ドラゴンボール超H 作:ドラゴンボール超記念
「これで全部か?」
「は、はひっ。全部です。へへっ」
いじめっ子5人から金をもらう。女の子の負担は下げるべきだからな。もともと父親の財布から盗んできたらしくはあるが。
「ほら、おめえも出せよ」
ついでにダメな兄からも助けてあげた分の金をせびる。
「べ、別にお前に助けてもらう必要なんざなかったんだよ! だいたい俺はお前にケンカ売ってねえ!」
カスのクセに何故か反抗的だな。立場が分かってないのか? 俺が弟だと気付いた様子はないのだが。
「ば、バカ野郎! 調子に乗ってんじゃねえ!」
「ぐえっ」
俺が何かする前にレタツが蹴っ飛ばしちゃった。親分を慕う子分的なあれか?
しかし、クソ野郎は痛みによがりながらもにやけていた。よほどこの女に執着しているらしい。
俺はクソ野郎に追い打ちをかけようとするレタツの肩に手を置き、止める。
「ひゃっ。あ、余計なこと、でしたか!?」
「謝る必要はない。蹴る必要もないがな」
俺は本意ではないがクソ野郎を痛みから解放することになった。しかしそれを機にクソ野郎はより強く俺を睨んできた。
腹立つな。全く。
「あっ」
俺はレタツを抱き寄せる。さらに頭をなでなで。クソ野郎に見せつけるように。
「こ、この野郎っ!」
ふふっ。怒ってる。おもしろいな。
ただ、俺は昔の痛みを忘れていないからな。カツアゲはやめないぞ。
俺はゴギョウのスネを何度か殴ってやった。やつは苦しんだ。しかし俺に対する反抗的な態度は治らず、金も払わなかった。ついには気絶してしまった。
「あの、今さらですけど、そいつたぶんお金持ってませんよ。こいつの家貧乏ですし、こいつがプールやトレーニングジムに行ってるとこ見たことありませんから」
なんだ。そうなのか。根性だけはあるとか思って損した。
クソ野郎は置いておき、お楽しみのプールに向かうことにする。その前に自己紹介。
「俺の名はハラべコだ。歳は19だが2年コールドスリープしていたから肉体は17だな」
「そ、そうなんですか」
レタツは意外そうに俺の頭を見る。小さいと言いたいのだろう。背はレタツより少し高い程度だ。
「私はレタツです。歳は14。実は星の外に出たこともないんです。お恥ずかしながら戦闘力が低くって」
14? へー、その歳のサイヤ人にしては背が高いな。将来とんでもない美人になるかもしれん。戦闘力も別にそこまで低くはないぞ。2000は超えてるんじゃないか? 外に出れないのは、父親の意向だろうな。女は貴重だからある程度許されるからな。
つーかあの兄と呼ぶのも憚られるクソ野郎、こんな少女に欲情してやがったか。20超えてるくせに。俺も人のこと言えないけど。
「戦闘力はいくつだ?」
「えっと、最高で2300です」
「周りの男達はどのくらいだった?」
「小さい3人が私と同い年で、1650と1600と1400です。大きいのが彼等の兄で2450と2200」
「なんだ。お前より強いのは1人だけか」
「ええ、あまり強いお方とは釣り合わないので」
レタツは遠慮するように一歩下がる。弱いやつらを従えるのが好きなのかもしれないな。俺の兄みたいに弱すぎるのは嫌っているようだが(あれは別の理由かもしれないが)。
レタツが俺を避けたがっているのは間違いない。あんな出会い方だったしな。だが、俺は彼女の肩を掴んで抱き寄せる。
「ひぃっ」
ふふふっ。かわいいな。こんな子が死んじゃうのはもったいない。絶対船に連れて行ってやるぞ。
まあ、この子だけに拘るわけではないんだが。
「よし。プールに行くぞ」
ナイスバディな女の子もゲットしちゃうぜ! この子はまだペタンコだしな。
「え? プール!?」
なんだ? そんなに驚くことか? もしや水着が恥ずかしいとか。サイヤ人でもそういうこと考えるのか?
