Twins Knight Saga ~双子の勇者の転生戦記~ 作:破戒僧
「? カナさん……見つからなかったんですか?」
「いや、見つかったし、居所は知れてるんだが……鍵かけられて閉じこもられた」
「ああ、自室に……?」
これは、その日の夕方の会話。
イオンがミリスの気持ちを確かめ、彼女を1人目の『ミストレス』と定めた後、部屋に戻ると……やけに疲れた様子の兄がいた。
何があったのかと聞くと……どうやら、カナと話せなかったらしい。
慰め+気持ちの確認の目的で対話を図ったが……どうやらカナが受けた精神的ダメージは予想以上だったらしく……仕事すら放り出して部屋にこもってしまったとのことだ。
それを聞いても反省色一つ見えないイーラについては、2人はもうあきらめることにした。
「ともかく、明日少しでも回復して対話に応じてくれることを期待するしかねーか」
「ですね……下手に何か言うのは、逆効果かもしれません。この際、本人からアプローチがあるか、何らかの反応が起こるのを待ちましょう」
「だな……っていうか、お前のほうはどうやって話しかけたんだよ?」
「え゛っ!? い、いやその……話した、とも違うような気が……というか、会話から入ったわけでもなくてですね……」
「…………?」
ともかく、その日はアイクとカナはお互いに干渉することなく、終わったのだった。
☆
その夜。
(…………ん…………?)
自室で寝ていたアイクは……何か妙な気配を感じて目を覚ました。
続いて、キィ……と、静かにゆっくり、だが確実に……部屋の扉が開け閉めされる音。誰かが……アイクの部屋に侵入していた。
(誰だ……こんな時間に……?)
ユキか、とも思ったのだが……どうも何か気配が違う。ユキならこっそり忍び込んで夜這い……などという行為もやりかねないが、その行動に迷いなどは一切ないはずだ。
しかし今の侵入者は……ユキのような、足音だけに気を使った堂々とした足取りではなく……どこか後ろめたそうな……そんな感じのする足取りで近づいてきている。一歩一歩、確実に……アイクのベッドに。
まさかとは思うが、アイクは警戒色を強め……
「―――――誰だ?」
そう、僅かな威圧感をこめて口を利いた。
すると、侵入者に僅かに動揺したような気配が感じられたあと……
「わ、私……です……。アイク様……」
「え!? カナ!?」
予想外の人物だったことに驚いたアイクは、今までの剣呑な雰囲気をきっぱり捨てて飛び起きた。
見ると……ベッドの前には、メイド服を着たままのカナが、少し申し訳なさそうな様子でちょんと立っている。手元の蝋燭しか明かりがないために、おぼろげだが。
「こんな時間に……どうしたんだよ? あ、その前に……昼間、その……」
「そ、そのことで……ようやく落ち着いたので、参りました……っ」
ということは、落ち着くまでに今までの数時間分を要したということか、とアイクは少々驚きいた。そして近くのソファを指差し、カナに、座るように言う。
しかしカナはそこに立ったまま、このままでいい、と言って続けた。
「それと、気持ちの整理がつきましたし……もうアイク様にもいろいろと知られてしまいましたようですので、その……正直に、私の気持ちを伝えたく思い、ここに……」
忍び込んだ、というわけだ。
不法侵入に関してもカナは深々とわびてきたが、アイクは特に気にする様子もなく、続けて、と手でうながした。
するとカナは、
「その……アイク様! も、もしよろしければ……わ、私を……アイク様のハーレムにいれていただけないでしょうかっ…………!?」
「…………!」
ある意味予想通りではある。しかし、いくらなんでも驚きを隠せないその申し出に……アイクは一瞬身を強張らせた。
その間、カナは頭を垂れたまま、アイクからの返事を待っている。
「えっとその……何で?」
