ドラゴンボール超H 作:ドラゴンボール超記念
ザーボンのその後 シン、ルナマリア等登場
ジェネシスに焼かれたザーボンは、熱と衝撃の方向から攻撃相手の位置を予想し、強烈な気功波を放った。それは見事ジェネシスを貫き、一撃で破壊した。
しかしさすがのザーボンもジェネシスのレーザーでダメージを負い、プラントに乗り込むような体力は残っていなかった。宇宙服が壊れて息が持たないのもあった。よって慌てて地球へと落ちて行った。
海に落ちたザーボンは、息も絶え絶えに執念で近くの無人島へ辿りついた。そこですぐさま眠りに落ちた。
ザーボンはひどい空腹を覚えて目を覚ました。自分の物とは思えない程重い体を、鈍い頭で動かした。彼が好むようなう美しい料理は望めなかった。ゴキブリのような黒くて素早い虫が、岩を覆い尽くすくらいいた。それを次々手に取っては口に入れ、肉の部分だけ食べた。内臓はまずかったので吐き捨てた。
「ゴミクズの分際で……っ」
ザーボンはすさまじい怒りで握り拳を作った。自分をこのような目に遭わせた地球人は、絶滅させてやらなければ気が納まらない。しかし、と拳を反対の手で押さえる。フリーザから逃げることを考えると、宇宙船は作らせなければならない。それまで余計な破壊は慎むべきだ。ザーボンは怒りを静めるためにさらに激しく女を食い荒らすことに決めた。
ザーボンが回復に時間を費やしている間、彼を討ち取ったと思ったパトリック・ザラは改めて地球軍に攻撃を仕掛けた。プラントもザーボン等の攻撃による被害はあったが、地球の拠点のほほ全てを壊滅させられ、ダブルN部隊を完全に失うなど執拗に攻められた地球軍とは比べるべくもない。戦闘にもならない圧倒的な力の差で次々と主要都市を制圧していき、遂には地球連合に無条件降伏を認めさせた。
根回しを済ませ、すぐにもその条約を承認する講和会議の様子を全世界に中継させることになった。無事、調印はなされる。パトリックは妻子を失った怒りと悲しみが刻まれた眉を、少しだけ緩ませた。壇上に上がり、この戦争の最後の大仕事、つまり全世界に向けて世界の新たなルールを宣言しようとした。
「諸君、私はパトリック・ザラであ……」
パトリックは続きを述べることができなかった。なぜなら、顔が木端微塵に吹き飛んでしまったからである。
パトリックの後ろでは、青色の肌をした美男子がパトリックの顔があったところへ拳を突き出していた。破裂した顔の肉片が飛び散り、付近の重鎮やカメラに当たる。顔を失った胴体が前のめりに倒れる。
「きゃ、きゃああああああ!」
「うわあああああ!」
「な、なぜあいつがああああ!」
議会は狂乱に包まれた。衛兵がザーボンにかかって行くが、なんでもないように気弾で殺される。銃弾は全く効かない。
人々が出口にさしかかると、ザーボンは出口全てに気弾を放ち、崩壊させ、行く手を阻んだ。そして叫んだ。
「静まれえい! 死にたく無ければなァ!」
鐘の中で鐘が突かれた音を聞くような、すさまじい音だった。人々は思わず耳を塞ぎ、その場に座り込んでしまった。
ザーボンは皆が動きを止めたことを確認すると、凶悪な笑みを浮かべ、カメラマンに向かって言った。
「カメラはそのままにしておけよ。殺されたく無かったらな」
カメラマンが頷いたのを確認すると、フッと真面目な顔になる。
「初めましてと言っておこうか、地球のカス共。私は宇宙最強のフリーザ軍で参謀を務めるザーボンだ。私の力は大なり小なり知っていると思うが、とりあえず貴様等の力では何をしようとも無駄だと言っておく。ここの愚か者達や今まで殺してきたカス共のように死にたくなければ、従順でいることだ。しかし私は怒っていると言わねばならん。その理由は、貴様等のトップがサイヤ人という猿に与し、我々に歯向かってきたからだ。カスにしては出過ぎた真似だ。しつけてやらねばなるまい。いいか、死にたくなければハラベコ、またはアズラエルという猿について知っている情報を話せ。できなければ美しい娘を差し出せ。それもできないようなカスであれば、この世に不要だ。私自ら天罰を下してやる。では早速はじめよう。おい貴様等! ハラベコについて知っていることを話せ!」