「あ、あの。プールは、エリートの方が独占してらして……。私達が入りたい時は、朝一番に来るんです」
ああ、そういうことか。公共施設を平等に使うとかの日本人的発想がないんだな。だが問題ない。
「そんなやつらはガツンと殴ってやればいい」
「いいっ! エリートを!? 無理、で……いえいえいえ! そうではなく!」
俺は何も言ってないのに、勝手にはしゃいで勝手に俺にビビっている。かわいい。
「あれです! 今回はハラべコさんが勝つでしょう! しかし私はどうなるでしょう! 復讐に燃える野獣に1人のところ狙われ、あんなことやこんなことに! ですからっ! 今回だけは、私は遠慮させていただいて! ハラべコ様お1人、はああんっ?」
必死なのを見るのはおもしろかったが、嗜虐性を刺激されたので、尻尾を握ってみた。とてもおもしろい声を出してくれた。
「そこはっ! あ、あへえええ」
レタツはへなへなと座り込んだ。このまま抱いてプールに持って行こう。
受付の亀のような宇宙人に金を払い、水着を借りる。さらにプール使用量も払う。
そしてレタツを抱いたまま更衣室へ。
さすがサイヤ人は野蛮な戦闘民族。更衣室は男女同室だった。カーテンで仕切るようにはなっていたが。
「いいっ! き、来てしまった! ここまで来てしまった!」
絶望したようにあんぐり口を開けるレタツ。このままじゃ着替えないかもしれないな。しょうがない。俺が変えてやるか。
シャッとカーテンを開き、2人でしきりに入り、カーテンを閉じる。
「ひ、ひえっ。へ? ど、どうしてです!? ハラべコ様が入る必要は……ッ」
問答無用で服を剥いでいく。が、難しい。力をかけるといくらでも伸びるから。向こうの協力がいるな。
「わ、私1人で着替えられますから! それだけは! それだけは!」
なんだ? 貞操観念はあるのか? あんなクソみたいな不良グループにいたクセにな。
しょうがないから出てやり、レタツが着替え終るのを待つ。その間、俺はカーテンなど閉じず、ふつうにその場で着替えた。
「おい! まだなのか!」
と言いつつ、カーテンを開ける。ここは惑星ベジータなのでセクハラで訴えられることはない。
「ひえっ!」
というかこの娘、着替え終えてやがった。その上で時間を稼いでいたようだな。姑息な真似をする。
俺は怯えるレタツを引っ張ってプールサイドへ向かう。2人で手をつないで歩く。彼女ができたみたいでいいね。
レタツの水着はスクール水着とほぼ同じ。彼女のつるっとした凹凸と、やわらかそうな生足によく似合っていると思う。ビキニもあったがおっぱいが足りないので無視した。
「ううっ。絶望だあ。この世の終わりだあ。……で、です」
「ふふふっ。お前はまだ俺の強さを知らないんだ。安心して見ていればいい」
いよいよプールが見えた時、レタツは慌てて俺の背後に隠れた。そして首の横から前を伺っている。
右側に訓練用のプール。左側にレジャー用のプールがあった。どちらもただっ広いが、使用者は少なく、サイヤ人でもある程度のびのび動けている。
ここにいる連中の戦闘力は、確かに高い。エリートが占領しているというのは本当だろう。人数は50人くらい。男女比は30対20くらい。サイヤ人の集団にしてはかなり女の割合が高いな。そもそも男女の出生率が3対1くらいだと思うから。
「おら気合入れろ! あと2周だぞ!」
「ひいっ。ひいっ」
一番目立っているのが、訓練用プールを重りをつけて泳いでいる親子。父親が10歳くらいの子供に熱血指導している。かわいそうに、泳がなければ重りで体が沈んでしまうというスパルタ式だ。この父親が今まで出会ったサイヤ人では一番強い。1万くらいあるかな? だからこそ、うるさいが周囲は何も言わないのかもしれない。
そんなことよりも、女を探さないとな。子どもと遊んでいる母親は除くとして、若いエリートさんは、いやがりますねえ。素晴らしいプロポーションの方ばかり。戦闘民族だから皆しゅっとしてるし、肉付きがいい。お尻の食い込みとか、筋肉が強いから、もうビキニがかわいそうなくらい引っ張られちゃってる。
顔は、皆目つきが悪いね。だけど整ってる。特に、2人素晴らしい子がいる。両方ともとても背が高い。
そのうち一人、レタツより少し長いショートヘアーの娘のお尻を、食い入るようにジロジロ見つめる。女は彼氏らしき男に声をかける。こいつもめちゃくちゃ背が高い。そしてサイヤ人には珍しい爽やか系のイケメンだな。寝取ってやるから覚悟しろよ!
ふと、女がこちらを向いた。目が合ったのでにこにこして手を振ってやる。とても不機嫌そうな顔で睨まれた。
「ひえっ、お、お姉ちゃん」
「ん?」
「お、終わった。見られてしまった……」
後ろでまたレタツがガックリしている。というか姉がここにいるのか?
