エロバコ 作:ryou
澄司の仕事は大手出版社の編集者である。担当しているのは今はラノベ部門で、月刊誌で連載を持っている作家の担当を任されている。よって、毎月毎月締め切りに追われることになるのだが、作家が締め切りを守らないと胃がキリキリする。念のために作家に伝える締め切りと実際の締め切りをずらして予備日を設けるが、ベテランともなると予備日を読んで、ペース調整をしてくることもあるので、ひやひやさせられる。いつ原稿完成の連絡が来てもいいように、泊まり込みになる月もあるのだ。今月も、そんなやり取りがあった上で、先ほどやっと一連の仕事が終わった。月刊誌なだけまだまし。週刊誌の担当には回りたくないものだと、内心でいつも思っている。
時刻は午後十一時を回ったあたりだ。まだ仕事が残っている同僚先輩が何人か残っているが、さすがにやるべき仕事を終えて、深夜の帰宅を悪く言うほど狭量な人は今どきいない。会社としても泊まり込みはあまりいい顔をせず、可能な限り残業せずに定時の帰宅をするよう圧力をかけてきているくらいだ。残業を繰り返し、仕事の精を出すことを美談とする時代ではなくなったのである。
「ふあーぁ」
疲労もあって眠気は倍増。しかし、自分の最低限の仕事はきれいさっぱり片付いたので、明日からはかなりゆとりができた。
会社を出て帰路に就く。その途上で、偶然の出会いがあった。
「ありがとうございましたー」
と、一軒の店から出てきた女性。
快活で人懐っこそうな声には聞き覚えがあった。
桃色を思わせる明るめの髪色とルビーのような深紅の瞳は、深夜にあってもその存在感を主張している。
「木春?」
「ふぇ……澄司先輩!?」
目が合って、同時に驚愕の声を漏らした。
それは、大学時代に交流のあった他校の後輩、木春由乃であった。
「お久しぶりです。今、お帰りですか?」
由乃は手に持っていた手帳をカバンに仕舞い、駆け寄ってくる。カジュアルな私服を自然に着こなしているのは、相変わらずだ。
「そんなとこ。そっちは、なんだ、飲み会かなんか?」
由乃が出てきたのは小さな居酒屋だった。あまり人通りのない路地の店で、近場に住むサラリーマンが帰り際に寄って飲酒するタイプの店だ。由乃のような若い女性が一人で出入りするような印象はない。
「違いますよ。これでも、仕事中なんですから」
と、彼女は胸を張る。
「国王の仕事?」
「それはもう終わりましたから。契約満了です。円満に退職ですよ」
気恥ずかしそうにほおをかく。
由乃は少し前までとある地方の町おこしのため「国王」という役職を賜って尽力した。一年間住み込みで、イベント企画に携わり、それが全国ニュースに取り上げられるくらいには話題になったのだ。今でも、その町の観光客は徐々に増加傾向にあるらしい。
「今は、フリーライターしつつ波照乃島で島おこし中って感じです」
「どこだ、それ」
「沖縄の離島ですね」
「すごいとこ行ったな。それで、そんなにこんがりしてるのか」
暗がりで気づくのが遅くなったが、記憶にある由乃よりもずっと日に焼けている。健康的な褐色肌だ。南の島で活動しているのなら、自然とこうなるのだろう。
「そうですね。一時期よりも向こうにいる時間は減りましたけど」
「フリーライターって言ったけど、じゃあ、今のは取材か」
「そうです。あの居酒屋さんは、島のお酒を使ってくれてるので追跡取材ですね。島とは関係なく、全国各地の奇祭とか町おこしの成功例なんかを取材して記事にしてます」
「へえ、ちゃんとしてんだな」
「どういうことですか」
心外だとばかりに由乃は膨れる。
「そりゃ、ほら、仕事決まらない挙句、半分騙されてど田舎に送り込まれたの知ってるからな。そこから、こうも変わるとさすがに驚く」
「あの時は、まあ、はい……思い出したくない地獄ではありました」
遠い目をする由乃。
短大卒業を控え、まったく就職先が決まらずお祈り状を見ては落ち込む日々であった。将来への不安と現実の厳しさに打ちのめされ、大分追い詰められていた。
