エロバコ 作:ryou
一流企業に勤めて、真面目な勤務実績を積み重ねた澄司は、同年代に比べると生活はとても安定している。収入は平均値を超えているだろう。残業代もきちんと出る。働いた分だけ手元に跳ね返ってくるのだから、モチベーションにも繋がる。
澄司が仕事柄、そして個人的な親交から話を聞く機会の多いアニメ関係者の愚痴を聞いていると自分の立ち位置は幸運なんだろうと思うことは多々あった。もちろん、あおいをはじめ、澄司の知る女性陣は生活に不安を持ちつつもそれぞれの夢に向かって邁進している。それを不幸とは言わない。悩みながら覚悟を決めて進んでいる姿には憧れすら抱くくらいだ。
彼女たちが仕事に向ける熱意は本物で、澄司も少なからず影響を受けている面はある。「元国王」のように、ふらふらしているうちに人生が大きく変わった者もいたが、目標をもって躍動している姿は輝かしい。
澄司の仕事は裏方だ。
編集者として作家と直接やり取りする機会が多いが、スケジュール通りに進まずヤキモキすることも多い。一応夢のある仕事ではあるが、外から仕事内容を想像するのと内部で実際に取り組むのではやはり大きな違いがある。今日もまた担当する作家の意見と編集部の意見のすり合わせに奔走し、そして無駄骨に終わって一日を無意味に消化した。ただただ疲れる一日だった。あまりに気疲れしたので、残業する気にもならず、そこまで急ぎの案件もないのでさっさと帰宅することにした。
家に着くと時刻は六時半を回ったくらいだった。
「作んのも面倒だなぁ」
と、澄司はぼやく。
新聞に挟まっていたチラシを適当に開く。
「ピザと丼ものどっちがいいかな」
自分で用意するのが面倒なので、宅配に頼むことにした。食にこだわりはない。近くの店に頼んで、すぐに来てもらえればそれでいいと思いながら、お金を払う以上は満足したいという欲も出てくる。ピザなのか丼ものなのか、どっちにするか悩みどころであった。
こう見えて金払いの渋い澄司である。できるだけ安く腹を満たしたいと思っていた。となると美味しそうなのはピザだが、割高である。千円以内で済ませるのならば丼もので確定。そして、リーズナブルな親子丼で最終決定だ。スマホでダイヤル画面を出して、店の電話番号をタップする。そこで、指を止めた。インターホンが鳴ったのである。こんな時間に尋ねてくるのは誰だろうか。確認して、驚いた。すぐに玄関に出向き、ドアを開けた。
「エリカさん、どうしたんです?」
「あー、ごめん。来ちゃった、んだけど、迷惑だった?」
「いいえ、まったく」
玄関前で佇んでいたのはエリカだった。困ったような表情を浮かべて、澄司の様子を窺っている。いつもの自信満々な表情とのギャップは、可愛らしい顔立ちをさらに際立たせるものであった。
「来てくれるなら、ラインでもなんでも入れてくれればよかったのに。驚きましたよ、いきなりで」
「ごめんね。近くを通りかかったら、電気ついててさ。もう帰ってるんだなって思って、ついね」
「ほんとに勢いですね」
「あはは、そうだね」
エリカは白い歯を見せて笑う。
背の低い、小柄なエリカは傍から見れば同年代かそれ以下に見えるが、澄司がプライベートで交流する人物の中では最年長の一人である。澄司は年上のエリカには常に敬語で畏まってしまう。それに、エリカには人を使う資質がある。あおいの教育担当で、その辣腕ぶりはあおいからよく聞いていた。友人の先輩というほとんど縁のない相手でありながら、肉体関係を持ってしまうというアクシデントもあったが、その後も二人の仲はラインで会話をする程度とほどほどの距離を維持していた。
「帰ってきたばかり?」
「そうですね。まあ、に十分ほど前に」
「残業なかったんだ。珍しい。いつもは終電くらいまでしてるでしょ?」
