ぬるーーいっ
壁内へ戻ると、少しの休暇のあとに、膨大な数の書類に追われる役職持ち。
例外としてスカルラット分隊長は書類関係が絶望的にダメで、貴重な紙の無駄だとして分隊長補佐に書類をさせて、今日も今日とて自主練習に励んでいる。
壁を走って登ったり、屋根を飛び越えたりと、得意な立体機動のガスが高額なため、猿というか猫のようなことをして過ごした。少しばかり人間かどうか疑う。
珍しい鳥を見つけて追いかけるうち、本部からとても離れた場所、その上日も落ちてしまい、勿論計画性も何もないロッソは道がわかるはずもなく、路地裏、とうとう地下街に迷いこんだ。
光が無く、薄暗い中で、衛生面がとても悪そうな場所としか考えていない場所をてくてくと歩いていると突然、肩を掴まれる。何事だと振り返ると、屈強な男が3人。ニヤニヤと笑いながら肩がぶつかったと言う。残念ながら頭が残念なロッソは、男たちの肩の高さは自分の頭の高さに足らない、よって君たちの主張は認められないと言いのけ、先を急いだ。
「いいから俺たちに付いてこいっていうことだよ!!」
「抵抗しなけりゃあんたの小柄な体は綺麗なままで地上に出れる、外面はな」
「…がいめん?内面…ああ、私と性行為がしたいのか、すまんが他をあたってくれ」
そういうと肩を掴む男の鼻を蹴ってへし折り、野次馬の目がついていかないスピードで、あとの二人の男の鳩尾を突く。
また腕を掴まれ、反射的に反撃しようとすると避けられ、2撃目のために相手の顔を見て、ロッソは腕を降ろした。
抵抗の意思無しと見た相手は早足で、道を熟知しているようで、躊躇なくロッソの腕を引く。
「痛いぞリバイ」
「リ、ヴァ、イ、な
お前こんなとこで何やってんだ」
「鳥を追いかけていたら迷った」
「…なんで壁を飛び越えて来れるんだろうな」
「そうなの、ここ奥なの」
「ウォールローゼな」
「へえ」
「へえ、ってお前な?役職持ちは書類に追われてるんじゃねえのか」
「紙がもったいないから補佐にさせろ、と命令が」
「どんだけなんだよ」
「ねえリバ、リヴァイ」
「及第点だな、何だ」
「私は顔が整っているのか」
「あ?」
「性行為を望まれる度ああやって潰してきたが、どうも最近多くて面倒だ」
「まあ…整っている方じゃねえのか」
「リヴァイはできるか、私と」
「は」
そういうとリヴァイは足を止めロッソの顔を見た。真っ赤な髪にエメラルドの瞳。顔の造形も悪くない。黙っていれば悪趣味な貴族が好む高価な人形のようで、ただ少しだけ、いや大分頭がよろしくない。だが顔だけは良い。顔だけは。
「…まあ」
「ならやってくれ、私に」
「はあ?」
また突拍子も無いこと言い始めたこのアホ、とリヴァイが頭を掻く。と同時に書類と訓練、壁外調査と、そういった処理をする暇も無かったと思い出した。思い出すと自然に気持ちが高ぶり、地下街でも清潔な宿を順に挙げて行く。そして一番近い馴染みであった宿に押しかけ、一番清潔な部屋の鍵を無理やり借り、日中歩き回ったロッソを水の入った桶とタオルを持たせて風呂場らしき所に押し込んだ。宿の女主はまあまあ夕方からお盛んなこって、とかうぜえことを言っていたが金を握らせれば黙った。
煙たい部屋を軽く掃いてベッドに座ったところで、アイツ顔だけは良いが実は体が貧相だったらどうしよう軽いな、軽いよなアイツ。胸も無く骨が浮き出てる奴かもしれないんだよな、よし顔を見てやろう。そうしようと決意した時、ロッソが出てきた。
備え付けの粗末なバスローブもどきに身を包んだロッソに、言葉をなくした。
抱き寄せ唇を奪うと驚いて目を見張り、舌をいれるととうとう困惑してされるがままとなった翠の瞳に、つい引き寄せられる。頬を赤くして涙目、口から二人分の唾液を溢すロッソに自分でも思いがけないほど興奮しているのがわかる。バスローブをはだけさせると小柄な体に合わない豊満な胸、その下にうっすらと割れた筋肉、こいつも兵士なのだと実感しながら手を動かす。途端あがった喘ぎ声に、悪戯心が擽られしつこく追い立てながら、夜は過ぎて行った。
パチリと目を覚ますと、そこは筋肉の中。というのは冗談で、リヴァイの筋肉のほどよい抱擁に身を任せながら、リヴァイの何気に綺麗な寝顔を見つめて数分。音も無く目を開けたリヴァイが口を開く。
