ドラゴンボール超H 作:ドラゴンボール超記念
ロイヤル三姉妹
君達は天使だ。なんて神秘的な姿なのだ。
そう言われて育った。青い肌、太く頑丈な肉体に、子どもながら自信を持っていた。
しかし、己の兄弟が死にかけ、コロニーに助けを求めた時、人々が自分を見る目は冷たかった。
「ぎゃー! 化け物!」
「ザーボンの部下! 子供がいたのか!」
「どこへ行った!? 見つけ次第殺せ!」
「軍を呼べ!」
ザーボンが憎まれているから、勘違いされるかもしれないとは聞いていた。しかし、彼等の憎悪はザーボンでは無く、自分達に向けられているように感じた。なぜなら、彼等は自分の顔を一目見て、顔を歪めるのだから。
自分達は醜い。ずんぐり太って、汚らしい肌で、目は不気味で。
幼いキラトゥエルブもさすがに気が付いた。それと同時に絶望した。己の容姿、人間の心の醜さ、そして兄弟の死に。
ザーボン達は全員レイと空軍が回収し、密かにドラゴンボールの地球へ送られた。
「そこの神なら万一ザーボン全員が結託しても押さえられる」
ハラベコが提案したのだった。
神はこめかみに青筋を立てながら受け入れた。
本拠地が荒らされたので、ハラベコは宇宙旅行を取りやめ、急いで帰ってきた。弟子にした青年達と一緒にだ。2カ月かかり、女ヶ島の修復はほぼ終わっていたので、やることはなかった。ザーボンクローン達は神から引き取り、青年達と共に鍛えることにした。なお、ミカンというかわいらしい女のことが気に入ったので、愛人にした。妃にしなかったのは、子供を作った時に、青い肌と肌色が混じったら気持ち悪くなりそうだからだ。
マルキオ導師とザーボンクローンの製作者、並び関係者は処刑された。
キラとカガリは無期懲役となった。彼等の言い分は分かりづらかったが、纏めると「オーブの理念が平和に通ずる。つまり中立を維持するべきで、宇宙の勢力には関わってはいけない。人種の平等と自由を唱えつつ、栄光の孤立主義を貫く。その中でSEEDという因子をもって人は永続的に無限の進化を遂げていく」というものだった。フランス人権宣言、鎖国主義、共産主義、進歩主義等がごちゃ混ぜになって、最後は宗教頼みという感じだった。
二人がユーレン・ヒビキという極悪人の子供であり、ウズミ・アスハとは何の血のつながりもないこと。ウズミ自身もユーレンの友人であり、キラシリーズの制作に当初関わっていたこと。「SEEDを持つ者が世界を導くべき」と説くマルキオ導師に多額の献金を納めていたこと。盗賊やスパイが多数いるジャンク屋ギルドを支援していたこと。などが暴露され、テレビや新聞で長々と非難された。
ハラベコは弟子を鍛え、子と遊び、女と交わり、異星を旅する気ままな生活を続けた。約1年後、ナタルが「そろそろ私も身を固める時期かなあと」なんて言ってきたので、「じゃあ俺と結婚するか?」「え? ええ、お願いします」という感じで結婚した。処女だそうだが、厳しい訓練で処女膜は破れていた。初夜をパコパコと過ごした後、ボニーの能力で17歳まで若返らせ、改めてパコパコハメた。
レタツも18歳になったので、もういいだろうと思ってハメた。サイヤ人の女の割りに性欲が少なく「まあまあ気持ちいいかな」程度の感想だった。そうするとハラベコはムキになって、ハンコックにやって以来封印していた夜明けまでセックスを解禁した。キャベス、オンオン、ハンコックも乱入した。ハラベコ7回、レタツ12回イッたが、お互いとても頑丈なサイヤ人なので、命の危険はなかった。なお、レタツはエウレカに似ており、つるりとしたおでこや甘ったるい顔が魅力的だったので、顔射2回、口内2回、膣3回だった。
弟子が増えてきたので、ファイトクラブという組織名を作った。さらに、弟子のなかで師範代を作ることにした。レイ、くいな、ザーボンの星の青年を呼び、一年間みっちり鍛え、免許皆伝の証明書を渡した。ハラベコ流という名ではダサいので、ジムを作るときはナナクサ流と名乗ればいいと伝えた。