「いつもじゃないですよ。修羅場の時だけです。まあ、修羅場がそこそこの頻度で来るんですけど」
「あはは、分かる。そうだよねー。ルーチンワークの部分でも、あれが終わったら次はこれって決まってるせいでスケジュールが一つ押しだすと目が回るっていうかね」
「目は回っても仕事は回らないので、その時はきついです」
「だよね。特にサボり癖のある人に仕事頼まなくちゃいけないときとか」
「ですよね。できないのを人のせいにしたりとか。急に聞いてないとか言い出すの、勘弁してほしいっていうか」
「あーうんうん、あるよね、そういうの。こっちからすると言ったじゃんってなるやつ。契約書、交わしたよねって。滅茶苦茶長い内容ならまだしも、A4一枚、こっちが全部説明もしたヤツに後から文句つけられても困るってね」
「せめて自分がやるって言ったのは、ちゃんとやってほしいですよ」
「だよね」
互いに抽象的ではあるものの、なんとなく愚痴の内容が似通う。人とスケジュールを相手にする仕事という意味では、似たような立場だからだろうか。
「ところで、澄司君、夕飯は? 外で済ませたりした?」
「いえ、実はこれからなんです」
「だと思った。あれ、頼んだの?」
エリカはテーブルに出したままのチラシを見て言う。
「まだですよ。頼もうとしたらエリカさんが来たので」
「そっか、ねえ、もしだったらわたしが作ろうか?」
「え、でも、いいんですか?」
「いいよ。どうしても出前がいいっていうなら、それでもいいけど」
「いえ、まさか。嬉しいです」
「大げさ」
エリカは苦笑しつつ、冷蔵庫を開けた。
澄司からすれば嬉しい誤算だ。エリカがわざわざ夕食を作ってくれるというのだから、ありがたく甘えることにする。というか、これを断る男は男ではないだろう。
「お、そこそこ入ってるじゃん。澄司君って普段は自炊する人?」
「そうですね。ま、ほどほどに」
「ふぅん、こりゃ変なのは作れないね。ちなみにさっき、何頼もうとしてた?」
「親子丼です」
「じゃあ、それにしよう。ちょうど、肉と卵もあるみたいだし。あ、わたしの分も作っていいよね?」
「当たり前じゃないですか。それ、ダメっていうヤツ屑すぎますよ」
「まあ、そういう男も残念ながら世の中にはいるからね」
「エリカさん、そんな男に知り合いが?」
「いるっちゃいるけど、わたしは関わんないから。そういうの、タイプじゃないから」
そういうエリカはすでに調理に取り掛かっている。勝手の分からない人の家ではあるが、もともと物は少ないし調理スペースも狭い。男の一人暮らしで必要な最低限の物しか置いていないのでフライパンも菜箸も調味料もすぐに場所が分かる。説明しなくてもエリカは手早くそういった道具を用意していた。
「エリカさん、かなり面倒見がいいからな」
と、澄司は呟く。
エリカは芯のしっかりとした女性だ。言うべきことは言うタイプだ。しかし同時にとても面倒見がいい。中を深めれば、こうして食事を作ってくれるくらいだ。ダメ男と関わったら、何だかんだで面倒を見てしまうのではないかという危惧もあった。
スパっとダメ男との縁を切るエリカも想像できるが、同時にヒモを甘やかすエリカも想像できてしまう。
それからしばらくしてからエリカは親子丼とみそ汁、キャベツの千切りにポテトサラダまで用意してくれた。
「本格的な家庭料理ですね」
「何? わたしが料理できるの意外?」
「そういうわけじゃないです。てっきり親子丼だけだと思ってたので」
「んー、そうしようと思ったけど、それだけだと寂しいじゃん。迷惑だった?」
「いえいえ、全然。びっくりと嬉しいが同時に来て困惑してます」
「何それ」
座卓を挟んで向き合いながら、テレビを見つつ食事をする。まるで同棲しているような雰囲気を感じてしまうくらいに自然にエリカが家に馴染んでいる。
「これ、美味いです」
