艶やかな肢体を寝具に包み、司は深い眠りについていた。日々の疲れもまどろみの中に溶けていくと夢の中では欲求不満が形を成す。それは彼女の深層意識が求める願望なのか、あるいは近い未来を見ているのかは計り知れない。
「いらっしゃい。準備は出来ているわよ」
司は呼び鈴を聞いて客を出迎える。
彼は約束の時間ちょうどに現れたので司としても都合がいい。玄関先で時間を潰してから来たのかもしれないが、それならそれで愛おしいと彼女も思っていた。
時刻はちょうど午後六時、いわゆる夕飯時である。司も彼のために腕を振るっていた。
「お邪魔します。あれ、いい匂いっすね」
「判る? もう、食い意地が張っているわね」
「そういわれても……手料理を振る舞うって誘ってくれたのは近衛さんの方っすよ」
「そうだったわね。まあいいわ、すぐに仕度をするから待っててよ」
「その前に一つ、他の人はいないんですか?」
「いないわよ。今日は私とキミの二人だけ」
「マジっすか」
彼は二人きりと言うのを聞いていないようで驚いている。でも司としては当然である、この会食は彼の為に開いたのだから。
二人きりと聞いて彼も何か反応しないかなとドキドキしながら彼を見つめる司だが、彼女にはどうも判断がつかない。でも喜んでくれているのは間違いないだろうと彼を食卓に通して自分は茶碗をよそう。
「なんだかご馳走ですね」
「今日はキミのために頑張ったんだから、好きなだけ食べていいわよ」
「それならば、いただきます」
「はい、召し上がれ」
食卓に並んだ料理は一目で言えば赤いものが多い。赤飯に赤味噌と芋茎の入った味噌汁、主菜のヅケマグロに副菜のアカヤママドリタケと行者にんにくの炒め物と胡麻豆腐が並び、豆腐以外は赤い色が入っているほどである。
彼は気にせずそれを頂いているが司としてはあるメッセージを込めていた。
「どれも美味しいっすね。特にこの変なキノコのバター風味が後を引いて赤飯とも相性バッチリっすよ」
「これはアカヤマドリタケ……フランスだとセップと呼んでいるのと同じ品種よ。味付けは炒め油を兼ねたぼうとろと醤油で整えているわ」
「ぼうとろって何っすか?」
「江戸時代のバターの呼び名だけど、私が作ったのは以前教わった先生オリジナルのものね。手作りだから市販品のバターより風味が新鮮だと思うわよ」
「へえ」
司もお上品に食べ進めるが料理を気に入った彼はガツガツと頬張る。ヅケに沿えた和からしでむせるのもご愛敬と言った感じで司が用意した料理をおかわりを入れてすべて食べつくした。
ぽんぽんと腹を叩く姿はまるでお相撲さんのように司に写るほどである。
「綺麗に食べてくれて嬉しいわ」
「そんな……こちらこそご馳走になって申し訳ないっすよ」
「そんなことは気にしなくてもいいわよ。なんならいつでも作ってあげて構わないし」
「そういえば、なんで近衛さんは俺だけを招待したんっすか?」
「実はね……キミが飲んだあの味噌汁の実験をしたかったのよ。あれに入っていた野菜を憶えている?」
「あのくにくにしたヤツですか。あれが何だって言うんです」
「実はあれ……私が使った芋茎を解いて再利用した奴なのよ」
「え?」
流石に彼も顔が固まった。ここで言う芋茎が肥後芋茎であることは彼も当然知っている。狗星名物として協会ではちょっと名が通ったエログッズだからである。司も彼が男性用の肥後芋茎で自慰に耽る姿を想像して劣情をもよおしたことがあるほどなのだが、流石に使用後を食べさせられたと聞いて耳を疑わざるを得ないようだ。
「なーんてね、冗談よ。食用の芋茎を頂いたので入れただけよ」
「冗談きついっすよ」
「ごめんなさいね」
「でも俺は気にしないっすよ。むしろドキッとしましたもの」
「ちょっと……」
彼は立ち上がり、後ろに回ると急に司を抱きしめる。司も驚くがそれ以上に望みの展開に胸をときめかせる。
「それに今日の料理って全体的にアレでしたよね。精のつくものばっかりで、もしかして近衛さんもお疲れ……なんてことないですよね? 俺もさっきから気がたぎるというかなんというか、もう我慢できないっすよ」
