昨晩の逢瀬から一夜が明けて、二人は体中に痛みを感じながら目覚めた。
無理な姿勢で果てて一晩寝ていたのだから仕方がない。
「それじゃあ、また今夜な」
そういうと身支度を整えた開斗は今日の仕事に向かう。
仕事と言っても任務の予定もないので久しぶりに学校に通うだけだがこの日はいつもと違っていた。
勉学にも授業にも身が入らずもやもやした感情に支配されていたからだ。
「皇、今日のお前は変じゃないか?」
同級生がそういって開斗をからかうのも無理はない。制服の下のズボンは半立ちでよく見れば目立っているからだ。
男連中の輪の中では戯れで済むが女子に見られたらいい意味でも悪い意味でも噂になってしまうのは仕方がない。
「そうかな? 最近は家の仕事で忙しかったから、久々の授業に慣れないだけだと思うけど」
「そっちじゃなくてそれだよ、それ。忙しすぎて溜まってるのか?」
「それ?」
指を刺された開斗は赤面して股間を手で隠す。少しして勃起が収まると開斗は手を離して学友に頼む。
「……変な噂は流すなよ」
「そんなことはしないが……その様子だと極上のエロ本でも手に入れたかと思っちまうじゃないか」
「そんなんじゃないよ」
「だったら後でいいもの回してくれよ。やましいものが無かったら貸してくれてもいいじゃないか」
「なんだよそれ。でもいいぜ、今度な」
「忘れるなよ」
授業を終えて出迎えの車に乗り込んだ開斗はふと「自分が何故勃起していたか」を考える。
考えてもすぐに答えは出るのだが、その考える行為こそが今の彼には必要だった。
「ヤバい……どうかしちまったかな俺」
昨晩の好意で心理的な枷が外れたことで開斗の脳内では千早への肉欲が暴走しているのは間違いなかった。
彼女の顔を思い浮かべるだけで心の中がきゅんと切なくなり股間が熱くてムラムラしてしまう。
朝出かけるときも彼女と「また今夜」と約束したのできっと応じてくれるだろう。
でもあからさまに躰を求めるのは無粋だし彼女に悪い気がして開斗はすこし罪悪感にさいなまれていた。
帰宅した開斗は荷物をまとめて桃源の間へ向かう。まだ千早は戻っていないようで一人だけになったピンクルームで開斗は彼女を待つ。
浴衣に着替えて布団に横たわる開斗の姿はまるでデリバリー嬢を待つ客のようで落ち着かない。
待つこと一時間、ようやく千早が帰って来た。居間に向かって出迎えた開斗の前に現れた千早の手には豆腐とネギが入った袋が入っており、どうやら夕飯の支度をしてきたようである。
「おかえり、千早。それどうしたんだよ」
「お母さんから分けてもらった夕飯の材料よ」
「夕飯? そんなもの、ウチの料理人にでも頼めばいいじゃないか」
「それじゃあダメですよ、だった私は開斗くんに手料理を食べてほしかったんですから」
「えっと……スマン」
「いいですよ別に」
千早は開斗の無粋な受け答えに頬をぷくっと膨らませながら夕飯の支度にとりかかる。
単純ながらシンプルな湯豆腐の支度であり、どちらかと言えば年配好みのメニューだが開斗も好みなので気にしない。
「それじゃあ、あ~ん」
先ほどの詫びを兼ねて千早に合わせる開斗は赤面しながら湯豆腐を食べさせる彼女の箸を受け入れた。こっぱずかしいがそれが妙に心地よくもある。そんな甘い感情にドキドキしてきてため込んだ劣情がふつふつと沸騰してくる。
豆腐一丁を食べ終わるころには開斗はもう我慢できなくなっていた。
「お前が食べたい」
そう開斗が口にするのも秒読みである。
股間はビンビンになり千早もそれに気が付いた様子で顔が赤くなっている。
今がその時だ。
「千早!」
開斗は千早に抱き付いて大きくそそり立つ肉棒を彼女に押し当てた。