「そう? よかった。親子丼って、普段はなかなか作らないからね」
「そうなんですか?」
「うん。まあ、そこまで難しい料理じゃないと思うから、それなりにはできたと思うけど」
「めっちゃ美味いですよ」
「ふふ、そんなに褒めても何もないよ」
「マジな話です」
親子丼はシンプルなだけに上手い下手の出る料理の一つであって、エリカのそれは「家庭的」な親子丼だった。手を抜いたわけではなく、しかし過度に手を加えたわけでもない。だからこそ、気軽に家で食べるには適していた。
みそ汁は澄司の知らない味だ。出汁の使い方やみその配分の違いなのだろう。ちょっとした調味料の使い方で味が変わるのはみそ汁の醍醐味だ。いわば、これはエリカの家庭の味なのだ。みそ汁でありながら、いつもとは異なる味わいに澄司は感動すら覚えた。
「エリカさんも普段から料理するんですね」
「わたしは一人暮らし長いからね。外食って、けっこうお金食うからね」
「ですね」
みそ汁を啜り、親子丼を食べる。そんな澄司をエリカは眺めて小さく笑みを浮かべた。
「なんですか?」
「ん? 何が?」
「なんか笑ってません? 俺、何かしました?」
「ううん、何も。自分が人にご飯作るの、滅多にないから新鮮だなって思っただけ」
「なんですかそれ」
「なんだろね」
誤魔化すようにエリカは言う。
それからテレビに目を向けて、バラエティ番組に笑ったりツッコミを入れたりする。そうして一時間ほどで食事を終えた。
「洗い物させてごめんね」
二人分の食器を洗う澄司の背中に向けてエリカが言った。
「何言ってんですか。これくらいしますよ。エリカさんはお客さんなんですし、洗い物までさせられませんて」
「律儀だなぁ、澄司君は。急に来たのはわたしの方なんだけどね」
エリカとしては、急な訪問に嫌な顔一つしないで対応してくれた澄司へのお礼も兼ねた料理だった。その後始末をしてもらうのに、申し訳ない気持ちすらあった。しかし、澄司は澄司で料理を作ってもらった上に洗い物までさせるわけにはいかないという気持ちがあったので、洗い物を買って出たのだった。
洗い物といっても二人分でしかなく、五分もかからない。労力はあってないようなものである。
洗い終えてから澄司はオレンジジュースのペットボトルとグラスを持ってエリカのところまで歩いて行った。
「今日は酒切らしてるんでこんなんしかないですけど」
「いいの?」
「はい」
「ありがとね」
オレンジジュースを舐めるようにエリカは口に含む。
そこで、会話が途切れる。テレビの音だけが聞こえてくるような状況で、漠然と番組を眺めている。
「それで、今日はどうしたんですか?」
と、澄司は聞いた。
「ん?」
「急にうちに来て、なんか様子が変だったっていうか」
「ぁ……ん、変だった?」
「そうですね。元気がない感じです。何か悩み事でもあるなら、聞きますけど」
「あはは……そういう妙なところで敏感なの、悪いところっていうか、いいところっていうかだね」
エリカは困った風に笑みを作った。
「大したことじゃないんだけど、わたし、今休職中って知ってた?」
「え? いえ、知らないです」
「みゃーもりから聞いてない?」
「いえ、まあ、人のことをとやかく言うタイプじゃないですし」
「まあ、そうだね、確かに」
エリカはジュースをもう一口飲んで、
「ちょっと、親が倒れてさ。わたしって一人親だったからね。お休み取らせてもらって、地元に帰ってたの」
「そうだったんですか。けっこうな大ごとじゃないですか。親御さん、は、その」
「ああ、大したことなかったよ。大丈夫。まあ、大事を取って、まだ入院してるけど。今日は、荷物の整理にこっちに戻ってきたんだ」
「復帰するんですよね?」
「そりゃ、もちろん。ただ、お父さんの様子が落ち着くまで、もうしばらくは休ませてもらう予定だけど」