「お前エリートだったのか?」
「はあ、どうしてこんなことに」
「おい! 返事しろ!」
俺は軽くレタツを揺さぶる。
「へ? はへ? は、はいいい! な、なんでしょうか?」
「お前エリートだったのか?」
「え? やだなあ。そんなわけないじゃないですか。はははっ」
レタツは諦めたような笑みを浮かべた。
「だってあいつのこと姉ちゃんって言ってたじゃん」
「ゆ、指を差すのはやめてください!」
レタツの声は大きく響いた。それが気に障ったのか、レタツの姉らしき美女が勢いよくこちらに飛んでくる。それはもう怒り狂ったような顔で。
彼女は俺の眼前で静止した。目の前に股の食い込みが来た。すばらしい。
「おい、なんで入って来てんだよカス」
女は俺を無視してレタツを見下ろして言う。
「ひっ! ご、ごめんなさい! 出ていくから! 今すぐ出ていくから!」
レタツは大慌てで逃げようとする。しかし俺はがしっと肩を掴んで止める。
「や、やめろよおっ! 逃がしてくれえっ!」
口調が粗っぽくなった。それだけ必死さが伝わってくる。おもしろいからもちろん逃がさない。逃げる必要もないしな。
ここにいる全員で一斉にかかってきても俺には勝てないのだから。大猿化しない場合だが。
とそこへ、レタツの姉の彼氏らしき男も飛んできた。そして絶望的な身長差を知る。女は頭2つ分、男はもう1つ分高い。美男美女カップルかよ畜生!
「キャベス、どうしたんだい?」
男は、まるでサイヤ人とは思えないまろやかな口調だった。気の雰囲気も温かいから本物だろう。例外というやつか。そして姉らしき人物の名はキャベスらしい。キャベツとレタスが混じり合った姉妹だな。
「いや、なんでもないんだ」
「あれ? レタツちゃんじゃないか。一緒に泳ぐかい?」
「どうしてそうなるんだ」
「ん? ダメかい?」
キャベスは困ったような顔で男を見る。が、それは猫かぶり。時折り、チラッ、チラッ、とこちらを見ては、殺意丸出しでレタツを睨んでいる。
ついでに俺も睨まれた。消えろ、と顎で促すジェスチャー付きで。
しかし俺は相変らずにこにこして、手を振ってあげた。こんな上玉を取りこぼす気はない。姉妹丼に憧れもあるし。おいしそうじゃないか。
「あーら! 芋臭いガキがいると思ったら、勘違い下等戦闘員の妹だったの!」
突然、横から別の女性の声が聞こえてきた。
「おおっ!」
俺が目を付けていたもう1人の女だった。はち切れんばかり巨乳とわがままヒップ。ビキニもキャベスより細くて局部以外ほとんどヒモだ。
髪がお嬢様的なカールした長髪。口調もお嬢様ぽかった。
こういうのがいるとは思わなかったな。王子のベジータがあれだし、ナッパもあれだったからな。
お嬢様の隣には、めちゃくちゃゴツイ男がいる。身長2mを軽く超える、巨大な筋肉ダルマだ。日焼けしたのか肌は褐色。いたるところに傷があって歴戦の戦士という感じだ。
「チッ」
キャベスが舌打ちし、もう一度俺達を睨みつける。こういうことになるから嫌だったのかもしれない。
「ほっほっほ! 力無きものは去るのが賢明よ! ここでの戦闘は禁止されていますけど、エリートの怒りを買ってしまえば自由に街を歩くことができなくなりましてよ!」
これは、忠告? けっこうやさしいのかこの娘。
「その必要はないさ。レタツちゃんならキャベスの妹だ。僕が守ってあげられる」
うわっ、これはイケメンだ。本当にサイヤ人なのかこいつ。
「まあ! あなたまた下級戦闘員と慣れ合いますの! 同じエリートとして恥ずかしいからやめてくださいまし!」
「こいつに賛成するようで癪だけど。あんな雑魚は放っておいた方がいいよ。ほら、ただでさえ私と付き合ってるってことで、家と対立してるんでしょう?」
「僕はね、そういうエリートがどうとかってのが大っ嫌いなんだ。人間皆平等とまでは言わないけど、戦闘力が全てじゃない。誰だって素敵なものを持ってるものさ」
「カーッ、恥ずかしいからやめてくださいまし! 全く、どうしてあなたのような軟弱者が、それほどの戦闘力を手に入れたのか!」
よし、なんとなく分かったぞ。
この男はエリート出身だが、サイヤ人基準では性格に難ありなんだな。だからこそ下級戦士のキャベスとも付き合っているし、彼女がプールに入ることもできた。
戦闘力は、こいつら全員高いが、一番高いのはイケメンだな。9000くらいかな? 筋肉ダルマは8000くらい? おっぱい2人は7000くらいかな?
