超次元ゲイムネプテューヌZ-血と硝煙と鋼と荒唐無稽- 作:アメリカ兎
ノワールの尻尾を撫でると、それだけで甘い声が漏れた。そこでふと、エヌラスは思い出す。
「なぁ、ノワール。ネコって尻尾の根元が性感帯、というか気持ちいいらしいな」
「そ、そうにゃの……?」
「……」
そーっと手を伸ばして、根本の辺りを軽く掻いてみる。すると、ノワールが驚いて突き出したお尻を浮かせた。
「ふみゃあ!?」
そのまま毛並みに沿って指先で撫でると、きゅうきゅうと強く締め付けてくる。どうやらケモナールでも同様の作用があるようだ。
「エヌ、ラス……らめ、しっぽ! それ感じちゃう!」
「ノワールのココ、きゅうきゅう締め付けてくるな……気持ち良いのか?」
尻尾を弄るだけでノワールの身体は疼くのか、悩ましそうに腰を振り始めている。後ろから突くだけでベッドに倒れ込みそうになるのを支えて、エヌラスは子宮口を何度もノックしていた。
「んぅ、にゃあ! ふみゃ! にゃあぁぁん!」
その度にノワールの口からはネコの鳴き声。後ろから覆いかぶさりながら、胸を揉むと顔を真赤にしながら肩越しに見つめてくる。
「エヌラス……キス、して」
「ん、こうか……?」
「ふぅ、んむっ……ハァ、ぁむ……」
舌を入れながら唾液を貪り、飲み込む。固くなった乳首を強く摘むとノワールが腰を抜かしてへたり込んだ。
それを機に、両手で腰を掴むと自分の方へ引き寄せて緩急をつけながら腰を振る。最初は激しくして、途中から弱いところを弄るようにゆっくりとノワールの中を味わう。
「あー、あぁ。にゃ、んぅ! んぅっ!」
ひときわ声の強い箇所を集中的に責めると、身体を一度震わせる。三度目の絶頂でノワールは呼吸を乱していた。火照る身体はすっかり汗ばんでおり、激しい運動を終えたかのようになっている。エヌラスも呼吸を乱れさせながら、今度はノワールの身体を仰向けに寝かせた。
「はぁ……はぁー、もう、エヌラスってば……体力、多すぎなのよ……」
「悪かったな……」
悪びれながらも、エヌラスは割れ目に男根を押し当てて挿入する。足を持ち上げると、ノワールは顔をますます真っ赤にしていた。
「ゃ、これ……全部見えちゃうじゃない」
「見たいんだよ、悪いか。お前の恥ずかしいところとか、全部」
「~~~~」
お尻を持ち上げられた体勢のまま、ノワールはエヌラスに激しく突かれて声を漏らす。
「ひゥ! んにゃぁ!」
「ノワール、さっきより締めつけてないか……? これ、そんなに好きか」
「わか、んにゃいぃ! そんあの、知らないぃぃ!」
突き上げる度に跳ねて揺れる胸を鷲掴みにして、揉みながら何度も膣中を擦り上げる。その度にノワールの身体は素直な反応を見せていた。痛いくらいに締め付けてくる膣の動きにエヌラスはますます腰の振りを早くする。
「そろそろ、出すぞ……!」
「んっ、はぁ! 中に出して! わたし、エヌラスの欲しいのぉ!」
「ノワール……っ!」
「あぁ! 出て、るぅ! 熱いの、キテる! ぁう――――!」
堪えきれずに吐き出した精液を奥まで挿入して、子宮口にキスをしながら吐き出す。脈動するエヌラスの熱いモノにノワールは手を伸ばした。
「あっ、抜くのは待って……!」
「どうしてだ?」
「――え、ええと……あの、ね。もうちょっと、感じてたいの……だめ?」
「……~~。ノワール、お前ホントに今日はどうした。俺を殺しに来てるな」
「だ、だってぇ! 気持ち、よかったから……」
顔の前で指を合わせながら口元を隠す姿に、エヌラスは堪えきれなくなる。自分でもほとほと呆れるほどの絶倫ぶりにノワールも驚いていた。
「えっ、やっ……! ちょっと、なんでまた元気になってるの!?」
「……だって、なぁ」
ネコミミを震わせながら涙目で見上げてくるノワール。……無理だった。再びベッドにふたりの交わる音が響く。
「にゃ、あふぅ! ひゃあぁ! 感じちゃ――んぅぅ!」
「あー……」
これは、まずい。色々と。小刻みに震えながら睨んでくる表情に、ますますそそられてエヌラスは深く腰を落とす。閉じかけた割れ目がすぐさまこじ開けられてノワールが背中を仰け反らせた。中から掻き出される愛液と混ざり合った精液がシーツにこぼれてシミを作っていく。その卑猥な水音にこれ以上ないほど顔を真赤にしながらノワールは繋がる秘所に視線を向けていた。
「や、らぁ! わたひの、やらしい音出してる!」
「ノワール、悪い。今夜は付き合ってもらうぞ」