大した事ないと言いながらも、父親のことが心配なのだろう。
エリカにとっては唯一の肉親だ。
それが、実際には大したことなかったとしても命が危ういという話が持ち上がれば気が気でないのは頷ける。
「まあ、なんていうか忙しいときに抜けちゃったから、みんなには申し訳ないって思って。戻ってきたついでに何か差し入れでもって思ったけど、なんかタイミング逃しちゃってさ。ずっと働いてきたから、急に何日も休みが続くとあれこれ考えちゃうし。ちゃんと戻れるのかなって不安も出てきちゃってるかな」
エリカには珍しい弱音を吐き出して、小さくため息をつく。
「なんか本当に悪いね。押しかけてネガティブな話して」
「んなことないですよ。それで気が楽になるならいくらでも付き合いますって」
エリカは少し目を見開いた。そして、深く息を吐く。ため息ではなく、安心したような吐息。
「じゃあ、さ。ねえ、澄司君」
「はい」
「今日、抱いてもらってもいいかな?」
エリカが来た時から期待していなかったかと言われれれば嘘になる。
なんだかんだでそういう行為に向かうのだろうという予感もあった。
いつもよりも弱ったエリカというのも普段とのギャップがあってそそる。そんなことを考えてしまうのは、失礼なのだろうが、男として抑えられない欲望だった。
「やっぱり、綺麗ですね」
「そんなことないよ。煽てない煽てない」
裸になった二人。ベッドの上で向かい合った。金色の髪は、いつものツインテール。幼さを強調する髪型のはずなのに、エリカのツインテールはそんな風にはまったく見えなかった。
白い綺麗な素肌に触れると張り付くようなしっとり感があって気持ちイイ。すべすべとした肌の感触は男のそれとは大違いだ。
「なんか前よりも筋肉ついた?」
「最近、ちょっと鍛えてますよ」
「ふふ、頼もしいね」
エリカはそう言いながら、澄司の胸に額を寄せる。澄司はエリカを抱き寄せて、しっかりとその身体を抱きしめた。さらさらとした髪が肌に触れる感じが心地よく、そして温かく柔らかいエリカの感触も最高だった。エリカの背中に回した手を、尻の方から上まで撫でていく、主張の小さな胸を手の平で押し包みながらエリカをベッドに押し倒した。
「ん……はぁ……ぁ」
エリカは期待感に目を潤ませて、澄司を見上げてくる。
ベッドを軋ませて、澄司はエリカに唇を寄せる。
「ん……ちゅ」
瑞々しい唇を奪う。重ね合わせた唇の柔らかさに興奮してしまう。触れるだけのキスはすぐに終わって、お互いに口を開いて舌を伸ばし合った。
「はあ、はあ、ん……ん……れる……ちゅ……ん、ふう……はあ、れる……れる……れる……」
手をつなぎながら、エリアに覆いかぶさり無我夢中で舌を動かした。エリカも澄司に応じて舌を伸ばしてくれる。絡み合いながらお互いに汚し合う。
「はあ、んふ……ちゅぷ……れる……れる……ん、んんッ……ちゅ……んふう……はあ、ふう、う……んん……ちゅぱ……ぁ……ん、んふぅ♡」
エリカはうっとりとした表情でディープキスを受け入れている。口内に侵入する舌を優しく舐め上げて、涎を絡ませる。上顎を舐められて腰がひくつくほどに気持ちイイ。エリカは両膝で澄司の腰を固定して、夢中になってキスを続ける。
「ちゅぷ……れちゅ……んふ、ちゅ……ぁ……んむぅ♡ れる……ちゅぱ……はあ、ぁ、んあ……はあ……はあ……はあ……ぁ、ん……ふふ、大きくなってる」
エリカは澄司の股間に手を伸ばす。肥大化した肉棒に触れて、妖しく笑う。コンドームをつけてから、エリカに問う。
「挿入していいですか?」
「うん」
「じゃあ、いきますよ」
言うや否や、エリカに膣口に亀頭を押し込んだ。
「んんッ……ぁ、くあ♡」
エリカは目を瞑って、下腹部の圧迫感を堪えた。
