主×りせ
主×直×主
※続いて、りせと直斗の成長物語です。
ここは東京都内のスタジオ。
りせが有名女優との共演で化粧品のCM撮影に入っている。
「ふんわりメイクで~」
「美白が……つづく」
セリフを掛け合いながらCM演技をするりせと有名女優。
「……カット! OK!!」
ディレクターのOKが出てホッとした表情になるりせ。
周囲のスタッフに順次挨拶をして、バタバタと控え室に引き揚げていく。
その様子を横目に、有名女優がりせのマネージャーに一言。
「……りせちゃん、慌ただしいわね」
「あ、いや! そのぅ……、すみません。次は東京ドームでの始球式が入ってますもので……」
「そう……。まあ、忙しいのは結構なことね」
「はい! あ……、今回はご一緒させていただき、ありがとうございました!」
「いえいえこちらこそ。……ま、アイドルだし、あんなところでしょうね」
そう言いながら、有名女優も控え室へと下がっていく。
「あんなところ……、か」
溜め息をつくマネージャー。
「よ~っし! 次次~!!」
マネージャーを引っ張るように移動のバンに乗り込んでいくりせ。
車内で、マネージャーがこの後のスケジュールを確認する。
「ドームでの始球式が終わったら……、次はドラマの収録。明日は朝から新曲発表のリハ。……ずっと休みなしで来てるけど、大丈夫かい? りせちゃん」
「平気平気! いっぱい仕事こなして、もっともっとレベルアップするんだから!」
「レベルアップ……」
少し心配そうなマネージャー。
「……ねぇ。さっきのCM、どんな感じだった?」
「あ、ああ! よ、良かったんじゃない? 元気出てて!」
「うん。無難には出来てたと思う。……でも、多分あんなもんじゃダメなのよね。ベテランの女優さんから見れば、私の演技なんて底が見えてるんだろうなあ」
りせの言葉にドキッとするマネージャー。
「だからね、今はたくさんお仕事して経験積みたいんだ。歌でも演技でも、私はアイドルの器を超えていきたいの!」
そう言って目を輝かせるりせ。
そんなりせを、マネージャーは不安な眼差しで見つめる……。
* * * * *
翌日、歌番組の収録リハを終えたりせがスタジオの廊下を歩く。
と、恰幅のいい中年男性がりせに近付いてきた。
「久慈川りせ君……だね?」
「え? は……、はい」
どこかで見たような……。
りせは怪訝な表情で男性を見つめる。
「私はこういう者だ」
りせに名刺を渡す中年男性。
そこには、大手芸能プロダクション社長の肩書きが!
「……東野社長!(そっか! こないだの雑誌モデルん時に写真見たんだった。なんかスゴい力持ってるって……)」
「お、知ってるのか? これは嬉しいねぇ」
「そりゃあ、天下の社長様ですもの。当然ですよ!」
「ホッホッホッ! ……いや実はね、いい仕事があるんだが」
「……え!?」
東野社長と言えば、ここんとこヒット作を立て続けに生んでいるプロデューサーや作家を幾人も抱えているという噂だ。
この人に見染められれば、間違いなく仕事の幅は広がる!