「我慢……って、それ?! え?!」
司は彼が押しつけてきたあるものに驚く。服の下から自己主張するそれは大きなテントを張って椅子の隙間から背中に押し付けられる。司としても狙い通りだし赤飯やら赤い色の食材は破瓜OKの合図と考えて選んだチョイスだったほどとはいえうまくいきすぎて逆に少し怖気づいていた。
ああ、これから私は彼に食べられる、そして私はそれを望んでいるとドキドキする胸に手を当てて心を落ち着かせる。
「せめて脱いでから……ベットでしましょうよ」
「了解っす。でも近衛さんはそのままで」
「なんで? 汚れちゃうわよ」
「汚れたら俺が責任を取って洗いますから、お願いします」
「そこまで言うならいいわよ」
彼の言うままに司は服を着たままベットに向かう。一方の彼は全裸になって待機している。我慢できないと言うだけあってガチガチに硬くなったおちんちんは普段の妄想やら肥後芋茎やらとは一線を画す威圧感を放っており、漂う磯臭い香りは躰の奥をムズムズと興奮させる。
あんな大きくて熱っぽいものが躰の中を駆け巡ったらどうなるだろうと疼く自分にはしたないと自嘲してしまう自分がいた。
とりあえず最初は気持ちよくしてあげればいいのかと、ベットの淵に座る彼の前で膝をついておおきな肉棒を軽く握った。
「最初は手で気持ちよくしてあげればいいかしら。それとも……舐める?」
「俺に任せてください。近衛さんはこのまま横になって……そう、そんな感じに」
司は言われるがままベットの上で仰向けになった。服を着たままなので少し窮屈だがこれから彼が慰めてくれると思うと躰の心が疼く。ドキドキと胸の高鳴りは止まらなく、体中が敏感になる。
軽く肌に手が触れるだけで小さな声で喘いでしまうのも無理はなく、彼もまたそんな司の反応を楽しんでいるようである。内ももを撫でる手の動きは面妖でビリビリと電気のような快感が走る。彼が愛撫していると思うだけで気持ちがいいため膣の内側も湿り気を増やしていく。
次第に触れる手の位置が上昇していきついに可憐なぱんつにたどり着く。スカートに隠れているが既にパンツの内側は愛液で湿っており触れば湿り気ですぐに気が付く。彼がそれに気づいてニヤリと微笑んだことが無性に恥ずかしいのだが、それが恥ずかしいとともに気持ちもよい。
「あぅ!」
つい司は声をあげた。彼の手はついに膣に到達して太くてごつごつした指が体の中に入って来たからだ。司の下の口は指をきゅっと咥えこんでおいしそうに舐る。反射的に前後に動く腰が指を膣内で前後させてまるで指に犯されているかのように激しく乱れる。
「まだ指一本だって言うのにエロすぎっすよ」
「そんな! キミが激しく動かすから」
「俺は入れただけっすよ。気付いていないんですか? さっきから自分で腰を動かしていますよ」
「私……そんなはしたないことなんて」
「俺としてはドスケベで嬉しいですけどね」
彼はそういうと膣にもう一本の指を更に入れて司に覆いかぶさった。そのまま唇を重ねて二本指で膣内を掻き回しながら舌で司の舌を犯す。上下の口がぐちゅぐちゅと掻き回された司は世界が逆に回転するような快楽に襲われて正気が保てない。
もっと苛めてほしい、もっと気持ちよくなりたいと肉欲が膨らんでいき、それは彼が相手だからこそ膨らんでいく。
「ん! ん! んんん!」
口をふさがれた司は大きな声をあげてもすぐに彼の口に吸われてしまう。彼も判っている様子とはいえ今はただ愛撫とキスに専念する。肉棒はカチカチに勃起して我慢汁を垂れ流しているが彼はまだ挿入をしない。彼なりの考えがあるのだろうか。
「……ぷぱあ」
「あ! あ! はぁ! はぁ」
遂に彼はキスを止めて指も膣から引き抜いた。乱れたことで衣服は皺だらけになりスカートは溢れたえっちなお汁で湿っている。このままめちゃくちゃに犯されたいと司も力を抜いて彼を誘い、彼もまた司に覆いかぶさる。
