※この作品はR-18です。

クマ吉君の野望【2次創作短編集】   作:堀 吉之助

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登場人物紹介 ――クマ吉衛門とのぴ太の物語

クマ吉衛門
未来から何となくやってきた、クマ吉型クマ吉。オリジナルクマ吉に比べて比較的理性的なしゃべり方をする。ただし、根幹は大体一緒である。四次元ナップサックと本家ドラえもんと同じ道具を持つ。いちいち「衛門」をかくのがめんどいのでクマ吉である。   

のぴ太
のび太ではない。近くに住んでいる女の子(間桐桜)に良く苛められているが悦んでもいる。ただし彼女のことを影でブタゴリアンと呼んでいる。基本的に紳士。ひみつ道具をエロいことに使おうとする。



リクエスト  東方project 魂魄妖夢

「うえーん、またブタゴリアンに苛められたよー。クマ吉えもーん」

 泣きながら部屋に入ってきた男の子は、部屋で寝そべりながら漫画を読んでいたクマ吉に泣きついた。クマ吉はやれやれと思いながら体を起こし、男の子の肩を持って言う。

「またかいのぴ太君。これで今週は三回目だよ」

「だって、今日はトラブルの新刊が発売されるから本屋に行ったのに、ブタゴリアンに出会って……『初めての囲碁』を買わされたんだよっ。ひどいでしょ、クマ吉衛門! なんか仕返しできるどうぐをだしてよっ。未来の力で、淫楽を教えてやろうよ!」

「だ、だめだよ。そんなことを言って、数日前に警察に補導されたばかりじゃないか! それに未来の道具はそんなエロいことに使うわけにはいかないよ。それに未来から来たから僕はトラブルの話は知っているし、限定版も持っているけど……そんなことは関係なく貸す気はないよっ」

「ず、ずるいよクマ吉衛門。僕にもちょっとくらいかしてくれもいいでしょ」

 のぴ太はクマ吉に抗議した。唾を飛ばす彼のしゃべり方はクマ吉のほっぺたをじっとりと濡らす。それでクマ吉は観念したように肩をすくめて、傍らにあった四次元ナップサックを引き寄せた。それを見てのぴ太は調子に乗るように奇声を上げた。

「うひょおやっとその気になったんだね」

 クマ吉はそれには答えることなく、ナップサックに手を突っ込んで中をあさくる。そして、そこから巨大な何かを引き出した。クマ吉はそこでこう叫ぶ。

「どぅーくぅーでもドアー」

 のぴ太の部屋に現れたのはピンク色の大きなドアだった。それこそ、まさにおなじみの「どこでもドア」である。これがあれば宇宙空間だろうと海の底だろうと気軽に行くことができる便利な道具だ。実際にそれをやると気圧および海圧のせいで街が滅ぶ。

「なーんだ。それでブタゴリアンのお風呂を覗きに行くんだね」

「ち、違うよのぴ太君。それを前にやってブービートラップに引っかかって死にかけたばかりじゃないか! 学習してよ、君の骨の白さを僕は知っているんだよっ?!」

「えー、じゃあ何につかうの?」

「ぐふふふ。それはね」

 クマ吉はさらにナップサックをあさくって、二つのひみつ道具をとりだした。右手にはまるでライトのようなものを、そして左手には鏡を取り出す。

「スモールライトとフエルミラー」

 クマ吉は二つの道具の名前を言う。

 前者についての説明は不要だろう。スモールライトはそこから発する光を浴びたものを小さくすることができるのだ。後者のフエルミラーはその鏡面に映したものをコピーして取り出すことができるという優れものだ。ただし欠点としては鏡に映すので左右逆になっってしまうことがあった。だが、今回のクマ吉の考えには何のハンデにもならないだろう。

「クマ吉衛門。それでどーするの?」

 わくわくした顔をのぴ太は聞く。彼の頬を涎が伝う。しかし、クマ吉は彼の欲望を抑えるためにこの道具を出したのだった。決して淫乱なことに使う気はなかった。ただし結果的に淫乱なことになっても、仕方ない。

