超次元ゲイムネプテューヌZ-血と硝煙と鋼と荒唐無稽- 作:アメリカ兎
エヌラスは太ももに跨るネプテューヌとプルルートを抱えながら夕飯をかきこむ。雑感としてスピカの言う魔術回路の整理と出力低下による安定性の向上というのは長らく放置状態にあった回路が枝分かれしてしまっていたのだろう。葉脈状に広がって無駄に消費されていた魔力を、然るべきラインへと流す。そうすることで無駄な消費を抑制する。つまり、今までは無駄が多かったということだ。
それを考えると、大魔導師によって破壊された両掌の魔術刻印はそこまで見越されていたのかもしれない。困ったことに以前のような感覚で魔力を使うと、少々イケないことになる。その制御にも神経を使うのだが――。
「ちょ、ちょっとネプテューヌ! エヌラスにいつまで引っ付いてるのよ、離れなさいってば」
「なにをー! 攻略女神勢随一のヒロイン力を持つノワールのせいで主人公オブ主人公であるわたしのヒロイン力はボドボドだぁー!」
「なんの話よ!?」
「だから今こうやってエヌラスからヒロイン成分補充してるんだもんねー!」
「ネプテューヌうるせぇ」
「全く効果無しとかひどすぎだと思うんだ!?」
人が今、折角そちらとは別な意味で集中しているのに太ももに股ぐらを押し付けてくるせいでまったく集中できない。プルルートはまだいい、しがみついて匂いを嗅いでいるだけだ。幸せそうな表情でこちらまで気が緩んでくるが。
「そんなこと言っていられるのも今のうちだよー、女神化ぁ!」
「うぉ、まぶしっ!?」
「ふふん、これならどうかしら。無視できないでしょ」
「色んな意味でな!」
主に邪魔という意味合いで。
「こことかぁ」
胸を押しつけ。
「こことか」
肉付きの良い太ももをすり寄せて来るパープルハートに、プルルートが頬を膨らませる。
「もぉ~、ねぷちゃん~。あたしが一番~」
「だってわたしも……一服盛られてムラムラしてるのよ、ぷるるん」
「それ言ったらわたしだって我慢してるのにいっつもネプテューヌばっかり!」
「ノワールはちょっと前までエヌラス独り占めしてたんだからいいでしょ!?」
「うっ、それを言われるとわたしはちょっと……」
「前からも後ろからも、楽しんだんでしょ」
「後ろはしてないわよ!」
「あら。じゃあ前からは……したんですのね?」
「のわあああぁぁぁぁっ!?」
ノワールが絶叫しながら崩れ落ちた。当のエヌラスは空腹と魔術回路の調整両方に気を取られてそれどころではない。
「そういうことでしたら、新天地開拓ということでわたくしから攻略なさってもいいんですのよエヌラス」
「だ、ダメよ! ベールのダイナマイトボディに包まれたら最後、他の子に見向きしなくなる――可能性は無いわね。エヌラスだもの」
「よーしネプテューヌ、お前ケツ出せ。おしりペンペンだこの野郎」
「ここでそんなお仕置きとかちょっと目覚めそうなのだけど……するの?」
「なんで若干乗り気なんだよお前はよぉ、言い出したの俺だけどさぁ!」
水着に手を掛けるパープルハートに、プルルートが危ない笑みを浮かべていた。
「ねぷちゃんのぉ、おしりペンペンしてもいいの~? やったぁ~!」
「えっちょっとぷるるん?」
「え~いっ、ぺんぺ~んっ」
「あひッ! ちょ、ちょっとっ、ぷるるん!?」
ぺちん、ぺちん。水着をズラして、プルルートはパープルハートのハリのあるおしりを叩き始めている。
「……なんか、ちょっと楽しくなってきたかもぉ」
「嫌な予感が……」
「へんし~ん」
「ひィ!? そうなっちゃうの!」
「いや、俺の食事の邪魔なんだけどな。お前ら」
「ねぷちゃんオカズにご飯食べればいいじゃない」
天才か。だがそれで進むのは食欲ではない。アイリスハートとパープルハートが絡む中、エヌラスは身動きができない状況となっていた。
「えっと、ぷるるん……?」
「うふふ。ねぷちゃん、ダメじゃなぁい……そんな風に誘っちゃ。エヌラスじゃなくてもその気になっちゃうわよぉ?」
水着に手を掛けて、ゆっくりと紐を解いていくアイリスハートにパープルハートはぎこちない笑みを浮かべている。エヌラスはと言うと、そんな光景を目の前で繰り広げられておちおち食事も出来なかった。食器はあくまでも手元に保持している。恐らく媚薬を混入させたのはカルネの方だろう、頭の緩さで言えばあっちの方がスピカよりもぶっ飛んでいる。スピカはどちらかと言うとまともな方だ。ただし一線を越えなければの話である。
