※この作品はR-18です。

妄想成層圏   作:王子の犬

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 男性向けです。
 半分まで進んだところで原作を確認したら時系列が狂っていたので、急遽「挑発」を書き始めたという経緯があります。
 予め申し上げます。
 今回、新たに付与したGLタグに該当する描写が存在します。苦手な方は引き返すようお願い申し上げます。短編連作なので一話読み飛ばしても影響はございません。



トゥルー・ラブ

   <五十一>

 

 青い空、美しいビーチ。IS学園は臨海学校に来ていた。

 皆が見守るなか、箒は打ち合わせ通りにISを動かす。

 

「――やれる! この紅椿なら!」

 

 圧倒的スペックに酔いしれながらビーチに降り立つと、箒はふと思ったことを口にした。

 

「姉さん。紅椿の待機形態はどんななんだ?」

「えっ!?」

 

 ビクリと肩をふるわせ、束は目を泳がせながら後ずさった。

 真耶の背後に移動し、後ろから手を回して巨乳を揉みしだく。

 

「アンッ……」

 

 艶めいたうめきに、一夏が股間の前で手を組む。

 若い血潮でたぎった下半身を見られたくないと自衛したのだ。

 ――えっちな声に反応しただと? けしからん。けしからんなっ!

 箒は早速ハイパーセンサーを悪用し、一夏の股間の膨張率を計算させてしまった。

 すかさずシャルルの下半身に目を向ける。

 ――け、計算できない!? センサーの許容範囲を超えているっ……。

 

「あ、あのね。箒ちゃん」

「はい、なんでしょうか」

 

 箒は冷たく応じた。

 ハイパーセンサーを私的に用いたことなどおくびにも出さなかった。

 妹の顔色をうかがってもじもじと指をもてあそんでいるのは箒の姉だ。

 篠ノ之束――ISの開発者。天才にして優れた容姿。オンラインで修士号、博士号を取得。肝心な性格に難があるため同性や異性からも嫌われ、気がつけば二十五才になってしまった。

 束は仕事ができる女だが、ひとつだけ世の女性よりも劣っている点があった。

 ――姉さんは処女だ。

 研究者や助手希望の美少年・美青年から適当な相手を見繕って、とりあえず籍を入れさえすればよかったのだが、どういうわけか処女を守っていた。

 

「あ、紅椿はねっ。念じるだけで脳波を読み取って箒ちゃんが大好きな、一番ほしいって思っているものになるだよんっ。……そうだね。今ここでやってみよー」

 

 空中に指を踊らせる束。

 箒は目を閉じた。

 ――私のほしいもの。一番ほしいもの……。

 箒は一夏と対峙する形で目を閉じた。

 

 

   <五十二>

 

 

 

「うるさいなあ。あっちいきなよ」

 

 邪険な声音に、箒の思考が中断する。形作られつつあったイメージが砕け散るのを感じて、ゆっくりと目を開けた。

 尊敬の念を示したセシリアに、束が憎しみのこもった目を向け、心底冷たい言葉を放っていた。

 姉がどのような人物か理解していたにもかかわらず、言葉の刃で友人を傷つける姿にカッと身体が熱くなった。

 

「誰だよ君は」

 

 しょげかえったセシリアと束の間に誰かが割り込んだ。

 ――黒髪っ……じゃない。

 

「シャルル・デュノアです。フランスの国家代表候補生にしてデュノア社の企業代表でもある」

「へえ。潰れかけデュノアの御曹司か。ラファールなんてつまらない機体に乗ってるからどんな子だと思ってたけど意外だったよー。うん、美少年だ」

 

 ISスーツを身につけたシャルルは少年の体型だった。

 

「お姉さんに整備してほしいの? そこのずうずうしい変な金髪みたいに」

「う……」

 

 セシリアがシャルルの背後でちいさくなり、涙すら浮かべている。

 

