交代で仮眠を取りつつ見張りを続けていたが魔物どころか逃げてくる人すらも来なかった。
今砦にいるのは俺と 弓兵のソーマちゃん ヒーラーのアリサ キュテリ ケイティそしてアンナだけだ。もし魔物が来た場合逃げるしか今の所は手が無い。 今のままでは明らかに戦力不足だ。
「王子、少しよろしいでしょうか?」
見張りを続けていた俺のもとに政務官のアンナが梯子を登ってきた。
「どうした?」
アンナいわく、魔物達が復活したのは女神アイギスの神殿に何かあったのではないか。確認するためにも女神の神殿に行かないか ということらしい。
「確かにそうだな。 準備が出来次第ここを発とう。」
「皆に伝えてきます。」
アンナが梯子を降りていく姿を見ながらふと、考えてしまう。
親父やユリアン達は無事だろうか。 兵士の皆は無事に逃げれたのだろうか。街の皆はどうなったのだろうか。
心配すると共にある思いが浮かぶ。 魔物を討ち王国と王国の平和を取り戻す。 それが俺の役目ではないか?
いや、俺一人で決めて良いことでは無い。彼女達にも聞かないとな。
外していた鞘を腰に下げ彼女達と合流するべく梯子を降りた。
女神の神殿は砦から大道を南に行ったところにある古い神殿………らしい。
というのも、俺自身は行ったことはないのだ。 いや、俺だけでは無い。彼女達の中でも行ったことが有るのはアンナだけだった。
女神アイギスの信仰も薄まっているのだ。中には千年戦争自体が空想の御伽噺だと思っている人もいるくらいだ。
大道を南へと下りながら皆には俺の考えを告げた。
「俺は魔物を討って王国を取り戻したいと思っている。 とんでもなく難しい話だとは思っている。それでも俺に協力してくれるのなら力を貸して欲しい。 頼む。」
俺は頭を下げて彼女達に頼んだ。 しかし断られても何ら不思議では無い。
帰ってきたのは短い溜め息だった。
「顔をあげてください王子。 一国の主がそう易々と頭を下げてはいけません!」
ケイティは優しい声で叱責した。
「王子は一言言えば良いのですよ。 「俺についてこい」と」
ソーマちゃんも微笑みながら肩に手を置いてくる。
後ろではアンナとキュテリも頷いている。思わず涙が出そうになったが次のケイティの一言で背筋が凍りかけた。
「ならば今までさぼっていた文も戦術講義が必要ですね。」
ああ、女神アイギス様どうかお助けを…。
それから暫く歩いていると、
キンッ!キンッ!!と刃をぶつけ合うような音が響いてきた。森に身を隠しながら伺うと赤いコートをたなびかせながら銀髪の少女がゴブリン達と戦っているではないか。
少女は見事な身のこなしであったが、流石に多勢に無勢ではまずいらしい。
「ソーマちゃんは弓で援護射撃を!! ケイティは俺と一緒にあの子を助けるぞ!」
言い終わると同時に駆け出して後ろからゴブリンを叩き斬る。
「うらぁぁぁ!!!!」
首を跳ねられたゴブリンは地に伏しそのまま動かなくなる。
後ろではケイティがレイピアでゴブリンを貫いている。
俺達を背後から襲おうとするゴブリンはソーマちゃんが弓矢で射抜き瞬く間にゴブリンの群れを討伐し終えた。
「大丈夫か!?」
戦っていた赤いコートの少女の元へ駆け寄るとその子はしゃがみ込んだまま動かない。 もしかしてどこか怪我を…と思ったが、
「お、お腹すいた……」
数分後かじかじと干し肉をかじる少女から話を聞いていた。
「私はセシリー。 隣の国から来たアサシンだ。」
アサシンの言葉に反応したケイティが慌てて俺とセシリーの間に入る。
「アサシン!? まさか王子の命を!?」
「いや、違う。 私のいた組織は私が初任務に出る前日に無くなった。 だから私は新しい仕事を探しにこの国へ来たんだ。 そうしたらさっきの奴らが襲ってきた。」
なる程そう言うことか。 見たところセシリーは腕も立つ。是非とも仲間にしたい。
「ならセシリー。 俺達の仲間になってくれないか?」
ケイティやアリサの顔を見るが彼女達も頷いている。
「今はこんな人数だけど、いずれは国を取り戻して魔物を討つつもりなんだ。 だから力を貸してくれないか?」
セシリーは俺の顔と干し肉を見て、
「王子は肉をくれた良い人だ。それに暗殺者の私を必要としてくれる。 だから王子が助けて欲しいなら私が助けてやる」
「よろしくな セシリー!!」
こうして魔物討伐を目指す王子一向に新たな仲間セシリーが加わったのだった。
モーティマー? フューネス? 知らないこですね
と言うわけで三話。 ついにセシリーが来ました!! ドンドンパフパフ!!
アイギスのシルバーでは使いやすさもさることながらビジュアル的にもかなり好きです。
そろそろ王子には召喚(ガチャ)をして貰うつもりなので希望があればお願いします。