「君は最近、歌と芝居にすごく力を入れてるみたいだねぇ」
「は、はい! もっともっと実力をつけて、既成のアイドルの枠を飛び出していきたいんです、私!!」
「いいよいいよ~、その意気込み素晴らしい! 私のところに来れば、仕事は唸るほどあるからねぇ」
「でも……、さすがに移籍するわけには……」
「ああ、いいのいいの! そういうの望んでるわけじゃないんだよ。あくまでゲストとして、演技も歌も主役級で出られる舞台を用意してあげようかと思ってね」
「ホ、ホントですか!? ……あ、でも、一応マネージャー通さなきゃ……」
「大丈夫大丈夫。後で私から連絡しといてあげるから、今夜六時にここに来てよ」
東野は、そう言いながら一枚の名刺をりせに手渡した。
都内にある高級料亭の名刺だ。
「じゃ、待ってるからね」
ニヤリと笑ってその場を去っていく東野。
一瞬悩んだりせだったが、唇を真一文字に引き締め、その名刺を大事そうにポケットに仕舞った……。
* * * * *
「はい、白鐘です。……はい、……はい。分かりました、17時ですね。では失礼します」
電話を切った直斗に、先輩クルーが話しかける。
「あの店か。……ってことは、久々に男装の令嬢かあ?」
「やめて下さい、その言い方は……。ま、止むを得ませんね」
直斗、観念したように呟く。
ここは都内の科学捜査研究所。
直斗が高校を中退してここのクルーになって早六年目。
先般の足立裁判事件を機に、直斗もまた研究所のあり方を変えんと日々奮闘していた。
「白鐘。この事件、どう見る?」
「……僕は、流しじゃないかと思ってます」
「流し……、か。だとすると、ますます絞り込みにくくなるなあ……」
腕を組んで自分のデスクに戻っていく先輩クルー。
直斗らは、警視庁の要請によりとある事件を追っている。
民間の研究所ゆえ強制力もなく、科学的な捜査が必要とみなされた時のみ要請が下る。
少年探偵として活躍した過去の実績は、今の直斗にとって果たして財産なのかそうでないのか。
そして今夜も、直斗は捜査に赴く……。
* * * * *
銀座の外れにある一風変わった雰囲気の高級料亭。
その最上級の座敷に、りせは一人で座っていた。
「いやあ、待たせたねぇ」
いやらしい含み笑いを浮かべながら、東野が座敷に入って来た。
「こんばんは」
社交辞令的に挨拶するりせ。
その眼前に東野が座る。
東野の目は、りせの身体を舐め回すように怪しく蠢く。
その目を見ながら、りせは改めて覚悟を決めていた。
「(ここは芸能界。おいしい話にはそれなりに裏がある。そんなのを利用してのし上がるのも、また芸能界の常! こんな中年オヤジに何かされると思うと気持ち悪いけど、そんなの一時の我慢よ!)」
「まあ一杯」
東野がりせに盃を勧める。
それに素直に従りせ。
日本酒を一気に飲み干すりせ。
それを見て、東野がニヤリと笑う。
「……久慈川君。私がとびきりの仕事を紹介してやろう。でも、分かるだろ? そのためには段階が必要だ」
「はい。……分かってます」
「ホッホッホッホッ! 潔しだね久慈川く~ん。だが私の要求は、ちょいとヘビーだからねぇ……」
まさに蛇のような眼差しでりせを睨みつけた東野。
その瞬間、りせの意識は空高く飛んでいった……。
* * * * *
再び目を開けたりせの視界に入ったのは、眩しいばかりの座敷天井だった。
一瞬目を閉じたりせは、恐る恐るまた目を見開いた。
そして首を傾けると、そこには東野の他に見知らぬ中年男性が二人座っていた。
「な……、何!?」
りせの身体は白いベッドの上。
そのベッドは、先程まで豪華な料理が並んでいたテーブルと同じところに位置していた。
つまり、座敷の中央に白きベッドが置かれ、その上にりせが横たわっていたのだ。
そして、その周囲に東野と二人の中年男性がニヤニヤとした顔を揺らめかせている。
徐に起き上がろうとしたりせ。
しかし、首から下が全く動かない。
「……えっ!? ちょ……、どういうことなの!?」
そして首を上げた時に視界に入った自分の身体。
それは、全裸の上に刺身や寿司がたっぷりと飾られた、まさに女体盛りそのものであった!