と、ぎこちなく聞き返すと、カナはようやく頭をあげた。
そして……質問に答える意味で、顔を赤くしながらもじもじと話し続ける。
「その……ええと、あの……あ、アイク様に、少しでも、喜んでいただけたらと……」
「俺に?」
「はい。私、その……本当に、アイク様には感謝していて……それで……」
その言い回しを聞いて、アイクはほんの少し怪訝な顔になる。
言い回しから……予想できる展開が好ましくないためだ。まだアシルスにいたころ、それを……すなわち、恩返しを理由にしてセックスを迫ってきた彼女を、アイクはすでに一度断っている。
今回もそれなのか……と、頭をよぎったのだ。
「あのさ、カナ……何回も言うけど、俺はそういう理由でお前を……」
「も、もちろん、そんなんじゃありません!」
すると、さえぎる形で、しかも結構な大声で否定され……アイクは驚いて固まる。
そして、カナが続けることには、
「わ、私……アイク様がそういうセックスが嫌いだってことも知ってます。けど、そういう誠実なところとか、酷い人たちから助けてくれる頼もしいところとか……ここ数日、弟妹達にもよくしてくれる優しいところとかを見てきたら……私、どきどきして……!」
途中から……彼女の顔が面白いように赤くなり、声は消え入りそうなくらいに小さくなっていった。
そしてその状態の彼女は、意を決したようにして、
「それで、その……気づいたんです。これは感謝とか、そういう気持ちじゃない。アイク様に私が抱く気持ちが、変わってる……って……それで、私……もう、おさえきれないん、です……!」
恥ずかしそうに、しかし絶対に伝えなければならない事柄であると言うように、カナは一言一言はっきり言葉にしていく。
「だから……身の程知らずなことだとは思うんですが……言わせてください……」
そう言って、カナはベッドのすぐ横に来ると、深々と頭を下げ……
「アイク様……お慕い申し上げています……! 身分でないのは承知ですが、願わく、ば……わ、私を、あなたのミストレスにして……お側においてください……っ!」
かすれそうな声で、しかしはっきりとそう言った。
嘘を言っている様子も、ごまかしている様子も全くない。つまり……これは彼女の本心。
アイクもイオンも、その家柄、人柄、そしてイケメンといっていい顔から……かなり異性にもてる。当然……告白も幾度となく受けてきた。
しかし、それらは全て、アイク達の見た目や家柄に視点を置いた……軽々しい、重みのないものばかり。本気さなど感じられず……当然断ってきた。
……この今回の、カナのような……身分違いと知りつつも、それでも抑えられなくて……自分の精神力を削り取るような決死の覚悟で、全身全霊でしてくれた告白など……コレが始めてだ。
その迫力と威力に、アイクは……しばし気圧されていた。
カナは、微動だにしない。アイクの返事を待っている。
そんな……誠実で純粋なカナの思いを、人生で始めて、魂をかけた愛の告白を直接ぶつけられたアイクの心から……迷いが消えた。
その目の前に、すっと手を差し出し、
「…………来いよ、カナ」
「……えっ……!?」
☆
「ん、く……ふぅ……っ! ゃあ……っ!」
アイクは、布団に押し倒したカナから服を脱がせ……その控えめな双丘に舌を這わせていた。
乳首をこねるようにしつつ、時々吸い上げてみてカナの反応を楽しむ。しゃぶっていないもう片方の乳は……手の指でいじくって刺激を与えていた。
「やっ、だ……わ、私、おっぱい、小さいです……から……んっ! いじっても、楽しくないですよ……ぉ……」
「あんまし、ちゅる……卑下すんなって……。俺がそんな、大きさとか……気にするように見えるか?」
「それは、そうですけど……んきゅっ!?」
何か言いたそうな口を、アイクはキスでふさいだ。
