超次元ゲイムネプテューヌZ-血と硝煙と鋼と荒唐無稽- 作:アメリカ兎
――スピカがエヌラスを本当に五体満足で連れてきてくれるのか、不安になったユニはついていくことにする。
目撃情報を頼りに探すことにした。まずは食堂で読書していたブランから。以前エヌラスから貰った魔導書の頁を開いていた。
「エヌラス? わたしが最後に見たのは騒がしく追い回されていた時よ。それからは見ていないわ」
「そうでしたか。そうなると、上の階ですね」
エレベーターで移動し、スピカは直した廊下を通過してミリオンアーサーの部屋の扉をノックする。
「アーサー王。アーサー様。王様、少々よろしいですか?」
「呼び方安定してあげてください」
「いえ、なんと呼ぶべきか少し考えておりまして。いっそペンギンとでも」
「どうしてそうなるんですか!?」
完全防音快適空間のホテルでは唯一外部からの音を拾うことが出来るのは扉か窓から入り込んでくる環境音くらいのものだ。室内が騒がしい。なんというか、宴会騒ぎのような状況である。はて、一体誰とそんなドッタンバッタンと大騒ぎしていたのだろうか?
――す、すまないが少し待ってくれないか!
「はぁ。そう仰るのでしたら三分間待ちましょう」
背筋を伸ばし、微動だにすることなくスピカは直立不動で待機。その姿を横から見上げていたユニも自然と姿勢を正していた。
(スピカさん。本当に出来る人って感じがするけど)
脳裏に浮かぶ、もう一人のメイド。脳味噌ファッキンホット炉心崩壊思考回路、カルネの姉――そう思うだけでもしかするとまともじゃないんじゃないだろうか? と勘ぐってしまう。しかし、割りと常識人のように思える。銃器に関する知識もある、気が合いそうだ。
そうこう考えているうちに、息を切らして水着の紐がずれたアーサーが髪も乱れたまま僅かに顔を覗かせる。
「ハァ、ハァ……な、何か用だろうか?」
「大丈夫ですか、アーサー様」
「な、なにがだろうか。わたしは至っていつも通りだが?」
「いえ、何やらただならぬ騒がしさだったようですが」
「は、ははは。いやぁ、ちょっとチーカマとだな。うん、押し問答と言うかおしくらまんじゅうというか、ついはしゃぎ過ぎてしまったようだ!」
「はぁ……そうでしたか。ところでエヌラス様を知りませんか? 少々お話しがありまして」
「エヌラスか? い、いやわたしも知らないな。力になれなくて悪い」
「いえ、お気になさらず。それでは」
踵を返したスピカだったが、思い出したように立ち止まる。
「あぁそうそう。夕飯の際には一声お掛けしますので、シャワーを浴びておくことをオススメします。アーサー様」
「も、勿論だとも! それではな!」
手を振り、アーサーは扉を閉めて鍵を掛けた。背中を預けてズルズルとへたり込む。
(あ――危なかった! いや、怪しまれていたかもしれないが、何はともあれ危機は乗り越えたぞ!)
