※この作品はR-18です。

妄想成層圏   作:王子の犬

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 男性向けです。


A嬢の物語

   <十一>

 

「さて困った」

 

 悔し涙を流しながらしゃくり上げる声がシャワー室に響き渡った。

 シャワーヘッドからほとばしる水量ではかき消せないほどで、その場に居合わせた箒はかける言葉もなかった。

 

「どうしてっ……どうしてですの!」

 

 セシリア・オルコットがタイルに拳をたたきつける。

 湯を滴らせていた箒には、彼女が激昂する理由に心当たりがあった。

 つい先刻のことである。彼女と織斑一夏がクラス代表の座をかけてISで戦った。大勢の予想を裏切ってセシリアが負けたのである。

 ISを身にまとうことはスクールカーストの頂点に君臨する必須条件だった。国家代表、国家代表候補生……量産機をまとうことすら大量の書類を要する凡人。学園に通う者なら誰でも知っていることだ。

 セシリアは国家代表候補生である。

 エリートが一夏という凡人に負けた。つまり彼女は現在の地位を失ったのである。

 敗者には死を……とまでは行かないが惨めな結末が待っているに違いない。彼女が蹴落としてきた有象無象と同じく、誰からも見向きされず、いつの間にか学園を去っていくことだろう。

 

「あああああっ!」

 

 オルコットが叫んだ。怒りが静まらなかったのか、またしてもタイルを殴った。

 

「なぜですか……わたくしの何が足らなかったと……」

 

 箒は偶然居合わせた真耶を手招きする。

 ――けしからんおっぱいめ。

 一糸まとわぬ大人の裸体を前にしてオルコットとは何ら関係のない感想を抱く。

 ――一夏に吸われて大きくなったのだろう? ええ?

 と、言いがかりをつけたくなる。実際の一夏は真耶に手を触れることすら躊躇する。奥手男子なのだ。

 

「篠ノ之さん?」

 

 真耶が困惑している。水も滴る佳い女の乳房をすくい上げてしまったのだからしょうがない。

 我に返った箒は笑ってごまかした。

 ――今はオルコットを優先すべきだ。今日は何というか……困っている人を導きたい気分なのだから。

 

「山田先生。しばらくオルコットについてあげててもいいですか」

 

 昨日の敵は今日の友だ。箒は敵方の人間だが、戦が終わった今なら仲良くできると思った。

 

「わかりました。みなさんには遅れると言っておきますね」

 

 箒はうなずく。再びセシリアが叫んだ。己の未熟さをひたすら嘆く。

 そのときだ。

 

「箒! 大丈夫か!」

 

 外で待っていた一夏が叫び声に驚いて駆けつけた。

 制服に着替えていた彼は濡れるのもかまわず、女子シャワー室へ躍り込む。

 ――織斑一夏! 貴様ア、ここがどこだかわかっているんだろうな!

 女子シャワー室は密室である。登場人物は四人。男は一夏ひとりで、女は箒、真耶、セシリアの合計三名だ。シャワー室だからもれなく女子は全裸だった。

 

 

   <十二>

 

 

「痛テテ……」

 

 一夏は箒の平手を受けた頬をさすった。真耶から説教を受け、箒からさげすんだ視線をもらった。幼なじみとの距離は縮まるどころかさらに広がってしまった。

 箒と真耶がセシリアを慮って側にいようとしたが、セシリア自身がそれを拒む。

 一夏はひとり、女子シャワー室の前でセシリアを待った。

 だが、彼女はいつまで待っても出てこない。不審に思った一夏はバスタオルを小脇に抱えて、再びシャワー室に足を踏み入れた。

 

「大丈夫か、セシリア」

 

 ――気を失ってなんかしてたら……。

 裸の女が倒れている光景を想像してしまう。今は非常時なのでいやらしい想像は脇に置いた。

 勇気を振り絞って奥に進む。

 近所の講習会で習った応急処置の手順を思い返そうとしたが、記憶の彼方にあった。

 ――誰かを呼ぶ。俺にできるのはそれくらいだ。

 一番奥の区画で湯が流れ落ちている。

 セシリアがいる場所だと思い、一夏は片手でシャワーカーテンを開けた。

 正気ならばバスタオルを手渡すつもりで腕を突き出す。

 セシリアはいきなり現れた腕に驚いたのか尻餅をついていた。

 濡れた瞳で一夏を見上げている.なぜ男が? そう彼女は考えているに違いない。

 