「まあ、今はいいならそれでいいけどな」
「澄司先輩は、特にお変わりないようですね」
「そうだな。転勤もないし、後輩が増えたくらいだろうなぁ」
「へえ、あ、そうだ、出版社勤務の澄司先輩、わたしの記事買ってくれません?」
「俺は小説だから無理」
「ちぇ」
ちゃっかりと自分を売り込んでくる由乃をさらっと躱す。
「じゃあ、澄司先輩。せっかくですから、久しぶりに宅飲みしませんか? 島のいいお酒があるんです。さっきのお店から、一本もらってきたんですよ」
カバンの中には一升瓶が入っていた。聞きなじみのない銘柄だが、泡盛の一種だという。
「あまり泡盛って飲んだことないな」
「そうなんですか? じゃあ、ちょうどいいですね」
やはり、由乃は変わった。
前々から物怖じしない性格ではあったが、どこか漠然とした考え方のまま動いてしまうことがあって就活での苦労も具体性のある話が面接でできなかったからだとか。あの頃の由乃は将来への不安を抱えた苦しさを抱えていたので、今の南国での仕事に生き生きとしている姿とは別人だ。
「最後の飲んだのは、国王になる前だからな。もう何年も前、か?」
「いうほど前じゃないですよ。二年、くらいですか?」
「愚痴ばっか言ってたのは覚えてる」
「すみませんでした。いや、いろいろ付き合わせてしまって」
恥ずかしげに頬をかく由乃は、カバンを担ぎ直した。
「澄司先輩のお宅って、前のままですか?」
「最近、引っ越ししたばかりだ。案内するよ」
「あ、そうなんですか。残念、あの家、いい場所にあったのに」
由乃が就活のために悪戦苦闘していた時期は澄司がちょうど就職して仕事を覚えるために駆け回っていたころだ。
由乃に頼み込まれて、説明会の会場に近い等の理由から彼女を泊めたこともあるし、貧乏学生だった彼女に生活費を少しばかり支援したこともあった。
「おじゃまします」
無造作に家に上がった由乃は、声を潜めてそういった。
「地元」の島と違い、隣も上下も人がいる。防音がしっかりしているとはいえ、大声を上げることは憚られた。
「いい眺め。さすが大手の出版社の人は住むところが違いますね」
「変な言い方するなって。確かに、いい物件だけど、家賃はそうでもないぞ。訳アリで安くなってるからな」
「え? それって、あれですか。事故物件?」
「さあ、どうだかな。俺はそういうの信じない性質だし」
「なんか出たり」
「ないない」
分かりやすく怯えて見せる由乃。しかしながら、彼女も別にそこまで幽霊等々信じているわけではなさそうだ。
「駅に近くて安い、しかも防音もしっかりしてるとなればお得だろ?」
「そうですね。まあ、確かに」
男の一人暮らしに必要なものはそう多くない。趣味の少ない澄司にとっては仕事と家の行きと帰りの利便性と家賃が重要事項だ。事故物件だと言われても、安いのならばむしろラッキーだと思うくらいだった。
「あの、今更なんですけど、本当にいいんですか?」
「何がだ?」
「澄司先輩のお仕事に響かないかなって。明日、大丈夫ですか?」
「今日が一番ヤバい日だったから、大丈夫だ。何なら、明日は休めばいいんだよ。有給溜まってるからな。風邪ひいたとでも言えばいい」
「いいんですか、それ」
「いいんだよ。別に診断書まで求められないからな」
日ごろから仕事には真面目に取り組む澄司ではあったが、有給休暇の消化率の悪さが庶務担当者から指摘されているところではある。せっかく、旧知の女性が宅飲みに誘ってくれたのだから、仮病を使ってでも時間に融通をつけたくはなる。
「あれ、なんか降ってきましたね」
「え? あー、本当だ。これは、ますます明日は風邪引かないとな」
窓の外にはゆっくりと落ちてくる雪の粒。冷える予報ではあったが、雪マークまではついていなかったはずだ。
「どうりで冷えてきたと思ったんですよ、あ、ありがとうございます」
とりあえずカップをこたつの上に二人分置く。それから、対面して酒盛りを始めた。
