主×花
※悠と陽介が初めて交わるお話です。
大学生の休暇は長い。
しかし突発的な事も起こる。
悠から辱めを受けた陽介が何とか逆襲を!と機会を狙っている内に、悠はバイト先からトラブルの連絡を受けて急遽東京へ戻った。
「バイトって言っても、仕事だから仕方ないよね~」
「残念だけど、またいつでも会えるし!」
千枝や雪子は、あと数日一緒に過ごせると思っていただけに残念な思いを口にはするが、ショックを受けるというほどではない。
しかし、陽介は違った。
彼はリベンジの機会を狙っていたのだ。
それも、早い内に借りを返しておかないと、この状況(つまりは『悠優・陽劣』)が定着してしまう恐れもある。
いや、それだけじゃない。
陽介も、悠に対して本気になってしまったのだろう。
本音は「会いたい」というピュアな気持ちだけなのかもしれない。
そんな中、ジュネス池袋店主催のマナー講座への参加案内が、陽介のいるセクションに配られた。
「行く! ぜってー行くぞ! これ!!」
普段なら避けて通る類の案内だったが、今回ばかりはまさに渡りに船。
陽介は即座に出席を志願し、悠に連絡せんとメールを打ちかけた。
が、ふとその手を止める。
「……いや。連絡すんのは止めとこう。アイツ今大変だろうから、邪魔したくねーしな。それに……、知らせたらまたアイツにリードされちまう」
などと考えながら、別の思いも陽介の頭をよぎる。
「行くのは来週か……。それまで、アイツどうするだろ? 俺とあんなことになっちまって、まさか男に目覚めちまったりしてねーかな……。女はいいよ、女は。アイツのこったから毎日のようにいい女取っかえ引っかえやってんだろうけど、もし俺以外の男とって考えたら……。何だ? ヤキモチか!? いやまあ、そうかもしれねー。アイツのことで頭いっぱいなのは確かだからなあ。……あの時、男は俺だけなんて言ってたけど、アイツが覚醒しちまったら止められねーんじゃねーのか? あ~、もう分かんねー!!」
我ながら普通じゃない考え方になっていることに気付きながら、陽介は髪をクシャクシャとかきむしる……。
* * * * *
悠は志望通りの大学に進学し、アルバイトは稲羽市での経験を生かす形で家庭教師をやっていた。
ただ、この家庭教師というのがちょっと特殊で、実際に生徒の家に赴くわけではない。
一人で幾人もの担当生徒を受け持ち、電話とFAXのみで勉強を教えるのだ。
よって、悠たちアルバイターは都内のとあるビルの一室にあるコールセンターのようなところに集合し、そこから30分刻みくらいで次から次へと電話をかけるのである。
つまり、生徒というのは首都圏から少し離れた過疎地帯に住んでいる『塾に通いにくい家庭』の子供たち。
そういう家庭にFAX機と教材を与え、電話とFAX通信によって教師をするという、一風変わったアルバイトだった。
アルバイターは全員が大学生。
ズラリと電話機とFAX機が並ぶ室内に、毎日シフト制で20人ほどの男女がやってくる。
当然、ここに来る女子大生のほとんどは、一度は悠と肉体関係があった。
バイト先という狭い空間の中でも、全くそれぞれの相手に気付かれることなく逢瀬を繰り返すことが出来るそのテクニックは、まさに現代に甦ったイザナギと言えるだろう。
さて、悠が急遽呼び戻されたトラブルだが、それはここで悠が担当しているある女生徒が部屋から出てこなくなったという知らせを受けたからだ。
その女生徒の家庭では、「原因は家庭教師だ!」などと騒いでいるらしい。
バイト先の学習教室としては、信頼を置いている悠とは言え事情を聞かざるを得ず、休暇返上で呼び戻したというわけだ。
「……どういうことなんですか?」
帰京し、すぐにバイト先へ顔を出した悠は、チーフに疑問を投げかけた。
「いや、それがよく分からんのだが、君が担当している舞子君が、君が休暇を取った日から全く部屋から出てこなくなったというんだ」
「部屋から出ない……?」
「そうなんだ。舞子君はかなり君を慕ってたからねぇ。しかし、だからと言って何日も自室籠城してしまうなんて……」
舞子という女生徒は、悠が月水金に担当している中学二年生で、素直でいいコだが両親の夫婦仲があまり良くないらしく、悠は勉強の傍らでそうした悩みも親身になって聞いてやっていた。
「とにかく、一度電話してみます」
「すまんなあ、休暇中だったのに……」
「いえいえ」
申し訳なさそうな表情のチーフに笑顔で返した悠。
その光景を、その日来ていたバイト仲間の女子大生たちが密かに横目で見ながらうっとりとしている。
* * * * *
舞子の家の電話が鳴り、見るからにヒステリックな様子の舞子の母親が受話器を取る。
「はいもしもしぃ~!? ……え? あなたは……!! どうしてくれんのよ! あなたのおかげで舞子は……、舞子は……」
いきなり声を荒げたかと思うと、瞬時に泣き声になる舞子の母親。
明らかに情緒不安定だ。
「お母さん、落ち着いて下さい。……事情を、お聞かせいただけませんでしょうか?」
悠の言葉をまともに耳に入れず、今度はわめき散らす舞子の母親。
と、その声を耳にした舞子が自室のドアをそっと開け、階下の廊下でわめく母親を凝視した。
そして、バタンとドアを開けて叫んだ舞子。
「お母さん! その電話、鳴上先生ね!? つないで! 私の部屋につないで!!」
「ま、舞子……!! やっと出てきてくれたのね、あなた……」
「いいから! 早く電話つないでって!!」
舞子はそう言い放つと、またバタンとドアを閉めた。
仕方なく、電話を舞子の部屋へとつなぐ母親。
ピロ~ン!
