せ……ましょ……う……か……」
カクンッ
「……ふぅ。なかなかこっちを見てくれないから焦ったぜ」
だがこうなったら雪ノ下。お前は俺の餌食だ。
催眠状態に堕とされ、目に光を失い、力の抜けてだらんとした雪ノ下が無防備な姿で目の前にいる。
この光景が俺に得も言われぬゾクゾクとした快感を与えた。
「おい、聞こえるか。雪ノ下」
「……はい。聞こえ、ます」
「これからお前に暗示を与える。いいな?」
そう尋ねると雪ノ下はコクリと頷いた。
俺は催眠状態の雪ノ下に対して次々と暗示を与えていく。
……くくく。目を醒ましてからが楽しみだぜ……ふひっ。
「……暗示は以上だ。そんじゃ指を鳴らすからそしたらお前は催眠状態から醒める」
パチンッ
「ん……あら、私ったら何をしていたのかしら……」
「どうした。俺に依頼があるんだろ?」
「……ええ、そうだったわね。それじゃあ比企谷君。あなたに依頼します。この私の唯一の欠点であるこの小さな胸を大きくする為に、私に協力しなさいっ!」
ぷふっ……! 自分がそう仕向けたとはいえ、恥ずかしがることもなく真面目な顔でこんな依頼をしてくる雪ノ下に笑いが堪え切れない。
その様子に気付いたのか雪ノ下はジトーっとした目でこっちを見据えてきた。
「真剣な悩みなのよ。笑うのは失礼じゃないかしら」
「あ、ああ。すまんな雪ノ下。それで具体的にはどんなことをすればいいんだ?」
そうね……と少し思案した後、雪ノ下は口を開いた。
「女性の胸は男性に揉まれると大きくなると言われています。なので私の胸を揉んでもらえないかしら。可能なら女性ホルモンが出やすいようにいやらしく揉んでもらえると嬉しいわ」
「くく……わかったよ。んじゃ揉みやすいように上に着てるのは全部脱いでくれよ」
ここでも躊躇うことなく雪ノ下は上に着ているもの……ブラも含めてを全て脱いでいく。
ここまででわかったやつもいるだろうがこれは雪ノ下に掛けた暗示の結果だ。
まずは普段から悩んでいる様子の見える胸に関して依頼をすること。
そして真面目な依頼なのだから恥ずかしいことは一切ない、という暗示である。
「……脱いだわよ。これでいいかしら」
誇らしげに胸を張る雪ノ下。男に向けて胸を出してるというのにいつも通りの自信たっぷりな姿だ。
そんな雪ノ下の顔から目線を落とし胸に視線を向ける。
確かに小さい。だが女性の胸としてしっかりとした存在感を示している。
先端にピンクに色付く乳首も綺麗だ。
「……ああ、それじゃ触ってみるぞ」
「ええ、お願いするわ」
俺は正面から手を伸ばし、雪ノ下の慎ましい胸に触れる。ふにっとした女性特有の柔らかさが俺の手のひらに広がった。
そのまま2回、3回と柔らかさを確かめるように手を動かし始める。
「んっ……ふっ……」
雪ノ下の様子を確認してみると、目を閉じ声が出るのを我慢しているみたいだ。
まぁ、真面目な雪ノ下のことだ。自分が真面目に依頼したことなのに快楽に流されるわけにはいかない。とかなんとか考えているのだろう。
だが残念だったな。もうその我慢はさせてやらん。
「なぁ、雪ノ下。この方法には快楽が伴うから声は我慢しなくていいんだぞ?」
「そ、そうなの、ね。……あっ……分かった、わ。あぁんっ……」
俺の許可を得て快楽に喘ぐ雪ノ下。
こうして雪ノ下の行動を俺が制してると思うと何とも言えない気持ちだ。
「……どうだ。雪ノ下」
「んっ……そ、そうね。気持ち、いいわ。この調子で……んくっ、揉んで頂戴……?あぁっ」
……さて、ここまでで疑問に思わなかっただろうか。
童貞である俺なんかの手で喘いでいる雪ノ下に違和感を感じないか?
