って、タイトルは『見習い女王様~』になってますけどね。
放課後。
本当は剣道部の活動があったのだけれど、桐ヶ谷直葉は部活には参加せずに学校を後にした。彼女はいつもの帰宅コースではなく、普段は行かない方角へと向かう。駅前だ。
直葉の足取りは自然と早くなる。
心臓が早鐘を打つのが自分でも分かる。
体が、熱くなってる。
ついついスクールバッグの中に意識がいってしまうのを、直葉は止められないでいる。
バッグの中には、ピンクローターが入っている。
それは先日、リズベットがくれたものだった。
(うぅぅ……リズさんなんて物をくれたのよぉ。でも……)
気持ち良かった。
これまで感じたことのないほどに。
直葉の脳裏に、ベッドの中で何度も絶頂に達した昨日の夜のことがよぎる。
昨日の夜のことだ。
「んぅぅぅッ、んっ、んっ……はふっ……」
(気持ち良いよおぉぉ……ッ)
オナニーをやめられない自分を恥じながらも、直葉はローターをクリトリスから離すことができずにいた。クリトリスはコリコリに固くなり、愛液がとめどなく溢れてくる。
隣の部屋には兄のキリトがいるというのに……。
『人によって感じるポイントは違うけど、クリトリスにローターをあててみるとまずイッちゃうと思うよ』
そのリズベットの言葉通りにしてみると、まるで体に電気が走ったような感じになり、直葉は体をビクンビクンッと震わせた。
つまり、イッたのだ。
それからはもう病みつきだった。
これまでもオナニーはたまにしていたけど、こんな快感を得たことはなかった。最初はパンツの中にローターを潜り込ませていた直葉だったが、気がつくと一糸まとわぬ姿となって自分の豊満な乳房を揉みながら、
「んっ、んふっ、ひゃん……あっ、あうぅぅぅ……あひんっ!」
つい大きなあえぎ声も漏らしてしまう直葉。案の定、
「スグー? どうした、体の具合でも悪いのかぁ?」
隣の部屋からキリトが声をかけてきた。
「な、なんでもないよー?」
「そうか。もう遅いから早く寝るんだぞ」
「はああぁぁいんぅぅ……ッ」
返事をしながらローターでイッてしまう直葉だった。どうやらバレないで済んだようだ。
直葉は布団を噛みながら喘ぎ声を我慢し、何度も果てたのだった。
直葉とリズベットは互いの気持ちを知っていた。キリトのことが好き、という。
けれど直葉の場合はキリトの妹という立場もあって、リズベットやシリカと違いあからさまな態度は取らないようにしていた。でないとキリトが変に思われたりしてしまうと思ったからだ。
だが、気持ちを抑えていたつもりの直葉だったが、リズベットの目は誤魔化せなかった。
アスナやキリト、そしてリズベットたちがALOを始めてしばらく経ったある日のこと……
『リーファってさ、キリトのこと好きなんじゃない?』
唐突に、リズベットにそう指摘され、直葉ことリーファは度肝を抜かれた。隠してたつもりだったのに……、と焦った。
それは休日の朝、ALO内でのことだ。
まだリーファしかログインしていなくて、誰かログインしてこないかなーと待っていたらリズベットが来た。そうしたら唐突に言われたのである。
(どどどどうしよ! あたし妹なのに好きだなんて変に思われちゃうよぉ!)