「そろそろ準備もいいし、入れますよ」
司は無言のままこくりと頷いた。
彼はぐちゃぐちゃになったスカートをまくり上げてぱんつを横にずらす。指で充分にほぐされた膣穴はものほしそうにヒクヒクと蠢いて彼を待つ。いきり立った彼は先端を入り口に押し当てると、ゆっくりと溢れる我慢汁を司に注ぎ込んだ。
「あん、じらさないでよ」
「すみません、押し当てただけででちゃいそうなんでつい」
「我慢できないのならいつでも出していいんだから」
「そうっすか……それなら!」
彼は少し膣の入り口を亀頭で苛めたのちに、勢いをつけて一気に腰を突き出した。
指よりも太く熱いものが膣を押し広げる感覚は司に悦楽をもたらす。
気持ちよくてつい膣が彼の肉棒を強く抱きしめる。蠢く膣壁が彼の形に馴染んで型取りしているのがわかる。そしてそれらの感覚が気持ちよく、自覚することで更に快感は深まっていく。
「近衛さんの膣内、すごく気持ちいいっす」
「私もキミのが気持ちいい!」
「熱くてうねうねして搾り取られそうっす」
彼は絞られそうと言いながら一心不乱に腰を前後させていた。気持ちよくてやめられない止まらないこの前後運動は、司の躰を貫いて快感のるつぼに落とす。
躰の内側にある気持ちいいツボが熱くて硬いものにほじくり返されて神経が躰の外に引き出されていく。敏感になった肌は軽く触れるだけで心が満たされて恍惚の笑みになる。
彼が持ち上げる脚にかかる重力と足首を握る力強さだけでも果てそうなのに、肝心の体の芯まで突かれているのだから陥落しないわけがない。
「近衛さん……このままキスしながらイってもいいですか?」
彼はそういうと司の脚を下して顔を司の前に合わせた。
見つめ合いながら囁く彼の声もなんだか不思議と気持ちが良く、抗う気などない。
当然オーケーと司は頷き、彼はそのまま司の唇を奪っていく。
「ん!」
「んふ!」
互いに悶える声はキスでふさがるが、その状態で彼は果てた。
司のおまんこが肉棒からいのちの精を搾り取って勢いよくあふれさせる。
どくんどくんと肉棒が脈打ちながら注がれるいのちの精は温かく、彼に種付けされたという事実確認は司を気持ちよくさせる。
彼の肉棒は溢れんばかりに射精したのにも関わらずに全く衰える気配はなく、それは咥えこむ膣がいつまでも肉棒を味わい続けていることが証明していた。キスを解いた司は彼に強請る。
「いっぱい出したわね。でも、まだまだイケるでしょ?」
「当然!」
彼は抜かずに司を持ち上げると対面座位の姿勢になる。
そのまま激しく突き上げられた司は勢いで腰が浮かび上がりそれがまるで空を舞うように錯覚を覚える。
快楽による脳内麻薬で既にトンでいるのでその錯覚はある意味で正しく、そして子宮が下りてきて彼を迎えようとしているのが躰で判ることに司は悶えた。
もう一度射精されたら確実に妊娠しそうだなと思いつつ、彼との子供なら別にいいかと受け入れた司は手を背中に回して強く抱きしめ、胸を押し当てて彼に囁く。
「このまま膣内に射精して」
「無論そのつもりっすよ」
「よろしい!」
つい普段の癖で上から目線に彼に激を飛ばし、彼はそれに答えた。
ムクムクと亀頭が膨らんで数秒の後、破裂するかのような激しい勢いで二度目の射精が訪れた。
膣内は一度目の射精で注がれた白濁液と彼の肉棒で満席になっており第二陣はそのまま子宮の内側まで到達していく。疼く子宮は赤ちゃんの種を吐き出して子宮に用意していのちの精を迎え入れる。
司は力一杯に彼を抱きしめたあと、保健体育の授業でみたような受精のヴィジョンを幻視して果てた。果てた司はそこで意識が途絶える。
「やだ、寝過ごした?」
翌朝、司は目覚まし時計の音を聞いて飛び起きた。
いつもなら既に起床して朝食を済ませている時間でありながら寝過ごしたことに驚きつつ準備を整えて仕事に向かう。
彼女の枕元には恥ずかしい染みが付いた抱き枕と肥後芋茎が転がっていたのだが、この日は片付けもままならないようで主人の帰りをベットの上で待っていた。