「慌てないで、のぴ太君。まずはスモールライトでどこでもドアを小さくして」

 言いながらクマ吉はスモールライトをどこでもドアに当てる。するとピンク色のドアは見る見るうちに小さく縮み。十センチくらいの大きさになってしまった。

 クマ吉はその小さくなったドアをフエルミラーに映す。それだけで、もう一つの小さなどこでもドアが出来上がったのだ。もちろんそこでできたドアは左右反対である。そこまで来てのぴ太は不満を漏らす。

「クマ吉衛門―。僕はさっぱりわからないよ」

「まあまあ。頭に血をのぼらせた時には甘いものが一番だから」

 クマ吉はそう言って、ドアの一つを取り、開けた。それで次元の壁を超越して、ドアがある空間へとつながったのだ。

 クマ吉の開けたドアは肌色だった。それでもその中央には桃色の突起がちょこんとある。まるで人の胸部のようだった。それも、少女のものだろうとクマ吉はてきとうに開けた手前思う。実際これはとある少女のものだった。

「クマ吉衛門。これ何?」

「乳首だよ。さっ、のぴ太君これでも舐めて、頭を冷やすんだ」

「はい!」

 とてもいい返事をしてのぴ太はクマ吉からドアを受け取った。そして、舌をだして舐め始める。クマ吉はやっとのぴ太が落ち着いたと思い、もう一つのドアを開ける。そこに同じように乳首が顔をのぞかせていた。クマ吉もそれを舐め始めた。

 

 

 ――幻想郷

「???????」

 団子屋の椅子の上で魂魄妖夢は体をくの字に折り曲げた。あわてて、彼女はあたりを見回すが、何も異常はない。それでも納得がいかないように妖夢は首をまわして、異変を探す。

 いきなり胸を掴まれて、舐められたような感触に襲われたのだから妖夢の反応はしかたないだろう。彼女は胸に固い枠(どこでもドア) がはめられた感覚があった後、左右の胸を粘液のついた何かで嬲られるような感触を覚えた。

 いや、それは現在でも続いている。間違いなく左右の胸の先っぽからしゃぶられているのだ。まさか未来のひみつ道具の仕業とは、さしもの彼女も思わないだろう。その上、この日の妖夢が運の悪いところは、人里へ主人の言いつけによる買い出しにきていたところだろう。こんなところで服を脱いで確かめるわけにはいかない。脱げるのなら、服の中に入っている二つのミニ「どこでもドア」を取り出せただろう。

「できましたよー」

 ちょうど妖夢が頼んでいた団子が出来上がったのだろう。風呂敷に包んだものを若い着物の女が運んできた。妖夢は不快感を堪えつつも、立ち上がって受け取る。動いた時に彼女のスカートが揺れた。

「えっ、ああ。ど、どうもあひい」

「あ、あひい??」

「え、いえ。ちがう。どうもありがとうといったのよ」

「は、はい。だ、大丈夫ですか。顔が赤いですよ」

「だいじょう、ぶ」

 言いながらふうふうと荒い息を吐く妖夢。目には涙が溜まっており、強がってはいるのだが、それすらも滑稽にみえてしまう。妖夢は傍らに半霊をつねり何とか気をそらす。それから店の女の子に心配されつつも妖夢は通りに出た。

  

 ――のぴ太の部屋。

「クマ吉衛門。ジャムある?」

「あるよ、イチゴとママレードどっちがいい?」

「酸味が強い方かなあ」

「じゃあ、これだね。あんずジャム」

 クマ吉は選択肢に入っていなかったあんずジャムの瓶を取り出すと、のぴ太に渡した。のぴ太は瓶を開けると、指で掬って手元のドアから出ている乳首に塗りたくる。ぴくぴくと桃色の突起が動くがのぴ太は味付けをすることに余念がなかった。

 とりあえずジャムをつけ終わったのか、のぴ太はまたドアから出ている「胸」にしゃぶりついた。

「甘―い」

「ぐふふふ、落ち着いてきたよだね。のぴ太君」

 

 ――幻想郷

「ぎいいいぃいいい!」

 妖夢は木にもたれかかって猫のように爪を木の表面にたてる。いきなり右胸に冷たい何かが付けられたと思うと、強い酸性が彼女の乳首を襲ったのだ。いかなる想像力を持ち合わせていようともあんずジャムを塗りたくられているとは思わないだろう。

