※この作品はR-18です。

ヴィータちゃんは男友達が少ない(18禁版)   作:白翼

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繋いだ手と預ける体

 行為を終えると、二人は岩場で腰を落ち着かせていた。

 

 ヴィータは繋がれた手を見ると、嬉しそうに笑みを浮かべる。だがしばらく考えたような顔をすると、「ん、んん」とワザとらしくせき込んでいった。

 

「な、なぁ、あたしの水着ほんとーに可愛いか?」

 

「もちろんですって。そうじゃなかったら、あんなことにはなってないですし」

 

「シグナムやリインよりもか?」

 

「当たり前じゃないですか!」

 

「でもよー、カイズは二人のこと随分と褒めてたじゃねえかよー」

 

「それに関してはちゃんと言ったんですけどね。『周りの男からしたら』って。……それに俺、ヴィータさんにしか興味ないんで、別に周りはどうだっていいんですけど。――――い、いや、八神さんたちは別ですよ。ヴィータさんの大切な家族ですし、どうでもいいってことはもちろんありませんからね! だけどそういった目で見てるかと言われれば、それは全くないということで」

 

「あーもー、わかった、わかった。カイズはあたしのことが大好きなんだよなー」

 

 ヴィータは繋いでいた手を離すと、カイズの前に座る。そして体全体を彼に預けていった。

 

「ヴィ、ヴィータさん。だから、それは、その」

 

「…………でもやっぱり嫌だな」

 

「えっ?」

 

 ヴィータは小さく声をあげると、前を向いたまま言葉を続ける。

 

「理由はわかったけど、それでもカイズにはやっぱりあたしのほうを見て欲しい。って、やっぱりワガママかな」

 

 誤解は全て解けたが、それでもカイズが自分のことを見てくれないのはやはり嫌だった。

 

 カイズはヴィータの耳がほんのり赤くなっているのを見ると、包み込むように彼女を抱きしめる。

 

 そして耳元で余裕のない声をあげた。

 

「あ、あの、そんなこと言われれると俺、また……」

 

「……うん、いいよ。はやてにはもう少し遅くなるって伝えておくから」

 

 ヴィータはカイズの肩に手をおくと、それを下へ下へと移動させていく。カイズもまた彼女を抱きしめる力を強める。そしてどちらかれでもなく、口づけを交わしてくのだった。

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆

 

 帰りの車の中。夕暮れに照らされたカイズの横顔を、ヴィータは柔らかな笑みで見ていた。

 

 今日誰よりも気を使い、誰よりも走り回ったカイズは、最後の最後で力つきてしまったようだ。

 

(……まああの後も何回かしてたからな)

 

 二人に気を使ってか、アギトもリインも通常のサイズに戻っており、三列シートの後ろにはカイズとヴィータしかいない。

 

 ヴィータはポスン彼の体に頭を預けると、夕日に染まる海を眺めていく。

 

 そしてあの時の約束を思い出していった。

 

「……初めては海の見えるホテルでか」

 

 予定よりも早く海に来てしまったが、自分達のそれはまだまだ先のことであろう。

 

 ヴィータはカイズの顔をのぞき込むと、その手をギュッと握りしめる。

 

 そして『早くその日が来るといいな』言葉に出すことなくそう思うと、ゆっくりと瞳を閉じていくのだった。

 




※ヴィータちゃんは男友達が少ない14 T&Hの初会議に続きます。
https://syosetu.org/novel/5614/49.html
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