※この作品はR-18です。

一色いろはは比企谷八幡を虜にしたい   作:暁英琉

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R-18です


せんぱいとデートのはずが・・・前編

 窓から差し込んでくる朝日。ほのかな熱を孕んだ光に瞼をくすぐられ、自然と意識が覚醒する。

 

「……朝か」

 

 見知ったいつもの天井をしばらくぼーっと見つめて、視線を枕元の電波時計に向ける。

 

 

 午前五時半

 

 

 夏は通り過ぎ、少しずつ日照時間も短くなっているはずだが、まだまだ日の出は早い。こんな時間に世界が明るくなってしまっては、身体が目覚めて活動し始めても仕方のないことだと思う。やだ! 太陽に社畜精神を鍛えられちゃう。

 そう、こんな早い時間に目が覚めたのは単純に太陽のせいだ。決して今日のことが、一色とのデートが楽しみすぎて、ついつい早起きしてしまったなんてことはない。

 いやまあ、確かに? 一色とのデートは出不精な俺がスキップしながら意気揚々と外出してしまうほど楽しいものなのだが、まさかそれで本来の起床予定時間の二時間前に起きるなんて、そんなことまさか……ものっそい楽しみで早起きしてしまいましたね。

 まあ、早起きしてしまったし先に準備して軽く受験勉強でもしておこうかな。一応受験生だしな!

 

 

     ***

 

 

 去年、まだ一色と付き合う前に雪ノ下や由比ヶ浜とデー……出かけるときも小町に「デートの時に男の子の方が先に待ってた方が小町的にポイント高いんだよ!」と言われて待ち合わせよりも心持ち早く来ていたが――さすがに三十分前に付くのは早すぎただろうか。

 そう思っていた時期が、俺にもありました。

 

「せ、せんぱい……早いですね」

 

 待ち合わせの駅前についた直後に、駅から出てきた一色と出くわしました。

 

「お、おう。お前もな」

 

 あれ? 集合時間十時前だったよね? 今九時半なんですがそれは……。お互いデート楽しみにしすぎだろ。デートも一度目や二度目じゃないって言うのに。

 一色の服装はいつものそれとは少し異なっていた。普段はフリフリの目のやり場に困りそうなスカートなんかを履いてきたりしているが、今日は落ちついた色合いのハーフパンツを紺のサスペンダーで吊っていて、ボーイッシュな印象を受けた。いやしかし、うっすらとピンクがかったブラウスとの対比が眩しくて……。

 

「そういうのも、かわいくていいな」

 

「え!? あ……そ、そうでしょ?」

 

 思わず口に出ていた。二人して駅前で赤面とかウブかよ! やめて、通行人の方々! そんな生温かい視線を向けないで!

 

「じゃ、じゃあ……行きましょうか」

 

「お、おう。そうだな」

 

 一色も周りの視線に気づいたのか、慌てて歩き出したので、それについていく。隣に並ぶと、二人の手の甲が二、三度触れ合い、ゆっくりと繋がれた。俺の中で、手を繋ぐという行為はキス以上に恥ずかしく、なかなか一色の表情をうかがうことはできなかった。

 

 

 

「それで、今日はどこに行くんだ?」

 

 今日行く場所は聞いていなかったので一色に訪ねてみると、「行ってからのお楽しみで~す!」とニコニコ顔で返されてしまった。

 まあ楽しそうだし、大体想像はつくから何も言わずについていくことにする。

 しかし、今回は待ち合わせをするいつもの駅から、俺の家の反対側まで行くらしい。それなら、近場にある駅集合でよかったのではないだろうかと思ってしまったが――

 

「だって私、せんぱいと一緒に歩くの好きなんですよ」

 

 なんて言われてしまえば、ついうれしくなってしまう。気温もだいぶ落ち着いて、歩いていると風も心地いいし、たまにはこういうのも悪くないか。そう思えてしまうのだから、恋は盲目とは本当のようである。

 適当に駄弁りながら一色の隣を歩く。まあ、駄弁ると言っても基本的に一色が話題を提供してくるのだが、最近はアニメにも触れるようになって共通の話題も増えてきたので自然と会話も弾む。それにしても、なんか周りがいつもより暗くありません?