「大丈夫だったか……よかった。セシリアが心配だったんだ」

 

 金髪を長く垂らした彼女は何とも可憐で、色艶が良い肌から湯気が立ちこめている。

「い……いちかさん」

 

 一夏は制服が濡れるのもかまわずバスタオルを差し出した。

 

「ありがとう……ですわ」

 

 セシリアは英国貴族の血を引くお姫さまだ。使用人に身体を拭かれることに慣れているのかもしれない。

 異性として見られていない、という懸念がよぎる。

 今はそのほうが都合がよかった。

 ――早く介抱して……。

 

「こんなところにまできて……わたくしを笑いに来たのですか」

 

 美人からにらまれて、思わず一夏はひるんだ。

 

「そんなつもりは」

 

 言いかけて口をつぐむ。この状況では辱めに来たとしか思えないだろう。だが、セシリアが声をあげてしまえば人生が終わる。

 一夏は震え上がった。

 

「ほ、本当にそんなつもりはないんだ。最初に言ったように、おれは、君が、セシリアがひとりでいたから心配で……」

「声をあげますわよ」

 

 脅迫でしかなかった。

 

「あなたがシャワー室に押し入ったことは黙って差し上げます。その代わり、今すぐ消えなさい。十数えるうちに……」

 

 セシリアは裸でいることを恥じらいもしない。

 ツンと上向いた乳首は淡いピンク色だった。

 一夏の股間が膨張し、ズボンを押し上げる。セシリアがテントの頂きに気がついて、五まで数えていたところでフライングを図った。

 ――まずいっ!

 一夏はセシリアの口をバスタオルでふさいだ。

 彼女の髪から甘ったるい匂いが濃く漂って鼻孔を刺激した。一夏の肉棒は外の空気を吸いたいと高らかに主張する。

 

「何を」

 

 セシリアは激しく抵抗して一夏の手を外す。口を大きく開けたので、一夏は仕方なく己の口でふさいだ。

 美少女の口内は甘美な味わいがあった。だが、唇を押しつけるうちに痛みが走った。

 とっさに口を離した一夏は手の甲で口をぬぐった。

 血に驚いて何度も瞬きする。セシリアは唾を吐き、彼の血液は排水溝に流れ落ちていった。

 

 

   <十三>

 

 

 セシリアの瞳は怒りに満ちていた。

 男はケダモノ。ぐるぐると単語が頭のなかを徘徊する。

 一夏はズボンのベルトを抜き、すばやくセシリアの手首を縛った。

 バスタオルを猿ぐつわにして首の後ろで縛ったところで我に返った。

 ――誰かに見られたら完全にアウトだよなあ。

 ついカッとなってやってしまった。セシリアから汚物を見たかのような視線を向けられている。

 一夏はヤケになった。

 

「そういえば、負けたら何でも言うことを聞くって言ってたよな」

 

 一夏は声のトーンを急落させて彼女ににじり寄った。

 かがみ込んでそっと手の甲を舐めると、セシリアがうめき、びくっと激しく反応した。

 傷ひとつない二の腕をたくし上げて、腋の下に顔を埋める。

 

「くっ……」

 

 たまらなく恥ずかしいはずだ。汚れた男に腋のにおいをかがれているのだ。一夏の鼻孔に体臭が流れ込む。

 セシリアはいやいやと首を振った。

 一夏は涙を浮かべた瞳を見るや生唾を口内にふくんだ。

 上向きの乳首を手のひらで転がし、膨らみに顔を押しつける。ほどよく硬さを保った乳首を舌で転がす。

 

「はあっ……はあっ……」

 

 一夏は荒い息を吐いた。乳首を吸ったまま忙しく上衣を脱ぎ捨て、片手でボタンを外す。

 うっすらと筋肉がついた上半身。次いで下半身も露わにする。

 一夏は自慢するかのように、肉棒をつかんでセシリアの前に突きつける。憎々しげににらみつけられたお返しに、と亀頭をバスタオルにこすりつける。

 鈴口から透明の先走り汁が分泌された。

 一夏は愛撫を再開した。

 左右の乳首を交互に舐める。嫌悪感で総毛だったセシリアはじっとしていられず、肌を波打たせた。声を出したくともバスタオルが邪魔だった。

 一夏は肌を舐め伝い、下腹部へとたどりつく。

 金色の陰毛に息をふきかけ、内股に唾液を垂らす。

 一夏は立ち上がってセシリアの頭をつかんで床に押しつけた。バスタオルに水がしみこんで呼吸困難に陥る。新鮮な空気を求めて激しくうめいたが、一夏は彼女を四つん這いにさせようと必死だった。