ガッツポーズをするアーサーだが、視線を感じて顔を上げる。
――そこには、肩で呼吸を整えながら深く息をしたチーカマが複製型エヌラスに後ろから抱きかかえられてベッドにへたり込んでいた。
「アー、サーの、バカ、ァ……! 誰かに見られたら、どうするのよぉ」
突き上げられている下腹がぽっこりと膨れ、中で熱く脈打つ物が引き抜かれると、ベッドにうつ伏せに倒れ込む。背中を震わせると、精液が溢れてシーツに染みを作っていた。
エヌラスから預かった武器で、アーサーはタイプを変えてエヌラスの複製騎士をテストしていたのだが、ふと思い立って夜の相手を頼んだところ――ご覧の有様。一人ではなく、二人も用意したのがマズかった。
「わたし、もうダメ……これいじょ、入らないから……」
「なんと恐るべき精力だ。わたしも流石に体力が持たないぞ?」
立っているのがやっとだ。腰が抜けそうだったのを、先程の来訪者で何とか矜持を保とうと堪えていたのだが、緊張感が抜けたと同時に足腰に力が入らない。咄嗟に着込んだ水着もブラの紐が緩い。パンツも結び目が今にも解けそうになっていた。
そんなアーサーの頭に、影が落ちる。顔を上げれば、複製型エヌラスが手を差し出していた。手を取ると、お姫様抱っこでベッドに運ばれて横に寝かされる。隣に腰を下ろすと、頭を撫でてきた。
「わ、わたしを気遣ってくれるのは嬉しいが……」
「?」
「チーカマ、なにかうまい返しはないか?」
「わたしに聞かないでよ、それぐらい自分で責任取って」
「そんな非道な」
薄布一枚で身体を隠しているアーサーを、全裸の複製型エヌラスは向き合うようにして抱きかかえる。対面座位の体勢で抱き寄せられてアーサーは顔を赤くしていく。
「う、うぅぅ。そんな風に身体を密着させられると」
身体が疼いてしまう――チーカマは既にベッドに突っ伏して傍らの複製エヌラスに介抱させられていた。
「……こ、これで最後にしよう。夕飯までに後始末もしておかないといけない」
水着の紐を解いて脱ぎ捨てると、汗ばんだ身体を密着させてくる。心臓の鼓動が重なり、ますます身体の境界線が曖昧になってきていた。だが、ここで尻込みしていてはいつかブリテンを救うアーサーの中のアーサーになれない。そう自分に言い聞かせて意気込み、自らいきり立つ男根に秘部をあてがう。まだ熱を持ち、じっとりと粘膜で濡れた割れ目に飲み込んでいく。それだけで口から声がもれた。
「んんぅ、あぁっはぁ……! ん……どうだ? エヌラス。と言っても複製型だが……」
夜伽特化とか悪い考えが脳裏をよぎるが、シャレにならないのでアーサーは目の前の複製型にしがみつく。腰を浮かせて、落とす単純な上下運動ではあるが、緩急をつけるだけでも突き上げてくる快感が違う。腰を掴まれ、エヌラスが腰を動かすと自分で動くのとではまた別な感覚が腰を震わせる。
「あ、バカ! こら、そんなに、がっつく、にゃぁ!」
激しく打ちつけられる腰の動きに、リードを奪われてアーサーは結局相手のされるがままになっていた。唇を塞がれ、強く抱きしめられて頭が真っ白になっていく。その一部始終を真横で見せつけられていたチーカマも普段では想像もつかないほど乱れる姿に釘付けになっていた。そんなチーカマのお尻が撫でられ、驚いて身体を跳ねさせる。
「……しないわよ、今日はもうおあずけ。ダメったらダメだからね」
キッと睨み返すと、そのまま大人しく手を離すが……チーカマが小さくお尻を振って誘っていた。
「……触っちゃダメ、とは。言ってないけど……さ、触るだけよ」
枕に顔を埋めて、チーカマは耳まで真っ赤になりながら撫で回されている。
髪を乱し、汗で張り付く前髪も手で退かすこともなく、汗塗れになりながら身体を密着させた濃厚な交合に、アーサーはすっかり快感の虜になっていた。自分の身体に挿入される度に甘い声が漏れる。唇を離せば、唾液が顎を伝い、銀糸が引いていた。
「んんん、あぁ! エヌラス、わたし、もう!」
一際強く打ちつけられた腰から、溶けるような熱い感覚が流れ込んでくる。注ぎこまれる精液に、複製型エヌラスの身体にしがみついて受け入れる他にない。
「ま、まだ出るのか……!? ん、これはちょっと……想像、以上……」
たっぷりと時間を掛けて射精を終えた複製型と身体を離すと、チーカマの身体を愛撫していたもう一人も強制送還する。二枚のカードに姿を変えると、アーサーもベッドに倒れ込んだ。その割れ目からはまだ熱を持った精液が溢れ出している。
「はぁ……はぁ……ふ、複製型と侮っていたが、凄いな……」
「アーサー」
「ん、どうしたのだチーカマ?」
「当分、晩ごはん抜き。皿でも食ってなさい」
「な、なぜだ。チーカマだってあんなに気持ちよさそうにしていたではないかぁ」
「それはそれ! これはこれ! 召喚器を私利私欲の為に使った罰よ! そういうものじゃないからね!」
「うぅ~~、そんな酷いことを言わないでくれぇチーカマ……」
その後もこっぴどく叱られたアーサーは結局一週間晩御飯抜きという処罰がチーカマによって決まった。