そのまま中に舌を……先程乳首を攻めていたそれを侵入させ、彼女の口の中を這い回らせて蹂躙する。舌をからめ、歯をなでまわし、唾液を交換して。
カナはそのたびにびくびくと体を震わせる。
愛こそ本物であれど、ユキにはほとんど感じられない『恥じらい』をカナは持っている。アイクには知る由もないが……それこそ、ミリス以上に。
くわえて……カナがその身を震わせる理由がまだあった。
「ん、ぅ……あ……!」
セックスの相手は……身分違いの、しかし自分を受け入れてくれた思い人であるアイク。
報酬をもらうためのセックスではなく、愛情をもらうセックス。
それら全てが初めての経験であるカナが今感じている羞恥心と幸福感は、どんな言葉を並べても表現に足りないといっても差し支えない。
たっぷり1分以上に及ぶキスから開放されると……カナは息を荒げていた。
「はぁ……はぁ……わ、私……アイクさんの、キスだけで……イかされるかと、思いました……」
「はは、嬉しいけど……それじゃこまるな……。ほら、カナがかわいくて、こんなになってんのに……」
と、アイクがズボンをおろすと……たくましく、雄雄しく反り返ったアイクの剛直が姿を見せた。
顔を赤くするカナ。アイクはそのカナのスカートをまくると、その下につけられていた下着を脱がせた。
その内側から……おそらく、今の一連のアイクのアプローチでだろう。すでに濡れてしまっている秘裂が顔を出した。
アイクはそこにペニスをあてがい……
「入れるぞ、カナ」
「はい……っ。来て……くださいっ!」
ずぶ……ずぷじゅぷずずっ……っ!
「……ぁ―――――っ!!」
挿入しただけでイってしまったらしいカナの膣が、根元まで埋まっているアイクのペニスをぎゅうぎゅうと締め付ける。
その感触に、アイクの脳裏に……サイミールでカナを抱いた記憶がフラッシュバックした。その時の……強烈な快感も。
動かすだけでも精神力を持っていかれるその締め付け具合に、アイクは全身全霊で耐えながら腰を動かした。
「あっ、ん……やっ……ぃひぃっ!! お、オマンコ……う、裏返っちゃい、そう……!」
剛直で膣内をこすり上げられる快感。カナはこれを、今までにも何度も味わった。
しかし、ここまで幸福感に満ち溢れての……では始めてのピストンに、目で見てはよくわからないが……カナは何度も軽い絶頂を覚えていた。
それが、相手がアイクだからだ、ということを、混濁しつつある意識の中でカナもおぼろげに悟っていた。
そしてアイクはアイクで、カナの四方八方から締め付けられる膣の快感に……早くも腰砕けにされてしまいそうな勢いだった。
タイミングで膣の締めつけ具合が微妙に変化し、根元から絞るように肉棒をしごく。
すでにアイクの睾丸はせり上がり、射精の準備が整いつつあるのがわかった。
(嘘だろ、こんなに早く……っ!?)
カナがいきっぱなしであることに気づいていないアイクは、なんとかカナも気持ちよくしようと懸命に腰を動かす。こつこつと子宮の入り口が突かれ、カナの意識が快感一色に染まっていく。
そして、そのたびに締め付けをきつくしていくその肉壁に……アイクもついに限界を迎えた。
びゅるるるるっ! びゅる……びゅくどぴゅびゅるるるっ!!
「―――うぉおっ! と、止まら、ね……っ!」
「ひっ、ぁ――ぁ、うぁはぁっ――――――っ!!!」
せき止められていた精液が次々と子宮に流れ込む。
アイクの射精を受け止めて、ついにカナの快感は肉体と精神の限界を突破し……カナは気絶すら許されない快感の波動の中に突き落とされた。
時間がスローになり、自分の体内でアイクのペニスが脈動する感覚が……そして、子宮の中に熱いものが……アイクの愛の証が流れ込んでくるのが、やけに鮮明に感じられた。
(せ、せーえき、いっぱい……出されてる……。わ、私……これで……アイク様のものに、なれたんだ……うれしい……っ……!)