由乃が持ってきた泡盛のほかに、冷蔵庫に眠っていたワインとビールも味わった。
互いに決して酒に弱いというわけではないが、大酒飲みというわけでもない。テレビを眺めながら、近況を報告し合い、そのうえで酒を舐めるという程度に終始する。
「そういえば、木春。今更だけど、こっちに家があるわけじゃないんだよな?」
「そうですね。もう、生活拠点は東京から移してますからね。仕事でこっちに来るときには、ホテルか友達の家に泊めてもらうか、ですね」
「今日は?」
「友達と約束してましたけど、さっきキャンセルしちゃいました。なので、今日はこのままここで一泊しますよ。ていうか、先輩もそのつもりでしたよね?」
「まあな、一応の確認」
深夜の女性を連れ込む時点で、澄司にそのつもりがあったのは隠しようがない。それでも、万が一にでも由乃がホテルの予約をしていたり、友達を約束があったりしたら、さすがに帰宅を強要できないし、帰宅できなくなるようの酒の飲み方をさせるわけにもいかない。
「そんなわけなんで、澄司先輩。久しぶりに、どうですか?」
ほろ酔いに蕩けた視線が澄司に絡みつくようだ。由乃は澄司の傍らにやってきて、枝垂れかかるように体重を預けてくる。
「なんか、キャラが違うぞ」
「酔ってるんですー、んー……」
すり寄ってくる由乃の甘い香りがいつもの自宅を妖しい雰囲気に作り替えていくように思えた。
短大時代には雑誌でモデルのバイトをしたくらいには容姿に恵まれている由乃だ。その時の由乃も可愛かったが、日に焼けて健康的かつ快活になった今の由乃もまた愛らしい。
「澄司先輩には、昔いろいろと助けてもらいましたし、この機にお礼なんてしようかと」
由乃にしては珍しく積極的にアプローチを仕掛けてくる。
澄司にそれを断る理由はまったくない。
由乃の誘いを受け入れて、そのままベッドに移る。
「ふふ、澄司先輩は、女性にだらしないところは全然変わってないんですね」
「よく言われる」
「もう、刺されても知りませんよ……ちゅ」
ベッドに座る澄司と唇を重ねる由乃。
「ん……ちゅ……ちゅ……ん……ん……ぅ、ん……はぁ、ふ、ぅ……んぅ、ちゅ……」
ゆっくりと感触を確かめるようにして由乃は澄司に血色のよい唇を押し付ける。しばらくぶりのキスは、かつて東京で暮らしていたころの苦しかった時期を思い出させた。
しゅるしゅると衣擦れの音を立てながら、由乃は服をはだけさせていく。
「ん、ふう、ぅ……んむ、ふぅ、ん……れぉ……ちゅ……」
由乃は澄司の下唇を舐めると、首筋にキスを落とし、口を使った愛撫に移行する。そうしてスキンシップを続けながら、一枚一枚服を脱いでいく。
服を脱ぐ過程すらも愛撫の延長であるかのように。
「わたしの記憶にある澄司先輩よりも筋肉がある」
「鍛えてるからな。ジムには、よく行くんだぞ」
「そんな運動するタイプでしたっけ」
「運動は得意だぞ。好きってわけじゃないけどな」
「へえー、新しい一面ですね。えへ……れろぉ……」
由乃は笑いながら澄司の胸にキスをして、舌を這わせる。刺激の弱い口で触れるだけの接触だが、舌のざらつきと涎のぬめりがいやらしい気分を高めてくる。
「ふう、ぁふぅ……れろ、れろ、れろぉ……んふうぅ、れる、れろぉ、ん、澄司先輩、もうおっきくして、ふふ、気持ちイイですか?」
なんて挑発的なことを言ってくる。由乃の右手が澄司のペニスを掴んで上下に扱いている。ちゅぱちゅぱと音を立てながら上半身に口奉仕しつつ下半身には優しい手つきで手淫を繰り出してきた。
「ん、ふう、ふう、れろぉ……ちゅぷ、れろ……ぁ、ぬるぬる出てきましたよ。やっぱり、気持ちイイんですね。れろ、れろ……ふっ、ん、ちゅ♡」
由乃は澄司に口づけする。それから、ベッドを軋ませながら移動して澄司の股の下に身体を滑り込ませた。
「すぅ、はあ……男の人の臭い。澄司先輩の、卒業以来ですね」
「あれから彼氏もなしか?」