 

「それでですね~……ふぇ?」

 

 ぽつり、と。

 一色の鼻先に何かが触れて、淡く濡らす。それが水滴だと理解した時には――既に遅かった。

 

 

 ――――――ッッッ!!

 

 

「キャアアァァッ!?」

 

「うおっ!?」

 

 まさにバケツをひっくり返したかのような雨が突如頭上から降り注いだ。おびただしい量の雨粒が髪を、肌を、服を濡らしくていく。くそっ、天気予報は降水確率10%だって言っていたじゃないか。ガチャかなにかかよ。当たりたくなかった。

 これはまずいな、どこかで雨宿りした方がいいかもしれない。そう思って一色に声をかけようとして……思わず息を飲んだ。

 俺と同じくびしょ濡れの彼女の肌は雨によって艶めかしい湿り気を帯び、髪はぺたんと張り付いて、普段とは違うかわいらしさを醸し出している。

 そして、一番破壊的なのはその濡れた服だ。薄いピンクのブラウス、つまりほとんど白に近いそれには張り付いた肌が透けて見えるのはもちろん、胸元にはライトグリーンの別の布が透けて見えてしまっている。なんというか……下手に下着姿を見せられるよりも扇情的でドキドキしてしまう。

 どこかで雨宿りをしたら、この一色の姿を堂々と衆目にさらしてしまうことになってしまう。それは、すごく……嫌だった。

 

「一色、こっちだ」

 

「ふぇ?」

 

 握っていた一色の手を引いて脇道に入る。ここからなら、俺の家も十分近い位置にあるからだ。この一色を一分一秒でも人前にさらしたくなかった。

 

 

     ***

 

 

 自宅に帰りついたころにはもうパンツまでぐっしょりと濡れてしまっていた。びちゃびちゃして気持ち悪い上に、時間が経てば経つほどどんどん体温を奪われてしまう。それは一色も同様だろう。このままでは風邪を引かせてしまいかねない。

 

「一色。風呂使っていいから先に入ってこいよ」

 

 だから、俺にとってこの発言はそれ以上の意味はなかったわけで。けれど、一色はきょとんとした後に顔を見る見るうちに真っ赤にしていったわけで。

 

「なななななんですかやっぱりせんぱいも彼女と一緒に入りたいんですか入りたいんですね私も緊張しますけど一緒に入りたいのでお願いします」

 

「待て一色、落ちつけ」

 

 一色と一緒に風呂に入るとか非常に魅力的なのだが、今はそんな意図は全くない。先にって言ったでしょ? ちゃんと聞いてた?

 

「風邪引く前にさっさと入って温まってこい。代わりの服用意しとくから」

 

 軽く流されて不満だったのか、ぷくっと頬を膨らませた一色を風呂へ行かせて、自分はタオルで頭をガシガシ拭きながら自室に向かう。後で廊下も拭かないとな。

 不快に張り付いている衣服をなんとか剥ぎ取って身体を拭き、タンスから取り出した適当な服に着替える。もうこの天気だとデートは無理だし、ラフな格好でいいだろう。問題は一色の着替えなのだが……どうしたものか。同じく朝から友達の家に遊びに行った小町のタンスを勝手に漁ろうものなら、小町ポイントがマイナスに振りきれてしまいかねない。

 となると、俺の服を着てもらうしかないか。拒否されたら小町ポイント借金覚悟で小町の部屋に特攻しよう。その前に自分の彼女に拒否されたことでゾンビになるまであるけれど……。

