クマ吉君の野望【2次創作短編集】 作:堀 吉之助
ミミックという生物を知っているだろうか。
それは、とある化け物を表す名前のことである。その化け物は、洞窟やダンジョンなどに置いてある宝箱に偽装して、近付いてきた冒険者をぱくりと食べてしまうという恐ろしい生物のことである。もちろん実在の生物ではない。また、神話や昔語りにでてくるような伝統的な名でもない。
ミミックという単語が現れたのは近代に入ってからである。初出は良くわからないが、一番の有名どころで言えば有名ゲームであるドラクエⅢなどであろう。宝箱に近づいたものに襲い掛かるという斬新なモンスターは、当時からインパクトがあった。
今ではミミックと言うモンスターは比較的一般に知れ渡っている。それはいろいろなゲームや小説に出てくるほど、出番が多いからともいえる。ちなみに最近のミミックは宝箱に足が生えていて、歩いてくるものもいる。
さて、ここまでがミミックの表の顔である。
なるほど、ミミックと言うのは宝箱に化けて冒険者を食い殺してしまう、恐ろしい生物であることは疑いようがない。しかしである。仮にミミックの中身が、触手だったらどうだろう。引きずり込んだ女冒険者を味わう生物だったらどうだろう。途端に夢が広がらないだろうか。
そんな思いに駆られた現代の紳士たちによって、ミミックはエロゲーに登場することが多くなってきた。今では、常連だともいえるだろう。しかし、それでもミミックと言う生物は架空の存在であり、そこに捕まる女の子達もパソコンやゲームの存在でしかない。
そこでクマ吉は激怒した。必ずや、かのミミックをこの世に現出させようと決心したのである。彼は学校を帰ってくると日夜、ミミックの製作に汗を流した。とりあえずは触手の養殖からである。これは大変であった。
そもそも触手と言うのは、生物の名前ではない。たとえばイソギンチャクも触手を持ってはいるが、いわば人間にとっての「手」にあたる器官の一つなのだ。
いきなりクマ吉は悩んだ。触手を大量に作らなければならないからだ。彼は、いろいろな研究機関に忍び込んだ。何度も死にかけたが、クマ吉は生還し無事に触手の種を手に入れることができた。そんなものを研究している研究機関も、あれである。
次にクマ吉が悩んだのは、箱のことである。ミミックは強力な箱がなければ、ミミックとは言えない。彼は防音かつ頑丈な宝箱を自作した。多少金はかかったが、茅場とかいう知人の口座を間違えて使ったので問題なかった。
そして、クマ吉は数か月を賭けてミミックを完成させた。
宝箱に見間違う、赤い漆が鮮やかに塗られたそれの中には、無数の調教済みの触手が入っている。クマ吉の訓練により、その宝箱に触った瞬間に触手たちが触った人物を引きずりこむようになっている。
「ふう」
クマ吉はその自作ミミックを手押し車に乗せて、息を吐いた。今から外に持って行って、誰かが触ってくれる。いや、別に誰かが触ってくれるとは全く期待していないのだが、万々が一、どこかの美少女が触ってしまったらしかたないよね、などとクマ吉は思っていた。
ごろごろと手押し車を押して、外へ向かうクマ吉。玄関からはいる陽光が、鮮やかに彼を照らしている。
「さあ、今から空を飛んでいる魔法少女をさがさないとっ」
画竜点睛を欠くとは言うが、クマ吉が触手のターゲットにしている相手を探すのは至難の業だろう。
クマ吉は手押し車を押しながら空を見上げていた、別に呆然としているわけではない。むしろその逆であり、彼は今真剣に空を飛ぶタイプの女の子を探していた。彼の目は赤く充血していて、十分たっても一切瞬きをしない。空を飛ぶものがあれば、鳥だろうと飛行機だろうとすさまじい形相で見ていた。
しかし、空には人っ子一人いない。当たり前すぎて、どう表現していいのかわからないほど、平和な蒼穹が広がっていた。クマ吉は目から血涙を流しつつ、一度ため息をついた。
「なんで、今日は魔法少女に一人もいないんだ……」
さびしげな表情で変なことをいうクマ吉。今日というか、明日もいないだろう。
クマ吉はごしごしと目を腕でこする。それから思った。
(今日は目が痛いから、明日にしようかな。とりあえず、本屋にでもよってエロ、ち、ちがうよ、生物学と保健体育を兼ねた崇高なる書物を買って帰ろう! 断じてエロいことには使わないよ。デッサンとかに使うから!)
