※この作品はR-18です。

ん?~我儘姫の恋愛考察~   作:10円ガム

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アリーが城に戻ると、部屋にこもりました。

先生と呼ばれた男の言葉が頭から離れません。

 

アリーは着替えもせずに夕食の時間までボーッ

としてずっと考えてました。

 

(アクロは、何でも我儘聞いてくれる、

でもあの人は、先生は私の間違いを正してくれた。

私を本気で叱ってくれたの人は、

今まで居なかった。)

 

アリーは夕食を終え寝ました。

 

次の日、朝目覚めてソフラを呼び、

衣装の着付けをさせます。

 

「ソフラ?何か手の動きがぎこちないわね?」

 

「何でも有りません。アリエイル様」

 

ソフラはメイド手袋を嵌めていますし、

普段通りのつもりでしたが、

アリーに何か気が付かれた様です。

流石に毎日面倒見てる幼馴染みの間柄でした。

 

「少々、指先を調理中に切りまして。

 それだけですよ。アリエイル様」

 

「まぁ、気を付けなさいソフラ。」

 

アリーは軽く流しましたが、

昨晩、ソフラは拷問を受けました。

 

当然の報いです。

王族を貧民街に行かせ涙を流させる等

有ってはなりません。

 

ソフラは爪の丁度真ん中に細い杭の様な物を打たれ、

貫通した後、先を抜けない様に曲げるという

拷問を受けました。2週間程経つ頃、指が治り掛けた頃にまた抜くという拷問を、

全ての指に、受けました。

 

ソフラの拷問は本当に小さい時から、アリエイルに

何か有る度に、鞭打ち、火炙り等、

顔以外に拷問を受けています。

 

アリーが今日の予定を終えると、

先生の事が気になって、

「ソフラ、また街に行きたいの・・・

 協力して、ソフラ。」

 

「いけません、アリエイル様。

 本日は何と申されても、いけません。」

 

「少しだけ、少しだけ、で良いの

 お願い。」

 

アリーがソフラにお願いしました。

少し下から、

アリーは今までは上からの只の我儘でしたが

それは我儘というより、頼み事をする。

一人の女の子、見下した態度では有りません。

 

「解りました。」

 

こうなると、ソフラもアリーには弱いです。

そしてまたお城から街へと出掛けました。

 

街は賑やかで、商人が店を出し買い物客が居て、

各々仕事をしています。

豊かな街です。

 

「御父様、御母様の見事な政治が有るのから、

 国と街が有るのよね。」

 

「左様でございますアリエイル様。」

 

 

しかし、少し外れると貧民街。

静な通り、

廃れた建物。

同じ街とは思えない程の格差です。

 

アリーは、ソフラとまた貧民街に入りました。

そして、昨日先生と出会った辺りの建物に来ました。

 

とある建物から話声が聞こえて来ます。

 

「先生!どうして先生は先生なの?」

 

「難しい質問ですね。」

 

子供と先生の優しい声がします。

 

「先生は、色んな国を渡り、色んな人と

 触れ合いました。今はこの国に来て皆さんに

 文字や礼儀を教え、生きる希望を

 持って欲しいです。」

 

「生きる希望?」

 

「皆さんは、将来なりたいものが有りますか?」

 

「はい!先生みたいになる!」

 

「それは、有り難いですね。しかしその為には

 想いを形にしないと行けません。

 好きな人に、『好き』と伝えないと

 伝わらないのと同じで、先生の様に

 なりたいなら、まずは学を身につけましょう。」

 

「うん!」

 

「皆さんは、此処で産まれました。

 自分の親や、産まれた事を嫌いにならないで下さ  い。皆さんも何処の国の何処の子供達と同じ様に

 その足で大地を歩み、その手で将来の夢を

 掴んで下さい。

 先生は、皆さんが少しでも早く立派に

 なれる様に先生になってます。」

 

建物の外から、アリーが聞き耳を立てて居ると

建物の入り口のカーテンが開き先生が現れました。

 

「何方かと、思えばアリエイル様!