「ヒ……、ヒャアアアーーーッ!!」
まず乳首の周りには、マグロやサーモンなどの赤身の刺身が彩られ、ヘソ周りには、白身魚のにぎりが豪華に陳列されていた。
そして、下腹部にかけて真っ赤なタコがニュルリと鎮座し、秘部を中心に貝柱が囲み、太腿の付け根からはイカソーメンが周辺を埋め尽くしていた。
「さあ、今夜はワシの最高のもてなしじゃ! 久慈川りせの女体盛り一丁、た~んと召し上がれや!」
東野が叫ぶや、他の二人がりせ皿に乗った刺身や寿司をいやらしくつついていく。
一人は箸を使わず、りせの腹を舐めながら寿司を頬張っていく。
そして今一人は、醤油をポタポタとりせの乳首にかけたかと思うと、そこにマグロの刺身をベタベタと擦り付けるようにして口に放り込む。
「あああ! いや! いや! いやああああああっ!!」
りせの苦悶の表情を見て、至福の表情となる東野。
「いいねぇ……。実にいい! 現役アイドルの女体盛り。その悶え苦しむ姿!!」
ご満悦の東野だが、彼自身はりせ皿の料理には手を付けず、他の二人が貪るのを眺めて日本酒を飲み続ける。
これが東野の楽しみだとい言うのだろうか……。
二人の中年男性は、りせの身体を弄びながら刺身や寿司を次々と喰らっていく。
先程下半身を攻めていた者は、次は乳首をサーモンで巻いて唇を近付ける。
上半身にいた者は、今度は太腿に巻き付いているイカソーメンをクリトリスにあてがいながらすする。
「あぐっ! あううううう……」
首から下は自力で動かすことは出来ないが、触手感覚は元のままだ。
よって、二人の男の舌先や唇のこの上ない気持ち悪さはダイレクトにりせに伝わっていく。
「うぐぐぐ、うう……」
東野社長に身体を求められることは覚悟していた。
しかし、こういった辱めは正直予想の範疇外だっただけに、りせへのダメージは大きかった。
「さ~て、ワシも味わうか」
そしてついに動き出した東野。
りせの両膝を曲げて正座のような格好にさせ、腰をグイッと持ち上げた。
「あうっ!」
思わず声を漏らすりせ。
そして東野は、この体勢で自ずと生まれたバミューダ・トライアングルに日本酒を注ぎ込む。
ワカメ酒だ!!
陰部と太腿で作られた三角地帯、その酒の海で泳ぐりせの陰毛。
その揺らめく黒きワカメに向かって、東野は徐に顔面を漬け込む!
まるで野良犬が舐め回すように、実に汚らしく陰部酒を舌でいただく東野。
そして全てを飲む干すと、そのままりせの豆粒に唇をあてがう。
「うっ……!!」
東野の舌先が高速で動き回る。
そしてその口元からは、だらしなくよだれが垂れ落ちていく。
「くそっ! ……くっそ……!!」
悔し涙を流すりせ。
しかし、この現実を呼んだのは自分なのだ。
この涙はその自分の愚かさを呪うものか、それとも辛抱の滴りなのか。
既に、りせは正しい状況判断が出来なくなっていた。
と、東野がりせの身体にまたがるように立ちはだかり、その醜い下半身を露出させた!
「い……いやああああああーーーーーっ!!」
庭に面した木造りの廊下で、ふと直斗が足を止める。
「今の声……」
血管がおどろおどろしく浮き出た東野のペニスが、りせの唇に迫る。
「いや! いや! いや! いやーーーーっ!!」
と、襖がバッと開けられる!
「……だ、誰だ!?」
東野が叫びながら目を向けた座敷の入口には、青いジャケットに青い帽子がよく似合う男装直斗が眉をひそめながら立っていた。
「く……、久慈川……さん?」
「な、直斗くん!!」
首を真上に曲げながら、直斗を見上げるりせ。
「一体……、これは?」
戸惑う直斗に、東野が顔色一つ変えずに凄む。
「何だ? お前は……。小僧! 何の用だ!」
と、直斗の背後に走り寄って来た研究所の先輩クルー。
「ど、どうしたんだ? 直斗! ……う、うわおっ!!」
あり得ない惨状に、思わず目を覆う先輩クルー。
りせの上に跨り続ける東野に、ジリジリと近付く直斗。
「これは一体……、どういうことなんですか?」
「どうもありゃせん! ワシの楽しみを邪魔するでないわ小僧め! 出ていけ!!」
醜いペニスをビクンビクンさせながら直斗を恫喝する東野。
「女体盛りですか。いいご趣味ですねと言いたいところですが、久慈川さん本人の承諾を得てのことなんでしょうね?」
「バカ言うな! そんなことは関係ないわい!!」
「関係ない? ……そうですか。なら話は早い。同意なき猥褻遊戯は虐待につながりますよ。それを見逃すわけにはいかない!」
そう言って、サッと片手を振り下ろす直斗。
「何を~? ……貴様、何者だ!?」
「白鐘直斗。……探偵さ」
帽子のつばをつまみながら、直斗がニヤリと見得を切る。
「た、探偵ってお前……、もう研究所入って6年だぞ?」
先輩クルーが、直斗の後ろで呆れ顔。
「フフ。この格好してる時くらいいいじゃないですか。ちょっと、言ってみたかったんです」
「……なな、何をほざいとるか! お前ら、早くこやつらを!!」
東野が叫ぶや、他の二人の男が直斗たちに走り寄るが、先輩クルーが素早い投げ技であっけなく庭へと放り出す!