クマ吉の拭いたはずの目から、また赤い水が流れている。ついでに鼻からも赤い線が伸びた。
雪ノ下雪乃は「吾輩は猫である」と表紙にかかれた本を手に取った。それからぱらぱらとページをめくり、本棚に戻す。彼女の凛と目つきが少し動くのは、他の本を探しているからだろう。
ここは千葉県のとある本屋である。県内では比較的に大きな書店だといってよい。その為、雪乃はたまにこの本屋にやってくる。彼女が探すのはもっぱら明治、大正の文豪の作品や外国の作家の本である。以前に「知り合い」からライトノベルを勧められたことはあるが、今のところ興味はなかった。
学校帰りなのか雪ノ下雪乃は制服である。
紺のブレザーの下には、カーディガンを着て、胸元に少しだけ見えるブラウスには、指定の赤いリボンをつけている。彼女の通う学校は、県内の学校よりもスカートが短い為、わずかながら太ももの肌が見えてはいるが、黒のニーソックスを履いている。
雪乃は長い黒髪を手で払い、本棚から離れた。その時すれ違った、男の店員が少しだけ彼女に見とれてから、あわてて作業に戻っていく。
雪乃はいわゆる、美少女である。ただし頭文字に「魔法」はつかない。
黒く腰まで届きそうな、黒髪に大きな目。それでいながら、どこか冷たさを感じさせる凛々しい顔立ち。同年代では群を抜いていると言ってもよいだろう。ちなみに意外ではあるかもしれないが、彼女自身はそのことを自覚している。
その自分が「かわいい」ということを自覚している経緯については、雪乃にとっては黒歴史に近いものなので、詳述はしない。彼女の「知り合い」との共通点でもあるため、幸か不幸かはわからない。
雪乃は学校指定のバックを肩にかけて、店内を歩いた。特に今日買おうと思ったものはない。だから、今から彼女は帰宅しようとしていたのだ。
そんな彼女の目にある奇妙な光景が映った。
「ぐふふふ」
成人男性用のコーナーで、何人かの男性客に並んで着ぐるみを着た、変な笑い声発するクマがいたのだ。雪乃は少しだけ、観察せざるを得なかった。あまりに奇妙過ぎで目が離れなくなったのだ。
もちろんクマ吉である。彼は今「生物学」の本を熱心に読んでいた。後でデッサンに使う為、しっかりと頭の中に叩き込んでいる。絶対エロいことには使わない。勘違いしてはいけない。
「なんなのかしら……あれ」
雪乃は小首を傾げて考えた。背丈は小さいので、クマ吉が成人男性のコーナーにいるのは良いことではないのだろうか、雪乃としては彼にかかわってやりたくはない。
雪乃は手をあごに当てて、じっと考えたがやはりわからなかったので、クマ吉から目を離して歩き出した。あれがなんであろうと、自分にはあまり関係ないだろうという常識的な発想を持ったままである。
「ぐふうふう」
気持ち悪い顔で、言うクマ吉は雪乃には全く気が付いていない。
雪乃の息が白くなった。
温かな店内から外に出ると、温度の違いを実感させられた。
雪乃は少し身を小さくして、白い息を吐く。もう、時間は夕方の六時くらいで空はすでに暗い。月はでていないが、本屋に面した大通りを、多くの自動車が行きかうため、かなり明るく感じる。
雪乃は何となく、入り口の前にある駐輪場を見た。彼女は自転車で来ているわけではないので、必要のない行動ではあるが本当になんとなくである。
宝箱があった。
「!?」
びくっと雪乃は体を震わせた。彼女は目をぱちくりさせて、駐輪場に近づく。いくつかの自転車が停まっているのだが、もはやそんな有象無象は目に入らない。
雪乃は宝箱を観察した。手押し車に乗っているところを見ると、誰かが押してきたのだろう。一瞬、さっきのクマの姿が脳裏に浮かんだが、確証がないので雪乃は断定はしなかった。
「……たからばこ、よね?」
誰に聞くでもなく呟く雪乃。まじまじと宝箱を見るが、どこからどう見ても宝箱である。赤い漆が美しい。
雪乃はそっと宝箱に触れてみた。見た目は木でつくられているように見えるが、冷たい感触は金属のそれである。雪乃は疑問を深めつつ、指で宝箱をなぞる。金具の鍵が付いているが、それは自転車の鍵のようなものではなく、金具についたひねりを回せば開く仕組みの様である。一応、クマ吉も鍵はしていったらしい。目を離している隙に、土方の屈強なるおじさんがミミックに捕まれば、もうやばいからだ。