 一色用の服を見繕って風呂場に向かう。一色が風呂に行ってから五分ほど経っているし、さすがに脱衣所にいるということはないだろう。

 その予想通り脱衣所に一色の姿はなく、浴室からくぐもったシャワーの音が聞こえてくる。すりガラスの入口からぼんやりとした肌色のシルエットが見えてしまって、思わず視線を逸らした。一瞬だけ見たシルエットを高性能な脳みそが幾度となく見た一色の裸体に俺の意思とは関係なく重ねてしまい、鼓動が早く、大きくなっていってしまう。

 いや、これはいかんでしょ。さっさと服を置いて戻っておいた方がいい。

 

「一色」

 

「え? ふあっ!?」

 

 声をかけただけで何に驚いたのか、浴室から物凄い音がした。いや、本当に大丈夫?

 

「せんぱい入ってくるんですか入ってくるんですねいいですよ私もせんぱいの彼女なのでけだものなせんぱいも受け入れる度量を持ち合わせていますし私もせんぱいと一緒に入りたいと思っていました。さあ、どうぞ!」

 

「落ちつけ、一色……」

 

 なんかあれだ。相手が慌てているせいで逆に冷静になってしまった。けだものな俺に入ってきていいとか言ってんじゃねえよ、襲うぞ。……全然冷静になってないな、落ちつけ俺。

 

「服、ここに置いておくから。ゆっくり温まれよ」

 

「あ、はい……」

 

 そんな残念そうな声上げないでくれる? まじで今すぐ襲いそうになっちゃうから。

 あふれ出る欲望を何とか抑えながら着替えをさっさと置いて、逃げるように脱衣所を退散した。

 ……とりあえず、部屋に戻っておくか。

 

 

     ***

 

 

 自室で本を読んで待っていると、強い雨音の中にかすかに階段を上がってくる音が混じる。どうやら風呂を済ませたらしい一色は、当然俺の部屋に直行してきた。

 

「せんぱ~い」

 

「おう、上がった……か……」

 

 入ってきた彼女を確認しようとして、思わず固まってしまった。

 彼女に用意した服は長袖Tシャツにジャージというラフなものだ。しかし、俺が現役で使っている服は一色には大きすぎたようで、ジャージはサスペンダーで吊っているし、襟は肩が出てしまいそうなほど大きく開いてしまっている。ぶかぶかの袖からはわずかに指先が覗いていて、初めて彼女が奉仕部に来た時のことを思い出させた。まあ、あの頃ならあざといとしか思わなくて、逆に警戒していただろうけれど。

 けれど今はかわいいと、素直に思えた。かわいすぎて、一度収まった鼓動が再び速度を上げる。

 

「…………」

 

「一色?」

 

 見惚れてしまっている俺に、一色はとぼとぼと近づいてくる。その足取りは心なしかいつもよりも重い。どうしたのかと首をかしげていると、ぽすっと俺の股座に収まってきた。

 俺に背を向けている彼女の表情はうかがえないが、その纏う空気は……いじけているのだろうか。

 股座に座る一色のお腹に腕を回して、もう片方の手で頭を撫でる。こんなことを自然にやろうと思う当たり、ここ数カ月で一色によって鍛えられた恋人スキルも馬鹿に出来ない。

 

「どうしたんだ?」

 

「…………」

 

 耳元で声をかけても言葉は返ってこない。いじけているのだからそんなものだろうと割り切って、こちらも無言で撫で続けた。そうしていると、やがてぽしょりと彼女の口が開く。

 

「………だって」

 

「ん?」

 

「だって、今日はせっかく見つけたおいしそうなケーキ屋さんにせんぱいと行けると思ってたのに……」

 

 ……ああ、それで元気がなかったのか。

 最近の俺達のデートはいろんな店のスイーツを食べながらのんびり過ごすことが多い。一色は毎回いろんな店を紹介してくれるし、甘い物好きな俺も存外楽しめるのでなかなか俺達のデートに合っているのだ。……男女比が偏っていることを除けばな。