そして、直斗が腕時計型の麻酔銃で小さな針を発射!
それが東野の額に命中するや、東野はそのまま後ろへグッタリと倒れ込んでいった。
りせの傍に来てしゃがみ込む直斗。
「久慈川さん! さ、早く!!」
「……直斗くん!」
直斗の救出に素直な喜びが込み上げるりせ。
しかし、一方でもたげてきた冷静な自らの欲。
「先輩! 久慈川さんをお願いします!」
さすがに動けないりせを抱えることが出来ない直斗は、先輩クルーにりせの運び役を頼む。
「……ったく、しょがねぇなあ。(あ、でもこれって役得じゃね? ヘヘッ)」
ボヤきながらもニコニコとりせを抱え上げる先輩クルー。
「……ダ、ダメ!!」
「え?」
りせが、首をブルブルと振って叫ぶ。
「ダメ! ダメなの! ダメなのよ!!」
「何がダメなんです。早く、早く逃げましょう!」
直斗、構わず先輩クルーを先導してその場から走り去る。
* * * * *
車の後部座席、特殊麻酔が切れ、ようやく全身が動かせるようになったりせ。
直斗のジャケットを羽織った状態で、一つ大きな溜め息をつく。
「……びっくりした。急に直斗くん現れて」
「ああ。あの店の界隈でね、ちょっと妙な事件が続いてるんですよ。で、今夜はその捜査で客として潜入していたんです」
直斗が運転しながら後ろのりせに答える。
「……それより、どうしてあんなことになったんですか?」
「直斗くんには、隠せないわよね。……私が、望んだ結果なの」
「望んだ?」
「そう。いい仕事があるからって呼び出されて……、あの男にヤラれちゃかも……とは思ってた。でもまさかあんな風になるなんて予想してなかったから、気が動転しちゃって……」
頭を抱えるりせ。
「あんな男の言いなりになって、身体まで犠牲にして……、何故そこまでしなくちゃいけないんですか!?」
直斗の疑問に、りせが真面目な表情で答える。
「……私には、もっと経験が必要なの。歌でもお芝居でも一流になるためには、人の3倍経験積まなきゃいけないのよ!」
「それはそうかもしれません。……でも、あんな淫らな行為を是としてまでやることですか?」
「ハハ……。いつもやってることじゃない。直斗くんだって、去年は浣腸日本一決定戦出て、人前で恥ずかしいことしたじゃない!」
「あれは……!! ……競技だったからです」
苦しい弁解をする直斗。
「……確かに、僕らは変態の川を渡りました。複数の男女間、いや同性間ですらその交わりを良しとし、性衝動を通して人間の可能性を高める決意をしました。……でも、それはあくまで認め合った相手同士だからです!」
力強く言い切る直斗。
「そう……だよね。……でもね、それってやっぱり理想なの。私たちの世界は、芸能界ってところは、理想だけじゃ何も手に入らないのよ!」
「それは、本人の努力で補うものじゃあ……」
「これも……、努力の一つなの!!」
りせの一言が、直斗の心にグサッと突き刺さる。
あれが努力?
道を切り拓くために、あそこまでしなくちゃいけないのか?
「……僕には、理解出来ません」
りせのマンションに到着し、玄関を入ったところでりせが直斗にジャケットを返す。
「……寄ってく?」
普段通り、直斗に誘いの言葉をかけるりせ。
「……いえ。今夜は、お互い頭を冷やしましょう」
「そう……」
「じゃあ、おやすみ」
「……おやすみなさい」
ジャケットを肩にかけ、直斗がりせに背を向けて歩き出す。
マンションの踊り場で、ふと星空を見上げる直斗。
「僕は、分からなくなってきました。……理想を追って、自分を高めるって、どういうことなんですか? ……真実は、一つではないんですか? ……先輩」
* * * * *
しばらく自宅の廊下で茫然としていたりせだったが、ひとまずシャワーで魚臭い身体を洗い流した。
シャワールームから出て、ピンクのバスローブを羽織るりせ。
と、ふいに玄関のチャイムが鳴る!
