※この作品はR-18です。

僕らはみんなわがままで   作:やまのじ

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13P

 

 

 

ゆっくり目を開くとそこはいつもの天井。

 

 

夢…だったのか…

 

 

リアル過ぎる夢。

そして、胸くそ悪い夢…

そう思い数分間天井を見つめていた。

 

 

『はぁ、でも良かった』

 

 

夢で良かった。心の底からそう思った。

 

 

でも、あんな夢を見たってことは、僕の中で山倉さんをめちゃくちゃに犯し、泣かせてみたい…そんな願望があった…のかもしれない。

 

 

ゆっくりと起き上がり、ふと横を見ると山倉さんの姿はなく、何処からが夢だったのかもわからないまま布団をめくった…

 

 

…………!!

 

 

夢であれば良かったのに…夢であってくれよ!!!

 

 

布団に隠されていた光景を目の当たりにし、僕は再び怒りに火がついた!

 

 

布団をめくるとその下には大量の髪の毛が散らばっていた。怒りに任せて布団を投げ捨てるとシーツにはお漏らしをしたような染みが残っていた!

 

僕の髪の毛だよ…こんなに抜けちゃって…この年でお漏らしまでしちゃったんだな…あれは夢、夢なんだ…絶対に夢なんだよ!

 

と、自分に言い聞かせた。

 

恐る恐る枕元を見ると大量の血があちこちに飛び散り、枕付近にあるベッドの柵には削られた跡が残っていた。

 

 

そ、そんな!

 

 

じゃあ…山倉さんは何処に!?

 

 

『山倉さん!』

 

 

僕は急いで部屋を出るとリビングへと向かう。

 

 

『山倉さん!』

 

 

そこに山倉さんの姿は無かった。

僕はトイレにいるのかもしれない!お風呂にでも入ってるのかな?と、すべての部屋を見て回る。

 

だが、やはり山倉さんの姿は見当たらなかった。

 

 

何でだよ…なんなんだよ僕は!なんなんだよ!!

 

 

と、膝を着き何度も何度も頭を叩く。

 

 

気付いたら僕の中に山倉さんが住み着いていたんだ。

 

 

優しくて可愛くて、間の抜けた天然キャラで。ワガママなんだけど、でも暖かくて…

 

 

たった一日しか顔を合わせてない人なのに、たくさん住み着いてしまうほど好きになってしまったんだ。

 

 

『や…山倉…さん』

 

 

悔しかった…

 

号泣するほど悔しかった…

 

僕は声を殺して泣いたんだ。一人寂しく泣いたんだ。子どもみたいに…泣いたんだ…

 

 

そんな時だった。

 

 

ガチャ!

 

 

玄関から眩しい光が迷い込む。

 

僕は、涙を拭い玄関を見つめると…

 

 

『う〜寒い〜』

 

 

ほっぺたを真っ赤にし、頭に雪を積もらせた山倉さんが片手に袋をぶら下げ立っていた!

 

僕は…夢?と、頭を力一杯叩いてみると意識が飛びそうになる。

 

 

『ちょ、ちょっと!』

 

 

小走りで駆け寄る山倉さん。フラフラする僕に近づき頭を撫でてくれた。

 

両手首に巻かれた包帯。

やはり、夢では無かったんだ。真実を知った僕は合わせる顔が無かった。

 

そんな僕を優しく抱き締めてくれる山倉さん。

 

 

『よしよし』

 

 

優しく抱き締めてくれる山倉さんは暖かくて…柔らかくて…甘い香り漂う女の子。ずっと一緒に居たかった。このままずっと居たかった。時が止まれば良いのに。

 

 

そんなことを思い泣きながら願ったんだ…

 

 




やっぱりBad endは好きではないので希望の光を灯すことにしました。いつも読んでくれてる方々、ありがとうございます。一章が終わったのですが、こういう物語はどうですかね。

次回から新章が始まりますので良かったら読んでみてください。よろしくお願いします。
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