~IS学園・整備室~
「…………」
カタカタと無言でPCを操作する圭司。彼は自らと大輔のISの為の追加武装の設計をしていた。
「う~ん、やっぱり荷電粒子砲は必須かな?でも近距離での取り回しに問題が……いや、そこは割り切るのも手か……」
人気の少ない整備室で作業している圭司だったがその奥では簪が作業していた。圭司の方をたまにチラチラ見ながら作業している。どうやら、気になるようだ。
「うん?どうかした?」
たまたま目が合ってしまう両者。すると簪はうつむき、小さな声で「な、なんでもない」といった。
「何の作業をしているのかな?」
不意に声をかける圭司。簪はビクッとなりながらもそちらを向く
「いつもここで作業しているよね?人が少ないここで…人の手を借りずに」
「これは…私一人でやらなくちゃいけない…から…」
小さな声で答える簪。
「貴方も…ここにくるよね?他にも整備室はあるのに…」
「それは…人が少ない方が集中出来るからっていうのと…一人で作業している君が気になってね」
「それってどういう…?」
「そのままの意味さ。いつも一人でがんばってるみたいだから…皆を頼らないのはなんでかなって気になってね」
「そう…なんだ…」
呟くように言う簪に圭司は問いかける
「んで君はなんで皆を頼らないんだい?俺みたいに事情がありそうだけど…」
「…これは、私一人でやらなきゃいけないから……」
「そっか……それって、何のために一人でやらなきゃいけないのかな?」
「それは…貴方には関係ない」
少し強めの口調で答える簪
「確かに関係ないかもね……でも僕は年上として気になったんだ…一人で背負い込もうとしてる君がね」
「……貴方になにがわかるの!?」
強い口調で言う簪
「確かにわからないかな…少し無責任だったようだ…すまない」
謝罪する圭司。それに面食らう簪に対して圭司は言葉を続ける。
「でもさ、人間一人の力は知れたものだ…なのになんで君は一人で背負いこもうとするんだい?」
「それは……」
「……お姉さんへの引け目…いやコンプレックスかな?」
その一言に目を開く簪
「ゴメンよ、君のこと調べさせてもらったんだ……更識簪…盾無生徒会長の妹だよね?」
「…………」
うつむく簪
「確かにあの人の妹ってことは…きついのかもしれない……」
「お姉ちゃんを知ってるの…?」
「まあ、色々あってね……」
「そう……」
「確かにあの人は凄いよ…その妹ってだけで君は随分まわりから追い込まれたんだろう…でも、だからといって君が一人で背負い込むってのはおかしい気がする」
「…………」
「人間一人じゃ限界がある…知識にも能力にも…だけど周りを誰かを頼ることでそれを超えられる。だから…弱さとは違うと思うんだ……」
「!?」
「それもまた一つの強さなんだよ……君はそれが理解できてない…思い込みに固まってしまってる……違うかい?」
「それは……」
「まあ、ゆっくり考えるといいさ…」
そういって部屋を出ようとする圭司。
「待って、なんで私にそんなこというの?」
「簡単さ。似た様な悩み持ったことがあるからね」
そう答えると部屋を後にした