「あ、あんた大丈夫か」

 そう里の人々は妖夢に声をかけるのだが、彼女は真っ赤になった顔で言う。

「だ、だいびょうぶでず。へ、へいきですから」

 胸が舐められているかも、などとは誰にも相談できるものではない。そしてふらふらと風呂敷を持ったまま、人里の真ん中を歩いていく。早く帰りたいと思う気持ちが彼女を駆り立てていた。しかし、それが命取りになってしまう。

 

 ――のぴ太の部屋

「まぁさつブラシ―」

 クマ吉はナップサックから一本のブラシを取り出した。勿論新たなるひみつ道具だ。だが彼はすぐさまスモールライトで小さくして、フエルミラーで二つにしてしまう。そして、のぴ太に彼は言った。

「じゃあ、もうお腹も膨れたことだし。綺麗にしてあげようね」

「えー、クマ吉衛門。もう少し舐めていたいよ。あと二時間は余裕だよっ」

「ダメだよ。もう落ち着いたでしょ、最後はこの小さくしたブラシで乳首を念入りにお掃除してあげないといけないんだよっ。来た時よりも綺麗にが紳士のマナーさっ」

「その道具はどんな効果があるの?」

「擦ったところのまさつがなくなるから気持ち良くなるよ」

 すぐさまのぴ太はクマ吉からブラシを取り上げた。そして、目の前にある彼の涎に犯されきった「胸」を先からブラッシングしていく。きゅきゅと音がして、乳首がぴくぴくと動く。勿論摩擦がなくなっているので敏感になって行く。要するにローションをかけずにそれ以上の効果を出しているのだ。

 のぴ太はいつになく真剣な表情でブラシを動かす。乳首の側面から頭頂までしっかりと擦る。昨日算数と社会と理科をトリプル0点を取った男の子には見えないほど彼は熱心だった。その熱意にクマ吉も打たれたのだろう自分の分のドアも「胸」ごとのぴ太に渡してしまった。

「く、クマ吉衛門。い、いいの?」

 そんなことで涙ぐむ、のぴ太。クマ吉はいいんだと頷いた。まさにここには熱い友情があった。それにこたえるためにさらに真剣にのぴ太は二つの乳首から摩擦を奪っていく。ちなみにドアを譲ったクマ吉だが、ちゃっかりもう一つのドアを用意している。

「ぐふふふ。じゃあ、サービスしないとね」

 クマ吉は自分のドアを開ける。するとそこにさらに「入り口」があった。それはまるで桃のようなわれめを持っている。クマ吉はわざとらしく首をひねり、これはなんだろうとブラシを中に入れて擦り始めた。

 ごしごしごしとその割れ目の中から摩擦を奪っていく。ブラシと入ってもその特性上、痛みを伴うことはない。只々柔らかな、刺激を与え続けているのだ。

 

 ――幻想郷

「ひ、い、ひい。ひい」

 唇を強く噛み。妖夢は懸命に前に進む。しかし、その足取りは生まれたての仔馬のようで危なっかしいものだった。それでも彼女はその火照った体を前に進ませた。

「……んアああ……!」

 びくりと体が反り、頬を涎が伝う。股が内を向いてがくがくと膝が揺れる。妖夢はそれでも倒れることなく耐え抜いた。股の間どころか、彼女の「中」に何かが差し込まれてさっきから動いている。そのたびに声を押し殺し、湧き上がってくる情動を抑え込むことしか彼女にはできなかった。

――な、なあ。あの子、様子が変じゃないか。

――どうしたのかねえ、だれか助けてやんなよ。

――顔が赤いぞ、熱があるのかもしれん。

 人里のど真ん中、つまり衆人環視である。妖夢はその涙にぬれた顔で「だ、だいひょうぶです、は、はなしはへないで」と心配してくれる里人に言って回る。それすらもすさまじいほどに恥ずかしい。なんと言っても、もじもじしながら荒い息を吐く姿は、彼女には醜態である。

「ぃ、ああ」

 がくがくっと膝が震えた。妖夢ははあはあと犬の様に舌をだして耐える。時間がたてばたつほどに胸と股の疼きが増していく。それに伴って視界が揺れて、今すぐにでも座り込みたほどだった。

「ま、まけるものかぁあ」

 何と戦っているのかは妖夢にもさっぱりとわからないが、妖夢は体に力を入れた。その力を入れたところがこすられて、びくっと動く。すでに下に穿いたドロワースはうっすらと湿っている。

