超次元ゲイムネプテューヌZ-血と硝煙と鋼と荒唐無稽- 作:アメリカ兎
「……ぅ~~!」
アイエフがエヌラスのことを殺意混じりに睨んでいる。
猫耳を付けて、お尻から尻尾を生やし、両手に猫の肉球手袋を付けられたアイエフに、コンパはほんわかと笑みを浮かべながら指先を合わせる。
「あいちゃん、とってもかわいいですよ」
「ありがとコンパ……恥ずかしさで死にたいわ」
賞賛を右から左に聞き流し、モジモジと股を擦る。その太ももにピンク色のリモコンのような物が巻きつけられていた。紛うことなきピンクローター。そのスイッチはエヌラスの手に握られている。
「アンタ絶対に後で覚えておきなさいよ」
「怖いこと言うな」
「だって、あんなにノリノリで付けてきて……!」
「調子乗りましたスマン」
反省の色皆無。確かに、嫌がっていたアイエフにローションを使ってアナルに尻尾プラグを挿入したことは認める。異物を挿入されて悶えている隙に猫耳やら肉球手袋やら付けたのは自分だが、コンパも手伝っていたことは触れられていない。むしろコンパが言い出しっぺではなかろうか? 疑問に思うものの、アイエフとケモミミとの親和性に改めて深く頷く。
「あんなふざけた事件とか連中が絡んでこなければケモミミはやはり良い文明。再認識した」
「アタシはケモミミがトラウマになりそうよ……」
「そんなこと言っちゃだめです、あいちゃん。こんなに似合っているのに」
「とても複雑な心境よ。コンパが唯一の癒やしだわ」
「あいちゃん」
「なぁに?」
「“にゃー”は、言わないですぅ?」
「…………」
「…………」
天然鬼畜は恐ろしいもので、当人にまったくの悪気なし。期待の眼差しに、アイエフの口端が引きつっていた。
「……え、言わなきゃダメ? 義務?」
「あいちゃんの可愛い鳴き声、聞いてみたいです」
「さりげなく俺以上に攻めてきてるコンパに一言、アイエフ」
「に、にゃ~……」
「俺を殺す気か」
言ってから死ぬほど恥ずかしくなってきたのか、プルプルと小刻みに身体を震わせてしおらしく縮こまっていく。猫手袋で顔を覆い、蚊の鳴くような声を漏らす。
「……しにたぃ…………」
「言わなきゃいいのに」
「だってコンパがぁ」
「分かる、気持ちは分かる。ええい、せっかくだコンパ! もうワンセット余ってるしお前にも付けてやる!」
「あ、あいちゃんとお揃いならわたしも付けてみたいですぅ」
積極的なのはいいことだ。が、コンパの目が大人の玩具に釘付けになっている。
「……あー、どれか好きなの選んでいいぞ?」
「えぬえぬのオススメ、あるです?」
「えぇぇ。と、とりあえずイヌミミ付けてくれ」
「はいですぅ」
続けて、エヌラスは大人のオモチャ箱、アダルトボックス(仮称)の中身から、どれにするか悩んだ結果。ピンク色の卑猥なバイブを選んだ。動作確認に、スイッチを入れてみる。
小刻みに振動するそれに、コンパが少しだけ躊躇った。電源を切る。
「…………」
「……挿れるか?」
少しだけ考えた末、コンパが頷いた。アイエフに使ったローションでバイブをしっかり濡らしてからゆっくり挿入する。続けて、イヌミミとセットで用意されていた尻尾プラグも塗っておく。なぜケモミミセットが置いてあるのか、それは顧客の需要の為だが――まだオープン前であるのを忘れてはならない。
「そ、そっちも挿れるです?」
「アイエフは挿れてるし」
「アンタが挿れたんでしょ……!」
眉をつり上げるアイエフだが、頬が赤い。尻尾のせいで思うように身体を動かせないのだろうか、時折身体を不自然に強張らせている。エヌラスが不意にスイッチを入れると、身体を跳ねさせた。
「んっ――お尻、変な感じする、ですぅ」
「コンパ、ほら」
「?」
手を取り、コンパの手にも犬の肉球手袋を装着させる。ぽふぽふと手を合わせて、嬉しそうにアイエフに見せていた。
「あいちゃん、あいちゃん。わたし、わんちゃんになったです」
「そ、そうね。似合ってるわよ」
「あいちゃんの猫耳も似合ってるです。でもやっぱりあいちゃんはキツネさんの方がピッタリだと思いますです」
「はげどう」
「シャラップエヌラス」
「うっす」
しかし、美少女二人がケモミミ付けてベッドの上で肢体を晒してじゃれている姿を眺めるのも中々乙なものである。これはこれで良いものだが、何か他に無いだろうかとアダルトボックスの中身を探っていると、おあつらえ向きな物があった。ケモミミがあるのならば、これもあるのは必然と言える。
「コンパー」
「はい?」
「ちょっとこっちに」
よりかかるように背中を預けてくるコンパに、首輪を付ける。鈴は付いていないが、それはさほど問題ではない。重要なのはビジュアルだ。
「…………良し!」
「なにアンタは力強く頷いているのよ変態!」
「男は女性に罵られると基本喜ぶ生き物だ、覚えておけアイエフ」
「心底全力で罵倒しておくわ。この変態! 特殊性癖! セックスマシンガン!」
「色々と怒られるからその辺でやめておけアイエフ! 殺されるぞ!」
主に面倒な方向から。
「あいちゃんの首輪は無いです?」
「あるな。セットで」
「ちょっと!?」
「付けてみるか?」
「はい! あいちゃーん、付けてあげるですよー」
「ぐ、……」
コンパの手袋を外して、首輪を渡す。にこにこと笑いながらアイエフに近づく。
「う、うぅ……コンパが相手じゃしょうがないわね……」
「はい、出来たです」
(……コンパのペットにされた気分で、悪い気はしないかも)
「アイエフ、顔。顔」
嬉しさを隠しきれずにデレッデレに緩んだ頬に気づいたアイエフが固まった。
「――あ、あの。これ、は」
「あいちゃん、嬉しかったです? わたしに首輪つけてもらえて」
「新鮮な気分だったのは否定しないけども。っていうかエヌラス。アンタさっきから随分とおとなしいというか、見てるだけね。ここらでがっついてくるものだと思ってたんだけど」
「昔から、女性同士の空間に男が混ざり込む事は死罪に等しくてな。二人仲良く睦まじくしているゆる百合空間に俺が入る勇気は、無いと断言しよう」
「じゃあアタシとコンパがこうしてたら手が出せない?」
「無理。ゲッシュ」
「げっしゅ?」
アイエフとコンパが抱き合っている姿にエヌラスは見ていることしか出来ない。しかし、それではもったいないと思ったコンパが、アイエフの股を開かせる。
「ぴゃあん!? コ、コンパなにするの!?」
「だって、あいちゃんもこんなにしてるのにえぬえぬに我慢させるの可哀想です」
ローターを挿れられた秘部からは愛液が溢れている。そういえばスイッチを切るのをすっかり忘れていた。
「わたしは全然いいです。あいちゃんとえぬえぬが仲良くしてたら、すっごく嬉しいです」
「……って、コンパが言ってるけど」
「そういうことなら俺としては諸手を挙げて喜ぶところなんだが、アイエフは」
「メチャクチャ死ぬほど恥ずかしいけど、ちょっとくらいなら」
「先っぽだけとか無理だからな」
「根本まで挿れていいわよ……」
「くそエロい」
「~~~~、するなら、早くしなさいよ!」
言葉の選び方というのがあるだろうに。