レタツが、俺の腕をつかんでグイグイ引っ張ってくる。帰りたいのだろう。だが俺は微塵も動かん。
「ん? どうかなさったの? 早くお家に帰りなさいな。しっ、しっ」
「ふっふっふっふっふ。お前等、歳はいくつだ?」
俺が尋ねた瞬間、デカい4人は一斉に驚愕した。
「お、お、お前ですって! あなたのような下級戦闘員の子が凛々しく美しい選ばれた者の中の選ばれた存在である私に向かって!」
女は怒りで気を全方向にまき散らす。しかし怒りに震えるだけで、かかっては来ない。
やがて気は納まる。女は引きつったような笑みを浮かべ、その顔を俺の目の前にずいと寄せてきた。身長差から背中を曲げており、大きな胸がたぷんと揺れた。谷間がすごく見える。
顔もかわいい。目の前にあるとキスしちゃいたくなる。
「こ、怖い物知らずの阿呆とはあなたのことを言うのですわ! 私達は皆18です!」
おおっ、年齢は教えてくれるんだ。俺の1つ年下か。その割にめちゃくちゃ発育いいな。俺も肉体年齢は17だが、あと1年でああまで大きくなるのだろうか。
「しかしあなたは口の利き方から教えて差し上げないとならないようですわね! 逃がしませんことよ! 名乗りなさい!」
「ハラベコだ」
「おい、あれくらいいいじゃないか。この子もサイヤ人なんだ。言葉遣いだって粗っぽくなるだろう」
「あなたは黙ってなさい!」
「うっ」
このイケメン、押しには弱いようだな。それとも女に弱いのか?
「タマギーネ! 闘技場に行きますわよ! この勘違い下級戦闘員達を調教して差し上げます!」
「た、達ぃっ!」
レタツよ、細かいところに気付いたな。俺もお前が含まれるとは思わなかった。
「おい女、お前強い男は好きか?」
「また舐めた口の利き方を! 強い男が好きかですって!? それはサイヤ人に尋ねる質問ではありませんわ! 好きに決まっております! もっとも、いくら強くたって、そこの軟弱なサイハクのような男は認められませんけどね!」
「ふっふっふ。まあいいだろう」
「なっ! 言っときますけどね! あなたケンカを売る相手は選ばないと死にますわよ! 私達は皆が数年に1人と呼ばれる戦闘力の持ち主! 特にサイハクは今年中に1万超えも可能と言われておりますのよ!」
「そうか。そっちのキャベスとかいう女はどうだ! 強い男は好きか!?」
「なっ!」
「ひぃっ!」
俺の粗っぽい振る舞いに前後の女がまた驚く。
「てめえ、誰に口利いてやがる!」
キャベスはこの中では最も怒りの沸点が低いらしい。
突然横に来たと思うと、脇に前蹴りを放ってきた。
「ひいぃい! ……えっ」
「なっ!」
片手で余裕で受け止めたがな。
「ふっふっふ。態度を改めるべきなのはお前の方だったらしいな」
「調子に乗るなよ!」
キャベスはさらに逆上し、戦闘力を一気に高め、手足をこれでもかと打ちこんでくる。
「くっ、だりゃあ! だらああああ!」
「止めるんだキャベス!」
サイハクの言葉にもキャベスは止まらない。サイハクも止め方が緩い。女には弱いのか。
キャベスは、戦闘力の割に攻撃が速くて重い。肉体の差だろう。捌き切れないかもしれない。
「つえぃっ!」
「ぐうぅっ」
だったら、こっちから攻撃してやればいいが。
左足のスネをチョップしてやった。キャベスはとても痛そうに顔を引きつらせるが、足を押さえたりはしない。もちろん倒れもせず、左足を浮かせて構える。プライドの高いやつだな。
「ごっらテメェらあああああ! プールサイドで戦ってんじゃねええええ!」
その時、とてつもなくデカい声が響いた。子供に熱血指導している父親だった。
「ひいっ!」
「下級戦闘員さん、場所を変えるわよ」
レタツはいつも通りビビって縮こまったが、デカい4人組も多少肝を冷やした感じだった。あの男の強さはよく知られているらしい。