ザーボンが叫ぶが、反応はない。いや、1人手を挙げた。サザーランド大佐だった。
「貴様から聞くことは全て聞いた」
彼には拷問をしたことがあった。アズラエルの知り合いらしいのであえて生かしておいた。
「い、いえ。美しい女性にも心当たりがあります」
「ほう」
ザーボンはにやりと笑ってサザーランドの下へ飛ぶ。そしてカメラに振り返る。
「他の者は不要だな」
ザーボンはそう言うと凶悪な笑みを浮かべ、腕を振った。ザーボンから淡く光る何かが飛び出たかと思うと、バンと大きな音が出て、映像は途絶えてしまった。
そして半年後。ザーボンは超高層ビルに居を構え、従順な男や少し年齢のいった女に食料等の譲渡品を集めさせ、自身は気に入った女を自分好みに調教しつつ交わるという生活を続けていた。母星から女性と技術者もやってきて、パトリックの攻撃によって滞っていた宇宙船の開発も進み始めた。ハラベコの情報はもはや諦めていた。いかに逃げるか、いかに女と遊ぶか。頭の中はそればかりだった。
プラントと地球の両方から妙齢の女性を集めたことで、両者共にザーボンの根城を大量破壊兵器で襲うことはできなくなっていた。ザーボンがジェネシスで死ななかったこともその一因だった。
小規模な特殊部隊がビルに入り、ザーボンの性処理器となっていた女スパイの協力を得ながら、ザーボンの暗殺を試みたことはあった。が、ザーボンの星の技術者が用意したセンサーやスカウターによって発見され、侵入してすぐにザーボンによって捕えられてしまった。特殊部隊はテレビの前でむごたらしくなぶり殺しにされた。女スパイはザーボンに膣が壊れるほど突かれた上で、ザーボンに従順な男達に輪姦されたが、その男の中にもスパイがいたので死亡を偽装してもらい、助かったのだった。男は砂漠の虎の異名で知られるアンドリュー・バルトフェルド。女は彼の恋人アイシャだった。
ザーボンはビルのダンスホールを利用して、女にダンスを踊らせていた。それ自体を見て楽しむためと、女の肉体を彼好みに整えるためだった。レッスンは厳しかった。ザーボンの星の女でさえ弱音を吐くほどで、地球人は疲労のあまり倒れることも少なくなかった。ザーボンはミスをした女に「愛のムチだ」と言って暴力を振るい、時にはその場で犯した。その犯している時間が、女達にとって貴重な休憩時間となっているのだった。
集められた女は10代後半から20代前半の一番体力のある時期のものが多かったが、1人だけ10歳の女の子がいた。彼女はコーディネーターだったが身体能力はあまり強化されておらず、幼齢のためザーボンのレッスンについていくことはできなかった。よって一番多く体罰の的にされ、肉棒を突っ込まれていた。
「痛いいいいいい! 痛い痛いいいいい!」
「なんだその反抗的な目は? 兄がどうなってもいいのか?」
「ち、ちがっ。だけどっ。あっ、ああああああああっ!?」
処女喪失の時に限らず、股から血が流れ落ちた。よだれと涙も止まらない。その苦しむ様がザーボンを喜ばせた。
女の子は何度も自殺しようと思ったが、その度に大好きな兄の姿を思い出し、踏みとどまっていた。実は女の子は、殺されそうになった兄を守るために自らザーボンの奴隷を買って出たのだった。人質である。しかし女の子はいつか兄が自分を助けてくれると信じていた。
ザーボンはその善人っぽい態度が気に入らなかった。彼女には他の女よりきつく当たった。壊れる限界ギリギリまで突き「こうなったのは兄のせいだぞ!」と兄を恨むように誘導した。そもそも、善人っぽい女の子に大好きな兄を殺させるのが楽しみで、彼女と兄を生かしたのだった。
女の子はいつも最後には気絶した。そして尿を漏らした。不潔を嫌うザーボンは気絶した直後に彼女を解放し、ドアの傍で構える男に少女を放り投げ、「カスを洗っておけ」と言うのだった。
「さあ、レッスンを再開するぞ」