そう。その通りだ。雪ノ下には他にも暗示を掛けている。
まぁ簡単に言えば感度の上昇なんだがな。ゆえに雪ノ下は俺の拙い愛撫にも喘ぎ声をあげている。
「んあっ……。ね、ねぇ……ひき……が、や……く……んっ」
そしてしばらく胸を揉み続けていると、雪ノ下がもぞもぞと身悶えながら何かを懇願するように俺に声を掛けてきた。
「どうした 何か問題でもあったか?」
おそらく、触れないよう避けていた乳首がもどかしくなってきたのだろう。
既に雪ノ下の乳首は赤みを増しぷっくりと勃起している。
だが俺はわざと気付かない振りをした。
「い、いえ。なんでもな……ふあぁぁぁぁぁっ!」
その様子に気付き若干の落胆の表情を浮かべた雪ノ下。
その瞬間を狙って俺は偶然を装って雪ノ下の乳首を一回だけ引っ掻いた。
落胆の表情が一気に快楽に蕩ける。やっと乳首を触ってもらえたことに歓喜すら窺える。
「やぁっ……ひ、比企、比企谷、くんっ……もっ、と……もっとぉ……」
「もっと……なんだ?」
「もっと、もっと乳首を触って、ほしいの、よ……っ」
もはや普段の威厳などない。そこにいるのは快楽に溺れた一匹の牝だ。
はっきり言って今すぐにでもめちゃくちゃにしてやりたい。
だがここは我慢だ。まだまだ堕としてやるぞ……雪ノ下っ。
「おいおい雪ノ下。これは胸を大きくする依頼なんだろ? そこに乳首は関係ないだろうが」
「……そ、そんな……せ、切ないの。お願い、乳首、乳首を……っ」
「だったらお願いしてみせろよ。依頼なんて関係ないってお願いしてみせろ」
雪ノ下は動揺を見せる。だが快楽には抗えないのだろう。
欲情に濡れた瞳で俺を見据え、意を決して言葉を紡ぎだす。
「わ、わかったわ。……お、お願い、します。依頼はもう構わない、から、私の胸を、乳首をめちゃくちゃにして、ください。お願いしま……あぁぁぁぁぁっ!」
言い切る前に俺は雪ノ下の乳首を思いっきり摘み上げてやった。両方同時に、だ。
……いや、こんなおねだりされて我慢出来るわけねぇだろ。童貞なめんな。
「あぁっ……あっ、んぅっ……あぁぁ……ぅんっ……いい、気持ちいい、の。比企、谷……くんっ……っあ……!」
胸を揉み込み、乳首を抓り、一心不乱に雪ノ下の胸を好き勝手に弄んでいく。
本来なら痛みを感じるであろう乱暴な愛撫。それすらも感度を上げられた雪ノ下にとっては大きな快楽でしかないようだ。
「しかしあの雪ノ下が自らの依頼を諦めて快楽を求めるとはな」
「あ、あああ……っ……し、仕方ないのよ……。こ、こんなのことは初めてだけれども……じょ、女性は快楽には抗えないように出来ている、のでは、ない、かし、ら……っ」
ビクビクと体を震わせ、快楽の表情を浮かべ、その表情から余裕が失われていく。
「ひ、ひき、比企谷、くん。な、なんだが、何かが、来そう、なの、だけれど……」
「ああ、イきそうなんだろ」
「んくっ……い、行く……? ど、どこに行くというのかし、ら……?」
なんだ。雪ノ下はそういう知識はなかったのか。
だがそれも悪くない。雪ノ下を俺色に染めてやる。
「物凄く気持ちよくなることをイクって言うんだよ」
「そ、そう、なの、ね。あんっ、わかった、んっ、わ……。あっ……んっ、うぅぅ……こ、怖いわ……。どこかに、飛んでいってしまいそうで……っ」
不安げな瞳で雪ノ下は俺を見つめてくる。
…そんな目で見るなよ。胸だけじゃ我慢できなくなってくるだろ。
「……雪ノ下。近くにいるから落ち着け」
「あっ、ああっ……比企谷、くん……っ……っちゅっ、んっ……比企谷くっ……んっ、ちゅぅっ……!」
雪ノ下は不安を拭うかのように俺に抱き付きキスをしてきた。
そんな暗示は俺は掛けていない。完全に雪ノ下の意思ということになる。
そんな雪ノ下のキスに俺は答えてやることにした。
「ちゅっ……雪ノ下……。ちゅ……ちゅく……っ」
「んんっ……ひ、比企谷くん……。ちゅぱ……い、イク……イってしまいそうよ……」
その言葉に応え、胸を弄るスピードを上げる。
「……ああ、イけ。雪ノ下。んむっ」
「あんっ……んんんっ。イク……イクッ……んふぅぅんんんんんんんんっ!!」
唇を重ねたまま、ビクンビクンと雪ノ下の身体が跳ねる。
そして徐々にそれは収まっていき、ぐったりとした雪ノ下が残った。
「んっ……ふぅぅぅぅぅぅ……っ」
「……大丈夫か?」
ボーっとしていた瞳に力が戻ってくる。刷り込まれた暗示以外はもはや普段通りの雪ノ下のようだ。
「……ええ、ありがとう。ごめんなさいね」
「礼を言われるようなことも謝られるようなこともしてねぇよ……」
いや、マジで。俺って雪ノ下に暗示を掛けて好き勝手にやっただけだからな。
なんなら悪人でしかない。普通なら俺の方が謝るべきことだ。
……謝らないけどな。
「いいえ。あなたは私が依頼を放棄したのにも拘らず最後まで付き合ってくれたわ。それに比べて私は途中で快楽に負けて依頼を諦めた。本当に恥ずべきことね」
…もっと恥ずべきことがあるはずなのだが、暗示で歪められた雪ノ下にとっては依頼を放棄した方が恥ずかしいことらしい。
「まぁ、そこまで気にしなくてもいいだろ」
「そうね 比企谷君。また今度同じ依頼をしてもいいかしら」
願ったり叶ったりだ。今回限りのつもりだったが次はそっちから依頼してくれるのなら都合がいい。
「……ああ、まぁ、乗りかかった船だし仕方ないな。いいぞ」
まぁ、本当は仕方ないなんて思ってはいないが、な。
そんな俺の返事を聞いた雪ノ下は今まで俺に向けたことのないような笑みを浮かべている。
「……好きよ。比企谷君(ボソッ」
……いや、聞こえない。聞こえてないから。
俺を好きになるやつなんているはずがないからな。
もしもいたとしてもその感情は幻想だ。今回だって暗示に捻じ曲げられた副作用だ。
つか、どこに好感度上がる要素があったんだ。
……こんなことで好かれるなんて、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
と、いうわけでエッチなシーン一発目は雪ノ下雪乃でしたっ。
エッチなシーンなんて書いたことがないので上手く書けたかわかりませんが、多少なりとも楽しんでもらえた人がいるのならば喜ばしいことです。
今後も不定期にですが気分がノったら書いていくことになるのでよろしくお願いします!