「そのつもりでしたが今はあなたに触れてもらいたくない」

「え?」

 

 束の顔があからさまに凍りついた。

 

「わざと傷つけなくとも追い返すことはできた。あなたの頭脳があれば、そのくらい簡単でしょう。だけど……それをしなかった」

 

 シャルルはおもむろに一夏を顧みた。

 

「一夏。僕は君に失望したよ」

「なんだって?」

 

 突然の言葉にうろたえた一夏が大声を出した。

 

「女の子がいじめられているのに声を上げず、怒りもしないなんて……君らしくない。身内同然だからって甘い気持ちでいたのかい?」

 

 図星だったのか一夏は黙り込んだ。

 シャルルは嘆息し、千冬を一瞥(いちべつ)する。彼女は情勢を見守ることに徹していた。

 再び束に向き直ると、瞳の奥をのぞき込める位置まで歩み寄った。

 

「そろそろ……大人になりませんか」

「っ……!」

 

 シャルルが耳元でささやいた直後、パンッと乾いた音が鳴り響く。

 気分を害したのか顔を真っ赤にした束が手をあげたのだ。

 衝撃で表情をなくしたシャルルがゆっくりと頬をなでさする。

 顔を上げて束を強くにらんだ。

 ――千冬さんっ!?

 千冬が俊敏な動きで一瞬にして束との距離を縮める。

 束がシャルルにしたように、今度は千冬が束に平手を放った。

 衆人環視の前で手を挙げられ、束が目を白黒させた。聞き慣れた、ぺしん! という音ではない。二、三歩よろめくほどの強さだ。

 

「ち、ちーちゃん」

 

 千冬は無言でもう一発放った。

 

「ぶ、ぶったね!? ほっぺなんて一度もぶたなかったじゃないっ」

 

 無表情のまま、千冬は携帯電話の通話ボタンを押す。

 

「ボーデヴィッヒ、やれ」

 

 草陰からワイヤーが伸び、瞬く間に束の四肢を拘束してしまった。

 

「もし束が暴れたら縄でふん縛ろうと思ってボーデヴィッヒを待機させていた」

「ちーちゃん、ほどいてよーっ。反省したからっ。ラウラちゃんは可愛いんだから、年上のお姉さんの言うことを聞くもんじゃないのっ!?」

 

 ワイヤーブレードの拘束は完璧だ。

 ラウラが締め付けを強めると身動きできない束は苦しさに喘ぐだけだった。

 

「んんっ……」

「織斑先生。さすがにやりすぎなのでは……」

 

 箒は縛るまでもないと思って、千冬に声をかけた。

 だが、彼女は何かの条項をつぶやいてから急に目を輝かせた。

 

「河岸(かし)を変えるぞ」

「はい?」

 

 

 

   <五十三>

 

 

 

「ここなら他の生徒の目につかない」

 

 関係者専用ビーチの中心で縛られた束を囲んでいた。

 目隠しをつけさせ、タオルを猿ぐつわ代わりにしてある。

 箒はシャルルやセシリアと肩を並べて大きく開いた太ももを見つめていた。

 一夏は目隠しを身につけ、ヘッドホンをつけていた。千冬に厳命されて素直に従ったのだ。

 パラソルの下で寝そべり、真耶に膝枕してもらっていた。

 

 箒は言われたとおり、千冬の旅行用バッグを手渡した。

 千冬はその場で中を開き、使いかけの小瓶を取り出す。

 

「それは?」

 

 箒が訊いた。

 

「ナノマシン入りローションだ。これを塗り込めばどんな処女でもビッチになる」

 

 ――なぜそんなものを?

