超次元ゲイムネプテューヌZ-血と硝煙と鋼と荒唐無稽- 作:アメリカ兎
「ちょっと見ない間に髪伸びてるけど、どうしたの?」
「色々」
「それだけで理解するのはすごく難しいよ!?」
色々あったんだ。とにかく一言で形容し難いくらいのドス濃いイベントが。
風呂上がりにでも髪を切ろうかと思っているエヌラスに、大きなネプテューヌが手を伸ばして湿気を吸った艶やかな髪に触れる。
「おぉー、エヌラスの髪の毛って意外とスベスベだね」
「……」
触るのはいいが、肌が近い。大きなネプテューヌのたわわに実った胸や、健康的な肢体は熱を帯びて、より扇情的に映る。そんなエヌラスの視線に気づいたのか、大きなネプテューヌはまばたきをした後に固まった。
「……えっと、エヌラス」
「なんだ」
「なんか、おっきくなってる気がするんだけど」
「そりゃそうだ。悪いか」
「盛大な開き直り!?」
「健全な成人男性はお前に近づかれて興奮しないはずがない。よって俺は正常かつ健全」
「離れた方がいい?」
「むしろべったりくっついてくれると俺は喜ぶ」
ぐったり疲れているエヌラスは大きなネプテューヌによりかかる。それを突き放すわけにもいかず、肌が触れ合う。
「わたしが離れるより先にくっついてきたら意味ないよね」
「あー、ダメになるー。いい匂いする~。くんかくんかふんすふんす」
「ちょ、ちょっと。わたしまだ身体洗ってないんだよ? 汗臭くない?」
「むしろそれがいい」
「エヌラスって、変態なの?」
「代表格と名乗ってもいい」
「だ、だからぁ。もう、嗅がないでってば」
「死ぬほど疲れてる俺には癒やしが必要なんだよ。わかってくれ」
「う~。あんまりそういうことするとわたしだって怒るんだからね」
「それはちょっと困る」
名残惜しくエヌラスは大きなネプテューヌから離れて身体を洗おうとするが、浴槽の縁に足を引っ掛けて湯船に頭から突っ込んだ。
「エヌラス、大丈夫!?」
「ごばばばばぶぶぶ」
「なに言ってるかわからないんだけど」
「――ぶはぁ。知ってるか、ネプテューヌ。水死体ってガスで身体がパンパンに膨れ上がってるから浮いてくるんだぜ……」
「知りたくなかったよ!?」
ちょっとした死体豆知識を語りながら浮かんでくる。
「ところでな」
「なに?」
「めちゃくちゃ傷口に染みて痛いから、引き上げてくれると俺は助かる……ぶくぶくぶく……」
「沈んでってるー!? エヌラスしっかりしてー!」
エヌラスが浸かっている浴槽の名称は、大魔導師がおもしろおかしく用意した超・深度浴槽のディープ湾――。底まで沈めば人生リタイア待ったなし。当然の如く黄金の蜂蜜酒をぶち込んである魔術師御用達のお風呂である。
全身が極度の緊張状態だったからか、気を抜いた途端に疲労感が押し寄せてきた。その疲れきった身体に熱いお風呂が染みる。
浴槽の縁に頭を乗せて肩まで浸かるエヌラスの隣には大きなネプテューヌが腰掛けていた。流石に先程の無防備極まりない水没を見て心配になったのだろう。
「……寝そう」
「そうなっても起こしたげないからね」
「さっきの怒ってるのか?」
「そりゃそうだよ。もー」
「風呂で溺死とか死んでも死にきれるか……」
自分の身体の調子を点検する。我が身ながら、気づかない内に相当量の熱量を消費していたらしい。身体を動かすだけのエネルギーが足りていなかった事実が今更判明した。
(こんな魔力量を、よくもまぁ息を継ぐようにできるもんだな)
大魔導師の末恐ろしさを改めて実感する。どこまで追いかけても足元に及ばない自分の未熟さに嫌気がさす。だからこそ、死に物狂いで走り続けるしかない。
両手の甲に浮かび上がる魔術刻印を見つめる。元は、大魔導師が手ずから会得した神性生物。それを手放したとあっては、今はその能力が使えないということだ。だがそれをものともしないのが底知れぬ恐ろしさだ。
蜂蜜酒の酔いが回るのが早く、目眩を覚え始めてエヌラスは浴槽から起き上がる。
(いかん、このままだとマジで魔力酔い起こす……)
水風呂でもなんでも、一回頭を冷やした方がいい。そのままシャワーでも浴びようかと思い立っていたが、想定以上に酔っ払っていたらしく――。
「あっ」
「えっ?」
足をすべらせ、大きなネプテューヌに向かって倒れていくその視界いっぱいに広がる艶やかな身体。豊満な胸に頭をうずめて、二人まとめて浴槽の中へと沈み込んでいく。
「――ぶほぁ!? ゲッホゲファ!?」
「ゲホッ、ゲホッ! もー! エヌラスってば!」
「疲 れ て ん だ よ!」
思わず逆ギレしてしまうくらいには。その剣幕に、大きなネプテューヌが驚いていた。まさかそこまで怒られるとは思っていなかったのだろう。
「……すまん。らしくもない怒鳴り声出して」
「う、うん……わたしもごめんね」
「身体洗ったらすぐ出る。ゆっくり浸かっててくれ……」
「でも、あんまり長時間入ってるのって身体に悪いんだよね?」
「酔っ払うからな。風呂の種類によっては」
エヌラスが洗面器とタオルを用意してボディシャンプーで身体を洗い始める。その背中を見ていた大きなネプテューヌだったが、身体の妙な感覚に落ち着かない様子で隣に腰掛けた。
「ん? 背中でも流してくれるのか?」
「えーっと……まぁ、そうかなぁって……」
(…………ん――?)