くいなが美人だったので、ハラベコは何度もアプローチをかけた。それはもう鬱陶しく。しかし「奥さんがいるでしょ」「私そういう人とは合わないの」と徹底的に断られた。
が、ある日レイが、くいながハラベコと女達のセックスを聞きながら、刀を股の割れ目に当て付けているのを発見する。レイは密かに狙っていたので、溜まらずくいなに告白した。ハラベコに取られたくなかった。これをくいなが了承。二人はカップルとなり、くいながいい歳だったこともあって、すぐに結婚した。レイは働けるように戸籍上19歳だったのでセーフだった。
くいなはサボと、レイはルナマリアと交際経験があったが、お互い気が合わなかったのですぐに別れていた。
ハラベコはガックリした。が、ここで思春期を迎えたランチがアタックを仕掛ける。いつものように家族で一緒に露天風呂に入り、嫁や子供と遊び、コニスに背中を洗ってもらっていた。すると黒髪ランチが「私も洗います」と代わった。ここまではよくあることだが、この日のランチは膨らみかけの胸を当てつけ、肉棒をしごくような動作をした。驚いてハラベコが見上げると、ランチは顔を赤くして「えへへ」と笑った。気分が乗ったハラベコは夜中にランチの部屋へ忍び込み、やってしまった。ランチ13歳の時だった。
その後、二人は以前にも増してラブラブになった。ある日、コニスとランチが「よかったね」「ありがとうございます。コニスさん」なんてやり取りをしていた。仕掛人はまさかのコニスだった。
なお、ランチは第20回天下一武道会に参加し、黒髪の状態で決勝まで進出した。最後のアックマンには押されたが、「地球人じゃないならサイヤ人の力を使っても構いませんよね」とつぶやいて金髪に変身。鳩尾へのアッパー一撃でアックマンを沈め、優勝を決めた。
主に銀河パトロールを通してナナクサ流の名前が広まり、ワンピ人やSEED人に比べれば少ないが、他の異星から弟子になりに来たり、道場破りが来たりするようになった。ハラベコはよっぽど悪人でない限り、美人なら合格にした。妃達が美形の男を合格にすることもあった。この時点でレタツがレイ相手に浮気を働いたことは判明していた。というか自分で「レイはもっと優しかったぞ」などと言った。他の妃も別の男とやっている可能性はあるが、ハラベコ自身が一番無茶苦茶しているので、強く非難することはできなかった。
銀河連合からも、弟子入りや任務の依頼で大勢やってきた。スパイは気で分かるので処分した。ハラベコは中でもドミニク・ロイヤルという女を気に入り、セックスに至った。お尻と太ももがむちむちのスタイル抜群で、顔は若々しいが、目力が強かった。ドミニクは銀河パトロールの仕事をしつつ、休暇を利用して修行に来る大真面目な女だった。しかし「強い男が好き」らしく、男遊びでガス抜きしているようだ。潜入捜査中に屈強な悪人とことに至ることもしばしばという。しかしもちろん、ハラベコ程の激しさを実現できる男はいなかったらしい。
さらにしばらくして、ジェーン・ロイヤルという女がやってきた。彼女はドミニクそっくりで、ハラベコは姉妹だろうと思った。が、ハラベコがそれを話題にするより早く、ジェーンはハラベコに胸を当てつけ、誘ってきた。
「姉か妹から俺の噂を聞いたのか?」
「えっ? あなたまさか!」
ハラベコは、ジェーンがドミニクからハラベコのセックスの上手さを聞いて、遊びに来たのだと思った。しかし彼女は突然ハラベコに銃を向けてきた。
「何? 姉妹喧嘩中?」
「ご、ごめんなさい。どうやらあなたは違うようね」
ジェーンはハッとしたように銃を降ろした。
「何が?」
「いえ、何でもないの。だけど、どうしてあなたは私に妹がいると思ったの?」
「いや、ドミニクってやつが来てるからさ。君にそっくりな娘だ」
「ドミニクですって!? ほ、本当なの!?」