女の子がいなくなってから、30分くらいは脱落者が出ずにレッスンが続く。しかしそれはザーボンが賢者タイムになっているからでもあった。ザーボンは肉棒の復活を確認すると、「手の角度が悪い!」「もっと頬を上げろ!」「太ももが下がっているぞ!」と細々と難癖をつけ始める。その時にお尻や胸を揉んだりする。さらに「ペースアップペースアップ、ワンツーワンツー」と踊り自体も激しくさせる。
そうすると程なく第2の犠牲者が出るのだった。
ザーボンは赤毛のルナマリア、メイリンのホーク姉妹を気に入っていた。見た目もかわいらしいが、互いが互いを気遣いながら結局は我が身を優先するところがより気に入っていた。ザーボンはいい子が嫌いだが、一見いい子が追い込まれて身勝手な本性を晒け出すのは大好物だったのだ。
姉はかなり体力があり、根性もあり、ほとんどペナルティを受けなかった。動けなくなるのはいつも妹の方だった。そうするとザーボンが妹を突き上げるわけだが、姉は心配そうに妹を見ながらも、レッスンが止まる間はホッとしたような表情で休憩していた。性交が終わると姉は妹に駆け寄って「大丈夫?」など言う。しかし、妹の「どうして私ばっかり」という言葉に対しては「一緒に頑張ろう。お姉ちゃんがついてるから」のように答えるだけだった。
妹は『お姉ちゃんも宇宙人に突かれたらいいのに。私ばっかり辛い思いをして、お姉ちゃんは休憩しているだけなんてズルい』と言いたかったのだ。ザーボンはそれに気付いていた。姉の方も、休憩を求めるメイリンに気付いていながら『私がペナルティを受ければメイリンがやられる回数は減るかもしれないけど、それは違う。そもそも根性のないあの子が悪いのよね』と見捨てている感じだった。
しかしある日、それが変わった。姉が初めて、妹より先に踊りを止めたのだ。明らかにわざとだった。ザーボンは不審に思いつつ「妹を救うためにわざと止まったな。そういうことなら妹を先にハメてやる」と言って妹を突き上げまくった。妹の表情が愉悦から恐怖に変わる様が、とてもザーボンを喜ばせた。姉の方はいい子になってしまったので、10歳の女の子と同じく徹底的に突いた。
しかしその後、ザーボンは姉が単純に妹のために体を投げ出したわけではないと知った。前日の夜、2人が言い合う様子が監視カメラに記録されていた。
「もう私耐えられない! あんなやつには従えない!」
「バカ言ってんじゃないわよ! せっかくここまで我慢して来たんじゃない! 弱気になっちゃダメ!」
「嫌だ嫌だ! お姉ちゃんはあの苦しみが分からないからそう言えるんだ! 私は死んだ方がマシだって、何度も何度も思ってるのに!」
「落ち着きなさいメイリン。苦しいのは分かる。だけどね、あなたが自棄になったらお父さんとお母さんはどうなる? 殺されちゃうのよ」
「なんでお父さんとお母さんの分まで私が苦しまなきゃならないのよ!」
「あ、あんたねえ! 家族でしょうが!」
「だったらお姉ちゃんがやられればいいじゃない!」
「な、なんでそうなるのよ」
「私ばっかり痛い思いをして、お姉ちゃんはうれしそうに休憩してさ!」
「う、うれしくなんかないわよ! あんたが苦しんでいるところを見るのは私だって辛いわ!」
「ウソだ! ホッとしたような顔で水飲んでた!」
「それは、水がおいしいから」
「言い訳は聞きたくない! とにかく、私はもう我慢できないから! お父さんとお母さんを助けたいならお姉ちゃんが体を売ってよね!」
「なっ! あんたねえ!」
その後、姉は妹を殴り、妹は大泣きした。しかし姉の方も申し訳なさそうな顔で、密かに涙を流していた。
ということがあったのだ。姉は妹のことを思ってもいるが、どちらかと言うと両親の命のために体を張ったのだ。ならば、ザーボンにとってはギリギリセーフだった。この倒錯した感じはザーボンの興味を引いた。以後、何かと姉妹のダンスにケチをつけ、疲れさせ、他の女より多く抱くようになった。
船が完成に近づくとザーボンは上機嫌になり、暴力は減って行った。さらに、別れの前にとばかりに、レッスンに関係なく全ての女性をまんべんなく犯し始めた。10歳の少女や赤毛の姉妹にとっては助かったのだった。