「えっ!? ずっと、するつもり?」
「明日も女神の仕事あるのは分かってる。でも、するからな」
「ん~~! あっ、する――ずっと、するぅ!」
――あの後も滅茶苦茶セックスしたエヌラスとノワールがやめる頃には、既に外が明るくなり始めていた。
体力が限界を迎えたノワールはしっかりと抱きついて離れようとせず、エヌラスはそれを抱きしめる。身体の境界線が分からなくなるほど深く繋がって眠るが、その寝顔を観察していた。
「……ん……すぅ…………」
(……ノワールの寝顔、かわいいな)
普段のツンとした態度が鳴りを潜めて、歳相応の少女らしい寝顔に手をのばす。頬を指の腹で撫でると、気持ちよさそうにしていた。肌の柔らかさも、滑らかさも。よく手入れされた髪も指先で梳かすと絹のように流れる。
女神でなければ……、そんな不謹慎なことを考える。ノワールが守護女神でなく、普通の少女であったのならどんな形で付き合っていたのか。
絶望の魔人である自分が守護女神と交際をするなど、とても正気とは思えないだろう。だが、いつだってそんな荒唐無稽な滑稽極まる関係だった。現に――今世でも無限の輝望であるアルシュベイトとは肩を並べている。
「……むにゃ……エヌラス…………」
「……ノワール。お前は女神だよ、間違いなく」
いっそ自分が、魔人でなければ良かった。絶望から生まれなければよかった。ヌルズとして存在しなければ――込み上げてくる涙を押し殺して、エヌラスはノワールを抱きしめて眠る。
この優しさに溺れたい。そんなことを思いながら。
――眠りながら、ノワールは夢を見ていた。夢を夢と認識できるのも妙な話ではあるが、それが初めてではないことにもまた違和感を覚える。
何もない暗闇。浮遊感に足元がおぼつかない感覚、そして――荘厳なる黄金の玉座に坐する次元神の姿を認めた。
「……何の用かしら、セロン」
ノワールの厳しい一声に、セロンは本を読む手を動かす。
「いや、なに。別段、特に大した用はない」
「なら勝手にわたしの夢に出てこないでもらえないかしら? 目覚めが悪くなるから」
「それはお互い様だろう。あまり夢に私を呼ぶな」
「夢に呼ぶ、ってどういうことよ。説明して」
「俺は次元神。次元の境界に佇むだけの管理者だ。ゆえに、誰もこの境界には辿り着かない。そもそも誰も俺を認識していないのだからな。此処へ入る条件は、ひとつ。俺を認識していることだ。その制約が大前提となる」
ノワールは、セロンに招かれた夢を思い出した。だから自分は此処に来れたのだろう。今回はネプテューヌ達はいないようだ。
「ああ、他の守護女神は思い出せないままだ。朝露に消える儚く、取るに足らない夢であったと思っているらしい。まぁ実際はそうだったのだが……」
「……」
「それなりに頑張っているようではないか、黒の守護女神。お前の行動は正しい」
「人のプライベートを覗き見ないでよ、気持ち悪いわね」
「俺とて見たくて見ているわけでもないし、四六時中でもない。俺からしても、夢の出来事のようなものでな」
「それはつまり、貴方が見ている夢がわたし達の世界の出来事ってこと?」
「そう捉えて貰ってかまわんよ。眠る時だけ、俺の意識は他の次元を観測できる」
「本当に、見てることしかできないのね。セロン」
「だから言っているだろう。俺は、見ていることしか出来ないのだと。故に口惜しい」
自分の手で好きに世界を改変できたらどれだけ楽か。
「それで、お前を呼んだ用件は。まぁ取るに足らんことだ」
「なら、早く済ませてもらえる?」
「頑張っているようだから、何か褒美でも。とな……なんだその、驚愕の一言に尽きる顔は」
「えっと。褒美? あなたが、わたしに?」
「実際、お前がエヌラスを引き止めていなければどうなっていたかもわからん。自覚はないだろうがお前の献身的な態度はあの男を救った。ただ、それだけのことだ」
セロンが感心するほどのことをしたつもりは全く無い。ただ、傷ついて疲れた人がいた。それに手を差し伸べて――ノワールがしたのは、たったそれだけのことだった。
「ちょ、ちょっとわたしは別にそんな世界を救ったつもりなんて」
「ほう。次元世界を崩壊させる魔人を救った。なら、お前は世界を救ったも同然ではないか?」
「……それで、褒美って?」
「そうだな……知っての通り、俺に出来ることなどたかが知れている。なにか知りたいことはないか。知っている限り答えてやろう」
これしか出来なくてすまんな、とセロンは付け加える。