舞子の部屋の電話の呼び出し音が鳴る。
即座に受話器を取る舞子。
「先生!? 鳴上先生なの!?」
鬼気迫る表情で叫ぶ舞子に、悠が優しく答える。
「ああ、先生だよ。……ただいま」
ピキーーン!
悠の甘い声が舞子の脳天を貫く。
そして、ヘナヘナと全身の筋肉を緩和させてその場にへたり込む舞子。
「先生、ヒドいよ~。急にいなくなっちゃうなんてぇ……」
泣き声混じりで悠に問いかける舞子。
「どこへも行かないよ。先生が、舞子から離れるわけないじゃないか……」
ズキューーーン!
悠の殺し文句が舞子の心臓を撃ち抜く。
そして、舞子の頬がポッと赤らみ、右手が自然と胸へと移動する。
「ああ……、先生、舞子……、寂しかった……」
徐々に艶めかしく変化していく舞子の声。
「そうか、ゴメンな。……じゃあ、これから臨時授業を始めようか……」
トロリ~ン!
悠の誘い文句が舞子の股間を濡らす。
そして、舞子の右手はまだ生え揃っていない繁みの中を探り始める。
「……ホ、ホントに? ……ああ……、じゃあ先生の、今日の下着の色を教えて……」
完全に入り込んでしまった舞子。
「……黒だ」
ドドロロッ!
舞子の秘部がアマゾンの沼地と化す。
そして、中指が小刻みに豆転がしを開始する。
「あ、ああああ……、っは~~~ん!!」
果てる舞子。
「………………」
舞子の様子を受話器を通じて感じ取っていた悠は、痙攣が収まった頃を見計らってまた話しかける。
「……舞子。お母さんに心配かけちゃダメじゃないか。ちゃんと謝ってご飯食べるんだよ?」
「……うん。分かった。……ありがとう、先生……」
「じゃ、またね。バイバイ」
「……バイバイ、鳴上先生!」
受話器を置いた悠に、チーフが神妙な顔つきで詰め寄る。
「……大丈夫なのか?」
「もう心配いりません。これで元に戻ると思いますよ」
「そうか! さすがだな、鳴上! ……ところで、黒って何だ?」
チーフの問いかけに一瞬慌てる悠。
「あ、いえ……。英語の問題をちょっと……」
なんのことなはい。
舞子は悠の授業を受ける内に完全に悠の虜になってしまい、わずか数日間の休暇ですらご飯も喉を通らない状況になってしまっていたというわけだ。
わずか14歳の小娘すら声だけでイカせてしまうとは、悠のジゴロっぷりはもはや神級である。
* * * * *
そして週明け、陽介が東京にやって来た。
結局、事前に知らさずに会えなければ元も子もないと思い返した陽介は、土曜の内に悠にメールを送っていたのだ。
早朝から夕方までみっちりマナー講座を受けてきた陽介は、憔悴し切った表情で待ち合わせ場所に現れた。
「はあ~、参った参った! 厳しいっつーかダルいっつーか、こんだけエネルギー使ったの久々だっつーの!」
「フフフフ……。ああいうのはな、自分に必要な部分だけ取り入れればいいんだ。全部が全部正しいってわけじゃない」
柔和な顔つきで陽介を元気付ける悠。
「あ、何だ分かったよーな事言うじゃねーか! ……ま、確かにそうだよな」
悠の顔を見て、下がり切っていた陽介のテンションは一瞬にしてプラス方向へと転じた。
「……で、どうする? 今日は当然業後扱いで、明日休み取ってっからゆっくり出来るぜ? ヘヘッ」
陽介は、ここぞとばかりに挑戦的な目つきで悠を見据える。
「そうか。じゃあ、どっかでメシ食ってから俺んチへ行くか」
「よっしゃあーー!!」
都内の大学に入ったにもかかわらず、悠が高級マンションに一人暮らしであることを陽介が知らぬはずはなく、これは思い通り!とばかりにはしゃぐ。
それを見て、悠もまた踊る心を隠せないでいた。
あの美しい陽ペニをまた拝めるのだ。
今回はもう一歩深みに立ち入ってみよう、と密かに企む悠。
一方、陽介は逆襲の準備に抜かりがなかった。
* * * * *
駅前の蕎麦屋で手早く夕食を済ませ、二人は悠のマンションへとやって来た。
