~IS学園・ハンガー~
「よくやったな、一夏」
ハンガーに戻った一夏に声をかける大輔
「いえ、大輔さん達との特訓のおかげです!」
「そうか……だが、これからも特訓は続けるぞ…お前が本当に守りたいものを守れるようになるまでな」
「はい!!…それじゃ、俺はこの子を医務室に運んできます」
「ああ…わかった…」
「じゃあ、失礼します!」
そう言いセシリアを連れて医務室に向かった一夏。それを見送り、大輔もハンガーを後にする
「さっきの言葉はなんだ?」
去り際に声をかける千冬
「そのままの意味だ。大事なものが出来たとき守れないのはあいつにとっても嫌だろうしな……」
「そうか…」
「(あいつの守りたいものに姉が入ってるのは秘密だがな)」
笑みを見せ、立ち去る大輔であった
~とある軍事施設~
「やはり、IS学園だけではありませんか…ターゲットの警護は」
「ええ…既に日本政府や更識も動いているようです」
「面倒なものですね」
「どうしますか?隊長…?」
「今は静観するしかなさそうですね」
隊長と呼ばれる男は笑みを浮かべながら答えた
「しかし、我々の動きをつかみかけるとは更識も厄介なものです。さすが日本政府の暗部といったところでしょうかね」
クックックッと笑みを見せる
「しかし、このまま動かないと言うのも上がなんと言うか…」
「もちろん、機を見て動きますよ……彼女たちにも協力してもらいますがね」
「彼女たちですか?……まさか01達を実戦投入するおつもりですか?」
「ええ、彼女たちの能力無しでは突破は難しいでしょうしね。それに、上からの命令でアレの実戦投入をしますよ」
「アレ…ですか?!しかし、まだ試作機の段階で!!」
「ま、データ取りも兼ねてるんでしょう……量産のためのね」
施設の廊下を歩きながら話す二人はとある1室の前で足を止め、ドアを開くと中に入る。そこには無骨な武者のような機体と騎士のような機体の2機のISの姿があった。
「この無人IS、武人零型とナイトゼロ。どちらが量産向きかの最終テストも兼ねてるのですから」
「確かに実戦でのテストなら問題点もわかります…そういうことでしたら打って付けですね」
「さて、我々は彼女たちの元へ行きましょうか」
「はい……」
そう言い部屋を後にする二人であった。
~IS学園・整備室~
ハンガーを後にした大輔は整備室に向かっていた。前に見かけた少女が気になったからだ。整備室に着くと、案の定少女は作業をしていた。
「(また、一人か……なぜ彼女は一人で?)」
部屋の様子を見ていた大輔だが、ふと少女が気配に気づき、こちらを向く
「誰……?」
「ああ、すまない。邪魔をしたようだな。俺は新任の技術者でな。たまたま君を見かけて、気になってな」
「そう……前にも見てたよね?」
「気づいていたのか…極力気配は消していたんだがな…」
頭をかきながら答える
「なんでここに…?」
「いや、ちょっと知り合いに技術関係の資格を持ってるならって、ISの整備を頼まれてな…」
とっさに嘘をついてしまう大輔。いくら生徒に対してとはいえ、自分の機体とは言えないのだ
「そう…なんだ…」
「……君はなぜ、一人でそんな作業をしているんだ?」
「それは……」
「言いたくないならいい…ただ、これだけは言わせてくれ。たまには誰かに頼るのも道だぞ?」
「え…?」
「なに、お節介な年長者の戯言だ…忘れてくれ」
そう言い立ち去る大輔。少女は首をかしげ、見送る
「(なんというか…あの子は一人で抱え込んでるみたいだったな……)」
呟き、天井を見上げる大輔。…一人で抱え込むこと…その辛さを知っているからこその一言であった