Twins Knight Saga ~双子の勇者の転生戦記~ 作:破戒僧
第66話 指輪と手紙、来たる ★
ある日、ある部屋。
カーテンが閉められ、薄暗い。
そこで昼日中から……一組の男女が、ベッドをきしませて情事にふけっていた。
「あっ、く……んぅっ……! あ、相変わらず、大きいぃ……っ!!」
背後から突き立てられるイオンの肉棒を、セラはベッドに四つんばいになって受け止めていた。出入りするたびに愛液が掻き出され、シーツに染みを作る。
「っ……セラさんの膣内も……あったかくて、気持ちいですよ……ぺろっ」
「ひあっ! く……う……嬉しいこと、言って、くれるじゃん……っ!」
汗で濡れたエラの首筋を、後ろに回っているイオンがぺろりと舐める。
不意打ちだったことも手伝って、セラは体をびくんと反応させた。
ふと手を腹に当ててみると、かすかだが、内側からこつこつと振動を感じる。イオンのペニスが、内側から子宮口を突き上げているのだ……と、容易に想像できた。
「んああっ! い、イオンの……突き抜けて……っ、すご……」
こすり上げられているのは膣内の壁だけだが、セラが感じるその感触は、まるで体中を内側から蹂躙されているようなそれだった。衝撃が脳天まで突きぬけ、そのたびに意識を持っていかれそうになる。
するとイオンは、セラの腰をつかみ、体位を変えた。
今度は自分が下になり……セラが上である。しかも、後ろから……という姿勢は変えないまま、だ。名づけるとすれば、『バック騎上位』とでもいうのか。
イオンはベッドに仰向けに寝、セラの背中を見ながら下から突き上げる。
「あはぁっ! し、下から……突き上げてぇっ! し、子宮が、持ち上がる……んあああっ!!」
愛液が滴り、陰茎を、玉袋を伝って落ちる感触を感じながら、イオンは子宮口を突き破って子宮に進入しそうなほどの勢いで、セラの膣内で愚息を暴れさせた。
イオンによってセラの腰はしっかりとつかまれているため、衝撃の逃げ場が少なくなり……その分、セラの体内で快感と共に響く。
「すごいです……セラさんの、膣内……っ! 僕のが、引っこ抜かれちゃいそうなくらいに、引っ張り上げてくる……」
「ち、ちがっ……イオンが、突き上げて、くるん……だろっ……!!」
「それだけじゃ、ここまで気持ちよくは……なりません……よっ!」
ひときわ強く突き上げると、『ひぎぃっ!』とセラは大きく体をのけぞらせた。
それに反応したのか、膣壁の締まりがさらに増し……内側にペニスを引き込むように動く。
その締まりが継続するせいで、引き抜く運動のたび……イオンのペニスの全体が強烈にしごきあげられ、さらにその反作用で、セラのほうにも凄まじい勢いで膣内をめくり上げられるような快感が走るのだ。
体の中身をそのまま持っていかれてしまいそうな感覚。それを連続して叩き込まれ、セラは……こらえきれずに絶頂を迎える。
「んぎっ、ひ……いぇあああぁぁあ゛ぁ――――――っ!!」
直後、その際のひときわ強烈な締め付けを受け……
びゅるるるうっ!! びゅる……びゅくるるるるびゅるっ!!