厳密に言えば、リーファとキリトの関係は妹ではなく義妹で、血縁上は従妹。キリトに恋をしようと問題はないのだけれど、周囲にはそういったふうには映らないだろうと思って直葉は自重していた。
が、リズベットには看破されてしまった。
でもリズベットは、そんなリーファを優しく受け入れていた。
『あたしもキリトのこと好きなんだよねー、アハハハ』
実にあっけらかんとしたものだった。それからふたりは、キリトたちがログインしてくるまでの間、互いの気持ちを語り合い、絆を深めたのだった。
その日以降、ちょくちょくメールのやり取りもするようになり、リーファとリズベットは日に日に仲良くなっていく。
リーファにとってリズベットは友達、というよりは先輩だった。単純に年が上、というのもあるけれど、リズベットは明るく振る舞っているようでいてしっかりと周囲を見ている、そんなふうにリーファの目には映った。
その姿はリーファに、リズベットを姉のように慕うようになるのに十分な材料となった。
時にはちょっとエッチなことを話したりすることもあった。何を隠そう、リーファにオナニーを教えたのはリズベットなのだ。
キリトのことを想うと辛い、そう打ち明けたリーファにリズベットが処方箋として出したのが、オナニーだったのである。
たしかにオナニーは気持ち良かったけれど、なんだか余計に切なくなるような気がして、リーファはそこまでのめりこまなかったが。
しかし、
『ふふーん、お姉さんがリーファに良い物をあげるよぉ』
昨日、リズベットが唐突に会いたいと言ってきて、会いに行ってみたら、ピンクローターをくれたのだ。
喫茶店で会っていたのでさすがに剥き出しではなく箱に入れられプレゼントのように包装されていたけど。
その日の夜、怖い物見たさで使ってみたリーファだったが、ピンクローターは怖い物だったと痛感した。
この快感には抗えない…。
切なさなど感じる暇もない。アソコを中心に瞬く間に全身に広がる快楽に、リーファは完全に支配された。
自分の体が示す反応に説明ができなかった。
あたしの体なのに。
あたしの……体なのにッ。
もしかして、もっと気持ち良くなれたりするのかな…。
そんなことを思っていたら、リズベットからメールが来たのだ。
『ローターは使ってくれた? もし気に入ったら、もっと良いこと教えてあげるから明日会わない?』
リーファはすぐに『会いますっ!』と返信を送り、その後、明け方までオナニーに耽っていたのだった。
*
「ゴメンゴメン、待った?」
「いえ、今来たところです」
手を振ってやって来たリズベットに、リーファは答えた。
ふたりは駅前のロータリーで待ち合わせをしていた。夕刻とあって、リーファと同じように学校帰りの制服姿の者が多く散見された。リズベットも制服である。
「じゃあ行こっか」
「え、あ、はい」
リーファの手を引き、リズベットがずんずんと歩き始める。
どこに行くんだろ、と疑問に思っていると、リズベットは駅前からどんどん離れていき、人の姿がほとんど見られない裏路地へと入っていく。路地を抜けた先は寂しげな団地が広がっていた。
「あの、リズさん…どこに向かってるんですか?」
「良いところよ。あ、いたいた。おーい」
リズが腕を振った先を見れば、一台の車がこちらに向かってきていた。黒塗りの乗用車で、ろくに車の知識のないリーファにも、それが高級車であることが分かった。
リーファとリズの立っている横に車が停車する。
「さあ乗って乗って~」
リズベットが後部座席のドアを開け、リーファに車内に入るよう促す。
「え、でも……」
「いいからいいからぁ」
リズベットに背中を押され、リーファはあえなく車内へ納まった。リズベットが後に続き、ドアは閉ざされる。
「出していいよー」
リズベットがそう言うや否や、車はスーッと発進、団地を離れていく。
★
「ちょっとリズさんっ、どういうことか説明してくださいよっ」
いくらリズベットと仲が良いと言っても、ちょっと強引だし状況が全く読めない。いきなり車に乗せられて不安でたまらないリーファだった。
「大丈夫よ、リーファ」
「えっ……」
リズベットの指が、そっとリーファの右耳に触れた。指先がサワサワと皮膚の表面を撫でる。
「ひゃ……ッ」
思わずリーファは声をあげてしまった。それが喘ぎ声だとはまだ自分でも気づいていない。
「言ったでしょ、もっと良いこと教えてあげるって。だからね、これからその【良いこと】をしに行くの。でも、その前にぃ……」
ニヤァとリズベットが口角をつり上げる。瞳は怪しく光り、雰囲気も妖艶な感じに……。
彼女の指先はリーファの耳の表面を踊り、愛撫し続けている。
サワサワ、サワサワァ……。
「あふ、あっ……やっ、やめてリズさぁん、運転してる人に……」
