超次元ゲイムネプテューヌZ-血と硝煙と鋼と荒唐無稽- 作:アメリカ兎
ノワールが作ってくれた夜食に手をつけながらエヌラスは空腹を訴えることも忘れた胃袋にサンドイッチを流しこむ。
「こんな遅くだから、あんまり重いのは身体に悪いと思ったの。どうかしら?」
「……ああ。美味い」
「ま、当然ね。わたしが作ったんだもの。……とはいえ、ちょっと作りすぎたかしら」
ランチパックばりに山積みにされたパンの山。だが、エヌラスはゆっくりと手を伸ばして食べ続けていた。時折ノワールも小腹が空いていたのか、自分で食べている。
「エヌラス。隣、いいかしら」
「ああ」
左隣りに移動して腰を下ろしたノワールが、テーブルから手にしたサンドイッチをエヌラスの口に向けた。
「はい。あーん」
「……」
「いらないの?」
「いや……」
食べている最中だ。自分が手にしたものと具は違うようだが……エヌラスはノワールに差し出されたサンドイッチを食べる。それに嬉しそうに微笑むノワールの顔を見ると、悪い気はしなかった。
「なんか、今日のお前は優しいな」
「何言ってるのよ。いつも優しいでしょ?」
「……そうだっけな。悪い、まだ少し記憶が曖昧なんだ」
「それにあなたがそんな調子じゃ、キツく言っても可哀想だもの。今夜くらいは……ね」
思い出せない記憶がある。それを思い出そうとすると、頭が割れるように痛む。顔をしかめるエヌラスにノワールは腕を絡ませた。
「無理しないの。いい? これだけは守って。わたしの傍にいる時だけは休んで」
「……」
「返事は。休むのも仕事のうちなのよ?」
自分が休息している間に、泣いている人がいる――泣かせた人がいる。気難しい表情を見せるエヌラスに呆れ、ノワールは頭を抱き寄せた。
どうしてこうなってしまったのだろう。どうしてこの人は、こんなにも壊れてしまったんだろうか。決まっている。あの日、塔争を勝ち残った最期の一人となった時からずっと。わたし達と別れたあの日からずっと、ずっと――ひとりで、独りで、一人で戦い続けた。誰よりも守りたいと、救いたいはずのみんなを殺し続ける無間地獄を今日まで、ずっと戦ってきた。心が保つはずがない。とっくに狂っているはずだ。正気でいられるはずがない。
偉業は、狂気によって成されるのだから。だけど、そんなのは許さない。この人は偉業なんて成していないのだから。
ただ、今日までを地獄を歩んできただけ。だから助けないといけない。救われなくちゃいけない、報われないとダメだ。
「……エヌラス。お願いだから、頷いて」
「…………分かった」
重々しく呟く。その一言を答えるだけでも、今のエヌラスにとっては重荷だった。
「わかったよ……やすむよ」
頭を撫でながら、静かに身体を預けられたノワールは強く抱きしめる。
「じゃあ――休みましょ?」
私室に招いて、ノワールはベッドに腰を下ろす。その隣に座るエヌラスのシャツのボタンを外していく。ベルトを緩め、スラックスのジッパーを下ろす。
頬を撫でて、首元に唇を近づける。
「……ん」
吸血鬼がそうするように、首筋に舌を這わせた。服を脱がせてベッドに押し倒すと、ノワールはその上に跨る。されるがままにエヌラスは五体を投げ出していた。
「さっきは、ユニに邪魔されちゃったから……今度はちゃんと最後まで頑張るわね」
「……なら好きにしてくれ」
「ちょっとはヤル気見せなさいよ」
「――身体を見れば分かるだろ」
嫌々、といった様子で呟いている。馬乗りになった股間部に押し当てられる隆起したモノが下着越しにでも分かった。クリアドレスを脱いで露わになる柔肌からエヌラスは目が離せない。
手を取り、ノワールはそれに頬を摺り寄せる。
「ネプテューヌなんかより、うまくするから……期待していいわよ」
「……それはちょっと楽しみかもしれない」
身体を重ねて、何度もキスを繰り返しながらノワールは胸にエヌラスの手を当てた。少しだけ強張る指先が、ほんの僅かに胸に添えられる。
「んっ……くすぐったい」
揉むというよりは、触れるだけに留める指が愛しい。
「エヌラス、もっと触っていいわよ」
「……」
胸に触れていた指が僅かに肌に沈み込む。癖になる弾力が指に吸いつくように押し返す。それを掌全体で感じるようにゆっくりと触れていく。それに時折乳首が触れて、ノワールが小さく声を漏らしていた。
「そん、な。じっくり、触れなくても……んぅ」
「じゃあ、どう触ればいいんだよ……」
「……えっと」