まだ絶頂の最中のセラの膣内に、イオンが解き放った熱い白濁が押し寄せた。
体の中に、他人の、愛する人の分身が注ぎ込まれるという……女性ならではの感覚に、セラは頭の中を真っ白にされるほどの快感と幸福感を感じながら……脱力した。
「はぁ……はぁ……はぁ……も、もう……動けねー……」
挿さったまま、ぱたり、とそのまま後ろに倒れこむと、ベッドに寝ているイオンと肌が重なる。
「はぁ……よかったですよ、セラさん」
「そりゃどーも……ふぅ……。あたしもだよ……何度挿れても……この太さとこの量はびっくりするぜ……確実に今まで入れてきた中で、レイプも含めて一番だ」
互いの暖かな体温を感じながら、2人とも体を休めた。
☆
……その数分後のこと、
こんこん
「すいませーん、イオンさんいますかー?」
と、ミリスがイオンの部屋の戸をたたくと、少し遅れてとたとたと足音がする。
そして、がちゃ、と鍵の音がしたと思うと、
「はーい、何、ミリス?」
「あれ、セラさん何でええええええええっ!!?」
扉を開けて現れたのは……全裸で、しかも汗だくのセラの姿だった。
一瞬唖然としたミリスは、周囲の景色を見て……ここがイオンの部屋だと言うことを再確認する。そして、なぜセラがこの格好でここにいるのか悟った。
そして……すぐさま自分も部屋に入り、扉を閉めて中から鍵をかける。
「? 何あわててんだよ?」
「何であわてないんですか!?」
ミリスが息を切らして顔を赤くしている理由を理解しようとしないセラ。
「だって……別に、同じ女なんだし……別に裸とか見られても平気だし」
「で、でもいくらなんでもそんな……」
「ましてやミリスだしさ。同じイオンのミストレスとして、同じチンポここに突っ込まれてる仲だろ?」
けらけらと笑いながら、セラは自分の下腹部を指差す。
不意にミリスがそこに目をやると……股の間から、白いどろりとした何かが垂れてきているのが見えた。それが何か……この部屋の主が誰か考えれば、容易に想像がつく。
「言い方から何から生々しすぎますよぉ……」
はぁ、とため息をついて、ミリスは一層顔を赤くする。
「だとしても……私以外の誰かがいるかも知れなかったでしょ? 服ぐらい着て……」
「大丈夫だって。だって、ミリスの足音しかしなかったから。あたしが耳に自信あるの……知ってるだろ?」
きっぱりと言うセラ。
今言ったとおり、セラの聴覚は並外れて鋭い。
彫金や刀鍛冶などで、僅かな音の違いから、槌などの力加減を調整するためだ。さらにセラは足音を聞くだけで、知っている足音ならそれが誰かを、さらに人数や距離までおおよそ把握できる。桁外れの地獄耳の持ち主なのである。
テイロスで、兵士に全く気づかれないレベルの忍び足で歩いていたイオンを、通路の向こうから発見できたのも……これによるものだ。
ミリスは、これ以上何を言ってもムダか、と悟り、ため息で会話を切った。
すると、奥の部屋から……こっちはきちんとバスローブに身を包んだイオンが姿を見せた。そしてその脇には、もう一着のバスローブ。
「もう……なんですかこの状況?」
言いながら、イオンはセラにそれを羽織らせた。
「それでその……こんな雰囲気で申し訳ないんですが、ミリスさん……何か?」
「あ、はい、その……お姉ちゃんから伝言です。ちょっと話があるから、夕食前に所載によってほしいそうです。あと……セラさんも一緒に」
「あたしも?」
「はい、ホントはこの後、セラさんのところにも行く予定だったんですけど……」
予想外に2人が一緒にいた……というわけだ。
そこでふと、ミリスは、セラとイオンが何をしていたかを思い出してしまい……2人の股間をちらっと交互に見て、『いいなぁ……』と小声でつぶやいた。
そばにいても聞こえないようなごくごく小さな音量で、口もほとんど動かなかった。ミリスにしてみれば、無意識のことだったのだろうが……地獄耳のセラの前で、これはうかつだったかもしれない。
するとセラはにやりと笑い、
「もしよかったらさ……ミリスも混ざる?」
「えっ!?」
びくっ、と反応するミリス。一瞬硬直するが、残念そうに、
「あ、あの……私……これから仕事が……」
「そっか……じゃあさ、夜ヤってもらったら? たしか今日の分のイオンの仕事、全部終わってたはずだからさ」
「え、ええまあ……」
戸惑いながらもイオンがそう返事をすると、ミリスの表情がぱっと輝いた。
「ほ、本当ですか?」
どうやら……本心は自分も抱いてもらいたくて仕方なかったと見える。
「ええ、ミリスさんがよければ……夜なら」
「はい、お願いしますっ! 私、裏の小川で待ってますから!」
「わかりま……小川!? え、ちょ、ミリスさん、もしかしてまた青か……」
最後まで聞かずに、ミリスは自分の仕事部屋へ走って戻っていった。
……堂々と、夜の営みを『青姦』に指定して。
その背中を見送りながら、セラはひゅう、と口を鳴らす。
「やれやれ……ミリスって、恥ずかしがりなんだか淫乱なんだかわかんねーなー」
「はぁ……なんか最近、ミリスさんとのセックスを屋内でした記憶が希薄です」
「いいじゃん、本人の好みなんだしさ。それよりイオン」
と、セラは今しがた羽織らせてもらったばかりのバスローブをするりと脱ぎ、再び全裸になってイオンに向き直る。