 追求するのは簡単だが、後が怖かった。

 シャルルとセシリアは千冬の指示にしたがって、束の服に鋏(はさみ)を入れた。

 股間を隠していた布を取り除くと和毛に包まれた陰部が露わになった。

 

「束は生えてないんだ」

 

 ローションを陰部に垂らす。

 手のひらを使って塗り込むと、束がいやいやと首を振った。

 

「こいつのすごいところは経口では作用しないんだ……こんなことをしても、私がビッチになることはない」

 

 腰を抱き寄せ、むき出しになった陰唇に舌を這わせる。

 ナノマシンの作用でどろどろになった蜜壷に吸い付き、肉襞を一筋ずつ丁寧にねぶっていく。

 ――やってることがビッチなんですが……。

 束がしきりに内股を閉じようとした。

 千冬が手で合図すると、シャルルとセシリアが目隠しと猿ぐつわをはぎ取った。

 

「ちーちゃん!? やめてよっ!」

 

 真っ赤になって口早に抗議したが、股間に顔を埋めて淫蜜をすする千冬には届かなかった。

 

「トイレに行きたいんだろう?」

「な、何を言ってるんだい。そんなわけ……アンッ……ないじゃないかっ」

 

 だが、シャルルとセシリアが乳首に吸いついて余裕をなくした。

 

「このふたりは何なんだよっ」

「束のことを思って手伝ってもらっている。シャルルには優しくしておけよ? あとで女にしてくれる」

「む、無理! あんなの入るわけない! それ以前に……こんなの嫌だよっ!! おかしいよ!! ……ンン……」

 

 束は尿意が高まってきたらしく抗議が尻すぼみになっていく。

 そして千冬が抵抗をやめぬ束の腹に手を置き、圧迫を加える。

 羞恥心や抵抗感と戦いながら、束は大声で怒鳴った。

 

「ちーちゃん! ちーちゃん! 正気に返ってよ! こんなのおかしいよっ……あうううぅぅっ……」

 

 柔肉が盛り上がり、とうとう放尿を始めてしまった。

 よほど溜まっていたのだろう。

 勢いよく噴き出したゆばりは孤を描いて、箒の足下にまで達した。

 

「妹に見られながら……するのは気持ちいいだろう?」

 

 必死に首を振る束。

 箒はどういうわけか足が動かず、そのまま女教師の淫行を凝視するしかなかった。

 熱い流れが収まり、今度はシャルルたちが肩を寄せ合って股間を舐めた。

 残尿の匂いと味が消え去り、ナノマシンの作用で新たな蜜が満ちていった。

 

「では」

 

 千冬の合図で頃合いだと悟ったのだろう。

 立ち上がったシャルルがそそり立った巨根をさらけ出した。

 根元をつかみ、亀頭をむき出しになった膣口に当てる。

 そのまま腰を進めようとしたが、固く閉じた門に行き当たって止まった。

 

「いやああああっ……やめてっやめて!! ちーちゃん、コイツを止めてっ! こんな初めていやあああああ!!!」

 

 必死に泣き叫ぶ姿にシャルルが躊躇したのか、千冬に向けて困惑を露わにした。

 ――このままでいいのか? 姉さんが強姦されるのを黙ってみていてもいいのだろうか?

 刹那、拘束を解かれたかのように足を踏み出していた。

 紅椿の加速力で瞬時に千冬の隣に移動し、箒は言い放った。

 

「待て! 私に決めさせてくれ!」

 

 ――何かまずいことを言ったのだろうか。

 千冬の悪い表情を見て、箒は自分の間違いを訂正したが、手遅れだった。

 

 

   <五十四>

 

 

 

「これが紅椿の待機形態……? 本当に私が望んだこと……」

 

 箒が顔を寄せてささやくと、束は小さくうなづいた。

 股間に透明な水晶を思わせるかのように透き通った弓なりの棒がそそり立っている。

 先端が優にへその上を飛び越しており、全体を形成するナノマシンが蠢くたびにキラキラと輝きを放っていなければ、ある種の拷問器具と思うに違いない。

 

「準備しますわ」

 