「……あ、あぅう!……」

 下から突き上げられるように妖夢は背筋を伸ばした。舌を出したままだったのでその無様な顔を里人に見られてしまう。別の意味で真っ赤になった妖夢は足に力を入れて、一気に走り出した。

 

 ――のぴ太の部屋。

「もう、ぴくぴく動くから手元が狂っちゃったよ」

 言いつつのぴ太はせっかくブラシで綺麗にした乳首を舐め始める。つまるところ耐えることができなかったのだ。それで彼は言い訳をしつつ、舌を使って乳首を捕えた。そして今までにない行動に出た。

 吸い始めたのだ。ちゅうちゅうとのぴ太は蛸のような顔をして「胸」を吸う。

「あっ、のぴ太君。ずるいよっ。僕も」

 クマ吉はのぴ太にさっき渡したドアを取り返した。そして彼ものぴ太同様、吸い始めたのだ。つまり二人は並んで未成熟な乳首を吸う。口をすぼめて、極限まで摩擦を無くしてしまった「両胸」を舌でなめながら吸う。こりこりとした感触が、のぴ太には新鮮だった。

 

 

――幻想郷

「んひゃああああああああ、あああ」

 妖夢は倒れこんだ。もう限界だったのだ。ただ乳首を周到に触られたり、舐められたりするだけならばなんとか耐えられたが。それに加えて吸われるのは彼女のキャパシティーのラインを越えてしまった。

 地面に倒れこんだ彼女は自分急いで緑色の上着を脱ぐ。すでに汗でぐっしょりと濡れたブラウスは少しだけ透けていて、中のキャミソールが見えている。それは不自然に膨れていてミニ「どこでもドア」が入っていることが一目でわかった。

「ん、な、ないこれぇ」

 だが、そんなことを考える余裕など妖夢にはない。涎をたっぷりと含んだ口を開いて、ブラウスのボタンを開けていく。しかし、ここはまだ里の中である。彼女の両肩を里人だろう、中年のおばさんが掴む。それで脱げなくなってしまった。

「あ、あんた。こんな往来で何をやってるんだい」

「にゅにぽ!」

「!?」

 妖夢は朦朧とする意識の中でわけのわからないことを言う。その間にも彼女の体は、あの悪魔のような二人に吸い取られているのだ。「あああぁあ」などと妖夢は歯をくいしばりばがら唸る。それでも口元から滴が下に流れ落ちて行く。

 

 

 ――のぴ太の部屋。

「た、大変だよクマ吉衛門」

「ど、どうしたののぴ太君」

 クマ吉はただならぬのぴ太の様子に、しゃぶっていた乳首を口で締め上げてから離す。見るとのぴ太はドアから出ている「胸」に耳を当てていた。彼は、その状態でクマ吉に言う。

「実は……海の音が聞こえるかなって耳を当ててみたんだけど。こ、この人心臓の音が普通よりも弱いよっ」

 魂魄妖夢はただの人間ではない。半分人間、半分幽霊なのだ。そのせいだろうか、のぴ太の耳に聞こえる彼女の心音はとても弱々しいものだった。しかし、のぴ太はそもそも誰の胸を吸って、しゃぶっているのかなど知らない。それで彼は血相を変えてクマ吉に相談したのだ。

「な、なんだって。のぴ太君」

 クマ吉も手元の「右胸」に耳を当てて音を聞く。二人して胸に耳を当てている姿はもはや、形容するべき言葉が見つからないほどに奇妙な光景だった。 

「た、大変だ。心臓の音がのぴ太君の言うとおり弱いよっ。これは強いショックを与えて、蘇生させないと……ビックライト―」

 クマ吉は「右胸」から耳を外すと、ナップサックを引き寄せて中からスモールライトに酷似したライトを取りだした、しかし、その用途は正反対である。クマ吉は目の前のミニ「どこでもドア」をぱたんとしめて、それにビックライトを当てる。

 見る見るうちに元の大きさに戻る「どこでもドア」。クマ吉はそのドアノブを掴んで、ドアを開ける。後ろにはのぴ太がついていた。

 

