……………………
「あ、あの……一体何をされていらっしゃるのでございましょうか……」
上半身を拭いた後……あれ? 全然拭いてなくない? ま、まあとりあえず。あの後ベッドにあおむけに寝かされた俺の足下、というか股間のテントの前にいろはと小町が陣取っている。ちなみに上半身は裸のままである。上半身裸で妹たちに股間を凝視されるお兄ちゃん、さすがの八幡もドン引き。いや俺のことなんだけど。
「だって、ちゃんと全身拭かないといけないし……」
「ね、やっぱりそうだよね……」
ほのかに上気した二人の顔はどちらもとろんとしていて、説得は無意味と悟る。そもそも、この状態で我慢はさすがに無理と言うか、二人の表情がエロすぎて体調を崩していなかったらそのまま押し倒していたまである。
「お兄ちゃんのここ……凄い張ってて苦しそう……」
「今から楽にしてあげますね?」
「あ、ああ……」
あれれ? おかしいぞ? 確かつい数秒までに全身を拭くと言っていたはずなのに、既にこの二人俺の股座のことしか意識になさそうなんだけど……。いやいやまさか、お兄ちゃんそんなえっちな妹持った記憶は……さっきまでのは十分えっちでしたねごめんなさい。
「…………」
「…………」
緊張しているのか二人は身じろぎせずにテントに視線を集中させている。余計な音が一切ない空間に聞こえるのは少し荒くなった二人の息遣い。呼吸音というただの生命活動の音だというのに、それだけでこれから起こるであろうことに対する期待が高まる。
ごくり、と。
思わず飲んでしまった生唾の音は予想以上に大きな音を立てて部屋の中に響き渡り、その音で二人の愛らしい恋人たちはハッと顔をあげる。視線の先の俺の顔に何かを感じ取ったのか、二人とも深呼吸をして覚悟を決める。
「そ、それじゃあいこうか……」
「う、うん……」
二人の手が両側からゆっくりとズボンの中でいきり立つ逸物に近づき――ゆっくりと触れる。
「くぁっ!?」
ゆっくりとほんの少し軽く触れただけのはずだった。俺も健全な男子なのだし、自慰行為の一つや二つやる。男根に手が触れる快感にもある程度耐性があるものだと思っていた。
他人にいきり立った局部に触れられることがここまで気持ちいいなんて知らなかったのだ。二枚の布越しだというのに、女性らしい手の柔らかさがありありと感じられる。
「うわぁ……おっきぃ……」
「すごく、熱いですね……」
初めて触れるであろう男根に二人は夢中になっているようだった。何気に大きいと言われたのはうれしかった。「お兄ちゃんのはどうしようもない粗末チンだね、小町がっかりだよ。でもでも、それでお兄ちゃんを嫌いになったりはしないよ。あ、今の小町的にポイント高い!」とか「うわ、お兄ちゃんの小さすぎません? 別に嫌いになることないですけどちょっと拍子抜けなんでおちんちん長くする薬とか試してください」とか言われたらお兄ちゃん悲しみのあまり扉の向こうに行けちゃうレベル。いや、嫌いにはならないを強調するあたりだいぶ希望的観測入ってる気がするけど。
小町はさわっさわっと撫でるように肉棒の上から下までさすり上げ、いろはは海綿体の硬さを確認するように指先で揉んでくる。射精に追い立てられるほどではないが、じんわりと視界に靄がかかるような気持ちよさだ。ふにふにさわさわとどことなくぎこちない手つきが逆に俺の官能を刺激する。
「そろそろ……」
二人の手が肉棒から離れる。おあずけを食らった犬のような物悲しさを一瞬覚えるが、おずおずとズボンのウエスト部分を掴まれるとこの後行われるであろう事象に期待が膨らむ。ところで二人ともズボンと一緒にトランクスにまで手をかけてるんだけど大丈夫?
「お、お兄ちゃん。ちょっと腰浮かせて」
「お、おお……」
まさか小町からズボンを掴まれてこんなこと言われるなんて一年前の俺は想像しただろうか。いや、してたらダメだろ。腰を少し浮かせるとズボンとトランクスが同時に下ろされ、二人の眼前に肉棒が露出する。
「うわぁ……ちっちゃい頃にお風呂で見たのと全然違う……なんか、ちょっと怖い……かも……」
「そうかな? 私はなんかちょっとかわいく見えるよ」
小町と最後に風呂に入ったのは小学校五年くらいだったか。まあ、その時は第二次性徴期前だし、身体も今よりずっと小さかったからな。まして勃ってなどいなかったわけだし。
それに比べて、いろはのこの落ちつきっぷりはどこからくるんですかね? 初めて見た勃起ペニスを「かわいい」と表現する子が歳下にいるとは思わなかった。いや、まさか初めてではないのか? しかし、最初の緊張具合からして初めてだと思う。ということはあれだな、エロはすモードなんだなきっと。エロはすモードすごいよ、さすが小町のお姉さん!