その後、ジェーンは三つ子の三姉妹であり、生き別れとなった妹達を探していることが発覚した。上からジェーン、キャサリン、ドミニクの順である。ハラベコの体を求めたのも、妹を探す協力を依頼するためだったらしい。
ハラベコはドミニクに連絡を取り、彼女の口からも確認を取った。そして依頼を受けることにした。
「かわいい弟子の姉のためだからな」
などと格好つけたが、体払いだった。
彼女の妹キャサリンは、惑星ダグザードのシドの刑務所に閉じ込められているらしい。ジェーン曰く理由は不明。悪いやつだったら助けた後に刑務所に戻すべき、ではなくメイドにすべきだとハラベコは思った。
ジェーンの情報が本当かどうかいまいち信用できなかったので、占い婆の宮殿へ向かった。軽く5人の戦士を倒し、占ってもらった。確かにシドの刑務所にいるらしい。
ハラベコはカッタ4でダグザードに向かった。船の守りはサイバイマンに任せた。
シドは都会だった。やけに胸や股筋を強調する薄着の女が多かったが、皆美人なので眼福だった。
「どうやって刑務所に入ろうかな?」
ハラベコがそう呟くと、ジェーンはにやりと笑ってハラベコに飛び込んだ。いや、押し飛ばそうとしたのだが、ハラベコが動かなかったので、抱き付く形になったのだ。
「ひゅーっ。熱いねえ兄ちゃん達」
住民に冷やかされた。
「なんで急に押してきたんだ?」
「もういいわよ。放っといて」
「あれだろ? 俺をショーウィンドウにぶちこんで、犯罪者として刑務所に送ろうとしたんだろ?」
「そ、そうよ! 文句ある!?」
「顔が割れたら穏やかな日常が終わってしまうだろう。穏便に済ませてくれよ」
その後、ハラベコがジェーンを背に乗せ、刑務所まで飛んだ。近くの地面に着地し、そこからは岩盤を掘って刑務所を目指した。
「あ、あなた、なんでもありね」
以前アルバーナ宮殿を掘ったときより遥かに強いので、岩でさえ水、いや雲のようにスイスイ掘れた。しかし今回はジェーンも通れるように大きめに掘っているので、スピードは前回と変わらなかった。
やがて穴は門の下を通過する。看守達の気が上方を通過する。
「ちょっと顔を拝借」
「な、何?」
ハラベコはジェーンの頭を胸に抱き寄せ、目をつぶる。集中する。
「三つ子だから気配はそっくりなはずだ。弱いから難しいけど、探せるはず」
ハラベコはさらにジェーンをぎゅっと抱きしめる。感知網を広げていく。地下の奥、もっと奥、いた。感じは似ているが、ジェーンやドミニクよりずっと弱い気。閉じ込められて弱っているか、元々鍛えていないのだろう。
「見つけたぞ。もうこっちのもんだ」
ハラベコはその気を目掛けてすいすい掘っていく。途中で地下水が溢れたので、一度止まる。自分は戦闘スーツに着替えて、ジェーンには穴の初めの方で待ってもらう。
コンクリートにぶつかった。壊さぬようその周囲を掘って近づいていく。しかし全体がコンクリートで覆われているので、近づける限界が来る。その限界から、一直線にコンクリートを掘っていく。コンクリートの後に鉄板やよく分からない合金が出てきたが、全て掘るのみ。そして、ついには指が空気に触れる。
「き、きゃあああああ!」
キャサリンらしき女が叫んでしまった。ハラベコは急いで穴から脱出し、キャサリンらしき女性を確保。顔を見て似ているなと思いつつ、全身で彼女を庇い、掘ってきた穴に突っ込む。
「きゃああああああ! わああああああああ!」
土や泥水がキャサリンを襲う。しかしハラベコは構わず進み、やがてジェーンを発見。地上には、先に彼女に出てもらい、続いてハラベコが出る。今度は右腕にキャサリン、左腕にジェーンを担ぎ、武空術で飛ぶ。刑務所の方が騒がしくなったので、ハラベコは少し申し訳ないと思った。
「彼女で間違いないか? ジェーン」
「え、ええそうよ。キャシー、私よ。ジェーンよ。もう安心していいわ」
「ひ、ひいっ? ジェ、ジェーン?」
その後シドを離れ、3人で夜景の綺麗なホテルに入った。そこでジェーンをパコパコハメた。キャサリンもついでにやらせてもらおうと思ったが、刑務所にいる間に膣を痛め付けられていたので、カッタツに治させてからハメることにした。