 跪いたセシリアの顔が股間に迫り、美しい金髪が左右からさらりと流れた。

 ぴったりと唇が紅椿に密着すると、湿り気を帯びた吐息が吹きかかるのがわかった。

 

「ンンッ……」

 

 薄桃色の唇がぱっくりと先端をくわえ込むと、セシリアは淫靡な上目遣いになって自ら乳房を弄ぶ。

 しびれるような感覚だ。

 今まで何度も空想してきた肉棒の感覚をクラスメイトの口で味わうことになろうとは、よもや想像だにしなかった光景である。

 その感激はすばらしく竿にあたる部分に舌が絡みつく。

 セシリアは唾液を溜めながら喉奥へと誘う。

 ナノマシンと唾液が合わさってヌラヌラと淫らに蠢き、次第に否応なく生暖かな温もりが伝わる。

 ――どうしたんだ。私はどうしてしまったんだ。

 セシリアの顔がゆっくりと退く。箒がもの惜しげな吐息をつくのを待って再び前に進める。頬の裏からジュポッ……ジュポッ……と粘り気ある音が満ちた。

 紅椿から伝わる同級生の唾液と吐息にすっかり骨抜きになると、不意にセシリアの唇が離れ、うっとりとした吐息が漏れた。

 

「アアアッ……」

 

 セシリアが喘ぐと、シャルルが彼女の尻をつかんで腰を密着させていた。

 

「デュノア……オルコットは気持ちいいのか?」

 

 シャルルがにっこりと笑って首を縦に振る。

 

「いつから?」

 

 訊くと、シャルルは困ったように眉をひそめた。

 セシリアがクネクネと身もだえ、欲情した臀部が艶めかしく震えた。

 

「これは僕への罰なんだ。……ううぅっ……そんなに締めないでっ……」

「罰だって? 何に対して」

「ぼ、僕が……違反……ああっ」

「すぐに出てしまいそう? デュノアさん、膣内(なか)に出していいですわ。織斑先生から許可をもらっているでしょう? 我慢なさらないで……」

 

 シャルルは今にも暴発しそうだ。

 セシリアは後背位で腰を振りながら、首を曲げて箒に促す。

 

「高らかに屹立した紅椿を、お姉様の膣奥に届けておやりなさい。きっと……きっと悦ばれますわ」

 

 箒は思わずビクリと肩をすくめ、小さく頷いた。

 ――紅椿が収まらないと人前に出られない……。

 決意に満ちた瞳を姉に向ける。

 ナノマシン入りローションを塗布された束は、陰核への刺激を止めぬ千冬に何度も懇願している。

 一分おきに絶頂に達して膣内から透明な分泌物を噴き出した。

 両膝から力が抜け、もはや拘束を解こうともしていない。

 ――姉さん。

 傍らにたどり着くと、彼女の顔は涙とよだれとナノマシンでぐしゃぐしゃになっていた。

 箒は顔を近づけ、欲情に目を輝かせた。

 

「姉さん……紅椿を姉さんの膣内(なか)に入れます」

 

 ナノマシンの塊を粘膜に入れたらどうなってしまうのだろうか。箒は今にも爆発しそうに高まった紅椿をつかんだ。

 股間に移動し、千冬の愛撫で緩みきった膣穴に狙いを定める。

 潤んだ瞳を向けられるだけで危ういのに、紅椿が膣肉に埋もれた瞬間、恍惚としてしすぎて危険を感じ、腰を引こうとしてしまった。

 ワイヤーブレードが箒の大腿部に巻き付き、無理矢理股間の接触を強める。

 

「あうう……箒ちゃっ……」

 

 恥骨をすりあわせた途端、束が足先をピンと張ってのけぞった。

 挿入しただけでオルガズムに達したに違いない。

 肉襞が激しく蠢き、膣肉が締め付けを強めた。

 

「姉さんっ……」

 