カナは抗いがたいその幸せの中で……長く続いた射精の終了と共に、意識を失った。巣病後に、寝息が聞こえ始めた。
後には、いつもに輪をかけて息を荒げているアイクが残り、
「ぜー……ぜー……ま、また、金玉の中身、全部……持ってかれた……っ!?」
ユキやナズナとのセックス数回分に値する疲労感にどうにか耐え、いまや自分のものとなった秘裂のもつ天賦の才に戦慄しつつ……気を失ってしまったカナを介包していた。
☆
翌朝、朝食の席
「あっはっはっはっはっ! そうかそうかっ、よーしよーし、これで問題解決ね! ミリスもカナちゃんも、無事にそれぞれが入りたいハーレムに収まりました、と」
他から飛んでくる一切の抗議を無視して、満足げな顔でけらけらと笑うイーラ。
カナは顔を赤くし、ミリスはその上でさらに軽い殺意を抱き、他は全員呆れていた。
これは、とりあえず昨日の結果を……ミリスがイオンの、カナがアイクの『ハーレム』に入ることになった……ということを、イーラに報告した2秒後の光景だ。
結果的に全員が納得いく結果になったと言えど、この策略にはめられた妹の心中は穏やかではなく、
「ホントにもう……こんどからもうこういうことは勘弁してよね、お姉ちゃん」
「なーに清純そうなこと言ってんのよムッツリスケベ。結局あんた青姦で犯された挙句にハーレム入り決めたくせに」
「なっ……み、見てたの!?」
「あ、そうだったんだ♪」
「―――――――――――――っ!!!」
(((うわ……カマかけやがったよこの女ひと……)))
またしても手のひらの上で踊らされ……ミリス、赤面。手元の皿の上のトマトといい勝負だ。……もっとも、本当にやっているミリスもミリスだが。
そして、メイドとしてテーブルの横に立って控えているカナもまた……自分に次弾が飛んでこないかとひそかにビクビクしている。
するとイーラは、早々と自分の目の前の皿を空にして、
「さて……まずは2人、確定……か。これで領主様のところに『ミストレス』の申請できるわね」
などと言った。その言葉にアイクが、
「? ミストレスって……申請が必要なもんなんすか?」
「当前でしょ? 特権やら何やらがついてくる特1級のステータスだもの。その者の氏名に年齢、生年月日、身長体重その他もろもろ、そして主の純系の名前と純度……ってな感じのこと全部登録して初めて、純系のミストレスになれるのよ」
「や、ややこしいんだね……」
「文句言わないのミリス。後で準備するから……カナちゃんと一緒に部屋に来なさいね」
「「はい」」
返事を確認すると、イーラは席を立った。
そして一足先に食堂を出るかと思いきや……立ち止まって振り返り、
「そうだ、そういえばユキちゃんはどうするの?」
「え? 私は別に……ミストレスとかそういうの考えてませんけど……」
と、不意に話題を振られたユキは返した。
もともと2人の恋人であるユキである。そんな、今更な登録などせずとも……すでにユキはアイクとイオン2人に、心も体もささげている身だ。
当然、特にハーレムにもミストレスにも興味はない。
「仮にどちらかに入るとしたら?」
「どっちに入っても、どっちともデートもセックスもしたいし……仮に入ったとしても、変わらないと思いますよ?」
「そっか……でも、今のままふわふわした立ち位置……っていうのも少し考え物なのよね……まあ、後で詳しく決めましょ。あ、それとイオン君」
「はい?」
今度はイーラはイオンに声をかけ、
「当分君達のほうから出向くようなことはないはずだったんだけど……近々また視察に行ってもらうかもしれないわ。詳しく話したいから、メモ用紙もって書斎に」
「ああ……わかりました、うかがいます」
「おねがいね」
どうやら、まだしばらく……彼らの忙しい日々は続くようである。
ともあれ、ミリスとカナ、2人のハーレムの加入が……その日、決定したのであった。