そんなある日、ザーボンの星の女達は、ザーボンが宇宙船を見に行っている間を狙い、地球人の女達に話しかけた。
「ザーボンは宇宙船が完成したら地球から離れる。だけどね、その後あんたらが恐怖から解放されるってのはウソさ」
「えっ。どういうことです?」
地球人が抵抗を辞め、犯される女が苦しみに耐え続けられた理由の1つに、これもあった。ザーボン本人がテレビの前で「宇宙船ができればこんな星からはおさらばだ。お前達も自然と恐怖から解放されるだろう」と何度も口にしていた。そのために権力者は宇宙船の開発を急ぎ、周囲の警備を厳重にしていたし、女はそれまでの我慢と思って頑張れた。
「ザーボンは宇宙船ができたら地球人を皆殺しにするつもりなのよ。あいつはそういう男よ。恐怖から解放するってのは殺すってこと」
「そんな……」
ザーボンの星の女達も忌々しげに言った。彼女達は地球人より多少大切にされているくらいで、道具のようにこき使われ、体のいい性処理器とされていることには変わりなかった。
「あんた達、死にたくなかったらあいつに自分から奉仕しな。あいつは女好きだから、性欲を満たせばいくらかは大事にしてくれる」
「騙すつもりでこんなことを言うわけじゃないよ。あんた達がいると私達も助かるんだ。雑用の手が増えるし、あいつの相手をしなくちゃならない回数も減るからね」
ザーボンの星の女の言い分はそういうことだった。苦しめられている女同士で奇妙な親近感があったのは確かだが、打算の方が大きかった。
地球人の女達の反応は「騙したのね!」「もうあんなやつには従わない!」「生き残るにはやるしかないよね」「イケメンだからまあいっか」と大きくは反抗派と恭順派に別れた。しかし極一部、別のこと考えた女性達もいた。
「お、お姉ちゃん! どうするのよ! 我慢したって、お父さんお母さんも殺されちゃうじゃない!」
ルナマリアはメイリンに肩を揺すられながら、唇に指を当て真剣な表情になっていた。そしてメイリンの手をそっと払い、茶髪のロングヘアーで巨乳の女性に近づいていく。彼女も何かを考えているような真剣な表情だった。
「あの、もしかして、宇宙船を壊してしまえばザーボンはこの星の人間を殺せないんじゃ?」
その言葉に、メイリンと女性がハッとした。しかし女性は慌てて姉妹の口を塞ぐ。
「聞かれたらマズイわ。作戦を考えましょう」
彼女達が行動できる範囲で監視カメラがない部屋は、ザーボンの星の女が寝泊りするこの部屋だけ。3人は部屋の隅に移動し、コソコソと話し合った。
茶髪の女性は、サザーランド大佐に文で連絡を取り、宇宙船を壊すよう軍を動かしてもらうと言った。
しかしルナマリアとメイリンはサザーランドの悪どさを知っており、反対した。
「でもあの人はブルー・コスモスで! 一番初めに地球を裏切った!」
「いえ、たぶん大丈夫よ。彼はナナクサ大尉の力を知っているから」
「ナナクサ大尉?」
「ハラベコ大尉と言った方がいいかしら?」
「えっ」
「ハラベコって、こうなった全ての元凶って言う?」
「そう、ザーボンが何度も口にしているそのハラベコよ。私も彼のとんでもない力を見たことがある」
「ど、どこで!」
「静かに」
茶髪の女性は周囲を警戒しながら口元に指を立てた。
「私はこう見えても軍人でね。彼とは少しだけ同じ船で戦ったことがあるの。宇宙人だとは思わなかったけどね。でも、彼は確かに人間離れしていた。彼ならザーボンにだって勝てるかもしれない。サザーランド大佐はそのことを知っているだろうし、アズラエル理事たちがいつか帰ってくるとも思っているはず。なら、希望はある」
「だったら、それまで我慢すれば」
希望がわいてきた。ルナマリアと女性は一気に笑顔になった。しかしメイリンは不満げだった。
「だけど、元はと言えばハラベコのせいで」
彼女はザーボンの責任転嫁の話術にハマっていたのだった。
「そんなに悪い人には見えなかったわよ。善人とも言い切れないけどね」