「そうなんですよ。ほんと、仕事ばかりで。だから、わたしもちょっと期待してたんです。東京に来るたびに澄司先輩から声がかからないかなって」
明るい髪を耳に掻き揚げて、由乃は肉棒に舌を伸ばした。
「れろ……ん、ちゅ……苦い、ちゅ、れろぉ♡」
「無理しなくていいんだぞ」
「無理なんてしてないですよ。これだって、したくてしてるんですからね……れろぉ、れろぉ……ん、ふう、れろれろ」
由乃は舌先を小刻みに動かして裏筋を舐める。滲み出る先走り液も、舌先で掬い取るようにして舐め取った。
「んふ♡ あん、むぅ――――ん、じゅる……じゅるる……ッ」
由乃は肉棒の先端を咥える。
尿道から先走り液を吸い出すように口を窄め、愛らしい唇を開いて肉棒を口内に迎え入れる。
「ふぅ、はあむ……んん、ん、じゅるる、れる、れる、じゅる♡ ん、ふ――――う、む、じゅる、れる、れる、じゅる、じゅる、んぉ、ん」
由乃の口から鈍い声が漏れ出る。
舌にくすぐられながら、ゆったりとした口淫を愉しむ。由乃のフェラは決して荒っぽくなく、肉棒を味わいながら、快楽を与えてくる。
頭を前後に動かしているが、そのペースもゆっくり目で、澄司は快感を感じながらも由乃の口内の感触をしっかりと感じることができた。
「はあ、ふう、ちゅぷ……れろぉ、れろぉ……大きい、固いですね……れろぉ♡」
由乃は口から取り出した肉棒の側面をペロペロと舐める。そして裏筋を根本から先端まで舐め上げ、また咥える。
「ん、もご、じゅる……んんぅ♡ はあ――――ん、久しぶりですけど、どうですか? れろ、れろ、わたし、うまくできてますか?」
由乃は亀頭を舐め回しながら、尋ねてくる。
由乃なりにかつて身体を重ねていた時期のことを思い出しながらのフェラである。しばらく澄司と関係を持っていなかったので、フェラすらも久しぶりだ。臭いも味もこの感覚もすべてに懐かしさを覚える。そんな由乃の頭を撫でて、澄司は返事をした。
「うまくできてる。全然忘れてないな」
「よかった。澄司先輩、いろんな女の子に手を出してるから、こういうのも飽きてるかもとか思ったんですけど」
「飽きないよ」
「女の子に手を出してることは否定しないんですね。まあ、分かってますけど」
澄司がそういう方面でダメ人間なのは今に始まったことではないが、それは由乃も理解していた。そもそも、初めて関係を持ったのも、澄司のこういう人間性によるものではあった。複数の女性と身体だけの関係になる癖に一夜だけの関係に終わらない厄介な魅力があるのが困りどころだ。セックスがうまくて絶倫の男性というのがそもそもそんなにいないだろうし、何よりも女性関係のだらしなさ以外はお人よしで頼りになるところがあるのだ。悪く思えないのはそういう面があるからだろうとは思う。
「れろ……れろ……れろ……ちゅ♡ ふふ、ぴくぴくしてる……んじゅる……じゅる……ふう、んふぅ……ふむぅ♡」
蠱惑的な舌使いだ。優しくゆったりと亀頭の表面を舌が撫でつけてくる。ざらり、と敏感なところを舐められるたびに腰が溶けてしまいそうになる。
「ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ、くぷ、ちゅる……ん、む……はぁふ……れろれろ……んくぷ……じゅるる」
「木春」
「ふぁい、ん、いつでもいいですよ……ん、ん、んん」
由乃は肉棒を離さない。咥えたまま舌先で尿道を刺激してくる。射精を促す舌使いに溜まらず澄司の腰が跳ね上がり、肉棒が破裂するような快感を覚える。
「ふ――――ぁ、ん♡ んん♡ あむ、んんぅ♡」
口内に発射された大量の精液。それを、こぼさないように肉棒を咥え直して由乃はちゅうちゅうと頬を窄めて精液を吸い出す。
「ん、うぁ……すげえ出る」
「ん、ふふ……ちゅぷ……そんなによかったですか?」
「ああ、すごいよかった」
精液をすべて飲み干した由乃は、名残惜しそうにペロペロと肉棒を舐めている。