オートロックの扉をカードキーで開き、一階のエントランスに入る。
「……ったく、いいところに住んでやがんな。これで女どもを呼び寄せるわけだな?」
「フッ、そうだな。大概、この時点でいい気分になっている」
否定せず、ナチュラルな笑みを陽介に返す悠。
だが、不思議と陽介に嫉妬心はなかった。
やはり、女との交わりと男同士の交わりは全く別物ということになるのだろうか。
まだ今はスタート地点に立ったばかりの陽介だったが、今はとにかく悠へのリベンジに心が逸っていた。
775号室、そこが悠の部屋だった。
「おお、やっぱ綺麗にしてんな。お前らしいや」
部屋中を興味深そうに見渡す陽介。
一方、悠はリビングへ行って何やらガタゴトしている。
「悠、何やってんだ?」
「……ちょっと、待っててくれ」
陽介は悠の様子を気に掛けながらも、とりあえず座り心地の良さそうなソファーに腰を降ろす。
ほどなくして悠が部屋に戻り、テーブルの上にグラスを二つ置いた。
「え、何これ?」
「お前のために作ったカクテル、ジライヤだ」
そのカクテルグラスには、オレンジ色の悠オリジナル・カクテルが注がれていた。
「マジで!? お前、そんなこと出来んの!?」
「まあな。……オレンジ・キュラソーをベースに、バーボンとスコッチをダブルで使ってみた。そう、イースト・インディアを少しいじった感じだ」
「ん~、何言ってんだか分かんねーけど、お前やっぱすげぇな」
感心しきりの陽介は、恐る恐るカクテルグラスを持ち上げ、こぼれないよう注意しながらズズッとすすってみた。
「……うめぇ! ……で、お前のは?」
「俺はもちろんイザナギ。まあ、ブラック・ベルベットにリゲインを少し加えただけだけどな」
悠の方はピルスナーグラスで、黒ビールとワインのミックス、さらには黄色い栄養ドリンクが混入されていた。
改めて乾杯する二人。
もうこの時点で、シチュエーションは完全に恋人同士だ。
まさか男同士でこんな関係になるなんて、数日前までは二人とも予想だにしなかったが、今はもう、会話が途切れたらその瞬間に互いの唇が重なり合っていくという状態になっていた。
「う……」
ソファーの上で長いキスを続ける二人。
そして、陽介が先に悠のシャツの前ボタンを外し始め、そっと乳首に触れる。
少し驚いた様子の悠だったが、そのままキスを続ける。
ひとしきり乳首を楽しむと、もちろん陽介の手は悠の股間へ。
ズボンの上から悠のモノをさすると、その物体は既に硬化が始まっていた。
ここで悠は、自らも陽介の『美しき斜塔』を愛でたい気持ちが高ぶってきたが、敢えて乳首攻撃に止める。
スッと悠の唇から離れた陽介、悠のズボンをぎこちなく脱がし、黒のボクサーブリーフの上から悠の分身をその棒の輪郭に沿って撫でていく。
絹の黒いブリーフの中で上向きに収納されている悠の分身は、既に八割ほどの硬化率でカリ部分の形が浮かび上がってきた。
「……ああ、陽介。……やってくれ」
陽介は悠の懇願に声なく頷いて、悠の黒いシルクを剥ぐ。
そして、ピンと勃った悠のペニスを目の当たりにし、一瞬たじろぐも自然と口に含んでいった。
「……う、……ううっ」
陽介人生初めてのフェラチオだ。
もちろん、どこかぎこちなくスピード感もない。
しかし、さすがに男同士だけあって感じる部分は心得ている。
見事にピンポイントを攻め立てていき、悠の分身はその硬化度をますます上げていく。
そう。
陽介のペニスが『美しき斜塔』なら、さしずめ悠のペニスは『ダイヤモンド・ポール』とでも表現出来ようか。
その硬さは世間の常識を遥かに超えており、それを受け止めた女性たちは、ほとんど一度は失神の憂き目に遭っている。
そんな悠のダイヤモンドを生で感じた陽介は、舌先を裏筋に沿わせながら思った。
「(硬てぇ……、なんて硬いんだ。これがもし俺ん中に入ってきたら……)」