キャサリンはとても犯罪に手を染めるようには見えなかった。黒髪ランチやコニスのようなのほほんとした雰囲気。何故捕まったのか理由を尋ねたら、ジェーンがキャサリンをギロリと睨んで黙らせた。
「わ、分からないの」
「明らかに怪しいよなあ」
「り、理由なんてどうんだっていいでしょ! さあキャサリン! 行くわよ!」
「え? 戻らないのか?」
「ええ、ファイトクラブに入ったのは依頼のためですもの。報酬も払ったしもういいでしょう?」
「そうだけどさあ。ドミニクには会っていかないの?」
「彼女は銀河パトロールの仕事中でしょ? 今ファイトクラブに行ったって会えないわ」
「待ってればいいのに」
「生憎、私は待つのが嫌いでね」
「ジェ、ジェーン」
そうして、二人は夜の街に消えていった。ハラベコは密かにサイバイマンに後を着けさせた。
サイバイマンに通信機を持たせ、定期的に連絡を寄越させた。「キキィー」が異常なし。「ゲ、ゲギャ」が異常発生。あまり難解な指令は理解できないので、これが限界だった。
ハラベコは国に戻り、気楽な生活を続けた。ファイトクラブは主に女ヶ島近くの無人島で訓練を行っていたが、あまりの盛況ぶりに土地が足りず、レッドラインを掘って女ヶ島の近くに移動させ、新たな島にすることもあった。
美人の門下生は次々毒牙にかかり、ハラベコは名を落とすことになった。しかし「他の女と別れろ。さもなくば殺す」と言うような女を回避するのは上手かった。憧れか、支配欲か、狂信か、単なる娯楽か、見極めることができた。神の修行の成果だった。
なんてやっている頃、サイバイマンから「ゲ、ゲギャ」が来た。ハラベコは急いでサイバイマンの気を探った。近くに、悪そうなやつらがいた。
「危険があればジェーンとキャサリンを助けろ」
「ケケーッ」
ハラベコはサイバイマンの通信機から漏れ聞こえる音を拾おうとする。銃声、男の悲鳴が聞こえる。
「きゃああああああ!」
今のはキャサリンの悲鳴。
「お、おいサイバイマン!」
「キキィー」
問題ないの合図だ。その後ジェーンとキャサリンが誰か男と話し始める。遠すぎて聞こえない。
「サイバイマン、もっと近づけないか?」
「キキィー!」
サイバイマンが歩く音が聞こえる。徐々に会話が大きくなる。
「ドミンゴにグスマンか、これで6000ドル増えたわ」
「カッコいい、サインしてもらいたいね。あの早撃ちジェーンてのは君のことかい?」
どうやらジェーンが賞金首を討ち取ったようだ。
「まあね。ところであなた、取引しない?」
「取引? なんのだい?」
「ここじゃまずいわ。場所を変えましょ」
「ああ。だがその前に、あいつは君の連れかい?」
「え?」
「キキィー!」
「サ、サイバイマン」
どうやらバレてしまったらしい。まあ気も消せないアホだから仕方ない。ハラベコは観念し、彼等に話しかけることにした。
「ジェーン、お前が隠し事をしているようだったからな。後をつけさせてもらった。妹に会いたいと願うお前が、それ以上に優先するものは何かと思ってな」
「別に、ただの娯楽よ。それよりもレディの行動をいちいち監視するなんてなってないわね。今すぐやめてちょうだい。さもなくば銀河中にあなたの悪口ばら撒くわよ。刑務所でやったことについてもね」
「監視したことは謝ろう。だがもし俺の平穏を壊せば、いくら弟子の姉とは言え、立ち上がれなくなるくらいパコパコにハメてやるからな。覚悟しておけよ」
「で、誰なんだいこの通信の相手は」
「ストロングHマンとか名乗ってる賞金稼ぎよ。今はナナクサ流って武道を教えているの。以前あなたと同じように依頼をしたことがあるわ」
「へー、そうかい。別れ方でこじれたのかい?」
「そんなんじゃないわ。向こうが勝手に執着してきてるだけよ」
「おい! 俺はこう見えて慕われてるんだぞ! 小物みたいな言い方すんな!」
