夏の夜空、街灯の少ない公園の一角は格好の天体観測スポットになっていた。
この日は流星群が来るということで多くの人々が望遠鏡を片手に集まっていた。
「ずっと一緒に居られますように」
「みんなを護れますように」
「名探偵になれますように」
次々と流れ落ちる星に真子と恭介は願いをかける。
欲張っていくつもの願いを祈るが、最も叶ってほしいのはこのまま二人の暮らしが続いてほしいということだった。
流れ星は次第に収まっていき、観測に来ていた人々も次第に引き上げていく。
夜冷えを毛布一枚に同衾して凌いでいた二人も人気がなくなり静まりだした公園の雰囲気に妙な気分になる。
抱き合う体温はお互いを温め、静けさの中で響く心臓の鼓動は耳にバクバクと音を届ける。緊張して見つめあう二人はつい唇を軽く重ねたが、見られたかもと言う羞恥心がすぐに二人を引き離す。
「帰りましょうか」
「そうね」
ふと正気に戻った二人はとりあえず家路につくことにした。
いくら真夜中の公園とはいえ恥じる気持ちは乗り越えることは出来ない。だったら続きは家に帰ってからすればいい。
荷物を鞄に詰めて二人は手をつなぎ家路についたのだが、灯りが少ないのが災いしたのか道を一本間違えてしまう。公園の外に出るつもりが奥に入って行ってしまい、芝生がある小さなスペースに迷い込んでしまう。
そこには一棟のテントが立てられており、天体観測に来た誰かがキャンプしているのか掲げられたランタンが周囲を淡く照らしていた。
「泊まり込みかしら」
真子はふとテントの方を眺めてみると、入り口が開けていることに気が付く。ランタンの光だけでは中の様子は計り切れないとはいえ、どうやら若い男女がいるのが見て取れた。
ついこの中を気になってオペラグラスで真子は覗いてしまう。
「そろそろ誰もいなくなったみたいだな」
「そうね……でも意外ね、アナタが星を眺めたいだなんて」
「こう見えて天体観測は結構好きなんだぜ。それに一応親父が天文学者だからか、少しくらい知識もあるし」
中の男女は誰もいないと思ったようで言葉を交わしながら唇を重ねる。自分たちに気が付いていない様子とはいえ大胆かつ大人な雰囲気を感じ取った真子は気圧されて足を止める。
「待って、恭介君」
「どうしました?」
真子に足を止められた恭介は疑問に思うが、彼女が黙って指した指の先を見て言いたいことを察した。他人の行為を盗み見するのは良くないとはいえ初めて見た他人の行為に目を奪われてしまう。
二人は気付かれないように草むらに隠れ、天体観測用に用意していたオペラグラスで覗きを始める。
「覗き見するのは悪いですけれど、なんだか探偵みたいですね」
「だってわたしたち探偵でしょう?」
「それもそうですね」
若い男女の声こそ聞こえないものの、二人はその光景に目を奪われて言葉や見えない仕草を脳内で補いだした。
「姉貴も結婚したし、俺達もそろそろ次に進んでもいいかなって思ってさ。今日はペルセウス座流星群が来る日だし、ちょうどいいと思ったんだ」
「それって……」
「俺……子供が欲しい。俺達の子が」
青年は唇を重ね、女性を押し倒す。服の上から貧相な胸元をまさぐられて女性は息を荒げる。流石にテントを張っているとはいえ青姦を始めようとするカップルだからか、童貞処女の初心な様子ではなく何度か体を重ねた経験がある様に見受けられる。
それを覗き見する真子と恭介も次の動きが気になり心臓がどくんどくんと鳴り響く。生唾を飲み込み食い入るように見つめる。
「私たち、まだ結婚もしていないわよ」
「そんな書類上のことなんて、後で考えれば充分さ」
「それもそうね」
青年は女性のスカートをまくり女性の性器にキスをする。そのままぱんつを脱がし、露わになった入り口を唾液で濡らす。興奮しているようで女性もすぐに蜜で肉壺を満たして準備は万端になったようである。数分の愛撫の後、青年はズボンを半脱ぎにして逞しい肉棒をそそり立たせて女性に見せつける。
「今更嫌とは言わせねえ。いつもと違ってナマで入れるし膣内にもだす。子供を作るためのセックスだけど、いいよな?」
「いいに決まっているじゃない、バカ。今までアンタが変に気遣ってたけれど、私はとっくにオッケーだったんだから」
「ごめんな……それじゃあ入れるぞ」
青年はいきり立つ亀頭を膣穴にあてがい、ゆっくりと腰を落とした。双眼鏡で覗き見る二人はその瞬間に緊張して耳を澄ませ、挿入の最中に起きた微かな音を聞き取る。
錯覚かも知れない。だが「ぬちゅっ!」っという音を二人は確かに聞いた。脳内の補正もあってかそのまま腰を動かしてたことで起きる肉棒が膣を擦る音がぬちゅぬちゅと耳に響く。二人の声すらよく聞こえないのだから幻聴に過ぎないと野暮なことを言える二人ではない。二人にとっては確かにテントの中の男女が立てる性器の擦れる音を聞き取っていた。
「ナマだから? それともこんなところだから?」
「どっちにしろ、いつもより絡みつく!」
激しく腰を振る男女はついに我慢できなくなったか、周囲に聞こえるほどの喘ぎ声をあげながら愛欲に溺れ始めた。幸い周囲には真子たち二人の他は誰もいないし、真子たちは二人を邪魔する気は毛頭ない。
固唾をのみながらただただ遠方の男女がくんずほぐれつする姿を眺めたいだけである。