 まるで犬だ。尻を高くつきだし、頭を地に伏せた服従の姿勢である。

 動きの激しさからセシリアの苦痛に気がつき、一夏はあわててバスタオルを首まで下げた。

 

「すまん。気がつかなくて……大丈夫か」

 

 心から出た言葉だったが、返事は唾を吐きかけられただけである。

 一夏はバスタオルを縛りなおし、今度は鼻をふさがないよう気をつける。

 セシリアの後ろに回って足の側で屈んだ。

 まめひとつなくきれいな足裏だ。丸まった足指がかわいらしい。

 一夏はかかとに舌を這わせ、続いて土踏まずを舐めた。

 湯で濡れていたが、西洋人の肌の味がした。指の間に舌を差し入れ、彼も犬のように丁寧に指の股をねぶった。

 

「やっ……」

 

 味もにおいも一夏には刺激的で、一心不乱にしゃぶりつくす。

 ふくらはぎをたどり、白く丸い尻を素通りし、腰から背中をなめた。

 背中を這う舌から逃れようと身じろぎしたが、一夏には無駄な抵抗だ。

 尻の分け目に鼻を近づけ、においをかぐ。

 尻肉をつかんで横に広げて密壷を拝む。ぴったりと閉じた、清楚な蕾だ。

 一夏は感激してしまった。

 彼女をほめるべく目を合わせようとしたが、肝心のセシリアは羞恥のあまり両目蓋を閉じていた。

 セシリアは一夏から逃れようと腰を引く。

 その姿を見て、彼はにんまりとした。

 

 

   <十四>

 

 

 ピシャリ、と音がした。

 セシリアの瞳は仰天のあまり見開かれる。何が起こったのかわからない、といった仕草だ。

 一夏はことさらに口の端をゆがめていた。

 これ見よがしに腕を振る。白い肌がほんのり赤くなるまでたたいた。

 セシリアの目つきが「やめて」と懇願するような色を帯びる。濡れた瞳を見た瞬間、一夏の肉棒がいっそう膨らむ。

 ――そうか……厳しく躾けられたから尻をたたかれた経験があるんだな……。

 

「わかった」

 

 尻への平手打ちをやめ、跪いて淫らな谷間に鼻を埋め込む。

 秘めやかな香りにクラクラとした。やがて舌を這わせ、陰唇に走る細かな襞を舐めほぐす。

 洗い残した恥垢がすくいとり、愛液の発するにおいをかいだ。

 舌を這わせるたびに奥から蜜がわき出して、でっぷりとした陰核(クリトリス)を濡らしていった。

 指先で陰唇の外側を刺激しながら、彼はそれだけでは飽き足らず陰核を舌で摩擦した。

 

「いやあっ……くる、キてしまいますの……! ああっ!」

 

 セシリアの腰がガクガクと何度も跳ねて、淫らな声をうわずらせてタオルの隙間からほとばしる。

 

「毎日手淫に浸っているのか……呆れたヘンタイだな」

「くっ……」

 

 セシリアは恥ずかしさのあまり奥歯をかみしめる。気をやったばかりなので、どこか弱々しかった。

 調子に乗った一夏は何度も陰核を攻めた。

 

「この、ゲスっ……やめ、やめなさい! ……いやあ……いく、いく、いってしまいます……わたくしが……こんな男に……いやああああ!」

 

 セシリアはぐったりとして抵抗をやめていた。

 荒く上下する背中を見下ろして、一夏は肉棒をつかみとった。

 抜けた腰を持ち上げ、亀頭の先端を膣口にあてがう。腕の力を抜くとセシリア自身の重みで肉棒が埋没した。

 膣の半ばに障壁が存在したのか、肉棒がつっかえる。一夏はみじろぎして角度を調整し、セシリアの尻をつかんで股間を密着させた。

 肉襞の摩擦ときつい締め付け、そして流れ落ちる処女の証。

 高慢と偏見に満ちた女から初物を奪った。その事実は一夏を有頂天にさせた。日々厳しい訓練を続けているはずだから痛みには強いはずだろう。

 ――女っていいもんだな……まったりしててずっと入れていたい……。

 一夏はセシリアの様子を確かめるべく、彼女の顔をうかがう。

 