「なんだ」
「いや、すまなかったな」
ロッソの声に怪訝に顔を歪める。
「何がだ」
「面倒くさがっていただろう」
「あー、未経験者を相手にするのは機会が無くてな」
「そうか、面白かった」
「あー何だ、調査兵団員になった今、他の男と穴兄弟なんざなりたくねえ
それに気に入った。他のやつに足開くなよ」
アホの子にも良く分かるようにリヴァイが頭を掻きながら言う。
「気に入った?」
何故聞き返すアホ、そうだったコイツはアホ、仕方がないと心で唱えるリヴァイ。
「両方都合が良いし、お前の具合が気に入った」
「そうか、分かった」
「そろそろ帰るか…」
リヴァイの身じろぎにお粗末なベッドが悲鳴をあげる。
「…リヴァイ、当たる」
股肉に当たる熱を訴える。
「あ?ああ、男は起きたらこうなるもんだ」
「そうなのか、面倒だな」
「まあな」
「良いぞ、挿れて」
「あ?あの後そのまま寝ただろうが、汚ねえ」
「だがリヴァイしか挿れてないぞ」
「…それもそうか、体辛くねえのか?」
「別に」
「そうか、」
良い子には到底見せられない、いい加減な大人たちの色々放棄した末。
「あンッ!」
思いがけないこの声と、大体無表情なロッソの行為中の顔が快感に歪むのが堪らなくエロい。豊満な胸、見事なくびれ、何より筋肉が程よくあるため、締まりの良い奥。リヴァイはすっかりロッソの虜になっていた。
何故か、帰る時はまた血濡れで。
巻き込まれたリヴァイも服が汚れ、潔癖の気があるリヴァイは輪をかけて不機嫌で、本部に帰ると風呂に直行し、フォローする人間のいないロッソは一人で行方不明の後の朝帰りならぬ昼帰りの弁明をしなければならなかった。
「自主練習をしていたら珍しい鳥を見つけて、追いかけているうちに知らない所に出て、リヴァイと会った。地下街だった」
「だから何で壁を越えているの!?飛び越えたの!?通行書無いのにどうして壁を越えれるの!?何なの!?」
「落ち着きなさいハンジ、とりあえずロッソは風呂に入りなさい。リヴァイからも話を聞くから」
見かねたエルヴィンが止めに入る。
「もー!私いま一緒に入れないから一人で入ってねロッソ、ちゃんっっと髪から全部!洗うの!!わかった!?」
「わかったハンジ」
涙目で飛んできた補佐に着替えの準備を頼むと、ロッソはさっさと風呂に消えた。
会議室、
ゲンドウポーズのエルヴィンがシャワーを浴びて着替えまで10分とかからず終わらせ、若干機嫌が戻ったリヴァイに問う。
「リヴァイ、どうだった」
「ダメだ。どこも規制が厳しくなってやがる」
「購入できなかったか」
「購入?品すら置いてねえよ」
「くそ…憲兵団め、まず横流しするほど余ってるなら調査兵団に寄越せよ…」
「そこな、まずそこな」
「ナイルが余計に厳しくするから」
「ハンジはどこだミケ」
「また部屋に籠ったぞ」
「呼んできてくれ、会議を始める。
リヴァイはロッソを」
「あ?どこだよ」
「血濡れだったから」
「風呂か部屋か」
「ああ」
「了解した」
夜も更け、じりりと蝋燭の灯が揺れるころ。
「…くあ」
「ロッソ」
手も当てず大口で欠伸をするロッソにハンジが注意する。
「まだ全部してない」
すこし拗ねた顔でハンジに抗議する。
「ハンジ、まだ止めたから努力賞」
「もーやめてよね、眠気がうつ、る、で、しょ……」
「ナナバが死んだ」
山のような書類終えの幹部らが次々に死にゆく中、エルヴィンもバキバキと音を鳴らしながら肩を回す。
「うーん、肩も凝るな
五時間、ぶっ通しか」
「休憩挟むか、明日にするか」
もはやそれは眉間の皺なのか何なのか問いたくなるほどの顔のリヴァイ。
「急ぐこともないし、明日にするぞ」
「了解しましたー」
エルヴィンの何の発言も無く、会議は終了した。
「ねむー」
「ふあああああ」
「ロッソ!女の子なんだから口に手をあててやんなさい!」
今度は見逃さない!と眼鏡を光らせるハンジが詰め寄る。
「はいお母さん」
「ロッソ!?!?」
「ハンジ、いつの間にロッソの母になったのかね」
「今だよ!」
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性…?描写…?もどき…?
私の特技は空腹時のお腹の音が凄まじいことデス!