雪乃はうずうずとしたものを覚えた。さすがにこんなところで宝箱を見るとは、いやそもそも宝箱のようなものがあるとは夢にも思わなかった。単なる好奇心であるが、この後の彼女の運命を決定づけることになるとは、さすがに聡明な彼女でも気が付かない。
雪乃はひねりを回す。そして蓋の縁に手をかけて少しだけ、開けてみた。中身を見たら、すぐに戻すつもりだった。まさに餌である。
雪乃の手に触手が絡みついた。
「!あっ」
慌てて振りほどこうとした雪乃だが、さらに中から出てきた多くの触手が彼女を捕える。そして、彼女が引っ張られる感覚を覚えたと同時に、宝箱の中に雪乃は引きずり込まれた。
「し、しまっ、なに、これは」
雪乃はなんとかもがこうとするが、彼女の見たのは宝箱の蓋が閉まる光景である。ばんと音をたてて、宝箱、いやミミックはぺろりと雪ノ下雪乃を「食べてしまった」。
真っ暗である。だが雪乃の耳にはにはぬちゃぬちゃとなにかが体を這いずる音が聞こえていた。さっきの触手だとは雪乃も気が付いているが、本屋で触手とエンカウントするなどということを、誰が予想できるだろうか。
「……、ぃ」
雪乃の頬をねっとりとした粘液をつけた触手がなぞる、雪乃は小さく悲鳴を上げてしまった。彼女は何とか脱出しようともがくが両手足をからめ捕えられているので、非力な彼女にはどうしようもない。
ぐっと雪乃の体が箱の中で回る。触手が彼女を動かしていた。彼女は箱の中で四つん這いの格好をさせられる。とはいっても箱の中には、雪乃以外に無数の触手たちがひしめいているので、あくまで恰好だけである。だが、これは処刑台に括り付けられたのと同じだった。
蛇足ではあるが処刑とは「刑に処する」という意味で、原義的には死刑のことではない。この場合も、人のものに勝手に触った雪乃が受ける罰は死刑とか野蛮なものではなかった。
「や、やめなさい」
などと雪乃は言うが、そもそも触手に日本語など通用しない。通用するのは肉体言語だけだ。雪乃のスカートをいくつかの触手がまくり上げた。雪乃は感触で何がされているかが分かる。
「…………」
もぞもぞと動く彼女の体を触手たちが絡んでいく。片足だけニーソックスをずらされて、太ももに太い触手が巻き付き。スカートの留め金を弄ったり、ブレザーの胸元から彼女の服の中に侵入したりと、さすがはクマ吉が育てただけのことはある。
「こ、の。や、やめ」
気持ち悪さを感じつつも、雪乃は焦っていた。決して冒険者ではない雪乃は、どうしようもない、というかどうすればいいのかわからない。体に触れられるたびに、小さく腰をひねったりして抵抗のようなことをしてみるが、無駄だった。
しかし、触手たちもさるものである。なんといっても師匠が「あれ」であるのだから、いきなり剝きにかかるようなことはしない。
触手が雪乃の両足を開かせた。暗闇の中でパンツを丸出しにしている無様な雪乃が、悔しげに顔を歪める。そんな彼女の股の間に一本の触手が入ってきた。その触手はなんと、雪乃のパンツの上から、彼女の局所を擦り始めた。
「あっ、なにを」
身の危険を感じた雪乃は慌てて、逃げようとする。だが、どうやっても逃げることはできそうにない。他の触手が彼女の両手足をしっかりと拘束している。繰り返しにはなるが。この箱は完全防音で中でないが起ころうとも、外には聞こえない。
股の間の触手は執拗であった。その細い先っぽをつかって雪乃の秘部を擦り、さすりと愛撫する。雪乃は拘束された暗闇という特殊なシュチュエーションでこんなことをされて、だんだんと息が荒くなってしまう。
触手が動く。
「あっう」
びくりと動いた処女。目を閉じて、快感に抗う彼女の息のテンポが早くなってしまう。そのうち、股の間に二本の触手が入ってきた。だが、それらはパンツには手を出すことはなく、くるりと片足ずつ太もも、その付け根に巻き付いてしまった。
「だ、だめよ、やめて!」
雪乃の足が太ももから左右に開かれる。四つん這いになっているので、そう大きくは開けないがパンツの布がこれで伸びた。くっきりと言うわけではないが、彼女のわれめがうっすらとパンツに浮かび上がった。
触手が其処をさする。われめを重点的に、執拗にさする。
「っ! いぃ……や」