 上から覆い被さってしがみつくと、無我夢中になって腰をふった。

 温もりと感触を味わっていると、ワイヤーブレードの拘束が小刻みに互いの身体を揺らす。

 強制的に腰を使わせ、箒が前後に突き動かすたびに強烈な快感で何も考えられなくなった。

 

「箒ちゃんっ……! お姉ちゃんおかしいよっ……好きなように動かしていいから……強く、奥まで」

 

 束はナノマシンの作用で淫らにとろけきっていた。

 

「ああんっ……あっあっあっ……箒ちゃんの紅椿ぃっ……もう、箒ちゃん以外考えられないよっ……気持ちいいっ……きもちいいよぉっ……」

 

 声をうわずらせ、激しく身を反らせた。

 互いの恥骨のあたりが大量のヌメリでぐちゃぐちゃになった。

 奥を突くと、束は昇り詰めそうな叫びをあげた。

 

「あうう……」

 

 身体を入れ替えられ、束が上になる。

 紅椿が抜け落ちると、刺激で束が潮を吹いた。

 

「抜けただけなのにっ……あああああっ……!」

 

 箒が幹に手を添える。

 ワイヤーブレードが束を立たせ、大股を開いたまま仰向けの箒にまたがらせる。

 先端の向きを調整し、膣口にあてがう。

 束自身の重みで、ゆっくりと沈み込んできた。

 屹立した紅椿がヌルヌルッとなめらかに柔肉の奥へと呑み込まれていった。

 

「箒ちゃあああんっ……えっちきもちいいよぉっ……」

 

 束から覆い被さって唇を吸い付いた。

 姉の柔らかな唇の感触に箒は驚き、ナノマシンの作用なのかジワジワと気持ちが高ぶった。

 舌を差し出して触れさせると、束から積極的に絡めてきた。

 

「姉さんっ……姉さんんん」

「箒ちゃん……おいしいよぉっ……夢にまで箒ちゃんとのでぃーぷきすっ……いいよぅ」

 

 箒は惜しみなく注ぎ込まれた姉の唾液をのみこむと、下腹の奥が激しくうずいた。

 濃厚な匂いを胸いっぱいに吸い込む。

 

「いい匂いだ……」

 

 顔中が唾液まみれになっても嫌だとは感じなかった。

 膣内のヌルヌルが増して溶けてしまいそうになる。

 激しく突き上げるうちに、とうとう絶頂に達した。

 

「姉さんっ……出ますっ……よくわからないのがっ……」

「いっちゃうんだねっ……おねーちゃんうれしいよぅっ……箒ちゃんのナノマシンを子宮に届けてっ」

 

 快感の波にうめき、箒は大量のナノマシンをドクドクと勢いよく束の内部にほとばしらせた。

 

「あああああっ……熱いよっ……感じちゃうっ……!」

 

 熱と小泡で白濁したナノマシンを受け止めた瞬間、束が狂おしい痙攣を始めた。

 ガクンガクンと背中を波打たせ、激しく身をのけぞらせた。

 

「ぎも゛ぢいぃ゛いぃ゛ぃ……んもぉ゛お゛お゛ぉぉ、んもぉ゛お゛お゛ぉぉ、どうれもよくにゃっひゃいぃましゅぅぅぅ」

 

 口の端からよだれを垂らし、呂律が回っていない。

 

「セックスらいぃしゅきいぃぃっ。箒ひゃぁんらいぃしゅきいぃぃっ。ISにゃんてどうれもいぃぃぃっよぉおお゙。毎日れもエッチしたいぃ。箒ひゃぁん! 箒ひゃぁん! 箒ひゃぁああああぉぁあああ!!」

 

 箒は姉の豹変ぶりに驚きながらも、紅椿からナノマシンの放出が終わると、すっかり満足してしまった。

 

「とうとう箒ひゃぁんとしひゃったのぉおお……処女をまもっててよかっ……」

 

