第七話「台風一過は訪れない」
彼女との新しい日々の訪れを玉男に知らせるのは、彼の下腹部に走る心地の良い電気信号だった。
熱く湿っぽい柔らかな感触が鋭敏な先端に触れる度、彼の股から伸びる男の勲章は無意識の内に機敏な動きで大きく跳ね上がる。
吐息のような笑いが聞こえると、柔い感触はより淫靡な動きで棒の先端をヌルやかな唾液を伴いながら撫で回す。
「れ、霊夢?」
激しさを増す舌先での愛撫による快感で完全に意識が覚醒した玉男は、上体を起こしながら自らの敏感な箇所を舐めずり回す相手の名を震えた口先で告げる。
「ん? あっおおいあお?」
激しく脈打つ肉棒を小さな口をいっぱいに広げて咥え込む霊夢は頭をゆっくりと上下させながら上目遣いで見てくる。
頬を紅潮させる霊夢の顔が下がると淫棒の先は彼女の舌の根を辿り、更にその先で待ち受ける咽喉の壁をくすぐる。
「うっ、それヤバい、出――」
尿管を這い上がる絶頂の兆しを玉男が感じ取った瞬間、霊夢の温かな口内が離れる。
「だーめ。……まだ出しちゃダメに決まってるでしょ?」
霊夢は片目を閉じながらそう告げると、両手を布団の上に着いて寝そべっていた身体を浮かせる。
「出すならコッチに、ね?」
純白の寝間着を縛る腰紐の結び目を摘まんでほどいて見せると、華奢だが女性らしい丸み帯びている身体がはだけた衣服の隙間から露わになり、霊夢は自身の下腹部を指差しながら告げてくる。
玉男は昨日に見た紫の妖艶な乳房に比べるとどうしても見劣りしてしまうハズである彼女の発展途上な二つの控え目な膨らみに、自身でも困惑を覚えてしまう程の魅力を感じ得る。
「やっぱ俺、霊夢のことがイチバン好きなんだな」
「ちょっ、こんな時に……もう、バカ」
顔を更に赤らめる霊夢は先程の大胆さに反し、今度は恥ずかしそうに口を手で覆いながら玉男から視線を逸らす。
「もう我慢の限界――だっ」
霊夢への愛おしさに駆られる玉男は自分の身体を跨ぐようにして立つ霊夢の細っそりとした腰を掴み、そのまま強引に下腹部の上へと降ろさせる。
「……キスしながら、挿れていい?」
眼前まで降りてきた右方向を眺め続ける耳まで真っ赤になる霊夢は玉男の高熱を帯びる硬いモノを、だらしなく涎を垂らす下の口に備わる唇にその先端部を擦り付けながら告げる。
「大好きだよ、霊夢」
「私も――んっ」
身体が一つに繋がると、二人は互いの背に腕を回しながら舌先を淫らに絡め合わせたのだった。
珍しく罰の悪そうな表情を浮かべている紫が自身の能力で作り出した隙間から出ると、そこには予想していたのとは違う人物の惚ける姿があった。
「あら、どうかしたの?」
「いやなんつーか……間の悪い時に来ちまったんだぜ」
いつもの魔理沙らしからぬ苦い笑みを浮かべると後ろに見える神社の障子を指差し、次いで赤面を見せる。
イマイチ状況の見えない紫が促されたまま障子に近付いて行くと、彼女の耳に聞き知った人物の聞き慣れない艶ややかな声が入ってくる。
『好きっ、大好きぃっ』
その瞬間――紫と魔理沙は障子から一歩、二歩、と同時に後ずさるようにして距離を取ってから顔を見合わせる。
「……大丈夫そうね、あの二人」
「あ、ああ……仲が良さそうで何よりだぜ」
その後、二人は互いの顔を見合わせないようにして別れた。