耳の中はどくんどくんと心臓の高鳴りが響いて胸と胸が重なるだけで気持ちいい。
千早も待ってましたとばかりに手を背中に回して二人は抱き付き合った。
「開斗くん……急に抱き付いてどうしたんですか?」
「ごめん……お前のことが食べたくて我慢できない」
「そのことですか。言ったじゃないですか『また今夜』って。だから気にしないでください」
「でも俺ばっかりがガツガツ言ったらお前にわるいと思って……でももう我慢できないなんて情けないな」
「情けなくなんてないですよ。むしろ積極的でたくましいよ」
「!!!」
千早の言う言葉に興じた開斗はそのまま彼女を押し倒す。
そして勢いそのままに唇を重ねると彼女の眼をじっと見つめる。
亀頭は千早の花園と目と鼻の先にいてもう少し動けば容易に合体できる。
千早もスカートをまくるとぱんつをずらし、開斗をその身に受け入れる準備をした。
「焦らないで……私の中、ちゃんと覚えていますか」
「忘れるわけないだろう」
開斗はスカートの中を弄って千早の股間に触れる。二人の指が絡み合い、開斗は自分で場所を当てているようでその実千早の指に導かれながら膣穴に指を入れた。
きゅうっと締まる千早の膣壁は潤っていて熱い。こんなところに肉棒を刺したらすぐに果てるだろうと開斗も気付く。
それでも彼は止まらない。
「千早のここ、やっぱりあったかくて凄く……なんというかエロいな」
「そういう開斗くんのもすごく熱いんですよ。お互いさまです」
指でぐちゅぐちゅと音を立てて千早の顔が赤く涙目になったことを確認した開斗はついに本丸を攻め始めた。
スカートの中に隠れた秘部に亀頭を進ませて、ついにその中に入ったのだ。
昨日は暴走していたが今日は少しだけ冷静なのでその気持ちよさを開斗は理知的に処理する。
包み込む膣壁は蠢いて竿をしごき、とろけるような肉の熱さが精液を竿から搾り取らんと攻め立てる、
柔らかい土手の感触は腰を突くたびに股間全体を刺激し、ふれあい交差する太ももだけで射精しかけるほどに気持ちいい。
今まで……具体的には一昨日までしていたオナニーとは一線を越えた快楽に開斗がのめり込まないわけがない。
しかも相手は千早である。好き合った同士が性行為を覚えたてのこの時期ほどエロスへのモチベーションが高い時期は無い。
「千早のなか、ぐにぐにしているのにキツキツですごく気持ちいいぜ」
「開斗くんもその……もっと乱暴にしてくれていいんですよ」
「そうかな? 俺一人だけ気持ちよくなったら悪いと思ったけど」
「その方が私も気持ちいいんです」
「そういう事なら」
千早の求めに答えて開斗は腰の動きを速めた。
獣のように腰を振る開斗は快楽物質が脳内に溢れて千早の躰を貪ることしか頭になくなってくる。そして彼が乱れるその動きに千早はのめり込んで乱暴なストロークを楽しむ。
熱くてゴツゴツした肉の塊が膣内を掻き回す気持ちよさは千早を桃源に導いて気をやる。
昇天ともいうべき心地よさに千早は背中を伸ばして答えた。
「開斗くん……いく!」
「俺も!」
千早が最後に見せた膣の絞り込みにいのちの精を搾り取られた開斗は千早の絶頂に合わせて射精を迎えた。
どくどくと白濁液を千早の膣内に注ぎ込んだ開斗は気持ちよさのあまり腰を抜かしてへたり込む。
顔が千早の胸元にきて服越しの適度なおっぱいが開斗の顔を包む。
「千早……今日も気持ちよかった」
「私もです」
開斗はそのまま抜かずにもう一度射精をして気を失った。
千早は気絶までは至らないとはいえ、開斗の躰に包まれながらその余韻に浸って恍惚の笑みで天を見つめる。
きっかけは強引だったが彼との関係が進んで良かったと、千早は頭首に感謝していた。