押し殺した声で雪乃は唸った。彼女太ももを何とか閉じようとするが、それを馬鹿にするようにさらに触手によって開かれる。もちろんパンツに浮かんだ、筋もくっきりと浮かび上がることになった。
触手が割れ目を高速でこすり始めた。
びくびくと雪乃が体をゆらす。逃げようともがくのが半分。生理的に体が勝手に動いてしまうのが半分である。彼女は必死に歯を食いしばっているが、その間から一筋の線が頬を通っていく。
大きく腿を開かれる。これ以上無理と言うところまで、パンツに雪乃の女性器が押し付けられて、そこを触手がさする。まだ。これしかしていないところが、クマ吉の弟子である彼ららしい。
「あ、ああ―」
ついに雪乃の声が漏れた。彼女は、涙を目に溜めて体を痙攣させる。触手は、そんな彼女の股を擦っている。雪乃のパンツに湿りができていく。
「アアぁあああ!」
ひときわ大きな声をあげて、雪乃は弓なりに体をそらしてよがった。その瞬間頭の中が真っ白になって、どうしようもない快感が下半身から頭の先まで駆けめぐった。
びくりと一度大きく動いてから、雪乃ははあはあと悔しさに涙した。こんな良くわからない状況で、良くわからない奴らにイかされたことが悔しくてしかたがない。しかし、別に雪乃への触手の愛撫は終わってなどいない。
雪乃の濡れた股を、触手がこする。
「な、なにを!」
雪乃の悲鳴が上がった。だあ、今度は下半身だけではなく、彼女のブラウスの中にいくつかの触手が入ってきた。その間も、下半身の愛撫は続く。
雪乃のブラウスがぶちぶちと音をたてて、ボタンを飛ばした。次の瞬間には大きく開かれて、中のブラジャーがむき出しになる。もちろん中に入った触手が破ったのだ。
「い、いや」
身をよじる雪乃だが、触手たちは容赦しない。彼女はその聡明な頭脳と、整った顔立ちに反して胸は小ぶりだ。だが触手たちは差別もしなかった。
ブラジャーの中に触手が侵入する。片方の胸に一本ずつと完璧に連携が取れている。雪はまた悲鳴を上げた。しかしそんなことに頓着をしない触手たちは、雪乃の小ぶりな両胸をそれぞれ、ぐるりと締め上げた・
「な、なにお」
するの。と雪乃が言う前に、触手によって両胸が締め上げられる。雪乃は体を折って抵抗するが、その瞬間に下半身の触手が彼女の股を激しくこすった。
「ぁああああ」
ぴくぴくと動く雪乃。さら胸を締めつけられた。
「ぃいぅ」
暗闇である。雪乃にはなにも見えないので、あくまで感覚ですべてを判断している。だから彼女には今からされることは、感覚でしかわからない。
ブラジャーが上げられた。
「えっ。い、いや」
箱の中で剝きだしになる雪乃の胸。その先がどんな色をしているのかは、まったく見えない。そんな彼女のふくらみの前に、さらに二本の触手が伸びてきて、その先端がくぱっと割れた。まるで口のように開かれたそこから、粘液が漏れ出しており、口内にはいくつかの歯のようなものがあった。
雪乃の乳首にその触手たちが食らいついた。
「あ」
と雪乃が何かを言おうとする前に、彼女の小さな突起はしっとりと濡らされてから、歯で噛まれる。その力は弱く、刺激するには十分だった。
「っ。あっ。あっあ。やえ、やえて」
雪乃の乳首が噛まれる。リズムを取って、その先から。なんとかもがいて逃げようとする彼女だが、そのたびに胸に巻きついた触手によって両胸が揉まれる。
そんな時、雪乃のパンツが膝のあたりまで脱がされた。
「! だ、だめ。そ、それはだ、め」
雪乃はとぎれとぎれになる言葉を何とか紡ぎながら、抗議の声を上げた。だが触手たちにはそれを聞く耳がない。本当に器官としての耳がない。
雪乃の股の間に細い触手が、何本も、何本も入ってきた。それらは順次、彼女の性器にとりついてから雪乃を刺激する。勿論さっきまで雪乃を愛撫していた、太い触手も今度は「直」に雪乃を愛撫し始めた。
「 」
雪乃の口が開く、紅潮している顔をでめいいっぱい口を開ける。だが、彼女の喉からは声が出なかった。息がかすれて出てくる。
胸がたわむ。そのたびに乳首が締め上げられる。
雪乃はおもちゃのように律儀に反応した。それでも触手たちは彼女であそぶことをやめない。雪乃はその両手を上腕で拘束されて、箱の中で動いた。背中を触手の塊に預けて正常位のまま股を開かれる。
それから触手たちは彼女の胸を、股を、乳首を締めて、教育した。
