~IS学園・整備室~
「やはり、重火力とスピードの両立は難しいか…となるとどちらかに特化させるべきか?…しかしそれでは状況によっては詰むしな…やはり、パッケージの高速換装用プログラムを用意するべきかな?」
PCを前にうなる圭司。彼は今、自身と大輔のISのパッケージの設計をしていた。今回の戦いで必要性を感じたからである。
「……とにかく手が足りないな……ここは無理を承知で絵里菜さんに応援を頼むべきか?」
考え込む圭司。いくら圭司がプログラムの知識があっても手が足りないのだ。
「何とか、臨海学校までには形にしないと……」
キーボードを打ちながら呟く圭司。そう、あれから日にちが経ち、いよいよ臨海学校まで後わずかとなっていたのである。これまでの状況から言って、このイベントも危険性がある。生徒たちに危害を加えさせない為にもISの強化は急務であった。
~一方その頃、IS学園剣道場~
「はぁっ!!」
「どうした?剣に迷いが出ているぞ!!」
剣道場にて打ち合う影が二つ。一人は箒。連続で竹刀を打ち込むが捌かれている。一人は大輔。竹刀を軽く捌き、受け流している。事の発端はいつものように一夏と特訓しようとアリーナに向かっていた時であった。何かを考えているような箒を見つけ、その表情に何か悩みを感じた大輔は箒に一試合申し込んだのだ。
「…隙有りだ…メェェン!!」
「面有り!それまで!!」
隙を見つけ、面に鋭い一撃を打ち込む大輔。それにより試合は決したのであった。
「…篠ノ之…いつものお前らしくないな。こんな迷いのある太刀筋は…」
「……それは……」
「何か悩みでもあるのか?」
防具を外し、剣道場を後にしながら問いかける大輔。それに箒は少し考えるようにしながら答える。
「……最近、一夏に置いてかれてるような気がするんです…大輔さんの特訓で強くなっていく一夏に…どんどんと置いてかれてように感じて……」
「確かに、アイツはメキメキと伸びている……」
「それで、私は……」
「…どうすればいいのかわからなくて……自分なりに行動をした…だから悩んでるんじゃないか?」
「っ…!!」
「図星か……」
少し考える大輔
「悩んでばかりいても変わらないと思うが……恐らく自分の願いのために人を利用した形になったことを悔いてるんだろう?」
「…はい」
「…だったら、貫き通せ」
「えっ?」
「願いを叶えたいから、行動したんだろ?だったら貫き通せ。ウジウジ悩んでないで真っ直ぐに貫き通すんだ。そうすれば利用した形になった奴もいつかわかってくれる。その時にそれ以上のものを返してやればいい…それだけのことさ」
「そう…ですか…」
「結構無茶苦茶なことを言っちまったがそれくらいの気概がないとダメってことさ…」
「……大輔さんは、そんな風にできたんですか?」
問う箒に少し考えると大輔は静かな口調で言った
「少しは返せたが……結局は全部返せなかった。篠ノ之、お前はそうなるなよ」
そう言うとその場を後にする大輔であった。