※この作品はR-18です。

僕らはみんなわがままで   作:やまのじ

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2P

 

 

『HR終わり!一時限の準備をして待つように』

 

 

と、皆を見渡し最後に僕を見た。そして、作り笑みを浮かべるとそのまま教室を後にした。

 

 

僕は驚いていた。

今までの学校は、何故かよそよそしく何処と無く避けられている、そんな風を感じていた。目を合わそうとしない先生や、関わらないように距離をとる生徒。そんな理由から転々として今に至るのだ。けど、この学校、先生、クラスはとても溶け込みやすい雰囲気を作ってくれる。

 

特にこの先生が凄かった。先生の話し方が上手かったのか気配りが上手かったのか、クラスをまとめるのが抜群に上手い。そういった雰囲気作りが上手いのだろう。今まででこれ程リラックスしながら初日のHRを終えたことは無かった。

 

 

もっと早くに出逢いたかった…

 

 

先生が退室すると同時にざわめく教室。すると…

 

 

『山野君山野君!』

 

 

先生がいなくなると同時に話しかけてくる隣の女の子。僕は『はい!』と少し驚きながら返事をした。

 

 

『よろしくね、私、山倉綾乃』

 

 

山倉綾乃(やまくら あやの)

彼女の第一印象は、黒髪のショートヘアーが印象深く一見大人しそうに見えて積極性のある女の子。授業中は黒縁のメガネをかけるメガネっ子。

 

 

『あ、よろしくね』

 

 

僕は初対面の人(特に女性)が少し苦手で人見知りなタイプ。そんな僕に話しかけてきた彼女は気を使ってくれてるのかとても優しく思えた。

 

彼女と話していると徐々に彼女の友達らしき女の子が集まり出す。やはり、女性は転校生に興味があるのか色々と質問攻めにあう。こういったシチュエーションはあまり好きではなかった。できれば静かに過ごしたい性格でもある僕。とわ言うもののこうやって少しづつ友達が出来るのも自然の流れ。

 

 

『あ、先生来たよ』

 

 

僕は、この自然の流れにゆっくりと流れて行けば自ずと答えは出てくると思い黒板を見つめた。

 

 

そうこうしてるうちに午前の授業も終わりお昼休みとなった。僕は朝のうちに買っておいたパンと飲み物を鞄から取り出し、外の景色を見ながら昼食を取ろうとした。

 

 

『ほーら!山野君!』

 

 

またしてもいきなりの山倉さん!

僕の目の前に自分のお弁当袋をフラつかせ話しかけてきた。

 

 

『は、はい』

 

『一緒に食べよ〜よ』

 

 

と、笑みを浮かべながら周りの机を並べ、四人席を作り出す。そこに仲良しな友達二人も加わり小学生の給食みたいな位置取りとなった。

 

僕は『あははは』と少し引きつりながらも大人しく付き合うことにした。

 

どうやら三人は入学してからずっと同じクラスのようだ。ていってもクラス変えが無いみたいで、三年間留年しない限り変わらずの繰上げシステムとなっていた。

 

テストもないし部活もない。完全ポイント制の学校。授業態度や掃除の取り組む姿勢。日頃の行いが評価の対象となるシステム。

 

朝から気になっていたのがあちこちに防犯カメラが設置されていること。話を聞くと全て監視されていて何かあると減点方式で持っているポイントから減点されていくのだ。

 

 

朝から感じていたのはこれだったのか。

常に監視下に置かれた学園生活。徹底された規律と言うのか、そう考えると急に窮屈に思えてきた。

 

 

『でも、そこまで徹底しなくても皆凄く優しいし悪いことする人なんていないと思うけど…』

 

 

と言うと急に口を閉ざす山倉さん。

 

 

『あ…食べたら山野君学校案内してあげるね』

 

 

と、話題を変えられてしまった。僕は『うん』と返事をし、急な変化に気づかないふりをした。

 

でも、何故こんなにカメラがあるのか。何故そこまで監視されなければならないのか…不思議な学校。そして、目の前でお弁当を食べる山倉さん。何処かで会っている…初めてでは無い。

 

そんな気がしていた。

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