「はぁ…ビックリしました」
「すまない、レッコウの奴が驚かして」
制服に着替えて来たミナにアラシは謝る。
「いえ…あの、レッコウさんも?」
「ああ、俺が最初に出産した時に3番目に産まれて来た三女だ。どうも可愛い女を見ると手を出してしまう子でな」
ミナの問いにアラシは頭を掻きながらそう言う。
「それで先輩…これが私達が使う車ですか?」
「ああ、レッコウが作ったパトカーだ。おかしいか?」
話してる中で自分たちの隣にある車を見て聞くミナにアラシは首を傾げながら聞き返す。
「いえ、私、普通にミニパトかと思ったんですけど…普通のパトカーよりデカイですね;」
一般的に使われてるパトカーより少し大きめで長さも後ろに大人4人は乗れそうなスペースが出来ている。
ただ、2番目の後部座席の後ろにミナがテレビで見た牧場でのミルクを入れて置く大きい瓶が3~4個付いていた。
「パトロールに行くぞ。乗れ」
「あっ、はい!」
それに疑問を感じていたが運転席に乗り込むアラシにミナは助手席に乗り込む。
「さてと…」
「?」
扉を閉めた後にアラシは一旦ボタンを全部外すと席の間からミナがテレビで見た事あるミルクを取る為に胸に取り付ける奴を取り出して胸に取り付けて、再びボタンをする。
それから出ている管は瓶に繋がってるのに気づいた後…
「ん」
アラシがスイッチを押すと動く音がした後に声を漏らす。
それにミナは搾乳してるのに気づいた後にアラシは車を始動させて動かす。
「あの先輩、さっき付けたの…」
「ん、ああ、永遠に妊婦だから母乳も永遠に出る。だからこう随時搾らないと張って来る」
運転しながらミナの問いにアラシは答える。
そのまま無言でパトロールしていたがそんな静かさにむず痒くなったのかミナが口を開いた。
「そ、そう言えば産んだ子供さん達は何をしてるんですか?」
「ん?様々な仕事に就いてるな…勉強させた後に個人で気に入った仕事を選んでな」
目を逸らさずにアラシはそう言う。
「へぇ~例えばどんなのですか?」
「ナース、保育師、教師にアルバイターにその他色々、後、ウチでメイドをしてるな」
思い出しながらのアラシの言葉の最後にミナは顔を向ける。
「あの、もしかしてあの屋敷…」
「ああ、俺とヨミに娘達の住居だが?」
「…お金持ちなんですね;」
あの時見た屋敷の大きさを思い出してミナは冷や汗を流す。
「お金持ち…様々な奴を捕まえていたら知らない間に溜まっていたな…」
「捕まえてるのに特進はしてないんですね」
「興味ない。外に出るのが好きだからな」
そう言って運転に集中する。
「はぁ…そう言えば私達以外にあそこにはいないんですね」
「ああ、娘達が代わりになる…沢山いるから経費削減との事だ」
「そうなんですか…あれ?」
まさかの言葉にミナは呆れた後にパトカーに向かって手を振る女性が見えた。
その前でパトカーを止めた後に女性がニコッと笑って話しかける。
「ヤッホーお父様♪」
「ビャク、仕事はどうだ?」
「バッチリだよ~妹達のおかげで繁盛繁盛♪」
「あの、先輩、この人もですか?」
軽く話しかける女性を見てミナは質問する。
「ああ、こいつはビャク、4番目に生まれた四女で喫茶店を経営してる」
「よろしく~♪」
「あっ、こちらこそ」
笑顔で挨拶するビャクにミナは頭を下げる。
「ビャク、頼まれていた所に頼んだから明日には来るぞ」
「あっ、ありがとうお父様。ホントは私が行くべきなのに代わりに行って貰っちゃってさ」
思い出したかの様に言うアラシにビャクはお礼を言った後に謝るのを見てミナはアラシを見る。
「あの先輩、もしかしてあの時電車に乗っていたのは…」
「ん?ああ、こいつの代わりをした帰りを含めた出勤だった。それじゃあビャク、仕事をがんばれ」
「はいは~い頑張るからね♪」
疑問に答えた後にビャクにそう言って手を振る彼女をミナは見続けた。
「それにしてもホントに大家族になってるんですね」
「ああ…いっぱいいるから結構大変だ」
見えなくなった後、一通りパトロールした中でそう聞いたミナはアラシを見る。
「先輩はその体になった時どうしました?」
「普通に走れる程度に鍛えた。そうしないと仕事出来ないからな」
返された言葉にどうしたら普通に動ける様になるんだろうと疑問を感じた後にミナはアラシの足元が濡れてるのに気づく。
「って先輩!?破水してますよ破水!!」
「ん?またか」
「またかじゃないですよ!!どうするんですか!!?」
慌てるミナにアラシは備えられていたボタンを押すとある建物の駐車場に止まる。
少しして建物から複数のナース服を着た女性を連れた白衣の女性が慌てて出て来る。
「パパ!また破水したの!?」
「ああ、だからまた頼む冥(みょう)」
「ああ!ホントにパパは普通の妊婦と違うから緊張感ないよねホント!!皆!連れて行くよ!」
「「「「「はい!お姉さま」」」」」
ドアを開けてそう言う白衣の女性に言うアラシに冥と呼ばれた女性は叫んだ後に後ろに控えた女性達にそう言った後にアラシが付けていた搾乳機を外して持って来た台にアラシを乗せてささっと建物に入って行く。
「………私、とんでもない所に来ちゃったなホント…」
その光景に思わずミナはそう呟いたのであった。
なお、後で聞いたら所々に破水した妊婦の為の建物があるんだと教えて貰ったミナであった。
ちなみに今後もアラシ氏の子供達が何人か名前ありで出ます。