「ヒ……ヒグッ……」

 

 破瓜(はか)の痛みでセシリアは泣きべそをかいていた。

 先ほどまでプライドを糧に生きているような風情だったのに、今は童女のように泣きじゃくっている。

 一夏は胸の奥がうずいた。女の涙にコロッといってしまいそうだ。

 肉棒でぼぼを貫いてしまったので、恋愛関係になることなど到底望めそうもない。男の身勝手な思いだと自覚していたので、彼は脱ぎ捨てたズボンをたぐり寄せポケットからカメラ付き携帯端末を取り出した。端末は防水仕様だ。

 一夏は彼女が泣き終わるまで腰を動かすのを我慢する。

 その間、端末の液晶画面からセシリアの姿を眺め続けた。時折指で画面をたたいてシャッターを切る。

 セシリアの痴態を秘密のデータフォルダに保存し、脳内メモリーに焼き付ける。

 再びセシリアが目を開けたとき、彼はゆっくりと恥骨をすりつけた。

 

「ん……は……あ……」

 

 セシリアは光を失った瞳のまま、熱く鼻をならした。

 破瓜の痛みが薄らぎ、甘い快楽が脳を刺激する。一切の抵抗をやめ、男の情欲をなすがまま受け入れる姿に物足りなさを感じたが、若い肉棒は肉襞に包まれる快感に喜んでいるようだ。

 

「はあ……ん……ンン……」

 

 一夏は徐々に動きを激しくしていった。

 しまいにはセシリアのほうから肌をすりつけてくる。ズンズン……と腰を突き上げるとセシリアは弾んだ声を漏らす。

 

「ああ……もっと……もっと奥までついてくださいまし……もっと、わたくしの奥を汚してくださいまし……」

 

 ――もう、だめだ。

 一夏は激しく抽挿を続けながら股間に力をこめる。

 薔薇の乙女は虚ろな瞳を浮かべたまま、長く受け継がれてきた淫乱の血を目覚めさせた。膣内をキュッキュッと締め付け、一夏に十分すぎるほどの快感を与えた。

 

「いって……わたくしと一緒にいって、膣奥で……わたくしと一緒にイッておしまいなさい!!」

 

 セシリアが腰を押しつけ、全体重をかけてきた。

 一夏は求めに応じて腰を突き出す。同時に大量の精液がほとばしり、ドクンドクンと一滴も余すことなく彼女の子宮に放たれたのだ。

 セシリアは初めてにもかかわらず腰をうごめかせ、少しでも快感を屠(ほふ)ろうとした。一夏が満足げに肉棒を引き抜くと、大量の白濁液がこぼれ落ちた。

 

 

   <十五>

 

 

 箒の平手打ちを食らった一夏はぐったりとしたまま長いすの上で横になっていた。

 

「織斑くんっ……織斑くん……」

 

 いち早く服を着た真耶は一夏の頭を膝にのせていたが、一向に目覚める気配はない。

 肩にタオルを掛けたセシリアが通りかかるや、とっさに乳房を隠す。

 

「一夏は気を失った」

 

 彼の脳を揺らした超本人である箒は、ばつが悪そうに説明する。

 ――などと事におよぶほど考えが回るとも思えん。だらしない。

 

「あのっ……篠ノ之さん」

「はい?」

 

 箒はセシリアに肩をたたかれて振り返った。

 英国貴族の姫様は言いにくそうに顔を伏せている。内股をこすり合わせてなんだか恥ずかしそうだ。

 ――これが側で倒れている軟弱者なら「お手洗い?」とでも言うのだろうが、私は違う。

 箒は秘密のにおいをかいだ。

 セシリアは箒の耳に顔を近づけ、何事かささやいた。

 

「え!?」

 

 目を丸くすると、セシリアは頬を赤らめて肩をすくめた。

 箒は昏倒した一夏をにらみつける。秘密どころか、セシリアの言葉は彼女にとって爆弾だった。

 ――ほうらみろ、面倒なことになったではないか! 貴様が根性を見せないからだ!

 

 

 

(終)

 




 英語版Wikipediaによればセシリア・オルコットの綴りは「Cecilia Alcott」です。

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