期待と不安が陽介の頭をよぎる中、悠はいよいよ陽介を攻め始めた。
まだジーンズを履いている陽介の尻を、両手で爪を立てながらカリカリといじる。
「……うふぐ!」
悠のモノをしゃぶりながら、思わず感じてしまう陽介。
そして悠は、自らの分身を陽介に預けたまま、器用に陽介のジーンズ、パンツと順次脱がせていく。
露になった極上の陽ペニ。
悠は思わず生唾を飲み、堪らず陽介を自ら引き離した。
「……俺の番だ」
次は悠が陽介の分身をなぶる。
改めてその美しさに感嘆しつつ、優しくそのビューティフルPを咥え込む。
お互いに相手のペニスを弄びながら、悠がソファーのサイドレバーを降ろし、ソファーベッドの状態にチェンジさせる。
揉み合いながら、いつしか悠が下、陽介が上の状態で69の体勢となる。
「……ようし、今日は俺が……!!」
密かに息巻く陽介、手探りでソファーの横に置いていたカバンの中からローションを取り出す。
そして、悠の分身からパッと口を離すと、ローションの蓋をクルクルッと外す。
と、陽介の怪しい動きに気付いた悠が上半身を起こす。
「陽介……、何やってる?」
「え!? ああ……、お前をコレでほぐしてやろうと思ってな」
自慢げにローションを左手で掲げる陽介。
と、悠が鬼畜の表情でサッとそれを奪う!
「な……!!」
焦る陽介を尻目に、悠はローションを適量指に取り、強引に陽介の股を開く。
「……こうか?」
仰向けの陽介の右足を自分の左手で上げ、ピン立った分身の下に鎮座する袋を掻き分けながら、アヌスにローションをあてがう。
さすがの悠も男性経験は初心者だ。
今イチ勝手が分からない。
しかし、天然ジゴロのプライドはカッコ悪さを許さない。
誤った体勢すらも必殺技へのつなぎムーブとして演出し、自然と陽介の身体を反転させてバック体勢に持っていく。
「ちょ……、ちょっと待て! 今日は俺が……」
陽介の主張などまるで聞く気がない悠は、ローションで巧みに陽介のアヌスを柔らにしていく。
そして、間髪入れず自らのダイヤモンド・ポールを挿入!
「む……、これは……!?」
女性のヴァギナとは全く違った感触がそこにはあった。
自らの本体をヒダで刺激されるのが女性内部の常套であったが、アヌス挿入の感覚はまるで違った。
周りがツルッツルなのだ。
それでいて締まりはハンパない。
この新しい感触に驚愕しながら、悠はゆっくりゆっくりとダイヤモンドをピストンし始める。
「あが……!! うむうむ……!!」
声にならない声を上げる陽介。
陽介も初めての体験だけに、何とも形容し難い感覚に震えた。
次第にスピードを上げる悠の腰。
その感じ方ときたら、これまでの百以上のヴァギナとは完全に一線を画したスーパー・レア・フィーリングだった!
だが、現代に甦ったイザナギがここで満足するはずはない。
激しい腰の動きとともに、その右手を陽介の分身へと伸ばす。
右手で掴んだ陽ペニは、自分のモノに勝るとも劣らぬ硬さを現実のものとしていた。
腰の動きに合わせて、右手も激しく上下させる悠。
「ああ……!! ああああああああああ!!」
もだえる陽介。
そして、二人同時にフィニッシュの時を迎える!!
陽介の穴から悠のダイヤモンドを抜くと、そこからドロッと白濁液が垂れ落ちる。
一方、陽介はソファーの上に白きものを撒き散らし、四つん這いのままブルブルと震えている。
「……ふう」
一人我に返り、残ったカクテルをグイッと飲み干す悠。
その後ろでは、陽介が涙ながらに悔しさを訴えていた。
「……くっそう!」
「どうしたんだ? 陽介」
屈託のない笑顔で陽介に問いかける悠。
「……も、もう知らねーーーーーっ!!」
この瞬間、悠の中で陽介の可愛さは絶世の天女の如く、目盛りを振り切る勢いで絶対的頂点に達した。
「……一生、……一生お前を愛していく!!」
(了)