アダルトビデオでは到底味わえないライブビューイングは真子の膣穴を濡らし恭介の亀頭を濡らす。他人のセックスを覗き見るという背徳感は甘美な刺激となり眼前の男女と比べたらいまだ挿入すらしていない初心な二人を刺激する。
一心不乱に腰を振る青年はキスも愛撫もしない。互いに服はほとんど着たままであり肌のふれあいも弱い。だがそれでも初めての子作りを目的にしたセックスと言うのは興奮するのか激しく蠢く肉棒に女性側も何度も気をやる。
女性が軽い絶頂を迎えるたびにきゅっとしまった膣穴は青年からいのちの精を搾り取ろうとする。青年は妊娠しやすいように出来るだけ我慢しながらつつき続けるが十数分が経過すると流石に限界を迎える。
女性の膣の中でありながらピクピクと亀頭が動き、カリの先端はいまにも爆発寸前となる。
「でる!」
「あ!!!」
青年はついに射精を迎えたようで腰の動きを止めてプルプルと震える。それに合わせて本日一番の大声を女性も上げており、絶頂の末に果てたのだろうか。青年はまだ肉棒が萎えていないのか抜かずにそのまま優しく女性にキスをした。
大人のセックス。
その光景に思わず真子は服の上から性器を弄っていた。スカートにまで愛液がしみだしており、こんなにはしたない状態になったのは初めてオナニーを覚えた時以来かと顔を赤くしてしまう。
恭介は男女が果てたのを確認してふと横を見ると、真っ赤な顔をしている真子の表情に気が付く。先ほどまで肌寒いと感じていた二人だったが、興奮冷めやらぬせいか火照っていた。
天体観測を終えたばかり、寒さに身を寄せていた時よりも肌を合わせたいという欲求は強い。
「真子さん、そろそろ行きましょう」
「そうね。これ以上覗いていたら我慢できそうにないわ」
男女はそのまま第二ラウンドを開始したのだが、真子と恭介はその場にこれ以上いられないと立ち去った。盗み見とはいえ他人のセックスに興奮して自分たちもしたくてたまらなくなったからだ。
まだ青姦なんて恥ずかしくて出来ない二人は、事務所まで我慢できないとその足で近場のホテルに向かう。前回は急場で宿泊したが、今回は最初からそのつもりである。部屋に入るなり二人は早速服を脱ぐ。
「恭介君、もう我慢できない」
真子は服を脱いですぐに恭介をベットに押し倒した。興奮のあまり真子の眼は焦点があっていない。グルグルと動く瞳孔は恭介の唇だけを見ている。
押し倒し、そのまま唇を重ねると舌を絡めて唾液を口内で混じりあわせる。溶け合って一つになりたいと欲望を暴走させる。
真子はそのまま陰核を恭介の太ももに擦りつけて、まるでオナニーを覚えたての少女が机の角で自慰に耽る様に激しく腰を動かす。汗と蜜で恭介の太ももはべとべとになりさらに滑る。
「一人だけ気持ちよくなっちゃってごめん。でも止まらないの!」
真子は謝りながら激しく体を擦りつける。恭介も押しかかる乳房や太ももに擦られて気持ちがいいため文句は無いが、一つだけ不満をあげるならば先ほどの男女のように挿入したいという欲はある。だがそれは真子が固く禁じている。今はまだ自分は幼いからそれはいけないと真子が戒める。
恭介は禁を破ることよりも真子との約束の方が大事である。それに欲望任せな一時の快感よりも愛の積み重ねともいえるこの毎夜の積み重ねの方が甘美である。真子と言う美酒はいつまでも味わいたい。たとえ一生挿入できないとしても老いと言う不安を考えたことのない若い果実には今の関係の方が心地が良い。
「構いません。僕も気持ちいいです。だからもっと激しくしてください」
恭介の言葉に従い真子は動きを激しくする。脳内麻薬でトリップ状態の真子は全身がとろけて恭介と混じりあうかのような錯覚を覚えるほどである。のしかかり、一方的に肌を擦る真子はついに果てる。
「いく!」
真子は脱力し体重を恭介にすべて預けた。恭介は真子の肉に押しつぶされるというよりもその中に沈みこむ感触に酔う。脱力した真子を押し返すと攻守逆転とばかりに今度は恭介が上になる。
「今度は僕が」
「いいよ、いっぱい擦って」
真子はあえて入れるなとは言わない。
興奮の末にもう解いても構わないと思った面も少しはあるが、長く挿入禁止を貫いてきたこともあり、もう恭介が不意打ち気味に入れようとするなんて思っていない部分もあるからだ。
仮に挿入を解禁するとしたらそれは結婚初夜になるだろうか。
「いきます。」
恭介は唇を軽く重ねて亀頭を陰核にあてがった。入れない、ただし激しく擦り合う。互いの愛液が混ざりあい重なる股間は試験管の中のフラスコである。ぬちゅぬちゅと音を立てて混じりあう二人の蜜は二人の腰を抜かす。
気持ちよさのあまり足腰などとっくに立たない。ただ動く体を貪り合うことに使い、快感を求めている。亀頭の裏筋を勃起した陰核が出張って刺激する。裂けて別れる亀頭の隙間は擦れて広がるたびに射精への刻を進める。
「でる!」
限界を超え、興奮のあまり少量の鼻血を湿らせながら恭介は盛大に果てた。白濁した精液がフラスコの中にぶちまけられて二人の肌を白く染める。
真子につついて恭介まで完全に脱力しており二人は体を洗うこともしない。イカ臭い香りに包まれながら果てた二人は夢の中で溶けて混じりあう。
何度も盛大に果てていた当初と違い、いまでは深い絶頂一つあれば二人は満足するようになっていた。ただ一回の絶頂で溢れる愛液の量がそのぶん数倍に増えたため、後始末を考えると風呂場やラブホテルでなければここまでの深い絶頂には気軽に行けないのが難点ではあるが。