狭い膣口に大きな肉棒が押し入っていく。ずるり、と濡れた肉に埋もれて、溶けるような快感が肉棒に走る。それを我慢して、澄司はエリカの奥深くまで肉棒を押し込んだ。
「はぁ、くぅ♡ ん、ああッ、奥まで、来たぁ♡」
しっかりと肉棒を咥え込んだことを確認して、澄司は動きを止めた。亀頭の先端がエリカの膣奥に届いているのが分かった。
動いていないのに、エリカの膣肉はいやらしく蠢いて肉棒を締め付けてくる。
そして、澄司はゆっくりと律動を始める。
「んッ、んッ、んんッ……はあ、んく、んあぁ♡ あく、はあ、はあ、ふぐッ。あ、あ、んあ、ああ」
腰を動かすとエリカがきちんと反応を返してくれる。
充血した女性器は、愛液を零しながら澄司を受け入れている。つぶつぶとした膣内の感触。亀頭全体を舐めまわすような媚肉の動きに澄司はすぐに射精しそうになってしまう。
「はあ、んふう……あ……ああ、んああ……はあう、ん、く、んぉ、ああぁ♡」
ずちゅ、ずちゅ、ずちゅ、と音を立てて肉棒が出入りする。
エリカの小柄な身体をこれでもかと突いていく。
自分の身体の中に大きな肉棒を押し込まれたエリカは息苦しそうに喘ぐ。しかし、痛みはなく、最初から強い快感が頭を占拠していた。
「はあ、はあ、はあ、はあ……ん、ふぁう♡ あ――――んう、ふう、ひあ、あ、あはぁ、はあん、う、んん、はあう、大きい、大きいの、一番奥、届いてる、よぉ♡」
エリカは身を捻り、快楽の熱に内側から焙られて悶絶する。
ずんずん、と膣奥を叩く肉棒の感触がいつも以上に感じられるような気がした。
澄司を交わってエリカの性感も変わってしまったのだろうか。
「んあ、ふうぅ、ぅあ、あ、んくぅ♡ あひぃぃ♡ んお、ぉあ、あああ♡」
「エリカさん、ここ、いい反応しますね」
「あ――――きゃあ♡ あ、あふぅあ、ん、そこ、ヤバい、ヤバいいぃ♡」
歯を食いしばって悦楽に耐えるエリカ。
膣奥を小刻みに叩かれるのがエリカの好みのようだ。細やかな律動がエリカの快感を急激に高めて苦しめる。耐えて耐えて必死に堪えているのに、エリカの表情はすでに快感に崩れていた。
「あ、んふ……ふあ、あ、あ、ああ……ダメ、ん……あああ……く、イク」
「はい、イってください」
「あ、んあ、激しくするの、ダメ。ホントに、ん、無理……我慢、できな――――あッ、んくうあああああ♡」
澄司にしがみ付いたエリカの膣が激しく痙攣する。
強烈な締め付けに澄司も思わず射精してしまった。
「あ……あ、射精、してる。ん、ふあッ、あ、また、イク、き、気持ちイイ」
ガクガクと腰を震わせてエリカは絶頂する。
痙攣は一度で終わらず、断続的に続いて、落ち着くまでエリカは澄司にしがみ付き続けた。
「はあ、はあ、はあ、ん……ぁ、すごい、思い切りイッた……はあぁ」
ぐったりとエリカはベッドに体重を預けた。
深く息を吐いてエリカは余韻に浸る。
「ん、すごい、いっぱいだね」
コンドームを外す。白い精液がたっぷりと詰まっている。
「エリカさんがよすぎるからです」
「また、そうやって煽てる。それで、まだまだイケそうな感じ?」
「もちろん」
「ふふ、じゃあ、今日はいっぱい甘えさせてもらおうかな」
そう言いながら、エリカは体勢を変えた。座り込む澄司の股間に顔を突っ込み、肉棒を咥えた。ぞくり、とした快感が背筋を這いあがって澄司を震えさせる。
「ん……ちゅぱ……れちゅ……ちゅぷ……んちゅぷ……れる、れる、れる……んじゅるる」
「エリカさん、それヤバいです」
「んじゅる……ちゅぷ、絶倫だし、一回や二回で終わらないでしょ。いいから気にしないで射精しちゃいなさい。れろれろれろぉぉ♡」
エリカの舌先が鈴口を舐る。さらに根本から亀頭まで舐め上げて、カリをねっとりと舐めまわした。
「はあ、はあ、はあ、んふ……ちゅ……れる、ちゅ……んむ、はぁう、んむぅ、ちゅぷ……れる、ん……ぁ、んむう、んじゅぷ、じゅぷ、じゅぷ」