アホなことを考えていたらまた二人の手が肉棒を包み込む。二枚の布越しでも気持ちよかったのだから、直接触られると快感は先ほどの比ではない。思わず漏れそうになる声を必死に押し殺す。
「すっごい硬いね。骨がないのに不思議。えっと……海綿体って言うんだっけ?」
「あ、けど先っちょの皮がむけてるところはぷにぷにして柔らかいよ~」
小町は海綿体を硬さを確かめるように竿を上下にしごき、勃起しても柔らかい亀頭を手のひらを使ってむにむにと揉みこんでくる。触っているうちに緊張も解けてきたのか二人の目は好奇心旺盛な子供のように無邪気で、その目と実際にやっている行為とのギャップがまたいやらしさを際立たせていた。二つの手が別々の意思で肉棒を弄ぶ、四つの目に余すことなく視姦される。首筋をゾクゾクとした快感が走りぬける。
これは、やばいかもしれない。
ぎりぎり残っている理性が警告をあげてくる。このままこの快感に身を委ねてしまっては、もう戻れないかもしれない。そういう危機感を感じた。しかし、まともに動くことのできない現状では逃げることもできず、そもそも頑張って俺を気持ち良くしようとしてくれている妹たちを見ると抗うという選択肢は霧散してしまった。
「ぁ……なんかぬるぬるしてきました。これって、先走り汁……だっけ?」
尿道からあふれ出し始めたカウパー腺液に気がついたいろはが指先で掬い取り、鼻を近づける。なんでそんなのの匂い嗅ごうとしてるのん? すんすんって鼻動かすのかわい……じゃなくて、高揚した顔よぬらぬら妖しく光る指先がいやらしいんだけど。……今のは言い直す必要なかったのでは、言い直した方が酷かった。
「あんまり匂いはしないみたいですね~」
「そうなの? おちんちんはこんなに匂いすごいからそのおつゆも凄い濃い匂いがするのかと思った」
え、そんなに匂いきついのか? ちゃんと洗っているのだが……。あ、そもそも今日はずっと寝込んでたし結構汗かいてんじゃん。そりゃ匂いもこもりますわ。
「おい、恥ずかしいからあんまり匂いとか嗅ぐなよ……」
「えー、でも小町結構この匂い好きだよ? ……特にここら辺から濃い匂いが……」
小町の上半身がどんどん下がっていく。頭は男根の下の方に近づけられ、ってちょっと待て待て待て待って!
「ぺろっ」
「ふあっ……」
玉袋をべろりと舐め上げられた。男性器の中でも特に蒸れる部分だし、一番匂いがこもっているのは事実だろう。というか、そんなところを躊躇なく舐める小町がエロすぎる。竿と玉の付け根部分に鼻先を押し当てて、すんすんと鼻を鳴らしながら睾丸を舐め続ける。全体を舐め上げるようにべろっと舐めたり、袋の皺を伸ばすようにちろちろ猫の水飲みのように小刻みに舌を這わせたり、バリエーションを増やしながら甘い刺激を与えてくる。
「小町ちゃんずるい~。……じゃあ、私はこっちを……あ~むっ」
「うあっ!? ちょっと待て! 二人とも口はやばい……っ」
いろはは小さな口を大きく開いて、亀頭の半分ほどを咥え込んだ。唾液と一緒に我慢汁を咥えた部分に塗り広げながら、少しずつ亀頭を口腔に迎え入れていく。我慢汁のぬめりが気になるのか、それとも変な味がするのか時折眉を寄せるが、口の動きは決して止めない。献身的なその姿がまたいじらしい。
「ぺろっ、ぺちゃっ、れろれろ……ちゅっ……」
「じゅぷっ、ちゅるっ、れろぉっ……」
男性器から発せられる雄の匂いに当てられたのか二人の舌使いもどんどん激しさを増す。いろははいつの間にか亀頭全体を咥え込み、舌の腹を尿道口に押し当てたり、えらの部分に舌を這わせたりしながら小刻みに頭を上下に振っているし、小町は小町で蟻の戸渡りを舌先でぐりぐり押しこんだりと完全に未知の刺激を叩きこんでくる。
愛している、しかもとびっきりの美少女二人にこんなことをされて、女性経験のない俺が長く持つはずもなく。
「くっ……も、むり……出るっ!」
尿道を精液が駆けあがり、体外に勢いよく飛び出した。その出口たる尿道口はいろはの口の中にあり、彼女の口内に勢いよく流しこまれる。
「んんっ!? んぶっ、んんんっ……んくっ……」
突然の放流にいろはは一瞬身を固まらせるが、舌を尿道口に当てて喉を刺激しないようにカバーする。その触れた舌が新たな刺激となってさらに精液を送り出す。精の放出がようやく止まることには、口に入りきらなくなった精液がどろっと口の端から漏れ出てしまっていた。
「ぷはっ……ふわぁ……いっふぁいれまひた……」
口に精液を湛えたまま恍惚の表情を浮かべるいろはは扇情的で腰のあたりがまた少しぞわぞわしてくる。
「こまひひゃん……」
「ぁ……いろはさん……」
「おふほわけ……」