 ――幻想郷

「な、なんだいあんた達は」

 いきなり現れたピンク色のドアに中年の女性は驚いてしまった。それだけならともかく、中から妖怪の様なクマとその後ろに子供がいるのだから、不気味さは倍増されてしまう。ただ、妖夢は何が起こったからわからず、夢心地のままその光景を見ていた。体の疼きがかなり軽減されたので、その余韻に浸っていると言ってもよい。

「この子だよ。多分」

「のぴ太君。良いから、左手を持って」

 クマ吉とのぴ太は妖夢を見つけた瞬間、この子の胸を舐めていのだと確信した。服を着ていても、一度触ったことのある体を見間違える二人ではない。

「あっあんたらは一体」

 中年の女性は問う。妖夢は左をのぴ太に、右をクマ吉に支えられたまま、どこでもドアで連行される寸前だった。しかし、悪意はないことを示そうとクマ吉が女性に振り向いた。

「僕たちは、愛の医者です!」

 中年の女性は口を開けたまま、妖夢がドアに入っていくことを見る。そして次の瞬間には目の前にあったピンク色のドアは跡形もなく消え去ってしまった。

 

――空き地 

「く、クマ吉衛門。なんでこんなところに来たのさっ! こういう時は体育倉……病院に連れて行くべきじゃないの?」

「のぴ太君。もうそんな段ではないんだよっ。見てよ」

 のぴ太が妖夢を見ると、彼女は光のない目をしていた。ブラウスの胸元ははだけて、首筋が見えている。妖夢の明らかに憔悴していた。のぴ太は言う。

「誰が、こんなひどいことを……」

「のぴ太君、嘆くのは後だよっ。今は治療に専念しないと、そう心臓が弱っているから強い刺激を与えてあげないと……」

 二人の会話を聞きながら妖夢はだんだんと頭が冴えてきた。ここがどこなのかわからないが、もしかしたら自分をこんな目にあわせたのはこの二人なのではと考えてしまう。その上買った団子はどこにあるのか彼女にはわからない。元来思い込みの激しい妖夢であるから、のぴ太とクマ吉のせいではと考えるとメラメラと怒りの感情が燃え上がった。今日は人里にいく為、いつもは必ず腰に差している二振りの刀を持ってこなかったことが彼女には口惜しかった。一人、一刀ずつちょうどよかったのにと臍を噛む。

「階級ワッペン! 治療するときに必要なのはこれさっ」

 そんな妖夢の感情もつゆ知らず、新たなる道具をクマ吉は持ってきたナップサックから取り出した。それは単なるワッペンに見えるが、かなりの数があり星の数や模様の数が違うようだった。

「あなたたち」

 ゆらりと妖夢が立ち上がった。どちらかと言えば温厚な彼女には珍しくおこって――クマ吉が彼女の頭にワッペンを付ける。不意を突かれていらだちを募らせる妖夢。

 見るとクマ吉とのぴ太もワッペンを張っていた。頭に張られた妖夢からは見えないが、彼らの張っているワッペンの星の数は妖夢よりも多い。

「なにをするのです……か?」

「はやく服を全部脱ぐんだ。間に合わないよっ」

「はい」

 何に間に合わないのかわからなくてもクマ吉の声を聞くと、妖夢はブラウスを素直に脱ぎ始めた。「えっ」と彼女は自分の行動に驚く。体が勝手に動いて、自分の言うことを聞いてくれないのだ。

 その秘密はワッペンにあった。彼女の貼られたワッペンの名は「階級ワッペン」という。数十枚一セットで構成されているそのワッペンには一つ一つに軍隊をモデルにした「階級」があり、貼られたワッペンよりも高い「階級」にいる人の命令には絶対に逆らえないという恐ろしいひみつ道具なのだ。だが、クマ吉とのぴ太はあくまで人命救助の為に使っているのだ。ちなみに妖夢は「三等兵」、クマ吉「元帥」、のぴ太「大将」と妖夢は逆立ちしても絶対に言うことを聞かねばならない。

「か、体がかってに」

 妖夢のブラウスが地面に落ち、それに伴って胸元にあった黒のリボンも取れる。次に彼女は自分のキャミソールに手をかけた。

「??!?!?」

 恥ずかしさに顔を朱に染める妖夢。それでも彼女は自身の下着を徐々に上にずらしていく。クマ吉達はそれを横目で見つつ、ナップサックから二本の「まさつブラシ」を取り出した。それは先ほど使った、触った場所の摩擦を無くすものだ。大きさは箒程度だから、小さくしたものではない。そして、クマ吉はそのうちの一本をのぴ太に渡す。