眉を寄せて困った顔を見せるノワールが顔を赤くしながら唇を尖らせる。
「も、もう。言わせないでちょうだい……」
なら最初から言わなければいいものを……、エヌラスはそう思いながらも身体を預けているノワールが堪らなく愛おしいと感じていた。胸を触っていた手を腰に回して、抱きしめる。
「あっ……」
「……腰、細いよな」
「そ、それは……当然よ」
唇が触れ合う。何度も繰り返すキスから、ノワールは舌を差し出す。それに応じながら舌を絡めて、唾液が混ざり合う。呼吸が辛くなるまでずっとお互いの舌を貪り合った。息を乱す程の間を空けてから、ようやく離れた二人はよだれを垂らしながら息を整える。
「ん……ハァ……エヌラス……」
「……ん? もう一回したいのか……」
「……うん。ちゅ……ん、む……!」
再び唇を重ねて、唾液を絡ませる。
「はぁ、あ……エヌラス……もっと……」
頬に手を添えて、ノワールは何度も飲み込む。惚けた表情で吐息を漏らし、体位を変える。
「ねぇ……?」
「……」
「わたしの、こっちも……キスしてほしいわ」
黒のパンツをずらしながら、隠れていた秘部を見せつけるようにエヌラスの顔の前に足を広げるノワールの顔は、耳まで赤くなっていた。
「エヌラスのも、してあげるから……いいでしょ?」
恥部を隠していた布も脱ぎ捨てて、エヌラスも同様に脱がしていく。生まれたままの姿でふたりはお互いの秘部を見せるように顔の前に差し出す。
「……さっきお風呂で見た時より……大きい気が……」
「気のせいだろ……」
「そう、かしら……? まぁ……大きいのは、いいことよね。はぷっ」
髪をどかしながら、ノワールは亀頭を軽く咥えた。舌先で丹念に先端を舐めていく。
「んむっ、あむ……れろ。はぁ、やっぱり気のせいじゃないわよ?」
「余計なこと気にすんな」
「あ、ちょっ。ちょっと、広げたりしないで……!」
指で広げた割れ目にエヌラスは舌を這わせる。あまり乗り気では無かったが、今更言ったところでノワールはやめてはくれないだろう。舌でクリを突くと、甘い声が絞り出される。それに負けじと男根をくわえ込んで、全体を舐め回す。
「ん、んぅ! はぁ、あんぅ……! 負けないん、だからぁ……!」
甘い刺激に負けじとノワールも動きを激しくするものの、エヌラスの指先が膣の中へと入り込むと腰を震わせた。
「……ノワール、動き止まってるぞ」
じっくりと中を探るようなゆったりとした指に愛液が絡みついてくる。
「だ、ってぇ……エヌラスの指、やらしいんだもの……!」
(人の事言えないだろ)
じゅぷっ、ずぷっ……。淫らな水音にノワールは腰を浮かせそうになった。
「ん、ぅ。く……!」
喉の奥まで咥え込んだエヌラスの男根が震える。
「……出そうなの? いいわよ、全部飲んであげるから……」
「っ……ノワール」
浴場で中断された時に溜まっていた分まで口の中に精液を流しこむ。根本から手で絞り出すようにしながら、ノワールは喉奥に直接吐き出される熱い精子を鳴らしながら飲み込んでいく。
「ん、ん……あむ……んぅー!?」
しかし予想していた以上の量に驚いて、思わず口を放してしまう。ノワールの顔にエヌラスの精液が掛けられて白く染め上げられていった。
「んくっ……ぁ、もう。出し過ぎなのよあなたは」
「……しょうがねぇだろ」
さっきは途中でやめられたのだから、尚更だ。だが、一度出しただけでは治まらない熱く固く勃起した竿に触れながらノワールは恍惚とした笑みを浮かべる。
「やっぱ、一回出しただけじゃダメよね」
エヌラスはティッシュを取って、ノワールの顔を拭いてやると丸めてゴミ箱に捨てた。
「エヌラス。わたしが動くから、そのまま横になってて」
「ああ……」
ベッドに仰向けになりながら、跨るノワールが秘部に先端をあてがう。
「んっ……! あ、あれ……?」
押し込もうと腰を落とすが、うまく入らない。それにもう一度手で押さえながらノワールはゆっくりと腰を落としていく。エヌラスが手を伸ばして腰に手を添えながら、それに手を貸した。
「ほら、ノワール……そのまま」
「うん……こう、かしら……ん、くぅぅぅ」
徐々に膣を広げながら入り込むモノに、ノワールは嬌声を挙げる。目尻に涙を溜めながら、息を荒くしてエヌラスに身体を重ねた。
「はぁ、はぁ――エヌラス、ちゃんと、入ってる?」
「ああ……ノワールの中、温かいな」
「は、恥ずかしいこと言わないで……!」
顔を赤くして、頬を膨らませる華奢な身体に腕を回して、もう片方で手を握る。