「だ……、誰!?」
恐る恐るドアの覗き窓に目を遣るりせ。
そのレンズの向こう側には、なんと悠がいた!
「ゆ、悠センパイ……!!」
迷わずドアを開けるりせ。
「入っていいか?」
悠がにこやかに問い掛ける。
「も、もちろんもちろん! でも、どうして……?」
後ろ手でドアと鍵を閉め、素早く靴を脱いで廊下に上がり込む悠。
と、瞬く間にりせをその腕の中に抱き込み、唇を奪う。
「ん! んんん……」
りせを抱き締めたままリビングへと移動する悠。
そして、大型のソファーにりせを押し倒す。
「あん!」
素直に感じるりせに対し、悠は厳しい顔つきで言い放つ。
「……りせ。お前は下心ある大手プロダクションの社長に取り入って仕事を取ろうとした」
「えっ!? ……ど、どうして?」
「場合によっては身体を許してもいい。一時の我慢で仕事が手に入るのなら、それでもいいと思った。しかし、実際に待っていたのは予想の範疇を超えた辱めだった」
「セ……、センパイ……」
「そのため、決めていたはずの覚悟も壊れ、結局助けを求める結果となってしまった」
「……そ、……その」
返す言葉がないりせ。
そんなりせに、悠は容赦のない攻撃を仕掛けていく!
「アイドルとしての殻を破りたい。もっと大きな器になりたい。そういう気持ちは大切だ。だが、覚悟が足りなければそれもただの戯れ言に終わってしまう。……俺がお前に、その覚悟の源を授けてやる!」
言うや否や、悠はいきり立ったダイヤモンド・ポールをりせの秘部にあてがった。
「……えっ!?」
戸惑うりせを尻目に、悠のダイヤモンドはりせホールへと大侵入を果たした!
「ああ! あああああっ!!」
豪快なピストンを始める悠。
「俺たちは、変態特別捜査隊だ! ……性衝動を通じて人間の可能性を高める決心をした、聖なる集合体だ! ……だから、不本意な相手と交わることがあっても、それは決して否ではない! ……だが、それは生半可な覚悟では許されないことなんだ!」
「あああ! ああ! あああああっ!!」
いつもより数倍大きく硬くなった悠の黄金棒が、りせの中で暴れ回る!
「援交? 枕営業? ……そんなものは大いに結構! ……しかし、それには断固たる覚悟が必要だ! ……突発的なことがあったからといって揺らぐようなことのない断固たる決意! ……それがあれば、黒いものも……白くなる!」
「あふ! あふ! あっあいあいあいあいひーーーー!!」
かつてない激しさに、りせは悲鳴にも近い声を上げ始める。
「……我慢するなど、言語道断! ……我慢などと言う時点で、それは変態道に悖っているのだ! やるからには常に前を向け! ……自分の信じる道を信じて、変態としての悦楽を土台にしてより高みへと昇っていく! ……それが『志』だ!」
「いっひ! いっひ! ふはふはっはっはっはっ!!」
既に白目を剥く勢いのりせ。
「アイドルとしての自分を超えて、真の意味でのスーパー・アイドルになりたい! ……その志を貫くのなら、もう迷ってはいけない! ……自分が納得して信じた道なら、たとえそれが薄汚れた道であっても堂々と歩いていけ! ……その先に、目指すものがきっと待っているはずなんだ!!」
最後のひと突きで、りせの中にゴールデン・シャワーを撒き散らせる悠。
もちろんそれは、悠のペルソナ能力によって特殊配合された、通常の精子を含まず新たなゴールデン・エネルギーに満ち満ちたスーパー・エキスだった。
「……あ、ああ……、うっふっくっ……」
ヒクヒクと全身を痙攣させながらソファーに身を預けるりせ。
それを見た悠は、りせから離れてわずかに口元を上げる。
「はあ……、はあ……。センパイ……、凄かった。凄かったです……。そして……、私の甘さ……、思い知ることが出来ました!」
そう言いながらゆっくりと起き上がったりせ。
しかし、そこにはもう悠の姿はなかった。
「セ……、センパイ!?」
思わず周囲をクルクルと見渡したりせだったが、次の瞬間、悠が突如いなくなったことなど忘却の彼方であった。