「ええーっと、取りあえず店出るかい?」
「ええ、お願いするわ」
その後、3人は店を出て、近くの墓地へ向かった。サイバイマンは先程より離れて後をつけた。
「ゲ、ゲギャ」
しかし、そこで再び問題発生。通信機からは銃声が聞こえる。
「ジェーンとキャサリンを守れ! 男はどうでもいい!」
「キキィー!」
そしてサイバイマンと謎の男達の戦いが始まる。
「なんだ!?」
「うわあああ! 化け物だ!」
「くっ、こいつはサイバイマンだ! フリーザ軍の生物兵器!」
「フリーザ軍!? こんなところまでですか!?」
「やつらも狙っていたということか! 今は引くぞ!」
サイバイマンを知っているやつがいたらしく、男達は逃げていった。
「ゲ、ゲギャ」
そして、サイバイマンはジェーン達を見失ってしまった。
その後1ヶ月くらいして、ドミニクが久しぶりにやってきた。任務は失敗。スノー・ゴリラというところで潜入捜査をしていたが、バレてしまったらしい。
「ファイトクラブで格闘技術を鍛えていなければ命は無かった」
彼女は笑顔でそう言った。ハラベコは美女の命を救えたことに、やっていて良かったなあ、と心底思った。
彼女は長期休暇をもらったらしく、いつにも増してみっちり鍛えることになった。修行は基本的に亀仙流である。実力が上がったら神の修行も行い、平行して重力トレーニングも行う。ナッパに勝てるくらいになったら免許皆伝かなあ、なんてハラベコは思っている。もちろん勝てるとしても悪人には認めないが。
ジェーンの隠し事。それは彼女達三姉妹が大海賊ネルソン・ロイヤルの娘であること。三姉妹の背中には、タトゥーとしてネルソンの隠し財産の在りかを示す情報が掘ってあった。その隠し財産を手に入れることが、妹を助けることに続くジェーンの目的であり、キャサリンがシドの刑務所に捕らえられていた理由でもあった。その刑務所の責任者は宝を獲るために権力を利用する悪人だったのだ。
ハラベコに依頼しなかったのは、反則的な力を持っていて、冒険がつまらなくなるから。別に依頼した男の名はコブラ。左腕にサイコガンを仕込んでいるナイスガイな海賊だった。
ジェーンとキャサリンは、コブラとその相棒レディと共に、コブラの宇宙船タートル号に乗り込んだ。目指すはワンピースの星だった。ジェーン達はいかにハラベコを出し抜くか話し合った。
しかしその後を、密かに追う宇宙船が2つあった。悪名高い海賊ギルドの幹部シュルツ、そしてクリスタル・ボーイがそれぞれに乗っていた。彼等の目的もネルソン・ロイヤルの隠し財産だった。
宇宙船が欲しいルフィは、ナミとフランキーに何とかしてもらいたかった。ナミがドラゴンの下で勉強していたので、そのつながりでプラントへ行き、ナミとフランキーは大学に入った。その間ルフィ達はドラゴンの下で修行したり、依頼を受けて資金を集めようとした。しかし、ルフィは皿を洗ったら皿を割り、モビルスーツの免許は筆記で落ち、戦闘では街を壊してしまう。ゾロはことあるごとに迷子になり、約束の時間に集合できない。よって罰金が重なり、資金が増えなった。
その間、ナミとフランキーは大学を卒業してしまった。そして知識を得た彼等は言う。
「無理だ。個人の力で宇宙船は造れない」
「なんでだよ! ここまで来れたじゃないか!」
「ここと私達の星は異常に近いのよ! スペースサニー号でここまで5日かかったけど、次に近い人のいる星に行くなら20年はかかるわ!」
「おいおい、それを減らすために勉強したんだろうが。お前等は何を学んでたんだ?」
「あんた達バカには一生理解できないことよ」
「なんだとォ!」
ルフィとナミが顔を寄せてギャーギャー言い合う。ナミはさらに怒り、ルフィを殴り始める。ルフィはなんだかんだ女は殴らないので、一方的にボコボコになっていく。もっとも、このケガは10秒くらいで治ってしまうのだが。
ふと、サンジが真剣な表情でタバコを口から外す。いや、棒の部分をタバコに似せただけの、飴玉だった。コロニーではタバコが厳禁なのだ。