茶髪の女性はそんな少女にやさしく微笑んだ。
女性は実は地球連合軍の用意したスパイであり、歯の奥に小さなペンを仕込んでいた。それでティッシュペーパーに文字を書き、例の10歳の少女に手渡した。彼女は股に激しいダメージを負っているので、特に理由の説明をせずとも医務室へ移動することができた。そこで、診察のために血塗られたナプキンを外し、それを医師に見せながら例のティッシュペーパーも渡す。医師はふつうのやさしい先生なので、状況を理解し良心に従って動いてくれると思われる。サザーランドは持病を患っているので日常的にその医師と会う。そこで作戦を伝えてもらえばいいというわけだ。
作戦はなった。無事、ザーボン等にはバレることなく、サザーランドへ情報が伝わった。サザーランドは彼女等の言葉にウソはないだろうと思った。女性、マリュー・ラミアスは甘い人間。ウソでこのようなことはできない。しかし、ザーボンの宇宙船を破壊したとしたら、その首謀者を秘匿できたとしても、自分が責任を取らされるのは目に見えていた。何せ彼はザーボン側に就いた地球軍の総責任者なのだから。それは容認できない。
サザーランドは考えた。そして気付いた。
「宇宙船を奪って逃げればいい」
宇宙船のような巨大で精密なものは、動く状態になってからも細々としたメンテナンスやチェックが行われる。荷物を運ぶ時間もある。その間に奪って逃げればいい。
思いついたサザーランドは、軍の一部の人間と密かに連絡を取り、作戦の細部を決めて行った。ザーボンにはむしろ「女達が宇宙船を破壊しようと企んでいます」と伝え、信頼を勝ち得た。ザーボンは怒り、医師に尋問を行い、何も喋らなかった医師を拷問の末に処刑した。ティッシュペーパーに付着していた血から10歳の女の子が共犯者として浮かび上がった。少女はまたザーボンに激しく強姦された。その果てに意識を失い、尿を漏らしたタイミングでビルの窓から捨てられた(2階だったが誰も生死の確認をしにいかなかった)。余計なことを喋ったとして、ザーボンの星の女達はムチで打たれた。
やがて宇宙船は完成した。出発前に荷物の運び込みが行われ、ザーボンはその間を利用して地球人の女の”選別”を始めた。いつも以上に激しい性交が行われた。
しかし、そこでサザーランドが計画を実行する。ザーボンの星の技術者達を宇宙船完成の打ち上げに誘い、その会場をミサイルで一斉攻撃。と同時にザーボンの星の技術者と女が乗ってきた宇宙船を戦艦の陽電子砲で打ち抜いた。
その後、ただ1人女で釣ったザーボンの星の技術者に盗んだ宇宙船を動かさせ、地球を離脱した。
宇宙船が動いたのを見て、プラントや地球基地から一斉に軍隊がザーボンのビル目がけて突っ込んだ。ザーボンが去ったはずなので、早く地球人の女を救いたかったのだ。しかしザーボンはまだ残っていた。不審に思ったザーボンは軍隊の一部を破壊しつつ、旗艦に突っ込んで攻め込んできたわけを聞く。そこで真実を知った。
「あ、あ、あいつらめえええええ!」
ザーボンは怒り、近くの軍隊を蹴散らした。もう滅茶苦茶にやった。今から新たな宇宙船を作ってフリーザの言った期限に間に合うとは思えなかった。
しかし、粗方暴れた後でふと気づいた。フリーザがこの星に直接乗り込んでくるとは限らない。ドドリアやキュイなら自らの手で殺し、宇宙船を奪うかこの星の技術者に宇宙船を作らせる時間を稼ぐことも可能、と。
ザーボンは再び世界に中継をつなげた。
「久しぶりだな地球人。ザーボンだ。残念ながら貴様等の代表者が私の大切な宇宙船を奪い逃げてしまった。愚かなことだ。これでこの星の人間達はフリーザ軍に絶滅させられることに決まってしまった。私も任務を達成できなくなってしまったので、命を狙われることになるだろう。だがな、私は貴様等と違って簡単に諦めはしないのだ。どれほど絶望的な戦いが予想されようと、向かってくる相手に立ち向かうつもりだ。貴様等も生き残りたければ戦え。力ある者は私の下へ来い。女が欲しいなら少しはやってもいい。喜べよ、このザーボン様が貴様等と共闘してやろうと言うのだからな」