「第2ラウンド、といこーか。まだまだ出るよな?」
「もう……あと1回だけですよ? 夕食前に呼び出されてるんですから」
「十分!」
言うなり、セラはイオンのバスローブも脱がせると、寝室まで引っ張っていく。
そして、ベッドの上に2人で倒れこみ……再び、イオンの責めで嬌声を上げ始めた。
☆
その数時間後、
「やれやれ……約1名、やけにお肌がつやつやな娘がいるわね」
イーラのセリフに、にははは、とセラが笑う。理由は聞くだけ野暮だ。
ちなみに……2人の体にこびりついた汗と精液の匂いは、イオンの消毒呪文により、消毒と同時に事前に消してある。
さすがに2人はバスローブではなく、いつもの服で書斎に来ていた。イオンはブレザー、セラは黒のコルセットにオーバーオール。靴も作業靴だが、手袋はなしだ。
「ま、他人の性生活に口出しはしないけどね。むしろあたしはあおってる側だし……とまあそれより、本題に入ろっか」
と、部屋の主であるイーラは、集まった面々を見渡して言った。
部屋の中には、イオンとセラ、イーラの他……ミリス、カナ、ユキ、そしてアイクと、何だか全員集合に近い面子がそろっていた。
「えっと……本題、と言いますと……?」
首をかしげながら、カナがたずねる。
イーラはその問いに、よくぞ聞いてくれました、とでも言いたげにしつつ、机の上においてあった箱をとってテーブルに置く。
男2人、女4人の視線が集まる中で、ふたが開けられると、その中には……
「……これ、指輪?」
「そ。あなた達4人に、よ」
箱の中には……銀白色の小さな指輪が入っていた。
イーラはそれを1つずつ取り、ミリス、ユキ、カナ、セラに渡した。
「……あれ? お姉ちゃんこれ……私の名前が彫ってあるよ?」
「この感じ……ただの指輪じゃねーな。術式のかかった……魔法装飾品だ」
ミリスとセラが感想を言う中、カナが気づいたようにはっとして、
「こ、これもしかして……ミストレスリングですか!?」
その言葉に、セラとミリスも表情が変わる。
具体的には、ミリスは頬に手を当てて顔を真っ赤にしていて、一方でセラは『あー』といった感じの、何か思い出したような表情だ。
……アイクとユキは頭の上に『?』を浮かべたままだ。
そこにイーラではなく、イオンから説明が入った。
「たしか……純系のミストレスの女性が、自分が誰かのミストレスである、ということを示し、証明する、王国公認の身分証でしたよね?」
「イオン君よく勉強してるわね。その通り……その指輪は、あなた達がアイク君とイオン君のハーレムの構成員であることを証明するもの。申請してたやつが、今日届いたの」
まだアイク達が『?』なため、イオンが簡単に説明した。
☆
『ミストレスリング』
見た目はごく普通の指輪だが、王国中枢部の担当部署によって作られるそれは、恐ろしく複雑かつ強力な術式をかけられた、特1級の魔法アイテム。
それは……誰かが誰かのミストレスであることを証明する指輪で、基本的に左右いずれか手の小指に装着するものだ。
指輪には、ミストレス本人の名前と、主である純系の名前が彫られている。そしてそれとは別に、本人識別用の魔法がかけられ、いわゆるIDの役割を果たす。
本人確認の手続きや特権の行使などにおいて、その威力を発揮するわけだ。
……とまあ、大まかに言って、説明はこんなところだろう。
☆
「「なるほど」」
と、アイクとユキ。
その横ではカナが、
「こ、これが……私が身も心もアイク様のものだ、っていう証になるんですね……」
そんなことを言いながら、頬に手を当てて幸せそうにしている。
と、ここで……イオンは1つ、気になった点があった。
「イーラさん、これ……材質が……」
「あ、気づいた?」
「はい。たしかミストレスリングは、金・銀・銅の3種類だったはずなんですが……?」
イオンの記憶と、そこだけが違っていた。
イーラはしかし、その質問も予測していたようだ。
「まあ、今まではね。けどそれは……今までの最高純度が『9』だったせいなの」
「あ、私、聞いたことあるよ、お姉ちゃん」
と、ミリス。そして続ける。
「えっとたしか……金、銀、銅の順に位が高くて……けど、昔はその上にもう1ランクあった、ってどこかで聞いた気が……」
「そうなのよ。本来、ミストレスリングは全4階級なの。純度1~4の銅の指輪ブロンズリング、5~7の銀の指輪シルバーリング、8と9の金の指輪ゴールドリング、そして……」
そこで一拍置いて、
「純度10のミストレスのみが許される……白金の指輪プラチナリング。それよ、その指輪は」
つまり……この白金の指輪は、国中探しても、ここにある4つしかない、というわけだ。
「なるほど……すげーもんをもらっちまったな。コレ、小指につければいいのか?」
「そうだけど……最終的な登録のために手順があるわ」
「手順、ですか?」
カナが聞き返すと、イーラは箱の中から一枚の紙を取り出した。説明書か何かか。
「簡単よ。セックスするだけ」
「「「え?」」」
「小指に指輪をはめて、主の純系とセックスするの。そうすると……」
と、その時、
「おわわわわわわわわっ!!?」
ピカアァァアアアァア―――――――ッ!!