そのころクマ吉はやっと本屋から出てきた。さすがに一〇冊ほど生物学の本を買ったのは無理があったかもしれない。
「ちぇえ。何冊かは河原で保存するしかないね」
クマ吉は本の束を抱えてから、駐輪場に向かった。ミミックを放置していたが、カギをかけていたので、よもやおっさんが捕まっているなんてことはあるまい。とクマ吉は考えた。
まさか美少女が中でとんでもないことになっているとは気が付かない。
クマ吉は手押し車の取っ手を掴んだ。そこではてと首を傾げる。
「こんなに重かったかなあ?」
だが元々が金属でできているのでそれなりに質量はあるのだ。クマ吉は、それでも疑問を追及することなく手押し車を押し始めた。しかし、ふと止まる。
「あっ、まだ餌をやってなかったよ。ぐふふ」
クマ吉はポケットをごぞごそして何かを取り出した。栄養ドリンクである。それはミミック内の触手への餌である。クマ吉はそのドリンクを何本か出してから、ミミックの側面を開けた。一部だけ餌をながしこめるようにしてあるのだ。ただし、防音は完璧であり。中を開ける必要は全くない。逆に考えれば中の様子はクマ吉にもよくわからない。
「ふーんふぃー」
奇妙な鼻歌を歌いながら、クマ吉は栄養ドリンクを流し込んだ。それもいつもよりも多くである。何故かと言えば、こんなところで蓋をあけて、触手の健康状態を確認するわけにはいかないからだ。だから。多く入れた。
「これで元気になるねっ!」
「ぃいあああああひああああああああああああああああ」
雪乃の声が箱の中でこだまする。さっきからいきなり元気になった触手が彼女に襲い掛かったのだ。何故そうなったのかわからないが触手たちはとても元気になっている。
雪乃は股を開かれた、その間に大きな触手が入ってくる。そのことを雪乃も気配で分かったらしい。
「いやあ、いやあああ」
子供の様に泣きじゃくる雪ノ下雪乃。そんな彼女を少女から女にするべく、太い触手が彼女の割れ目に入っていく。ずんと子宮を揺らされて、雪乃は上腕を拘束されたまま、嬌声を上げた。
中で触手が動く。ごしゅごしゅとピストン運動をする。そのたびに雪乃は声をあげざるを得なかった。雪乃の両胸には無数の触手たちが順番で吸いついては、引っ張り、噛み、揉むことを繰り返している。
雪乃の膣で触手が震えた、次の瞬間彼女の奥へ突っ込み、大量の精液を放つ。
「あ、あひあ」
顔を崩して、なにかいう雪乃から触手が抜かれた。その瞬間別の触手が彼女の膣に入る、さっきより大きい。しかも雪乃の腰が少し浮いて、お尻の穴にも触手が侵入する。
「ひ、あ、おおきいよお。やめなさいい」
いつもの口調と変な口調が入り混じって雪乃は淫楽におぼれていく。彼女は犬の様にまた、体勢を変えられて後ろと前からごしゅごしゅと突かれた。雪乃の愛液は触手たちが全て吸い取ってしまうが、触手の粘液がローションの役割を果たしているので、雪乃は快感が処理できないほど与えられてしまう。
雪乃の中の触手が同時に震えた。そして、同時に大量の精液を流し込む。
「わ、わたひは、わたしはああ」
雪乃の口の中に触手が入り込む。そして、彼女の喉が鳴って、何かがたっぷりと流しこまれていく。
雪ノ下雪乃の穴と言う穴を触手たちが、ほじくり始めた。
「アックマ吉じゃないか。なんで宝箱なんで持ってんだ」
顔見知りの警官がクマ吉ににこやかに近付いてきた。にこやかと言っても、フレンドリーかというとそうではない。そもそも一般人に警察官が近寄ってくるということは、その目的も限られている。
「あっお、おまわりさん。僕はなにもやってないよ」
「いや。まだなにも言っていないだろうが。とりあえず、宝箱を開けろ」
「え、ええっ? な、なんで」
「前科のせいだ。なにもなかったら行っていい」
「もう。まるで僕がいつも、捕まっているみたいじゃないか」
そう言いながらもクマ吉は特に「なにもはいっていないはず」の宝箱を開けた。中の触手はたしかに奇妙ではあるが、逮捕される理由にはならないはずだ。いや、だった。
日本の警察はとても有能かつ、迅速である。クマ吉が現行犯逮捕されてから数分でパトカーは到着した。クマ吉は殊勝にも警察に頭を下げてから、手錠にかかる。
「昨今の政治は知らなかったで済むけど――。僕は知らなかったでは済まないんだね」
パトカーに入るとき、クマ吉は言った。