 まあ、こんなに落ち込むくらい一緒に行くのを楽しみにしていたということなので、少し嬉しかったりもする。だから、ついつい頭を撫でる手にも熱がこもってしまうのも無理はないというものだ。

 

「雨はしょうがないからな。また今度行こうぜ、一緒にさ」

 

 一段と近くなるように抱き寄せて二度、三度と撫でると、彼女の身体がわずかに弛緩して、こちらに預けてくる体重もわずかに増えた。やがて後頭部を俺の胸部に押し付けてぐりぐりと擦り寄ってくる。

 

「くすぐったいぞ、それ。……うぉっ!?」

 

 なんというか、こいつ甘えるときは猫みたいだよな。なんて考えていると、突然振りかえった一色に押し倒されてしまった。

 

「んっ……」

 

 そのまま唇を奪われてしまう。互いの唇を触れ合わせるだけのソフトなキス。ぷるんとした彼女の唇は、ほんのりとした甘さを感じた。

 

「ぷはっ……へへぇ」

 

「いきなりどうしたんだよ」

 

「落ち込んだ気分を吹き飛ばすためのチューです!」

 

 …………。

 なんだそれ。チューってかわいいなお前。一周回って恥ずかしいまである。

 結局恥ずかしさが勝ってしまい、視線を逃がして――状況が余計に悪化したことを悟った。

 俺が押し倒されている状況と言うことは、相対的に一色が前かがみになっているというわけで。ただでさえ彼女には広い襟首が前に大きく口を開き、その柔肌を俺に晒してくる。幸いなのは彼女がサスペンダーをつけているので、思ったほど露出していないことだろうか。それでも鎖骨から胸元、お腹にかけての流れるようなきめ細やかな肌は目についてしまうわけで……って!?

 

「おま……なんでブラ……?」

 

 俺のシャツに身を包んだ一色は、その中に本来つけているはずの布をつけていなかった。よくよく見ると、サスペンダーで隠された部分からかすかに淡い桃色の乳輪が見えている。

 ごくり、と。思わず生唾を飲んでしまったのは致し方ないものだろう。自分たち以外誰もいない家で、かわいい彼女がこんないやらしい姿を見せているのだから。

 

「せんぱい、目がけだものさんですよぉ。……しょうがないじゃないですか、下着も全部濡れちゃったんですから……」

 

 そういえば、下着の事すっかり忘れていましたね。いやまあ、さすがに下着は俺にはどうしようもないのだが。

 それにしても、全部……全部か。視線は再び下、彼女の胸元とさらにその下のジャージに包まれた下腹部に向いてしまう。

 

「…………っ」

 

 思わず飲みそうになった二度目の生唾を必死に堪える。最近、少々性に対する自身のボーダーが低くなってしまっているように思えた。今の一色の恰好はいわば不可抗力なのだから、がっつきすぎると呆れられてしまうだろう。瞼をキュッと閉じて顔を上げると――再び唇が塞がれた。

 

「んっ、れろっ、ぴちゅ、ちゅっ、んぁ……」

 

 今度は口内ぬるりと湿った舌を指し込まれ、歯の一本一本を磨かれるように舐められる。次第にその動きは熱を帯びて、俺の舌を掬い取った。ぴちゃ、ぴちゃと柔らかい味覚器官が擦れあい、絡まる度に脳の奥が焼けそうなほどの熱を帯びて思考を削いでいく。

 やがて唇が離れて瞼を開くと、目の前に一色の顔があった。その唇はさっきまでの名残でテラテラと光り、わずかに開いた口からは乱れた熱い吐息が漏れ出ている。赤く染まった頬でにこりと笑う姿は底抜けに愛らしくて――

 

「せんぱい……しましょ?」

 

 故に紡がれた言葉のいやらしさを際立たせた。欲望に任せて彼女を押し倒し返してしまいそうになる自分を必死に抑え、上半身を起こす。

 