「澄司先輩。次、わたしを……」
無論である。
ここまで来て、交わらないなどありえない話だ。
由乃は仰向けになった。股を開いて、自らの秘所を広げて見せる。
「じゃあ、挿入するぞ」
「はい」
由乃の膣内に、澄司は肉棒を押し込む。
「ふぅ――――ぁ、はあッ!」
ぎゅっと由乃の膣肉が締まる。
「はッ、う、ううん♡」
「大丈夫か?」
「はい……えへへ、久しぶりだからびっくりしちゃって。ん……」
由乃は体勢を整えながら、開いていた足で澄司の腰を挟み込む。
「動いてください」
「そのつもりだ」
「んあッ……はうッ、ん」
ずちゅ、と水音がして由乃の膣内から半分ほど肉棒を抜き、それからえぐるように下方向に力を加えながら押し込んでいく。
「あぃぃッ。はッ、んあッ、はあッ、ふうッ……あふッ、はぁ、う、ふうッ、はうッ、んああッ」
時間をかけて抽挿を行う。
由乃の膣内は久しぶりというだけあって、締まりがきつく馴染んでいない。かつては毎日のように交わった時期もあるだけに、これは新鮮ではあった。
「はあ、ふッ、あ、くうッ、はあ……んんッ、やっぱり、大きいッ……あ、あ、んんん……はあ、ふう、んん」
「きつかったら言えよ」
「ん、ふう、はい……大丈夫、です……あッ、あッ、んあッ、ふううッ」
由乃の膣内で澄司の肉棒が締め上げられている。
抽挿をしていると媚肉がしっかりと絡みついているのがよく分かる。カリ首が小刻みに痙攣する襞に引っかかってぞくぞくとした快感が這い上ってくる。油断するとすぐに射精してしまいそうだ。
「はあ……はあ……んあッ、はふッ、ん――――んんッ、あ、あふッ、はあ、んふう、あッ」
すぐにでもイッてしまいそうなのは由乃も同じであった。
澄司の肉棒に自分の媚肉がしゃぶりついているのが否応なく分かってしまう。愛液が大量に分泌されて、一突きごとに身体が跳ね上がってしまいそうだった。
(いくら久しぶりだからって、こんなに感じるなんて……!)
オナニーとは比較にならないほどの快感。
膣の奥深く、ポルチオまで的確に届いて刺激してくる。
「んんぅ――――はあッ、あ、んああ♡」
(声、全然我慢できない。気持ちイイ……ッ)
一定の間隔で由乃を突いてくる肉棒。一度射精しているというのに、固さはまったく衰えることなくむしろさらに由乃を突き殺そうとでもいうように頑強さを増している。
「あふッ、あ、あ、んはッ、はう、う……あう、んあ、はふぅ♡ んあ、あ、うあ……気持ちイイ……あ、んあ、ふあう」
「大分、馴染んできた、な」
「あ、う、んあッ、は、い……あん♡ はあう、うあ、わたしの膣内、んあ、先輩の、思い出した、みたい、んああッ」
由乃はうっとりとした表情で呟く。
まだ将来のことが分からず右往左往していたころ、澄司との肉体関係に逃避した。そのころに仕込まれた感覚が、徐々に蘇ってくるようだった。
「んあぅ♡ はあ、ふ、んあ、ダメ……これ、わたし、戻っちゃう♡ はう、んあ、あのころに、ん、ふう、ああん、あ、あ、あ、あはぁ♡」
頭ではだめだと分かっているのだ。かつての自分は、決して褒められたものではなく、この倒錯した関係性も一時の逃避でしかなかったのだと。
しかし、教え込まれた快感は身体の中にしっかりと残っていた。
肉棒を受け入れて、その感覚を思い出してしまったら、もう抵抗はできない。
「ひぃ、あ♡ あ、んぉあ♡ ふひぃ♡」
由乃の表情が快楽に崩れていく。
引き締まる膣肉を澄司が突き崩して抉り抜く。肉棒を押しつぶさんとする膣圧を押し返し、澄司の抽挿は徐々に激しくなってくる。
「んあッ、あッ、ん、ん、んんッ、はうッ、あ、んああッ、や、ぁ――――激し、い、んああ♡」
澄司は由乃の腰を掴んで、肉棒を根本まで押し込みぐりぐりと先端で膣奥を圧迫する。さらに角度を変えて突き上げて、膣の形を変えてしまうのではいかというほどに打ち付ける。
「あひッ、んあ、んひいッ、ふあ、あ、んああ――――壊れ、る、あ、あ、あ、んお、ふあ、あああッ」