 この様な所へ、何用でございますか?」

 

「えっと・・・その・・・」

 

上手く喋れないアリー、

自分が何をしに来たか、自分でもよく解りません。

ただ気になった。それだけでした。

 

「入りますか?」

 

「え?」

 

「どうぞ、何も出せませんがお入り下さい。」

 

先生はアリーを迎い入れた。

 

「ソフラ、少し待ってて!」

 

先生が居た建物の中はボロボロな横に長い

椅子と机、

 

「先生、この人だ~れ?」

 

先日の、先生の一件で知ってる子供も居ますが、

子供達がアリーに興味津々です。

それもその筈普は王族貴族とは無縁の場所ですから

 

「その人は、この国のお姫様。

 時期にこの国を納める人です。」

 

「お姫様って!本に出てくるにお姫様!?」

 

「そうですよ。」

 

「お姫様~綺麗~」

 

先生と子供達が言うと、更にアリーに子供達が詰め寄り。

子供がアリーに集っています。

 

「お姫様~抱っこして。」

 

一人の子供が抱っこを、せがみました。

 

「イヤよ、汚らわしい。」

 

アリーがそう言うと先生が一喝しました。

 

「アリエイル姫、その子が汚いというなら

 貴女の心はそれ以上に汚れています。」

 

先生の一喝は怒りより、悲しい顔と声でした。

アリーは昨日の事を思い出して、

考えました。

 

「お姫様。私、汚れているの?」

 

「それは・・・違う、違うのよ

 汚いのは、私だったのごめんなさい。

 許してくれる?」

 

「うん、良いよ!ねぇ抱っこして。」

 

「良いわよ・・・でも・・・」 

アリーは困っています。

子供とは触れ合った事など有りませんから。

 

「抱いてあげて頂きたい。

 親の愛を知らぬ子です。」

 

先生がそう言いました。

 

「お願いします。アリエイル様」

 

先生が頭を下げると、

アリーは、不慣れな手つきで抱き上げました。

始めてですが、

母性本能でしょうか?

形になっていて、優しく抱いて揺すってあげました。

 

「お姫様、良い匂い~、近くで観ると。

 もっと綺麗~」

 

そう言われて、アリーも悪い気分はしません。

優しい、優しい、我儘姫とは思えない。

笑顔になりました。

 

「わたしも~」

 

「ぼくも~」

 

子供達がアリーにせがんでいましたが、

 

一人の子供がアリーに無関心です。

寧ろ毛嫌いしている様です。

 

「先生、僕達が貧乏なのはこの人達のせいでしょ?」

 

先生に問いました。

 

「いえ、違いますよ。皆さんも座って下さい。」

 

「え~抱っこ~」

 

「勉強の後にしましょう。

 勉強しないと先生みたいになれませんよ?」

 

先生がそう言うと皆が座りました。

 

「先程、お姫様のせいで、自分達が貧乏だと

 言われましたが、違います。

 それは、『悪政』つまり、

 悪い王様、お妃様が居る国での話です。

 皆がここに居るのは、国が悪いだけでは

 有りません。

 確かに国が悪い事も有りますが、

 もっと別の事が悪い事も有ります。」

 

「もっと別の事?」

 

「そうですよ。ただそれはとても難しい話で、

 先生にも直ぐには説明出来ません。

 無知な先生を、許して下さい。

 でも解って欲しいのは、

 皆さんも、皆さんの親も国も誰も

 悪くないんです。

 そして、アリエイル姫は悪く無いですよ。

 何故ならお姫様は、皆に会いに来てくれました。

 今までこんな事をしてくれる。

 王様や貴族は居ませんでした。

 アリエイル様が良いお姫様の証拠です。」

 

先生がそう言うと、子供達がまたアリーに

集りました。

 

「お姫様~アリエイル様は良いお姫様だ~」

 

皆がアリーの近くで騒いでいます。

 

「いえ、私は・・・」

 

アリーは自分の今までの行いを、

考えて言葉を詰まらせました。

決して自分が王族として、

良いお姫様では無いのが解ったのです。

 

先生と子供も触れ合って、

産まれて始めて子供を抱き上げて、

更に先生は自分達を悪くは言わなかったのです。

自分達がこの貧民街を見捨てているのにも関わらず、

 

「お姫様~抱っこ~」

 

アリーは子供達皆を抱き上げました。

 

さっきのアリーを悪いと言った子も抱き上げました。

その子も、抱き上げられて小さな声で、

『ごめんなさい、お姫様』と言いました。

 

アリーも『良いのよ』と言いました。

 

「皆さんアリエイル様も御忙しい御方です。

 そろそろ、お帰り頂きますよ。」

 

「え~やだ~」

 

子供達が我儘言いました。

 

「また来るから、」

 

アリーが子供達に言いました。

 

「約束してくれる?」

 

「約束するわ」

 

アリーが子供達に約束すると、

子供達は大喜びでした。

 

アリーは子供達に見送られながら、

お城に戻りました。

 

「ソフラ、私。良いお姫様になるわ」

 

「左様で御座いますか」

 

帰り道にそうソフラに言いました。

 

 

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