「ああ……」

 

 情欲に震える声を短く発して、彼女を抱きしめた。

 

 

 

「ふにゅ……」

 

 俺の膝に座って向かいあっている一色の額、頬、首と唇を押し付けていく。こそばゆいのか、小さく声を漏らすが、抵抗はしてこなかった。それが嬉しくて、何度も何度もキスを繰り返す。

 

「んんっ、それ……くすぐったいですよぉ……」

 

 首の後ろをこしょこしょと触ると、くすぐったいと言いつつ悩ましげな声を漏らす。そのまま、肩までのなだらかなラインを優しく触り感触を楽しむ。途中、サスペンダーに軽く触れる度に彼女の身体が小さく震えた気がするが、気のせいだろうか。

 正直、いつもはスムーズに滑る指が何度もサスペンダーに引っかかるのでだいぶ邪魔なのだが、そんな事を気にする余裕もなくひたすら指を躍らせる。風呂上がりの一色の身体はいつもより熱く、しっとりとした熱を俺に分け与えてきた。

 そういえば、多くの女性にとって背筋は性感帯たりえるらしい。最初の頃、加減が分からずに一色を攻めたときの反応もなかなかだったので、彼女も背筋は性感帯なのだろう。この子の場合、全身そうだと思わなくもないのだけれど。

 服越しに背筋の上からつーっと指を落としていくと、強く結んだ口の代わりにかわいらしく整った鼻からいやらしい音が漏れだす。それをもっと聞きたくて、さらに指をしたに下げていくと……。

 

 

 ――ぐいっ。

 

 

「ひぁっ!?」

 

 サスペンダーのクロスの部分に指が引っかかり、思いっきり引っ張ってしまった。それと同時に彼女の口から一際大きい声が漏れだした。何事かと思って密着していた身体を離すと、顔を真っ赤にした一色と目が合う。

 

「っ……!」

 

 わずかに涙を湛えた瞳を逸らされて何かまずいことでもしてしまったかと冷汗が出たが、ふるふる震えながら胸元を隠す姿を見て合点がいった。心の奥に眠っていた嗜虐心がムクムクと目を覚ます。

 

「いろは、サスペンダーに乳首が擦れて気持ちよくなっちゃうんだな」

 

「そ、そんなことないです!」

 

 悪戯っぽく問いかけると、予想通り反論が飛んでくる。言質を取ったことでさらに虐めたい衝動が暴れまわり、自分でもゲスい笑みを浮かべているのが分かった。

 

「じゃあ、どんなことやっても大丈夫だな?」

 

「え? あっ、んにぁっ!! せんぱい!?」

 

 今度はクロスの部分を掴んで意図的に引っ張る。吊革が背中部分に引き寄せられて前部分が突っ張る。恐らくシャツの中ではサスペンダーに乳首が擦れ、引っ張られているのだろう。声の語尾が震えて小動物を思わせる。そうなると、俺はさながら獲物を見つけた肉食動物となるわけで、弱肉強食なら一方的に攻めても問題ないな!

 

「んぁっ、ひくっ、んんっ、あっ、ぁふっ、せっ……ぱ……っ」

 

 サスペンダーが外れそうなほど思いっきりひっぱったり、小刻みに揺すったりと動きに緩急をつける。不規則な刺激を与えられて、いろはの細い身体は何度も跳ね、肩に添えられた手には懸命に力が込められた。しかし、快感に絆されてしまっているのかその力は非常に弱かった。

 

「ふあっ、ひにゃっ、はひっ、はげしっ、はげしぃですよぉ……ひぁんっ」

 

「あれ? 別に気持ちよくならないんじゃなかったのか?」

 

「~~~~っ! 気持ちいいです! 気持ちよすぎて……だから、意地悪、しないで……?」

 