目を見開いて激しい抽挿に翻弄される由乃。
拒否しようとも我慢しようともしない。そんな考えはすでに由乃の頭にはなかった。
「んぎぃ、ふぃ、あ――――んあ、あ、んあ、ふあぁ♡ あ、あふッ、ひぅ♡ はあー、あ、うあ、ああう♡ 澄司、先輩、あう、んあ、激し、壊れるッ、はあう♡」
「激しいほうが好みだっただろ?」
「それは、澄司先輩が、はあう♡ あう、奥、深ぁ♡ あ、うあう、んんん♡」
ぎゅっと由乃は澄司にしがみつく。両手と両足で澄司に絡みつくようにして、自分から膣奥に肉棒を誘導するように腰を動かす。
「ち、違う、んあ、はあう……これ、んあ、はう、んああ♡ はぁう、ああ、あッ、あッ、あああッ」
由乃の膣奥を執拗に突く。由乃は何やら反論があるようだが、それが言葉にならない。反意とは裏腹に、由乃の身体は激しくされると堪らない悦楽に溺れてしまう。
「んふうー、んああ――――ああ、んひぃ♡ はあ、ああう、んあッ、あ、あ、あ、あッ、それ、気持ちイイ……ッ」
「ここだろ。ほら、もっとシテやる」
「あはッ、はひぃぃ♡ あ、あ、んあッ、ぁぉ、んん、くひい♡ あ、しょれ、そん、な、続けられたら、あ、あ、あ、あーー♡」
由乃の視線が宙を彷徨う。口はだらしなく半開きになり、嬌声が垂れ流されている。
「あー、あー、あー、んああ♡ はひぃ、んひッ、い、イイ、あふ♡ ひいい♡ んあ、んああ♡」
由乃の膣内の締まりが強まって、何度も軽く痙攣している。軽微な絶頂が繰り返されているのだ。
「ひい、ひい、んひい……ふはあ……あはッ、あ、あ、あー♡ あ、い、イク、来ちゃうッ」
ずるっと腰を引いた澄司は由乃の膣内にひときわ力強く挿入する。一番奥のポルチオまで一気に串刺しにして、さらにすぐには抜かずに奥を堪能するようにマッサージする。
「ひ――――ッあ……」
がっくん、と由乃の腰が跳ね上がる。それを無理矢理押さえつけて、ぐりぐりと子宮口に肉棒を押し込んでしまう。
「んぁ、あ、あ――――――――♡」
由乃は大きく身体を反らせて、声にならない嬌声を上げた。
激しすぎる絶頂に涙があふれ出て、膣圧が数倍にまで高まったようにも思えた。
「き、気持ち、イイ……ダメ、これ……イイ」
突き抜けるような快感。オナニーでは加減してしまい最後まで極限までいけないものだが、澄司はそんな容赦はしてくれない。由乃の身体の限界を引き出してくれる。快感で脳が焼け、身体が溶け落ちる感覚から抜け出せなくなりそうだ。
「はあ、はあ、はあ、ぁ……ん、イッちゃいました。はあ、すごい、んッ、はあ……」
澄司の肉棒がずるりと抜ける。その刺激でまた少し絶頂する。
「木春」
「ん、あ……」
澄司が肉棒を由乃の顔に向けた。その合図を覚えている。由乃は口を開けて、澄司の肉棒を咥えた。その直後、びくびくと震えた肉棒の先端から苦い粘液が飛び出してきて由乃の口内を汚す。
「ん、ふうー……ん、じゅる、ちゅ♡」
じゅるじゅる、と口内で震える肉棒を吸い立てる。
この苦みも慣れてしまうと美味しいと思えるから不思議だ。特にこうして自分をイカせてくれた肉棒にフェラをするのは、なんとなくマゾ気質を刺激してくれるようで嫌いではなかった。
「ちゅぷ、ん……はあ……先輩、いっぱい出ましたね」
喉に絡む精液の粘性に苦戦しながら、由乃は微笑む。
肉棒を握り手淫しながら、ペロペロと先を舐める。
「また、大きくなってきた。先輩、明日、休み取るんですよね?」
「そうだな、そうするか」
「ふふ、だったら、まだまだできますね」
由乃は肉棒をもっと固くするために亀頭を咥えてしゃぶり始める。さらに射精を促すつもりなのではないかというくらいの食いつきのフェラだったが、澄司はそれを甘んじて受け入れる。もともと絶倫だ。一回や二回、うっかり吐き出してしまったところで困ることはない。
今はもう由乃の身体を抱きしめることしか頭にない。明日の仕事は予定通りに有給を取ることにしたのだった。