~IS学園・演習場~
新たな二人の男性装者。その情報に千冬は驚きを隠しえなかったが、すぐに落ち着きを取り戻した。
「…逃げ出したとはどういうことだ?」
「そのままの意味だ。俺たちは奴らの下から脱出した…それだけのことだ」
「そうか」
「安心しろ。俺たちはあの組織が一夏に手を出すことを許しはしない…それだけは約束しよう」
「…………」
考え込む千冬。
「……なぜ私に話した?」
「…聞かれたからだが?それにお前は信用に値すると判断した…それに、一夏の身内であるお前にはいつか話すつもりだったからな」
静かな口調で言うと一瞬考え続けて言葉をつむぐ
「……ついでに一つ頼みがある。俺に一夏を鍛えさせてくれ」
「なぜそんなことを頼む?」
「あいつはとてもいい少年だからな。少しでも力をつけてやりたいんだ」
「それは本心からか?」
「そうだが?」
「そうか……」
「さて、夜も遅い。俺は部屋に戻らせてもらうぞ」
「ああ、私も戻る」
「では、また明日」
「ああ…」
そう言いそれぞれの部屋に戻る二人であった
~IS学園教職員寮・一室~
部屋に戻った大輔は待機状態の自身のISを見ながら、呟く
「彼女もそして一夏もISが運命を変えた存在か……」
彼女…レイナのことを思い出しながら一人考え込むと横になり就寝した
~IS学園・寮長室~
シャワーを浴びながら千冬は考えていた。大輔はなぜ戦いに身をおくと決めたのか?…そして、なぜ一夏を鍛えるといったのか?まとまらない考えをシャワーで流すように浴びていた。そして浴室をでると部屋着に着替え、ベッドに横になった。
~翌日、1組教室~
翌日、1組の教室ではクラス代表を決める為の話し合いが行われたのだが、そこで一つの問題が生じた。一夏を押す周囲の意見に一人の女子生徒が異議を申し立て、そして決闘で決めると言うことになったのである。期日は3週間後、アリーナでのISによる模擬戦であった。それを外で聞いていた圭司は無理だと感じた。何故なら相手は、セシリア・オルコット…イギリスの代表候補生だからである。そこで圭司は休憩時間を見計らい、一夏に声をかけた
「織斑、ちょっといいか?」
「あ、はい!いいですよ!!」
一夏を呼ぶと、圭司は彼にこう提案した
「決闘するんだってね?廊下まで聞こえていたよ」
「あ、それはすみません」
「あやまる必要はない。それより俺に手伝うことってできないかな?」
「え、でも…お仕事があるんじゃ?」
「それは大丈夫だから気にしないで…同じ男だから…少しでも力になりたいんだ。幸い技術に関してはアドバイスできるしね…だから…」
「生憎だが、一夏は私と特訓することになっているんだが?」
「ああ、もちろんそれは知ってるよ。だから、それに混ぜてもらおうと思ってね。篠ノ之さん」
横から口を入れてきた箒に笑顔で応対する圭司。
「しかし!」
「いいじゃないか箒。圭司さんの好意を無駄には出来ないぜ」
「そ、それはそうだが……」
「何、分担すればいいさ。それに篠ノ之さんにちょっと兄貴が会いたいってのもあったからね」
「大輔さんが?」
「あ、一夏君はもう会ってるっけ?いやあ、篠ノ之さんが剣道で優秀だって聞いてね。そしたら、兄貴が剣術を使うもの同士、一度会ってみたいってね」
「そうだったんですか。それなら、納得です。箒もいいよな?」
「ああ…そういうことならいいが…」
笑みを見せてる圭司だが、箒は渋々納得してるようだ
「大丈夫…二人の時間はきちっととってあげるよ」
「っ!!」
小声で箒に言う圭司であった