 少し虐めすぎてしまったらしく、くしゃっと顔を歪ませて懇願してくるので、さすがに罪悪感が沸いてくる。サスペンダーから手を離して、代わりに小さめの尻たぶや背中からわき腹にかけてを優しく愛撫すると、喘ぎ声に安堵の色が混じった。

 

「そんなにすごかったのか?」

 

「うっ……だって、せんぱいの手や口以外で弄られるの初めてですし……。それに、引っ張られるとジャージも引っ張られて……その……」

 

 ほーん、なるほど。よくよく考えれば、サスペンダーはジャージに繋がっているんだから、サスペンダーを引っ張ればジャージも引っ張られて、ジャージに直に当たっているいろはのあれも刺激されるわけか。なにそれサスペンダー優秀すぎない? ただのズボン固定ベルトだと思って舐めていたわ。

 じゃあ……もっとやってもいいよな。

 

「ひにゃっ!? せ、せんぱいっ、んっ、ぁあっ、いじわるっ、だめっ……」

 

 再びサスペンダーのクロスを掴むと今度はひたすら強く引っ張る。何度も、何度も。いろははいやいやと首を振るがその腰はビクビクと震えていて、快感を覚えているのは明らかだった。

 

「かわいいよ、いろは」

 

「っ!? ず、ずるいです! こんな時ばっかりかわいいって!」

 

 素直に感想を言ったら怒られました。肩に乗せている拳をポカポカとぶつけてくるが、全然痛くない。むしろ肩叩きになって気持ちいいまである。気持ちいいからやめる気起きないぞ! 最初からやめる気なんて微塵もなかったわ。

 

「んうっ、ああっ、これ……っ、このまま、だとっ、キちゃい、ますよ……、はぁ……っん」

 

「いいぞ、とりあえず一回イけよ」

 

 絶頂が近づきさらに呼吸が荒くなったいろはを引き続きサスペンダーで責め立てながら、密着した身体の間にもう片方の腕を滑り込ませる。太腿から指を這わせて足の付け根にまでたどり着くと、吸い取るものの存在しない愛液でじわりと温かい湿りを帯びていた。その濡れた秘部をジャージ越しに撫でさすり、一際強くサスペンダーを引っ張ったタイミングで適当にあたりをつけた肉豆を――押しつぶした。

 

「ひぇっ、それっ、ああぁぁ――~~~~っ!」

 

 ほぼ密着している上に背中には俺の腕が回されていて快感の逃げ道のないいろはは、逆に力いっぱい首に抱きついてきた。うるさいくらいの嬌声と荒い吐息が耳を刺激して、背筋をゾクゾクとした快感が駆け抜けた。

 

「はっ、はっ、はぁ……せん、ぱぃ……」

 

 やがて身体の力が抜けたのか、だらりといろはが俺に身を預けてきた。その背中を泣いた子供をあやすようにポンポンと優しく叩く。

 

「せんぱいの鬼、けだもの……」

 

 今日はなんか怒られること多いな。まあ、ふやけた顔で言われても全然怖くないし、そもそも本気で怒っちゃいないのだろう。

 

「じゃあ、もうやめるか?」

 

「……やです」

 

 だから、この返答も予想通りなわけで。素直じゃねえなと思いつつ、すぐ近くにあった彼女の耳に優しくキスをした。

 




がっこうぐらしのみーくんのガーターベルトえろくね?
始まりはそんな一言だった。ガーター全然関係なくなってる・・・。


まあ、サスペンダーを使ったお話です。
ぶっちゃけ一話で終わらせるつもりだったのに、気がついたらここまでで8000字超えてたので2話にわけることにしました。

最近書くペースが遅いわ短編ばっかり書いてるわでシリーズ更新遅れてしまって申し訳ないです><
短編も一区切りついたので、ちょっとシリーズの方に注力しようかなと思っています。
最低でもそれぞれ一つは話を更新する感じで。

今日ようやく「うたわれるもの~偽りの仮面~」買ってきました! 速攻でやってアニメ見たいと思います!
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