「な、なんなの? てが、てが」

 妖夢の日々の鍛練で引き締まったお腹が露わになり、キャミソールがさらに上げられると先ほどクマ吉達に「可愛がられた」二つのふくらみが、わずかに揺れて顔を出す。摩擦を奪われた桃色の乳首も、其処に合った。これ以上ない羞恥に妖夢は目を見開くが、それでも手が止まらずキャミソールを脱いで地面に落とす。白い肩と鎖骨がくっきりと見える。

 青空の下で魂魄妖夢は半裸になった。生まれたままの姿を半分だけ曝け出してしまう。それどころか、妖夢は自分の腰のベルトを無意識の内に外して、ぱさりとスカートを脱いでしまう、それで中に着たドロワースが見えてしまった。うっすらとピンク色のそれは腿のあたりにフリルが付いている程度の簡素なものだった。それは彼女の真面目な性格を表しているのだろう。

「…………」

 ふるふるとむき出しの肩を震わせて唇を噛む妖夢。何故か自分は相手の言葉に反抗ができない。もしかすればクマ吉をとても強い妖怪かと思うが、彼はそんなものではなかった。

 一級の紳士である。クマ吉は言う。

「さあ、万歳をするんだ! 早く!」

「は、はい」

 妖夢は否応もなく万歳をする。本来ならば自分の体を隠さなければならない両手を天に掲げたまま、彼女は身じろぎもできなくなってしまう。上官の命令は絶対なのだ。半分が霊だろうと二二世紀の超科学の前には手も足も出ない。

 そして、クマ吉とのぴ太は妖夢の前と後ろに分かれた。彼女はそのあられもない姿をこんなわけのわからない二人に見られる屈辱に耐えるしかなかった。ただし、彼女がまともな思考ができるのはこの瞬間までである。

 そう、彼女は知らないのだ、のぴ太とクマ吉がそれぞれ持っている「まさつブラシ」

「さあ、のぴ太君始めるよ。遠慮せずにごしごしするんだ」

「えっ、ちょっ、な、何をするきですか」

「わかったよクマ吉衛門。僕の腕の筋肉が動く限りはこの女の子の体を洗いまくるよ。エッチな気持ちは微塵もないよっ」

「だ、だから何を、きゃ」

 始めたのはクマ吉からだった。「まさつブラシ」を妖夢の胸にあててそのまま、お腹まで擦り上げた。その分だけ妖夢の体から摩擦が奪われてしまう。

「みゃあああ」

「ダメだよっ万歳したまま、それに倒れたらダメだよっ」

「あ、あああ」

 ごしごしと体を擦られながら、妖夢は口を開けた。そこから出てくるのは快楽からくる声。摩擦がなくなった場所を擦られるのは、とてつもなく気持ちがいい。この「まさつブラシ」は摩擦を軽減する道具であり、完璧に無くす道具ではないのだ。

「ひい」

 妖夢は油断していた。いや、気持ち良さに忘れていた。後ろにものぴ太がいることをだ、彼は妖夢の小さな背中に「まさつブラシ」をあてて擦り始めたのだ。のぴ太は真面目な顔で真っ赤な鼻血を流しながら、妖夢の体から摩擦を奪っていく。

「いい、いひゃ」

 前後からブラシでこすられる妖夢。それでも万歳の格好はやめることはできないし、例え膝がこれ以上ないほど揺れていたとしてもクマ吉の「命令」があるから、意地でも倒れることができない。

 腋、胸、背中、お腹、腕、肩。ありとあらゆるところから「摩擦」が奪われていく。それが快感を伴うということが、彼女にはこれ以上ないほど残酷なことだった。とはいっても気持ちがいいのにはかわりない。

「やへ、やへえ。やめてくだ、さ」

「ダメだよ。もっと手を上げるんだ!」とクマ吉。

「そうだよ。できればもっと色っぽく、もっと!」とのぴ太。

 妖夢はさらに高々と手を上げる。自分の意思ではない。それで彼女の腋にブラシが入ってきた。ごしごしと擦られる。

「く、くすっくすぐった、えっ、あっ」

 するりとドロワースがずれた。左の腰に引っかかり、右側がずれたせいで妖夢の右腿の肌がみえてしまう。ドロワースがずれたのは、妖夢の体から摩擦が失われたためだろう。このままでは妖夢は完璧に脱がされてしまう・