「悠センパイ、ありがとうございました! ……私、改めて覚悟を決めました。そして分かりました。私が目指すスーパー・アイドルとは、単に歌や演技にも長けたアイドルってことじゃない。全てを超越して人々の魂に刻み込まれる存在……。そんな存在になることで、もはや他の分野での技術なんか及びもしないはず。それを目指すべきってことですね? センパイ!」
立ち上がり、ギュッと拳を握り締めるりせ。
「私、もう迷わないし我慢もしない。……だからと言って、軽率な判断はもうしない。しっかり本道を見極めて、自分の信じる道を信じて突っ走ってやるんだから!!」
天を見上げ、自分自身に誓いを立てるりせ。
その眼は、キラキラと輝いていた……。
* * * * *
悠のマンション前に立つ直斗。
一つ大きく深呼吸して、775室のチャイムを鳴らす。
「……直斗か」
「えっ!?」
「待っていた。……入れ」
開錠されるオートロック。
若干戸惑いながら直斗はマンション内に入り、悠の部屋へと歩を進めた。
775号室の前に来た瞬間、ガチャリと玄関のドアが開いた。
「せ……、先輩……」
「よく来たな。……さあ」
悠に促されるまま、悠の寝室へと進んでいく直斗。
「先輩……。僕が来ることが分かってたんですか?」
「……なんとなくな。さあ、ここだ」
寝室に入った二人。
キチンと片付けられているということもあるが、実に殺風景で無機質な寝室だ。
何度か訪れていたので驚くことはない直斗だったが、今日は何故か身体が震える気がした。
と、後ろから悠に背中をポンと押され、そのままベッドの上に転がり込んだ、
「……っとと!」
ベッドの縁に座り直し、振り返る直斗。
と、その眼前には悠の屹立したダイヤモンド・ポールが!
「えっ!?」
有無を言わせず、悠は直斗の口中に自らのダイヤモンドを捻じ込む。
「うぐぐ……」
小刻みに腰を動かす悠。
振動で直斗の帽子が落ちる。
「……今、お前は銀座で起きている連続傷害事件を追っている。……しかし相変わらず、不可解な事態を科学の力で解決の手助けをしてほしいという警察の依頼を受けてのもの。……真犯人をつきとめたい衝動を抑えて、まずは凶器とその障害手法を科学的に証明しなくてはならない。……そんな時、偶然りせに出くわし、助けはしたものの納得のいかない状況だった」
既に全裸の悠は、直斗の事情を露にしながら直斗の衣服を奪い、その肢体を露にしていく。
そして、直斗の口から硬きモノを抜くと、全裸の直斗をベッドの上で四つん這いにさせる。
「あ……」
バックから直斗の中に突入する悠の黄金棒!
「はうっ!!」
前戯なしにいきなりクライマックス・ピストンの悠!
「……今のお前は科学捜査研究所員! ……警官でも検察官でもない! ……故に、直接犯人を捕らえたりは出来ない!」
「はあ! はあ! はうっ! はうっ!」
「……真実を突き止めることは出来ても、そこまでだ! ……あとは警察の仕事になってしまう! ……それが不満だった!」
「ひっく! ふうう! ……そ、そうです。だから……、だから僕は変えたいんです!」
悠の黄金棒地獄から無理やり脱出した直斗は、自分の鞄から素早くペニスバンドを取り出して自らの下腹部に装着!
そして、逆に悠を押し倒し、そのアヌスに疑似直ペニを突き刺す!
「あぐっ!!」
悶える悠。
そして直斗が捲し立てる。
「……僕は高校生の頃、あの事件で謎を解くことを常に優先していた! ……それが何年経ってもどうしても心に引っ掛かってたんです! ……真実を突き止めると同時に、真犯人を追い込まなければ意味がないんじゃないかって!」
「ぐぐっ! ふっ! ふっ!」
「……分かりますか? 先輩! ……でも、これは僕の探偵としての本能なんだ! ……謎を解く、真実を突き止めることこそ僕が求めるもの! ……それが! それが……!!」
「むううう! はっ!! ……ならば直斗!」
直斗の両腰をガシッと掴み、体を入れ替える悠!
そして、再び自らのゴールデン・ペニスを直斗にぶち込む!