いろはは小町の肩に手を乗せると、その唇を奪った。
「んんっ!?」
「れろっ、ぷりゅっ、ぺちゃっ、んぁっ……」
舌を使って粘性の高い白濁が小町へ移される。最初は驚いていた小町もすぐにその白濁を受け入れ、いろはと舌をからませる。お互いの唾液を混ぜながら白濁が互いの口の中を行き来する。少しずつ二人で飲んでいるようで、交換される精液の量は次第に少なくなり、最後には白濁はもう見られないのに二人のキスは続けられた。
いや、うん……。
女の子同士のディープキス、すっごいエロい。エロいというか尊い。
そりゃあ、百合雑誌が売れますわな。
で、そんなものを間近で見せられて、生々しい音まで聞かされてしまっては――
「ぷはっ……あ、お兄ちゃんまた大きくなってるー」
「私たちでまた興奮しちゃったんですね~、かわい~」
もう俺の魔槍グングニールも少しどころか完全回復で水ドロップ強化しちゃうレベルにそそり立ってしまうわけですよ。
「あんなに出したのにまだこんなにギンギンだなんて、お兄ちゃん性欲強くないですか~?」
「お兄ちゃん出そうになったらたまたまがキュッてなってちょっとかわいかったよ」
「なにそれ! 私も見てみたい!」
「じゃあ、次は場所交代しようね!」
あの……キャピキャピとガールズトークみたいなノリで卑猥な行為の相談しないでもらえます? というか、あんなエロいの見せられたら誰だって勃つわ!
その後、攻める場所を変えてもう一発抜かされました。いや、気持ちよかったんだけどね。
***
「ん……?」
どうやら途中で意識を持っていかれたらしく、目が覚めたときにはすでに夕方になっていた。とりあえず、起きあがれる程度には回復したっぽい。替えの服に着替えさせられていて何事もなかったかのように布団をかぶせられていたが、消臭剤の匂いにかすかに混じる雄の匂いが、あれは夢ではなかったということを理解させた。
いやまあ、ずっと一緒にいるならいつかはそういうこともするのだろうと心の隅で思ってはいたが、まさかこんな一方的に攻められることになるとは思いもしませんでしたね。ちょっとくせになりそ……いやいやいやいや。
「あ、お兄ちゃん起きた? ご飯食べれそう?」
「あ、ああ……」
脳内プチ反省会をしていると小町が入ってきた。どうやら夕飯の準備をしていたようで、黄色のエプロンをつけている。マジ天使みたい。
小町はとてとてと寄ってくるとちょこんとベッドの端に腰かける。
「今日はごめんな? お前らに迷惑かけちゃって」
「ううん、迷惑かけてもいいよ。だって家族じゃん」
にかっと笑う小町はまぶしくて、つい頭を撫でてしまう。「はわっ」と顔を赤くしながら俺の手の動きに身をゆだねていた小町だったが、俺に向き直って「でも」と続ける。
「いくら小町達のためとは言っても、今回みたいに無茶しないでね? 迷惑じゃないけど、心配はするんだから……」
確かに、今回は変な維持を張って平塚先生に呼び止められるまで誰にも、何も言わずに勝手に体調を崩して二人に迷惑をかけてしまった。彼氏としてもお兄ちゃんとしても大変情けない。
「ああ、これからは気をつけるよ」
「そっか。じゃあ、約束……しよ?」
正面にある小町の瞳は潤んでいて、何を求めているのか丸わかりだ。小町の小さな顎にそっと手を乗せて、軽く唇を合わせた。
軽く唇を触れさせるソフトなキス。高まるのは官能ではなくじんわりと胸に広がる愛情だった。
「小町ちゃ~ん、お兄ちゃん起きた……ってああああ! ずるい! 私をのけ者にするなんてずるい! ずるいずるいずるい!」
「「あ……」」
まだ唇が触れ合っている時、扉が開くと同時に入ってきたいろはが烈火のごとく捲し立ててきた。いや、よく聞くと「ずるい」しか言ってないけど。
「こないだ生徒会室でいろはさんも抜け駆けしてお兄ちゃんにキスしてたじゃん」
「いや、それは、そう、だけど……。でもでも! あの後小町ちゃんもキスしたし! う~、お兄ちゃん私ともしてください!」
「え、いやちょっとま、んんっ!?」
早きこと島風のごとし。言うが早いか飛びつくように唇を押し付けてきた。そんなに焦る必要はないと思うんだが、焦っても羅針盤は狙ったルートに行かないよ?
まったく、うちの恋人兼妹たちは相も変わらず騒がしくて、かわいらしい。そんな二人のために、やっぱり頑張りたいと心の底からそう思えた。
次は心配をかけないように気をつけながら。
3人動かすのむずかしすぎぃ!
ところで、受け八幡(ホモ的な意味じゃなくて)はあまり受けがよろしくないのかしら(ダジャレ的な意味じゃなく)?
ヒロイン性の高い八幡は女の子に攻められても映えると思うのだけれど、ソフトMくらいの八幡とかかわいいまである