そう、誰が運転しているのかは分からないが、後ろ姿から判断するに男であることはたしかだ。
「見られちゃうよぉ……」
「気にすることはないわよ。ほら見て、後ろの席と前の席の間に透明なアクリル板みたいなので仕切りがあるでしょ。あれね、マジックミラーなのよ。こっち側から向こうが見えるけど、運転手からだとこっちが見えないの。しかも完全防音になってるからこっちの声は運転手には聞こえてないわ」
リズベットの言うとおり、透明の板が前と後ろを断絶するように取り付けられている。
(これなら平気……)
と、一瞬思ってしまった自分を、リーファは恥じた。
(何考えてんのよあたし!? リズさんとエッチなことするなんてあり得な……)
リーファの理性はそこまでだった。
「きゃふんっ!?」
股間に何かが触れて、リーファは思わずのけぞってしまった。
リズベットのもう一方の手が、リーファの局部……それもクリトリスを、パンツの上から正確に触れ当てたのだ。
自分ではない誰かに性器を触れられるなどもちろん初めてのリーファ。自分で触るのとはまるで違う感覚だった。
(リズさんのほうが、気持ちの良いやり方をよく知ってる……ッ)
リズベットの手がパンツの中に入ってきて、もぞもぞと動き出す。クリトリスを人差し指が探り当てた。
「あ……!」
「あはっ、クリちゃん元気になったみたいだね。こんなに固くなってるよぉ」
耳元でささやくリズベット。息遣いがリーファの耳に当たり、それすらも愛撫となる。そして、
コリコリッ。
「ああうッあふあん!」
リズベットの右手人差し指が、リーファのクリトリスを優しく撫でる。勃起したクリトリスはまるで喜んでいるかのように、指が走るたびに反動でピンッと勃つ。
「リーファのクリって結構大きいんだね。こんなこともしやすいよ。ほーら」
「はうっ!」
指二本でクリトリスを挟み、リズベットがクリをしごき始めた。大きいとはいえ男性器に比べればはるかに小さいクリトリスを、リズベットは器用にしごいている。
シュッ、シュッ、シュッ。
「あっ、あぅっ、あふん……ッ」
(車の中で何てことをしているんだろ、あたし……)
リーファはそう思うも、繰り返されるクリトリスへの愛撫、それと同時に展開される右耳へのフェザータッチ。その二点責めによって、冷静な思考は快感に上書きされる。
くちゅ、くちゅ、ぷちゅっ。
「りっ……リズさん、あたし、あたし……っ」
(もう、イッちゃうよぉぉ……!)
そんなリーファの心の叫びを読んだかのように、リズベットがリーファを抱きしめる。
間近で感じられるリズベットからふわりと漂う花のような香り。
耳を撫でるフェザータッチ。
クリトリスをつまんだりしごいたりと、未だ続く局部への愛撫。
頬をリズベットの舌がチロチロと舐める。
体の各所から責め立てられ、リーファは快楽の海へと沈んでいく。
そして、リズベットが微笑みながら言った。
「いいよ、イッちゃいな。思いっきりねっ」
「ああああぁぁ……ッ!」
「じゃあこれでトドメ」
リズベットがリーファのアソコの前に顔を移動させパンツをずらし、
ペロンッ。
舌でクリトリスを舐めあげた。途端、
「あふうううぅぅぅんッッッ!! イクのイッちゃうのおおぉ!!」
ビクビクビクッビクッビク!!
リズベットに抱きとめられながら、リーファは果てた。
「んふふ、可愛いよ、リーファ」
「あふぅ……」
チュッ。
リーファの唇にリズベットのそれが重なる。ちゅるちゅるとリズベットの舌が口内へ侵入していく。無意識のうちに、リズベットはそれに応えてディープキスをしていた。
「まだ到着まで時間があるわね。あと三回ぐらいはイケるかな」
「ほえぇぇ?」
(さんかい? ……えっ、三回!?」
「無理ですよリズさんあたしそんなにされたら死あふうぅぅぅん!?」
その後、指に加えてローターまで使われ、リーファはきっかり三回イカされ、意識を失ったのだった。
★
……リズ、お前はいつからそんなテクニシャンになったんだよ。
元からか? そういえば随分とオナニーに励んでいた過去もある。自分で愛撫して自分でテク磨いたのか。
ハンドルをさばきながらずっと、俺は後部座席でキリトの妹、リーファがイカされる様子をルームミラーでチラチラと窺っていた。
リーファもリズも制服姿で、リズはピンク色のサマーセーターにスカート。リーファは黄色いリボンが印象的なセーラー服を着ている。リーファの制服のほうがずっとスカートが短くて、太股の半ばまで露わになっている。
それに対してリズの制服のスカートはやや長めだった。今度校長に命令してもっと短いのに変えさせるか。
それにしてもリズ、いやらしいセリフ吐いてたなぁ。
もちろんリーファの喘ぎ声から絶頂時の甲高い声音までバッチリ聞こえている。
え?
マジックミラーで防音じゃないのかって?