「……お前は警官になりたいのか? ……そうではないはず! ……お前は真実を追求する『運命』の旅人! ……探偵としての自分をもう一度確立し、科学捜査研究所員として真に警察と向き合えばいい!」
「ふあぐっ! はぐ! はぐ!」
「……りせの考え方にしてもそうだ! ……あいつは自分の身体を仕事に利用しようとした! ……その精神がお前には許されなかった! ……だが、変態の川を渡った俺たちにとって、その道もある意味真なる道の一つなのかもしれない!」
「がっ! くうう! ……でも! でも!!」
直斗が渾身の力で悠の身体を起こし、今度はバックから悠の菊門に疑似直ペニを突入させる!
激しく腰を振る直斗!
「……それは正しいことなんですか!? ……変態なら何をやってもいいんですか!? ……そんな変態力なら、僕はいらない!」
「ぐぐっ! うぬぬ! ……直斗! 直斗!!」
「……答えて下さい! 先輩!! ……僕の、僕たちの進む道とは! ……僕たちは、どこに向かっているって言うんです!?」
「ああぐ! ふあ!!」
悠は前転するかのように頭をクルリとベッドに潜り込ませ、あっという間に背面騎乗位の体勢に!
そして、騎乗位であるにもかかわらず、悠が下から驚異の腰の動きで直斗を突きまくる!
「……俺たちは、正しき変態だ! ……それは自分を信じ、仲間を信じ、真なる覚悟を持つということだ! ……お前がりせを許せなかったのは、身体を利用しようとしたことじゃない! ……りせの覚悟が足りなかったことに、自分自身を重ね合わせたからなんだ!」
「あはん! いひん! うふん! えへん!」
「……口では研究所を変えたい、自分の姿勢を変えたいと言いながら、実はその覚悟が出来ていなかった! ……研究所員としてやるべきことは疎かにしてはならない! ……しかし、探偵としての自分も捨ててはならない! ……そして、お前にしか出来ない警察との協力体制を確立することに、お前の存在価値があるんだ!」
「おおおお、おほんほんほん!!」
「……りせのように身体を利用することは悪かもしれないが、それが真なる道につながると信じられれば悪ではない! ……迷ったり、我慢したり、自己嫌悪に陥ったりしている内は、真なる道には辿り着けない! ……人間は覚悟を決めた時、真なる我と向き合えるんだ!」
「あああ! あっぐ! あっぐ!」
「……直斗! ……覚えておくんだ! ……真実は! ……真実はいつも一つではないということを!!」
「…………!!」
「……複数の真実をしっかりと見極め、自らの道を信じて突き進む! ……それが俺たちの変態道! ……俺たちの目指す『真なる人間の可能性』なんだ!!」
ギラリとした眼の光とともに、悠は最後の豪快なひと突きで直斗を宙空に飛ばした!
フワッと宙に浮いた直斗は、顔面からベッドに崩れ落ちる。
「……はあ、……はあ、……はあ」
しばらくうつ伏せの状態で青色吐息だった直斗。
ようやく落ち着いたように体を起こして振り返ると、そこに悠の姿はなかった。
そればかりか、周囲を見渡すと、そこは自宅の自分のベッドの上であることに気が付いた!
朦朧とした中、自分の足で自宅へ戻っていたというのか?
それとも、悠の部屋に来たつもりが、実はそもそも自分の部屋に悠が現れたというのか?
しかし、そんなことは今の直斗にはどうでも良かった。
その表情は、何かを吹っ切ったように爽やかだった。
「……先輩、分かりました。僕はまだまだ覚悟が足りなかった。真実を見極めようとする『心』を持とうとしていなかったんです。……僕も、もう迷わない。真実は、自分で創り出すものなんだ!」
直斗はギュッと拳を握り締め、誇り高き笑顔で遠い空の向こうにいる悠を想った……。
* * * * *
ベルベットルームにて、マーガレットがタロット・カードの入ったブックレットを眺める。
と、2枚のカードが眩い光を放ち、その外枠がゴールデンに象られた。
「恋愛と運命のカードが、スクエアー(自乗)に達しました。自らを掛け合わせるスクエアーの力。それはMAXを遥かに超えた大いなるペルソナ能力を生み出します。……無限の可能性、それがどんな形になっていくのか。これからも、楽しみに見ていこうと思います」
夜の街。
スーツ姿の悠が一人徘徊する。
悠、ふと夜空を見上げ、
「フッ」
(了)