エリカは澄司の様子を窺いながら丹念な口奉仕を続けている。
熱くぬめる口内でざらつく舌が蠢いて肉棒をしゃぶっている。腰が溶けてしまいそうな快感だ。頭を前後させながら、エリカは肉棒にむしゃぶりつく。激しく肉棒を吸い立てて、先走り液を啜りながら喉を鳴らした。
「ふぅ、ふう、んちゅぅ、れる、ちゅ……はぁふ……あ、ん……むぅ♡ はあ、はあ、はあ、れろれろれろれろ……ちゅ……あむ、ん、くぷ、ん、んじゅぶるるるるる」
下品な音を立ててフェラチオに励むエリカ。しゃぶりながら彼女も興奮しているのかオナニーを始めていた。クリトリスを弄りながら、舌を動かして肉棒を舐める。鼻息も荒く奉仕を続けていて、エリカの快感が肉棒に伝わってくるような気がした。
「ああ、く、エリカさん」
「ん、んんッ……あ、ふうあ、ん……んんんぅ♡」
びゅるるるる、とエリカの口の中に射精する。
エリカは口を離さず、最後の一滴まで精液を受け止める。
「はあ、二度目なのにほんとに濃い。しかも全然萎えてないし。ここまでくると飽きれちゃうよ」
「すんません」
「ふふ、じゃあ、次はわたしね」
澄司に跨るエリカを突き上げる。
エリカも腰を振り、澄司から精液を搾り取ろうと躍起になる。
互いに互いを貪り合った。
体位を変えて、絶頂を繰り返して体力が尽きるまで交じりあう。
部屋の中はいつの間にか汗と卑猥な臭いでいっぱいになって、それでも二人は止まらなかった。
「はあ、はあ、ん、くうぅ♡ あ、はあ、あん、あん、あん……ああッ、ん、澄司君、あ、すご……大きいまま、ん、ふあぁ♡」
エリカは嬉しそうに相好を崩し、澄司のために腰を振る。壁に手を突いて、背後から思い切り突かれている。
「この姿勢、奥まで届いて……ヤバい、あ、わたし、もうイキそう」
パンパンパンと澄司の連続抽挿がエリカを襲う。
イクと言っているエリカに対して澄司は全く加減をしない。
膣奥を容赦なくえぐり続ける。
「はぁう! んあ、んあ、あ、あ、あああ♡ あ、んくぅ、はひ、あひッ、ん、あ、あはあ♡」
エリカは舌を突き出して絶頂する。
膝が笑ってしまい立っていられなくなるエリカを澄司はその場で四つん這いにさせて、さらに抽挿を続ける。
「あ――――くはッ、あはあ、こんなとこで、ん、あんッ、あ、イイッ! ん、あ、はぁう、き、気持ちイイッ、これ、も、イイ♡ はあぁ」
切ない吐息を漏らして、エリカは悶絶する。腰を突き出し、はしたなく快楽を求めた。澄司もエリカを気遣う余裕がなくなっていた。抽挿をとにかく繰り返し、エリカを使って射精することしか頭にない。澄司もエリカもすっかり快楽の虜になっていて、とにかく気持ちよくなるために相手の身体を利用した。
「はあー♡ はあー♡ はあー♡ もうダメ、さすがに動けない」
何回イッたかまったく覚えていない。身体には充足感にも似た疲労感が堪ってずっしりしている。
「ちょっとハメ、外しすぎましたね」
「ほんとよ、散々突きまくってくれて」
「お互い様じゃないですか」
「かもね」
エリカはいつもの強気な笑みを浮かべた。
裸のまま澄司と並んで横になっている。
「もう日付も変わっちゃったじゃない。まさか、帰れなんていわないよね?」
「言うわけないじゃないですか。もう、このまま泊ってってください」
「ありがと。はあ、なんか澄司君としてたらすっきりした。うん、息抜きになった」
「それは光栄です」
エリカは身体を浮かせて、少しだけ澄司に近づいた。
そして澄司に口づけをする。
「ん、ちゅ……ん」
ちゅくちゅくとディープキスをしてから口を離す。もう話をすることもなくなったのか、それから無言のままに目を瞑った。
人肌の温かさと柔らかさに包まれながら、ゆっくりと眠りの世界に旅立っていった。
春に映画らしいですね。