 束は糸が切れたようにぐったりと妹にもたれかかった。

 膣内の収縮が繰り返され、ナノマシン放出直後の紅椿が過敏に反応して、箒は名残惜しげに腰を震わせた。

 最後の一滴をそそぎ終え、箒がうっとりと力を抜く。

 ワイヤーが緩んで砂浜に身を横たえると、姉の吐息を感じながら快感の余韻に浸り混んでいった。

 ――姉さんとしてしまった……私は……。

 

 

   <五十五>

 

 

 

「はーい。そろそろいいよねっ」

 

 箒の思考が中断する。脳裏によぎったイメージを振り払おうと頭を振った。

 ――とんでもない白昼夢を見てしまった。姉さんが山田先生のおっぱいを揉むからだ。

 箒は仕切り直して別のことを考えようとした。

 だが、ISスーツのちょうど下腹の辺りが窮屈になり、ゆっくりと目を開けた。

 

「箒ちゃんのえっち♪」

 

 ――え!?

 下腹が膨らんで、なぜか男性の肉棒と形が一致している。

 ――お、大きいです……。

 

「お、おねーちゃんは箒ちゃんの想像力にちょっと驚いちゃったよんっ。じゃあじゃあっ解説するね~♪」

「……待ってくれ」

 

 箒はすかさず姉の前に移動して肩をつかんで顔を寄せた。が、束は目をそらして口上を続けた。

 

「親切丁寧な束おねーちゃんの解説のはじまり、はじまりぃ~。紅椿の待機形態は弓なりに反ったスティック状になったんだけど、周囲は常にナノマシンで保護して清潔を保ってます。ナノマシンはオクラのネバネバを参考に粘性をもたせました! ナノマシンの能力を最大限保持するために箒ちゃんには一日一回ナノマシンを放出してほしいんだよんっ。毒性はなし! 食べても大丈夫! しかも粘膜で摂取するとお肌がツルツルになって若返るんだよ~。ニキビも治っちゃう優れもの! ナノマシン放出時、箒ちゃんの新陳代謝が良好になって頭がスッキリするん……グギギギギ」

 

 箒は腕力で強引に姉の顔を正面に向けさせる。

 

「やり直させてほしいんだが」

 

 ――い、いくらなんでも……男のあ、あ、アレにしか、み、見えんっ……。

 

「できるけど……」

 

 珍しく姉が言いよどむ姿に、箒は手を放しながら不安を覚えた。

 

「せっかく作った紅椿を初期化しなくちゃならないよ? いいの?」

「姉さんは天才じゃないのか!?」

「箒ちゃんがこの形を望んだんだよ!? おっかしいなあ」

 

 ――せっかくもらえたISを失うのは困る! なにか妥協する方法はないのか!

 束は顔を赤くし、小声で耳打ちする。

 

「ナノマシンを毎朝放出すれば小さくなって目立たなくなるよ」

「ほ、本当か」

「ホントだよん」

「どうやって?」

「待機形態になった紅椿に刺激を与えてナノマシンを活性化するんだ。すると先っぽからジェル状のナノマシンが噴き出して、生物の細胞を求めて移動を始める。ただし経口や手の刺激だとナノマシンの誤飲防止機能が働いちゃう。必ず粘膜を介して刺激して、放出まで粘膜に包まれた状態を維持しなければならないんだ」

「もっと具体的に。紅椿に刺激をどうやって与えるんだ」

「え!? 言うの!? 言っていいんだよねっ。ま、いっか」

 

 束は何度も目を瞬かせ、さらに小声になった。

 ゴニョゴニョゴニョ……と説明を聞くうちに箒の顔が青くなっていった。

 

「有象無象の女ならそこら中に転がってるし……も、もし箒ちゃんが望むなら」

 

 束がもじもじと腰をくねらせた。

 箒は目の前が真っ暗になり、紅椿を手に入れたつかの間の喜びも消え去ってしまった。

 

 

 

(終)

 




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