「なんでそんな平然とご飯食べていられるのよ」
「平気じゃない」
「……?」
疑問符を浮かべながらノワールがエヌラスが食器で隠している部分を覗き込む。
「エヌラス、ちょっと」
「待て。やめろノワール」
「いいから」
「よくない!」
「ではわたくしが。こそこそっと」
「ベールてめぇー!!」
ノワールを押さえている間にベールがエヌラスの水着の紐を緩めていた。テントのように張られている水着を見て「まぁ……」と声を漏らす。
「エヌラスも随分と立派なものをお持ちですのね」
「……ちょっと、エヌラス」
「反応するなってのが無理ある」
しかしこのままでは夕飯が乱交パーティになってしまう。目の前でアイリスハートによるパープルハートへの前戯が行われつつあるテーブルから目を逸らしてみれば、そこには我慢しきれなくなってきていたネプギアやユニの手が自らの股間へと向きつつあった。
アイエフもコンパもデンゲキコもファミ通も、ブランまでもが我慢の限界が近づきつつあるらしい。すっかり硬直してしまっている5pb.も顔を真赤にしていた。
「ねーぷちゃん。ここがいいのぉ?」
「ぷるるん、そこ……だめ! みんな、見てるから」
「一番誰に見られたくないのかしらぁ」
「……ぷるるんの、いじわるぅ……っ!」
「んふふ……」
笑みを浮かべながら背筋を震わせるアイリスハートは横目で食器から手を離そうとしないエヌラスを見やる。
「そ・れ・で? そこの性欲大魔神さんはなぁに呑気にご飯を食べているの?」
「うるへぇ、死ぬほど腹減ってんだ」
「随分と余裕そうねぇ?」
「メチャクチャ余裕ないんだよ。人がメシ食ってる目の前でイチャイチャしやがって」
「じゃあ、ねぷちゃん食べる? こっちはもう準備出来てるみたいだけどぉ」
「~~っ」
エヌラスが食事をしている手を止めて、目の前で広げられるパープルハートの秘部をまじまじと見つめていた。羞恥心で真っ赤に染まる頬に口元を手で押さえている顔を見て、エヌラスはため息を一つ吐き出す。まるで何か意を決したような面持ちで空の食器を空いたテーブルに放り投げた。ナイスコントロールで着地。
「あら?」
「……プルルート、ちょっと来い」
「…………あれ?」
「いいから来い」
「え、あれ。わたし?」
「はよぅ来い」
テーブルの上に行儀悪く座っていたアイリスハートの手を取り、半ば無理矢理抱き上げるとそのままエヌラスは食堂を後にした。思い出したように立ち止まると振り返る。
「部屋割りの件、俺は一人で寝るから好きにしてくれ」
そう言い残してエヌラスはまるでネコのようにおとなしくなって目を丸くするアイリスハートと共にどこかへと向かっていった。
――ベッドに押し倒して、エヌラスは再び呆れた吐息を漏らす。表情こそ余裕を保っているアイリスハートではあるが、いつになく表情の怖いエヌラスに戸惑っていた。
ミダレールのせいで確かに情欲の昂ぶりを抑えきれないところはあるのだろうが、それにしたってやりすぎである。
「プルルート。あのな、俺な、こう見えてちょっと怒ってるんだ」
「へぇ?」
「あとな、お前と結構ご無沙汰な事に気がついたんだ」
「あらそう」
「……で、だ。もう一つ思い出したことがある」
「勿体ぶらないで言いなさいよ」
「お前のことはベッドの上で絶対泣かせるって決めてた」
「……………………………………」
これまた信じられない、といった表情で固まるアイリスハートのスリングショットの水着を脱がしていくエヌラスは上に羽織っていたパーカーを床に脱ぎ捨てた。
「そういうわけで、だ。今夜の俺は少々ばかりいつもより頑張りたいと思う」
「どれぐらいヤる気なの」
「泣くまで」
「……鬼畜」
「おまいう」
「変態」
「よく言われる」
「下の頭でしか考えられないの?」
「上の頭使ってもこの程度の思考しか出来ないんだよ。食後のスウィ~ツいただきます」
「……ホン、ト。ばか、ぁ……!」
アイリスハートは口では嫌がりながらも、首筋に舌を這わせるエヌラスを押し退けようとはしない。それを肯定のサインと見て、指先を絡める。