「あっ、あっ。ダメ」

 妖夢は腿で挟んでドロワースを食い止める。しかし、クマ吉ものぴ太は合図をせずともわかっていた。クマ吉はむき出しの妖夢の右腿にブラシをかける、のぴ太は後ろから腰にブラッシングをする。

「だめ、だめです」

 ドロワースが落ちる。妖夢の摩擦のない腿にそれを止める力はない。だが、彼女の秘部もお尻も見えなかった。なぜならば秘部はクマ吉が、お尻はのぴ太のブラシが隠したからだ。勿論ただ隠しのではない、擦り始める。

「あ、ああ。あああああああ。、いやあ、あああああ」

 全裸になった妖夢の下半身がブラッシングをされる。ごしごしごしと前後からの愛撫に、彼女はいやいやと腰を振る。かといって逃げることはできない。ただ、その場で淫靡なダンスを踊っているだけだ。それでも彼女の下半身は後ろも前も、横もどこも「摩擦」がなくなっていくのだ。

「も、も少しだ。」

 クマ吉が大粒の汗を流す。のぴ太も大粒の鼻血を流す。これで準備ができた。

「のぴ太君!」

 クマ吉はブラシを放り捨てた。そしてすさまじい速さで服を脱いで全裸になった。のぴ太はそうくることが分かっていたのか、彼も同時に全裸になった。

 前後から妖夢はクマ吉とのぴ太に抱き着かれる。もちろん前後の穴に

彼らの欲ぼ……男根が差し込まれる。すでに摩擦のない妖夢の体は彼らをすっと受け入れてしまった。それでも体を突き抜ける快感に妖夢は声を上げてしまった。

「――――!」

 何かを叫ぶ妖夢。それでも倒れることは許されないし、万歳の格好はやめることができない。そんな彼女の両胸をうしろからのぴ太が横から掴む。そして揉む。その上で、乳首からクマ吉が交互に吸う。

「さあ、腰を振るんだ。僕たちはただのオナホだっ!」

 クマ吉的謙譲語が妖夢の耳に入る。妖夢はそれで自分から腰を振り始めた、もちろん前にでればクマ吉の男根が彼女の子宮にささり、後ろに下がればのぴ太のそれが奥まで突き刺さる。

腰を振らされる妖夢。愛液が彼女の腿を流れていく。

「ひい、ひいい。み、ぉ」

 両手を空にかざしたまま、腰を振る妖夢。のぴ太は彼女に言う。彼の体には妖夢よりも高位のワッペンがあるのだ。

「ばかっ、がまんしたらだめだ」

「が、まんしたら、だ」

 妖夢はそれだけで前後に動く。胸を吸うクマ吉の口にさらに胸を押し付ける。

「ああ、ああああ。きもちいですう。きもちい、もっと揉んでくだいい」

 クマ吉とのぴ太はその声に反応した。今まで彼女に任せていただ自分から、妖夢の体に自分たちの性器を突き入れたのだ。激しく動く。

「ああ、ああああ」

 妖夢の両目にハートが浮かぶ。彼女は虜になってしまったのだ。

「あああああああああああああああああああああああ!」

 最後にひときわ大きな嬌声を上げて、妖夢は気を失った。

 

 

 空き地での情事はさすがにやり過ぎたらしい。クマ吉とのぴ太は警察官に囲まれてパトカーにはいっていく。クマ吉は言う。

「後悔はないよ……でもね、僕もまたひみつ道具の犠牲者の一人にすぎないのさ……」

 




お疲れ様でした。

感想や批評いただけると嬉しいです。というよりもどう感じていただいたかを教え頂ければ参考にします。

参考にしずかちゃんをググったら、四肢を捕えられて体中にバターを塗られて、五,六匹の犬になすすべもなく舐められてしまう画像を見つけた……日本の闇は深いです。
まったく、妖夢がそんな目にあわなくてよかった。摩擦がなくなった体でジャムを体に塗られて犬になめられたら……考えるだけで、震えますね。
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