大きなネプテューヌにタオルを手渡す時に、つい釘付けになってしまうたわわな胸。エヌラスの見間違いでなければ、確かに乳首が勃っていたように見えたが――いやはやまったくそんな。一体なんの間違いだと頭を振った。見間違いだ。そう自分に言い聞かせる。
背中を流し始める手つきは、少しだけぎこちない。遠慮がちにも思えたが、ふいにその手が止まった。それから、一拍の間を置いて。
「……えいっ」
むにっ、と。背中に柔らかく大きな感触が二つ。
(でかいっ)
脳裏に瞬時に浮かんだ言葉がそれだけである。疲れている、間違いなく。エヌラスは二重の意味で確信した。しかしながら、そのモチモチとした感覚が背中で上下するというのはなんともこそばゆく、同時に小さく硬い突起も二つほど。乱れる吐息がなんとも劣情を掻き立てる。
平常心を保つ一方で、身体は素直。
「ネプテューヌさんや。その、どういうおつもりですか」
「さっきから、エヌラスの視線がいやらしいから、こうして欲しいのかなって……んしょっ」
「いやらしい目で見て悪かったな……というかコレは逆効果だぞ」
「なんで?」
「お前のせいでこうなってる」
(ぅわっ……!? 男の人ってこんなになっちゃうんだ……)
向き直ったエヌラスの股間を凝視して固まる大きなネプテューヌ。どうしたらいいかわからず、手持ち無沙汰だったタオルでとりあえず身体を洗う。それでも視線はどうしてもいきり立つ股間から離れない。
身体を洗い終えて、再び固まった手が股間に伸びようとするが途中で止まる。
「……えっと、触っていい?」
「むしろ俺からお願いするところだったが」
「……えいっ」
大きなネプテューヌは手に泡を持つと、そのまま竿を握った。
「固くて、熱いんだ……はじめて触ったからなんだか新鮮かも」
「……俺が言えた義理じゃないんだが、手つきがいやらしいぞ」
「でも、こうして欲しかったんじゃない? それそれぇ」
手で優しく握り、そのまま上下にしごかれる。それだけで快楽の波が押しては引いていく。だんだん調子に乗るところは小さいネプテューヌそっくりだ。呼吸を乱すエヌラスに、口元を緩めながら緩急をつけるようにストロークを繰り返す。慣れていない仕草がまた、より一層の快感をもたらしていた。
「なんか、脈打ってるけど……このまましちゃってたら、どうなるの?」
「どうなるって、こうなるんだよ――」
「わっ、うひゃぁ! ……び、ビックリしたなぁ、もう」
不意打ちで精液を浴びた大きなネプテューヌが手を止める。胸から顔にまで飛んできた白い液体を見下ろしていた。手についた精液をすり合わせると、糸が引いている。それに、何を思ったのか顔を近づけて臭いを嗅いでいる。
「……なんだかえっちなにおいするんだけど」
「俺だけっていうのは不公平だと思うわけだが」
「えっと……わたしのも――」
「そんなわけで触る」
「疲れてるんじゃなかったの!?」
「すんげぇ疲れてるがこっちが元気なもので困ってる」
「男の人って大変そうだね」
「そうだよ」
泡立てたタオルを引ったくると、今度はエヌラスが大きなネプテューヌの背中を洗い始めた。
そのまま手を前の方に持っていくと、胸を触る。
「ん、ひゃ。ちょっとぉ」
「ん~?」
「ん、ぅぅ~。エヌラスのえっちぃ……」
「ほーら身体の洗いっこ」
「こんなえっちなのだめだってばぁー。も~!」
口では嫌がりながらも、振りほどきもしなければ逃げ出すこともしない。ということは合意の上であると判断して、エヌラスは大きなネプテューヌの胸を重点的に揉み続けた。