ザーボンは一転して地球人に共闘を呼び掛けたのだった。時間稼ぎの壁役や目くらまし程度にはなるかもしれないと思ったのだった。
ところで、ザーボンが地球人の軍隊を相手している間、いくらかの軍人やモビルスーツはビルに辿り着き、女を奪還することに成功していた。その1人がプラントの赤服、オーブ出身の15歳の少年シン・アスカだった。
彼は赤髪の姉妹ルナマリアとメイリンを伴って母艦ミネルバに帰還した。ルナマリアとメイリンはザーボンの真実、すなわち宇宙船さえ手に入れば地球人を絶滅させるつもりであることを、ミネルバの艦長タリア・グラディス伝えた。タリアは驚き、しかしどこかで納得し、プラント臨時政府の議長アイリーン・カナーバにその情報を伝えた。
アイリーン・カナーバはザーボンの計画を阻止するため、断続的に宇宙船を破壊していくことに決めた。地球軍の一部はザーボンに同調し、ある者は再び宇宙船を作り、ある者はその警備をした。
シンはそわそわして、救出された女性達の身元調査の結果を待っていた。待ちながら耐え切れず、ルナマリアとメイリンに会いに行った。彼はザーボンに捕えられた10歳の女の子、マユ・アスカの兄だった。彼は挨拶もほどほどに、ルナマリアとメイリンに「マユって女の子がいただろう? 10歳くらいで、黒髪で、かわいい」と尋ねた。が、ルナマリアもメイリンも当然その名に聞き覚えがあった。しかし、途端に顔を暗くして、話し出すことはなかなかできなかった。
「マユちゃんは、明るい女の子だったよ」
「へ、へえ! どうだ! 元気にしてたのか!」
「うん」
「そっかー!」
ルナマリアもメイリンも、妹の名を出しただけで喜ぶ彼の前で、真実を伝えることはできなかった。彼女達自身もザーボンの恐怖から解放されたばかりで、疲れていたのもあった。
救出された女性の中にマユ・アスカの名は無かった。シンは悲しんだが「マユはもっと苦しいんだ。落ち込む時間があったらマユを救うためにできることをしたい」と訓練に打ち込んだ。ルナマリアはそんな彼が放っておけなかったり助けてもらった恩があったりで軍人になることを望んだ。メイリンも姉に続いた。プラントは人材難に苦しんでいたのですぐさま了承した。ザーボンのレッスンで皮肉にもかなり鍛え上げられていたので、運動能力などはむしろ並ぶ者がいないくらいすさまじかった。
シン、ルナマリア、メイリンは、ミネルバでモビルスーツのパイロットとして、宇宙船の資材を運ぶ船やそれを守ろうとする地球軍と戦っていった。3人共すさまじい腕前で、残りカスのような地球軍ではどうしようもなかった。しかしある日、業を煮やしたザーボンがついに動き出した。
シンは持ち前の反射神経でザーボンの初撃の気功波を躱した。しかし一瞬で近づかれ、コクピット付近を殴られた。PS装甲によって一撃では破壊されなかったが、パイロットのシンはコクピットの中で揺さぶられ、強く頭を打った。それで動きが鈍ったところで四肢が簡単に破壊されていった。ルナマリアが援護としてビームサーベルでザーボンに切りかかるが、気合のようなものでモビルスーツごと吹き飛ばされた。すぐさまコクピットに気功波の直撃を受けた。メイリンは半狂乱になりながらコクピットハッチを開き、パイロットスーツを脱いでザーボンに顔を見せた。
「ザーボン様私です! メイリンです! あのザクにはお姉ちゃんが! だから早く! じゃないとお姉ちゃんが死んで……」
メイリンが言い終わる前に、フッとザーボンは消えた。見えない程のスピードで攻撃をしかけてくるのかと思い、メイリンは身構えた。しかし何もやってこなかった。
レイが最後のドラゴンボールを最長老から受け取り、神龍を呼び出したのはこの直前のことだった。彼は願い、それを最長老がナメック語に訳した。
「SEED人の母星を太陽系ごとワンピ人の太陽系のできるだけ近くで、銀河系の重力や隕石群の影響を受けない場所に移動させてください。ただし、フリーザ軍に関わる人や物は除いて」