はい、もちろん嘘です。
リズベットもそれを知っていて嘘をついている。
全てはキリトを寝取るため。
リズベットはその目的のためなら、リーファを騙すことにも躊躇がなかった。
何を隠そう、この計画はリズベット立案なのだ。
俺を運転手として使うと言い出したときはさすがにムカッときたけどね。でもリズベットがリーファをイカせるというのは見物なので、俺は二つ返事で運転手をやることを引き受けた。
リーファは今、ぐったりとした様子でリズベットに抱かれている。意識がないようだな。リズベットの指テクには目を見張るものがある。
そのとき、俺のスマホが着信を知らせた。ハンズフリーのマイクで俺は応対する。
「もしもし」
『お疲れさまです、マサヤ様』
ホテルの調教師からだった。俺は続きを促す。
『壺井良太郎の件ですが、彼の住む自宅アパートに【特別招待券】を郵送しておきました。明後日には着くかと』
「ご苦労様。アスナはどうしてる」
『あの雌豚なら今、画面に釘付けですよ。よほど【映画】が面白いのでしょう。しかも命令してもいないのにオナニーしてます』
電話の向こうで調教師が笑っていた。
「それは見物だな。あと急で悪いが、これからそっちへ向かう。部屋をひとつ用意しておいてくれ」
『かしこまりました。タイプはいかがいたしましょう』
「そうだなぁ」
俺はルームミラーでリーファの様子を窺う。
おっぱいはやたら発育がいいとはいえ、まだ若い未経験の女子だ。いいとこオナニー止まりで、ろくに快楽の世界を知らないだろう。最初にパンチの利いた経験をさせておくのが良いだろうな。女王様気質のあるリズもいることだし……よし、決めた。
「『女王の間』で頼む」
『じょ、女王の間でございますか!?』
調教師が驚愕しているが無理もない。彼はたぶん、俺が女王様に調教されるのだと勘違いしているのだろう。俺は調教する側だってば。
「言っておくけど、俺が調教されるわけじゃないぞ。女王様の素質がある娘がいるから、その娘にほかの娘を調教させてみるんだ」
プロ調教師の沽券に関わるので訂正しておいた。
『なるほど、そういうことですか。かしこまりました。本日は女王の間が使われる予定はございませんので、ホテルに着き次第そのまま直行されてくださって構いません』
「わかった」
通話を終え、俺はまた後部座席の様子を見やった。
リズベットと目が合った。
「電話終わった?」
「あぁ」
なんでリズが俺にタメ口なんだよ……。
釈然としないが、ろくに調教もしないで放置していた俺にも責任があるか。キリトを寝取るなんてミッションが無ければ、アスナとダブルで調教していたところなんだが。まあ、女王様の素質があることが分かったからいいけど。
「リーファ、白目剥いて気絶しちゃったよ。これからもっと気持ちよくなれるのにぃ」
「…………」
リズが舌なめずりする姿に、俺は戦慄した。
末恐ろしい女だな……。俺はもしかしてとんでもないヤツをこちら側の世界に迎え入れてしまったのかもしれない。
「じゃあホテルに行こうっ。ホテル♪ ホテル♪ あたしラブホって初めてなんだよねぇ。楽しみっ」
リズベットの要望で、この車はこのまま適当なラブホへ向かうことになっている。だが、そんな適当なホテルなんぞではつまらない。
ん、そろそろだな。
ウインカーを右に出し、俺は交差点を右折した。
やはり勝手知ったる俺のホテルでないとね。調教道具も揃ってるし。
間違ってもアスナと会ったりしないよう注意しよう。
……って、そんな心配いらないか。ちゃんと飼育小屋(アスナちゃん調教部屋)に入れてあるし、調教師が【映画】見てるって言ってたしな。
うちの親父が制作した『京子調教物語』を。
いかがただったでしょうか。
時間がかかってしまいスイマセン…。
更新が遅れてしまった原因は二つ。
1つは僕が夏風邪を引いたからw
いやでも、この時期の風邪って本当に辛いんですよ。皆さんも気をつけてください。
2つ目は、リーファです。
どういうことかというと、リーファってALOとリアルだとかなり見た目変わるんで、どっちにしようかなと迷っていたんです。
で、何をしたかというと、アニメ版SAOを見直したり、原作を読み返したりしてました。
結局、金髪リーファだとALO上で…となってしまい、それはなんかこう危機感がなくて違うよなぁと思ってリアルのほうにしました。
ちなみに僕はどっちも好きです。
次回は、リズベットがリーファを調教しちゃいます。
プロ調教師もちょろっと活躍するかと。たぶん。