「しかしナミさん。アズラエルが銀河系を超える宇宙船を造ったのは10年も前だろう? ハラベコのところにはメリーより小さいような宇宙船だってある。そんなにお金がかかるものなのかい?」
「いい質問ね、サンジくん。まず、私達が勉強させてもらえたのは、10年も前の宇宙船の理論だけよ。これは大型になるから、莫大な材料費が必要になる。それでもエンジンや制御コンピュータの技術なんて、ほんの触りしか教えてくれてないわ。だからお金があっても造れないの」
「それじゃあ」
「はっきり言うとね。あいつらは私達に宇宙船を造らせない気なのよ」
「なんだとお!? そんなやつらぶっ飛ばしてやる!」
「待ちなさい。だけどそれも当然なのよ。宇宙からフラッと人がやって来て、フラッと凶悪なウィルスを持ち込んだら、生物が絶滅しちゃうかもしれないの。しっかりした管理ができるようになるまで、渡航を限定する必要があるのよ」
「んなもん知るか! 俺は宇宙の海賊王になるんだ!」
「だから、宇宙に行きたいなら、あんたのお父さんに調査団に混ぜてもらうよう頼めばいいのに」
「ダメだ! それじゃあ仕事になる! 俺は働きたくねえ! 宇宙でやりたいように生きるんだ!」
「だからそれが無理なんだって……」
チョッパーが呆れたように言う。他の一味からもため息がこぼれる。
しかし意外なことに、マリモヘッドの男が妙案を思いついた。
「待てよ。じゃあくいなのやつなんで方々飛び回ってんだ?」
「彼女が空軍の幹部だからじゃないの?」
「たぶん違うな。初めはハラベコから借りたと言っていた。だが今の船は、完全に自由に使っている感じがする」
「そう。じゃあどうやったのか聞いてみてよ」
「お前かルフィが聞けよ。ドラゴンしか通信機は持ってねえ。俺はあいつと親しくねえからな」
「くいなって子と近いのはあんたでしょ?」
「か、関係ねえよ! あんなやつ!」
「おいマリモ! 10年来の片想いが破れたからって、ナミさんに八つ当たりするのはよせ!」
「んなんじゃねえよ! 万年発情期は黙りやがれ!」
「んだとォ! 結婚式の招待状を盛大に微塵切りにしておいて!」
「なんで知ってやがる!」
ごたついたが、結局ナミが聞きにいった。ゾロやルフィでは、くいなの話を理解できない可能性があったからだ。
ナミは軽く身辺調査され、後は顔パスでドラゴンの執務室に行った。そこで「ちょっと借りますね」「ああ」程度のやり取りで通信機を入手。ドラゴンにくいなの番号を聞き、通信をかけた。軽く挨拶した後、本題へ。
「宇宙船の技術って秘匿されてるじゃないですか。重力装置なんて、政府の許可なしに研究することさえ罪とされています。くいなさんどうやって宇宙船を手にいれたんですか?」
「ああ、それね。私はハラベコさんに宇宙船を借りて、銀河パトロールの仕事を手伝ってたのよ。そうすると宇宙海賊と戦うから、彼等の宇宙船が手元に残るわけ。それは全部銀河パトロールに回収してもらってたんだけど、ある戦いで私がハラベコさんの宇宙船壊しちゃってね。どうしようかと思ってたら、銀河パトロールの隊員さんが海賊の宇宙船を使えって言ってきて。操縦が分からないから隊員さんにやってもらって、それに壊れたハラベコさんの宇宙船も入れて、持って帰ったの。ハラベコさん、というかカッタツさんは弁償しなくていいって言ってくれて。ついでに、その海賊の宇宙船を私が使うことにしたのよ。そのままじゃ使いづらいから、カッタツさんに改造してもらったけどね」
ナミはこれだと思った。悪い海賊から宇宙船を奪う。それだけではバカな船長は納得しないだろうから、改造する。そして自分達の船にする。
「ありがとう、くいなさん。なんとかなりそうだわ」
ナミは機嫌をよくして一味の下に戻った。
今、ハラベコのファイトクラブに道場破りの海賊や異星のスパイが集まりつつある。よってその周辺で待機し、先に海賊を倒し、宇宙船を手に入れることにした。