「「「!!」」」
突如として、セラの右手が強烈な光を放つ。
目もくらむほどのそれに、周囲が困惑し……やがて収まってくると、
その光が……セラが右手小指にはめている指輪が発したものだとわかった。
「――――――こうなるわ」
「え!? こ、こうなるって……セックスしてないけど!?」
「イオン君とセラちゃん、さっきまでヤってたでしょ、そのせいね」
と、イーラはため息混じりだ。
「あ、あれ!? こ、これ……抜けねーんだけど!?」
「そりゃそうよ。それは装着して手順をすませると、装備者の魂と結合するものなの。なくす心配はなくなるけど、絶対はずれなくなる」
「「「えぇ!?」」」
一堂、驚愕。
まあ……それだけ大事なものなのだろうが……はずせないとなると、色々不便なこともあるだろう。手袋もできないし、風呂の中でもつけっぱなし……ということになる。
「ちょ、ちょっとそれ勘弁してくれよ!? あたし、彫金とか鍛冶とか、細かい作業してる時にアクセサリーなんて邪魔になるだけ……」
「大丈夫よ。収納魔術の要領で『消せる』から」
「あ、そうなんだ?」
言うと、セラは何か念じるようにして……すると、小指の指輪がすぅっ、と消えた。
そして次の瞬間、セラの念じる動作と共にまた現れる。『右手小指』から位置こそ動かせないものの、出し入れは自在らしい。
コレなら大丈夫だ、とセラは安堵の表情を見せる。
「そういうわけで、残り3人も指輪『装着』しちゃいなさいね。今日は2人とも『採取』もなかったし……今晩中にいけるでしょ?」
「そうですね。じゃ、アイク、今晩カナちゃんと一緒に夜這いかけるから」
「よ……よろしくお願いしますっ、アイク様!」
「ん、了解」
と、アイクは返事を返す。
ちなみに今言ったとおり、ユキは結局アイクのミストレスになった。その方が、アイク2人、イオン2人でバランスがいいし、どっちにしてもユキはこの先、アイクともイオンともセックスは続けるのだから、雑に言えばどっちでもいいのだ。
そして、もう一方のイオンはというと、
(ちょうど今夜、ミリスさんを抱くことになってたけど……あんな光が出るんじゃ、青姦でやるのは無理なんじゃ……?)
どうしたものか、と頭を抱えていた。
ともかくこれで話も終わりか、と全員が部屋を後にしようとしたその時、
「ところがどっこい、もう1つあるのよね」
「「「?」」」
全員が歩みをとめて振り返ると、イーラの手に……1つの封筒があった。
「お姉ちゃん、それは?」
「その指輪とセットで送られてきたの。ま、当然よね……指輪の申請先は……ほかならぬアーサランドの王都・アルビオンだもの。そりゃこれも一緒に来るわよ」
「! まさか……」
アイクの言葉を裏付けるかのように……イーラは封筒の隅を指差した。
全員の視線がそこに注がれる。
よく見れば、封筒はかなり高貴そうな雰囲気だ。金色の装飾インクによる飾りつけが施され……ご丁寧に封蝋で封がされている。それが開けられていないのは……開けなくとも用件がわかる、という意味だろう。
何より印象的なのは……そのイーラが示した隅っこに押されている一文。
そこには……
『from Albion』
こうある。そしてその隣に……1つのスタンプ。
その柄は……以前に見た、アーサランド王国騎士団の紋章に似ていた。
ただし……このマークの場合、両脇のバラは同じだが、中心にあるのは……剣ではなく、太陽を模したマークだ。
それが何を意味するか……ミリスが教えてくれた。
「それって……アーサランド王国の……王家のシンボルマーク……!」
その意味するところは……すなわち、
「そういうこと……。とうとう来たってわけよ、王都アルビオンへの……女王陛下直々の招待状が……ね……」